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(短編集)
流浪地球
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流浪地球の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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1つひとつの話が面白く引き込まれた | ||||
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中国作家全般に言えることだけど、 日本SF界がラノベと大衆を切り捨てた先鋭化ばかりな中、 純粋な科学的ロマンを感じさせてくれる。 どの短編も面白かったが、 個人的には「中国太陽」のラストにかけてが切なくて良かった。 | ||||
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どの作品も、すげえでっかいホラ話で、笑えて、そしてリリカル。まいりました。 | ||||
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地球に推進力を構築して移動する・・・子供の頃の日本の映画だったと思います。小惑星衝突回避のため南極に地球を動かすための推進基地を敷設、というお話の映画だった記憶があります。スケールはこちらの方がさすがというレベルです。とにかく面白かったです。 | ||||
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作者の他の作品が一つでも好きなら買って損は無いです。 個人的に小説って最初の読み初めが楽しくなくて、だから短編集はあまり好きじゃないんですけど、これはどれも5分ほど読み進めると、先が気になるような展開で読む手が止まりませんでした。 中でも「呪い5.0」はホラー系かな?と思ったらドタバタコメディ的な話で、作者の作品の中では1番すんなり読み進めることができました。イチオシ! | ||||
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三体が好評なので短編を読んでみた。 感想としては昔読んだ藤子不二雄の短編SF漫画を思い出した。それのちょっと大人版みたいな。 | ||||
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面白い短編揃いだった。どの作品も結末は読者に委ねられる流れだったが、どれも独創的な話だった。 特に好きなのは「ミクロ紀元」。存在可能かどうかはわからないが、我々とは違う生命体を描いた「山」も良かった。「流浪地球」も面白かったが、実現可能かどうかわからないエンジンや、はるか未来に果たして希望があるのかどうかわからないところは少し悲しかった。 | ||||
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高校生くらいに夢中になってSF読んでた頃の 奇想天外でわくわくする楽しいSFの現代版といった感じで 満足でした。 | ||||
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宇宙スケールの短編が5篇収録されています。 同日に発売された「老神介護」も読了済みですが、本書は宇宙メイン、「老神介護」は地球メインの短編集という感じがしました。個人的には、「老神介護」の「白亜紀往事」と「地球大砲」にどハマりしたので、そちらの方が好みかなと思います。 本書では、特に「中国太陽」が気に入りました。学歴がなくても、素直さと目標、そして出会いで、宇宙スケールの人生を歩んでいく主人公がとても気に入りました。 また、「呑食者」も「白亜紀往事」と同じような匂いがして、著者のセンスがピカイチでとても面白いです。 やっぱり大劉さんは天才ですね! | ||||
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この短編一つ一つも、しびれるようなアイデアと中国風の無常観にあふれてる。 ただ、何よりも、ここに登場したアイデアの数々が三体として結実したという点がすごすぎる。 100点の短編小説の要素を用いて、1億点の大傑作を作ってしまった。 三体へのブレイクスルーは、ちょっととてつもないものがある。 ファン必読。 | ||||
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たとえば、高所恐怖症ぎみの人が、ちょっと危ない感じの展望台や、階段で、足がすくんで、うわっ無理って、思う。そういう原初的な恐怖を、あじあわせてくれる。 あるいは、また、初めて、生まれた土地を離れて、別の土地で1人暮らしを始めた時の気持ちとか、 初めて、顕微鏡でミクロの世界を、望遠鏡で空の天体を、観たときの感動とか。 根っ子のところでの、そういうのがある上での、SFのストーリーテリングであるのが、すばらしいと思う。 表題作の流浪地球について言えば、この設定、ともすれば、お笑い系にしがちとも思うが、そうでないと、ふつうの理性では咀嚼できないので。だが、ふつうに、すなおに、淡々と、描いていて、また、今の科学技術からの、予想できる範囲内というかせでやっていて、、すごいです。 作中で言われる、恒久的に維持可能な生態系のサイズはとてつもなく大きいという理屈は、まあ、水槽でお魚飼う趣味の人ならば、日々実感してますね。 | ||||
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三体を読み著者のファンになり、日本語訳された小説はだいたい読んでいます。 これまで読んだ作品では、そこまで科学的に気になるところはなかったのですが、今回の短編集ではぽつぽつありました。 単に自分の科学知識が間違っているだけかもしれませんが。。。 しかしストーリーはとてもおもしろいです。 科学的に気になったところ(ややネタバレ含むかもしれません。) ・流浪地球 「地球につけたエンジンにより、地球が推力を得ている。」という設定。 推力を得るには運動量を得る必要があるので、エンジンから宇宙に向けて原子などの物質を放出し続けることになるはず。何百年もエンジンが稼働していたら、空気や地殻がなくなってしまいそうだが、それに対する説明がないのが気になった。 (スイングバイなら巨大質量の天体の運動量をもらうことで、質量を失うことなく加速可能) なお、地球の物質の損失を防ぐには、「宇宙から降りそそぐ光のエネルギーを物質に変えて(E=mc^2)し質量を補充する」とか、「何かしらのエネルギーで光を生み出して、光の運動量で推進力を得る」とかの方法がありそうです。 ・ミクロ紀元 ある事情で10um程度の大きさに縮んだ人間が出てきます。機能はすべて同じでサイズだけ小さいとのことです。しかし、10umサイズの人間の髪の太さは5nm程度。5nmの時点で原子約50個程度。人間の細胞の直径は原子25個程度分となると、同じ機能かあと感じてしまいました。 ※人間の身長を200m、髪の毛の太さを50um、細胞は25umとして計算しています。 またここまで小さいと可視光により視覚を得ることが不可能のはずです。電子で見るか、短波長の光が必要そうです。 ・呑食者 リング状(筒状)の巨大宇宙船に地球が捕食される(囲まれる)ときに、円柱状の宇宙船の作る重力場で、地球がひっぱられて円盤状に変形するという記述があります。しかし、球対称の殻の内部では力が打ち消し合うはずです。筒状でも筒の軸に対して円対称の質量分布を持つので、地球がひきのばされることはないはずなのです。 ・山 誤植なのか、出てくるある(特殊な)山の高さが9千キロメートルだったり、9キロメートルだったり、します。いずれも9千キロメートルで統一して読むと、解釈できなかったです。 | ||||
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『老神介護』とセットで購入しました。 日本での出版は2022年となりましたが、収録されている作品自体は、2010年以前に書かれたものも多く、作家劉慈欣の試行錯誤の変遷を垣間見ることができます。既にSF史に半永久的に名を残すことが確定しているであろう『三体』シリーズを読んでおくと、節々に『三体』に流れる劉の世界観を感じることができます。 どちらから読んでも面白いことは自信を持って保証できますが、個人的には、三体を読んでからだとさらに楽しめると思います。 | ||||
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劉慈欣の短編集を読むのは『円』に次いで二冊目。 本書の収録作は6篇。100枚前後の中編4作と若干短めの中短編2篇が収録されている。収録作中5篇は宇宙や異星人に関連する話だが「呪い5.0」だけは宇宙とも異星人とも関連がない。 『円』と比べてページ当たりの文字数が少ないので老眼には優しいが、『老神介護』と2冊に分けて出版されたことも合わせて若干割高感がある。しかし、作品の質を考えると高いとは言い難い。 劉慈欣らしさというものがどこにあるのか、少し見えてきたような気がする。 以下、収録作品の感想など(ネタバレは避けているつもり) 流浪地球 《科幻世界》 2000年7月号 デビューの翌年の作品。400年後に太陽に異変が発生することを予想した人類は熟慮の末、最善の方法として地球を世代宇宙船としてプロキシマ・ケンタウリ星系を目指すことを決定する。 地球が移動を開始する10数年前に生まれた少年を主人公として彼の視点で壮大な旅の始まりが描かれる。クラシックSFの長編のようなテーマだが、本篇は100枚ほどの中編で、語られているのは太陽系を離れるあたりまで。太陽系規模のカタストロフとその脅威に向かい合う人類の姿が描かれる。 映画化されて大ヒットしたとのことだが、評者は見ていないので続きをどのように考えているのかわからないが、小説としてはこれで完結ということで良いと思う。 見どころは地球を移動させるための巨大なエンジンの描写と人類社会の変容だろう。 変貌してしまった地球を旅する雰囲気は「詩雲」に似ているし、悲惨な架空歴史を淡々と語る感じが〈三体シリーズ〉とよく似ているなど、後の作品と共通する作風が読み取れる。 クラークのデビュー作「救援隊」から発想したのではないかと考えてみたり・・・ ミクロ紀元 《科幻世界》 2001年4月号 70枚ほどの短編。 完成したのは作者がデビューした直後だったが、発表されたのは「流浪地球」の翌年。 1万8千年後に太陽に異変が発生すると予想した人類は亜光速宇宙船を開発して太陽系周辺星域を綿密に調査するが、移住可能な惑星は発見できなかった。 調査船の一隻が船内時間で23年間の航宙の後地球に帰還するが、その間に地球では2万5千年が経過していた。太陽の異変によって荒れ果てた地球で主人公が発見したのは予想もしなかった文明だった。 読了時には突飛なアイデアで空想を語る大時代なクラシックSFとしか評価できなかったが、クライマックスの主人公の行動の理由を理解すると、この物語が『継ぐのは誰か』であることに気付く。 呑食者 《科幻世界》 2002年11月号 100枚弱の中編。 ある日、隕石からの防衛を担当している国連地球防衛軍の大佐が、6万年前に滅亡したエリダヌス座イプシロン星から送られてきたアニメ風美少女の警告メッセージを受け取る。 数千万年前から銀河系を放浪している巨大なトカゲのような姿の〈呑食者〉が一世紀後に地球にやってくる。彼らは惑星の資源を根こそぎ収奪し、幾多の文明を滅亡させていたという。 主人公を中心とする地球人類と〈呑食者〉の戦いが描かれる。 作者の趣味のようなもの(マニア受けする要素)、アニメ風美少女、銀英伝風戦略、恐竜帝国、蟻の帝国、ワイドスクリーンバロック的なスペースオペラなど、書きたいものを集めて書いたスぺオペという意味で長谷川祐一の「マップス」みたい。 好きなものを自由に書くことが許されるようになったのか? こういう作品を書く作者だから『三体』が書けたのかという意味で、作者の原点の一つというような気がする。 これにも『継ぐのは誰か』的な要素がある。 これがあの「詩雲」の前編にあたる話と思うと、納得するような、呆れるような・・・劉慈欣は想像を絶する。 呪い5.0 《九州幻想》 2010年2月号 50枚ほどの短編。 失恋したプログラマーが元恋人に嫌がらせをするために作ったウイルス・プログラムが偶然の積み重ねによって人類の破滅を招き寄せる話。 作者が実名のSF作家として登場し、友人たちと共に重大な役割を果たす。平井和正の『超革命的中学生集団』みたいな冗談SF。たまたま『現代SF観光局』を眺めていたら、『超人騎士団リーパーズ』の中国語訳が2005年に出版されたと書いてあった。まさか劉慈欣は読んでないと思うが・・・。 中国太陽 《科幻世界》 2002年1月号 100枚ほどの中編。 冒頭部は中国農村部の貧困と社会の格差の描写。とても現代とは思えないような貧しさに耐えられない主人公は故郷を捨てて街に出る。彼は都会の低額宿泊所で固体物理学の博士号を持つ男と知り合いになる。男は事業に失敗して無職になっていたが意欲だけは失っていなかった。数年後、主人公は高層ビルの窓ガラス清掃人になって高給を稼ぐようになっていたが、男は政府の人工太陽プロジェクトの主任科学者になっていて、偶然再会した主人公に声を掛ける。 貧しい農村出身で最低限の学歴しか持たない主人公が、最先端の宇宙科学の現場で適性を発揮して働くようになる。『ムーンライト・マイル』の吾郎みたい。ここまででも短編SFとして最低限のテーマはクリアできていると思う。普通の短編ならばここまでで終わるところだが、そこからの展開がまさに劉慈欣らしさと言えるのだろう。 中国の人たちにとって、改革・開放後の変化は日本の明治維新後の変化を数倍の速度で辿るようなもので、目のまわるようなものだったろうと他人事で思っていたが、振り返って見れば日本でもアポロ11号が月に行く頃まで通学路の脇の畑には野壺があった。今はそこにマックやスタバ、ミスドが並んでいる。この急激な変化は中国だけのものではなかった。 山 《科幻世界》 2006年1月号 100枚弱の中編。 海洋地質調査船の研究室に籠りっきりの主人公は、学生時代の山岳事故の贖罪を続けている山男だった。彼は大洋の真ん中で偶然、巨大な異星人の宇宙船の地球接近に遭遇する。宇宙船の引力(?)により海水は盛り上がってチョモランマをしのぐ高さになる。主人公は山があるなら登らなければならないという意識にとらわれてその海水の山に登ることを決意する。 そんなバカな!というアイデアを最後まで読ませるのが劉慈欣の力業、文才なのだろう。 タイトルから連想したのはゼラズニーの中編「この死すべき山」だけど、解説にも書かれているように中間部のアイデアと展開はバリントン・J・ベイリーの「地底潜艦」を思わせる。さらに後半は、異星人との対話で明かされる架空の異星史と宇宙の秘密。クラークの「白鹿亭奇譚」もベースになっているのかもしれない。 | ||||
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壮大なスケールで短編なので、すぐに楽しめる。 こういう作品群はいい。 | ||||
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短編・中編なのでさらっと読めますが、いずれも発想力が素晴らしい。 「流浪地球」は「流転の地球」の題で映画化されていますが、映画の方は原作とは基本設定だけ共通でストーリーはまるで別物にされています。それに対して原作は「三体」でも見られた、しぶとくも心変わりしやすい大衆に重きを置かれていて、話としてもこちらの方が面白い。 「呑食者」は「円」所収の「詩雲」や「老神介護」所収の「白亜紀往時」にも登場した恐竜による呑食帝国が登場します。続編ではありませんが、詩雲では既に家畜化されていた地球人類が呑食帝国の侵略に対してどう対応したのかを描かれており、ただ野蛮なだけではない恐竜の文明の深さ、文明のスケールに感嘆します。 「呪い5.0」はしっかりしたSF基盤の上で繰り広げられるコメディが痛快。 「山」は到来した異星人の世界そのものが傑作。 | ||||
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——人類が宇宙へ行くのに理由は要らない。 劉慈欣の力強いメッセージがこの本に込められている。 以前彼はシンポジウムで、人類が月や火星へ向かう経済的合理性は無く、そもそも経済というモノサシではかることが無意味と言っていた。それでも人々の目を宇宙へ向けさせるのがSF作家としての使命、とのことだ。短編集『流浪地球』は、まさにそんな役割を果たす作品になると思う。 特に『中国太陽」が素晴らしい。高層ビルの窓ふき労働者が、未来の宇宙技術を支えるヒーローになるお話。 ふだん私は読書するとき、マーカーをひいたり付箋紙を貼ったりするのだが、途中からそんな余裕すらなくなるほどの怒祷の展開に。「早く次の行、次のページに行きたい!」という思いに駆られながら読んだ。 傑作だ。劉慈欣ファン、三体ファン、SFファンならぜひ読んでほしい。 | ||||
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