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(アンソロジー)
冷えきった街/緋の記憶: 日本ハードボイルド全集4
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冷えきった街/緋の記憶: 日本ハードボイルド全集4の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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仁木悦子と言えば、仁木兄妹シリーズのみならず『殺人配線図』や『枯葉色の街で』などの本格推理の傑作がまず頭に浮かぶ。 私は随分前に三影潤シリーズの短編集を、『緋の記憶』『青い風景画』は講談社文庫版で、『夏の終る日』は角川文庫版で読んだが、ハードボイルドではなく本格推理として読んだ。 たとえば鮎川哲也の「三番館シリーズ」が、私立探偵を語り手とする本格推理であったのと同様の印象を、三影潤シリーズから感じたのだった。 若竹七海が葉村晶シリーズの模範としたのは三影潤シリーズと言われても。 私は『暗い越流』の収録作は葉村晶シリーズも含めて全くつまらないと感じたし、改めて「そういえば講談社はかつて若竹七海に乱歩賞を取らせようと、書き下ろし刊行予定の長編をわざわざ乱歩賞に回したのに、井沢元彦が選評で『私を除く選考委員すべてがこの作品に最低点をつけた』と書いたほどの惨敗を喫した(それでも予定通り刊行された)んだったなぁ」と、『閉ざされた夏』のつまらなさを思い出しただけだった。 だが・・・今回初めて読んだ『冷えきった街』が、まさにチャンドラーやロス・マクドナルドを連想させる「和製ハードボイルド」の傑作であることに驚嘆した。 こちらを先に読んだ上で、『緋の記憶』『青い風景画』『夏の終る日』を読んでいたら、ハードボイルドの連作として読んだだろうなぁと思いつつ、残りも短編も読んだ。 仁木悦子は優れたハードボイルド作家でもあったのだ。編者の選択眼に脱帽するしかない。 | ||||
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