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ヒト夜の永い夢
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ヒト夜の永い夢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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本書はサイエンス・フィクションで南方熊楠が熱心に研究した粘菌を使った粘菌コンピュータが登場する。その際粘菌コンピュータの構造を南方熊楠の哲学を使って説明している箇所がある。例えば、南方熊楠の南方マンダラが「世界は心物名事の四種で記述できるのだ。心に浮かび、物に触れ、事を起こし、名に留める」とあり、説明はわかりやすい。また、この小説を書くにあたって参照した文献リストが挙げられていないので、その点が残念である。 | ||||
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時代的に江戸川乱歩や宮沢賢治に焦点があたるのは予想できていましたが佐藤春夫が割と主要キャラでラストバトルに参戦しているので星5です。 | ||||
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パラレルワールドを考えたことのある人なら誰でも、一人の人間はなぜ一つの世界に固定されているのだろうと首をひねったことがあるに違いない。本書は夢と因果というキーワードで見事にその謎を腑分けしてみせる。しかも時代背景は昭和のはじめだ。とても面白かった。 | ||||
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かのグローバル・サイエンティストであり、エコロジストのパイオニア、南方熊楠を主人公にした着眼点もさることながら、中身が素晴らしい。 | ||||
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名前だけは知っていた南方熊楠を中心に、昭和初期の有名人が多数登場する贅沢なキャスティング。だが内容は荒唐無稽なホラ話な上に、猟奇・男色・スカトロ・SMなどタブーに踏み込んだ、いかがわしさ満点で怪作と呼ぶに相応しい。読み手を選ぶ作品で、とても万人向けとは思えない。 扱っているテーマは、「ニルヤの島」以来柴田勝家の追求して来た、人間の意識に関わる哲学的なものであり、そういう意味では、現時点におけるSF作家としての彼の集大成だと、私は読んだ。 が、何と言ってもメチャクチャに面白いのである。とにかく次々に有名人が登場する度に「そんなアホな」と思いつつ、読まされてしまい、波瀾万丈なストーリー展開に圧倒された。とりわけクライマックスの少女の長ゼリフと、それに続く阿鼻叫喚に陥った東京の地獄絵の描写は正に圧巻。 読み手を選ぶB級エンタメ怪作と思うが、個人的には最高評価。 | ||||
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希代の粘菌学者南方熊楠と、愉快な仲間(けっこう年配)たちが繰り広げる発明/騒乱活劇です。 熊楠たちと、彼らが造り上げた粘菌を頭脳とする「天皇機関」が、昭和史の大事件で活躍/暴走します。 江戸川乱歩、宮沢賢治、水戸黄門のお父さんなど、読んだことある聞いたことある人々が、お仲間として、暴走します。 そういえば、「天皇機関」の由来であろう、「天皇機関説」をはじめて耳にしたとき、確かにロボット的な何かを空想したような、そんな感じを思い出しました。 仏教的な世界観や哲学的対話も興味惹かれます。 アニメ化を希望します。 | ||||
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思考する粘菌を結晶化し、計算機のCPUに用い、AIロボットを作るという一種のマッドサイエンティスト もの。南方熊楠を始め江戸川乱歩や佐藤春夫、宮沢賢治ら多くの歴史上の人物を登場させ、物語ににぎやか さを加えている。と同時にレトロな雰囲気とコミカルなタッチが何とも言えない昭和初期の味を醸し出して いる。 この世界は己が見ている/意識しているところだけの存在なのか?他者との因果で成り立っているのか、 或いは夢の中での出来事なのか・・・が通底にある。スチームパンク? いや粘菌パンクSFと言えるのか も? | ||||
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南方熊楠と昭和を彩る面々が生み出す舞台物語は最高でした。語りのテンポ、展開のテンポも絶妙で気持ち良く没入出来る。この作品で南方熊楠と言う人物を知ったのですが、こんな面白い人物が実在していたなんて!!と本書に出会えて良かったです。作者も初読みだったのでちょっと博打だったのですが杞憂に終わりました。 | ||||
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南方熊楠が主役でとにかく珍しい。 粘菌を頭脳とするといわれても動きが遅いのでどうするのかと思ったら、 粘菌がSWを作成し、それを宮沢賢治が見つけた方法で結晶化してCPUにするのは面白かった。 結晶化が化石のオパール化と同じようで粘菌もオパール化させた? 因果機関の學天則二号と天皇機関の対決で荒俣宏「帝都物語」を思い出した。 あっちも地下鉄建設現場で対決してたな。 粘菌回路が作る仏教的世界観が良かった。 | ||||
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紹介文章を読んで気になった人へ。 昭和初期を舞台にした伝奇小説のようなものを期待しているのであれば、雰囲気はたっぷり。 細部にこだわった舞台の中で紡がれるストーリーもどっぷり浸れる。 人物は私たちが知っている実名で登場。 「触れてはいるがこれは描かれることはないだろうな」といったシーンもしっかり描かれて、ストーリーの流れは読者の想像に任せるといった感じではない。そういった満足度は高い。 但し、題材が題材。作品世界で語られつつも、それをどう理解していくのかは読者次第といったところ。 この作者の小説を読むのは初めてで、他の作品のレビューを読むと哲学的な作品もあるようだが、これはSF(昭和時代伝奇風味付け)小説なので、苦手な人でも大丈夫。王道です。 | ||||
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