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夜が明ける
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夜が明けるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.58pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 1~20 1/4ページ
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今どきの若い世代の子たちは大変そうだなとは思っていたけれど バブル世代の私にはピンとこなかった。 この本を読んでちょっとは理解できた気がする。 QOLって聞くけどそれを享受している若い子っているのかな? 願わくば夜が明けて欲しい。 | ||||
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テーマ自体は重く心にのしかかる。他人事で済ましてはならない社会問題であるし、文章も惹きつけられるものがあり、決して手に取ったことを後悔したわけではない。読んでよかったとは思う。 が、終盤に主人公がある政治家をテーマにする(であろう)新しい仕事は、ドン底にいた主人公が鼻持ちならない上司をうっかりTwitterで晒そうとした行為と何ら変わりないのではないか。 怒りの矛先を権力者に向けて終了、とは何ともこの小説自体が報われなかった。 | ||||
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西加奈子さんが現代の日本の若者の貧困や過重労働などについて書いた本と聞いて、読みたかったのですがやっと読めました! あらためて読んで、ニュースでみた奨学金問題、虐待、過重労働など、読んでいて苦しくなるけれど、それらを「仕方がない」ことだと見捨てないで小説を作ったことに救われた思いがしました。 もともと何も悪くない若者が苦しむなんて、夜は明けないといけない。 | ||||
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大学を卒業して勤めたアトリエ事務所は、業務委託契約で毎月一桁の給料だった。 キャンプ用のマットと寝袋で週四日机の下で寝てた。帰れるときは早くて朝の3時で、企業に勤めた友達からもらった自転車で通勤してた。北向きの23区内とは思えない家賃の部屋でルームシェアしてた。朝の4時にシャワーから出て、玄関で仮眠を取って7時には家を出てた。 3時間眠れるときが、そのときの最大の幸せだった。 この世にないものをつくる。 そのことだけが多分原動力だった。でも作ったものの良さよりも、少しの汚れやカーテンのわずかなゆがみ、触れてわかる塗り直しの凹凸、コンクリートのむら、窓ガラスの水滴、、、、完璧からわずかにずれると価値はなくなる。落胆や罵詈雑言が返ってくる。完璧を求めると作り手から悪意と罵倒を浴びせられる。 4年くらい経ったときに突然横断歩道が渡れなくなった。 目の前に事務所はあるけど、道路が越えられない。記憶が曖昧なまま、1日目はネカフェにいって、金もないから一晩歩いたり、港湾沿いの人気のない公園に逃れたり、シャワーと飯のためにネカフェにたまに行ったり、いつの日かスマホの通知がならなくなったころに部屋に戻った。 いまだにスマホの通知音はバイブなしのサイレントにしている。 何回か部屋のドアが叩かれたり、チャイムも聞こえてたけど、絶対に動けなかった。深夜3時ごろの人気のないときにマイバスケットで食料を買って、毎日逃げてた。貯金も何もなくて、大学のときにつくったクレカのキャッシングで1ヶ月生きてたけど、すぐにショートした。 ルームシェアの友達がいつのまにか親に連絡してくれてた。大学時代全てを注ぎ込んだ高い建築本をすべて親が部屋から出してくれた。情けなかった。そのまま実家に戻って、3年半ほとんど家から出なかった。親という存在がたまたまいてくれてたから俺はいまいる。たまたまルームシェアしていなかったら、東京でいなくなってた。 東京で部屋に逃げてたときに、たまたま夕方に外に出れて、はじめて見つけた本屋で直木賞受賞で平積みされてたサラバを謎に衝動買いしていた。 実家に戻ってしばらくして、文字が追えるようになってサラバが俺を救ってくれた。何の誇張もなく、本当に生きているのはサラバのおかげ。あの世界がなければ、生きることに目を向けられていない。 社会に戻れて四年余り。 あのときほどの激務じゃないけど、毎日13時間くらい働いて、ある程度の給料をもらえて暮らせている。 職場で聞く他者への寛容のなさ。貧困に対する想像力のなさ。知らない人への悪意と笑い。触れるたびに心が逆立つ。 西さんはまだちゃんと闘っていた。人間を信じて。救われた。でも周りに救いはあまりにない。 夜明け前の暗さ、太陽にさらされる苦しみ、光がさす希望。まだ生きていきたい。人を信じて。 また救ってくれて、ありがとうございました。 | ||||
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森の言葉に説得力がない。無理がありすぎる。 他にも書いている人がいましたが、どうやってフィンランドに行ったの?行動力もなく、まともに会話できない人がフィンランドまで行って、バーで1人で飲む?今まで描いていたアキはどこに行ったの? 最後にやたらと政治観を詰め込みすぎて、読後感がめちゃくちゃ悪かったなぁ。 中盤は面白かったのに、最後はスッキリしない作品でした。 一人一人のキャラ付けも無理がありすぎましたね~。 結局中島さんはなんであんなにいい人だったのかもよく分からないし。 | ||||
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町田その子「夜明けのはざま」とたまたま近い時期に読んだためもあり、題材は違うが読後感が似ていた。 題材は重く、スカッとするような場面もなく、地を這うように進んでいくが、 主人公二人もさほど魅力はなく、特にアキの章でのアキの思考や描写が一人称にしては設定より聡明に見えるし、三人称にも見えない。 唯一、魅力的なのが後輩の森さんで、きっと著者が言いたかったであろうことをガーっと最後に話してくれる。 ここだけもう一度読み返して、売る。 物まねバーも、劇団も、ファンタジー寄りでいいアクセントになってはいる。 | ||||
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主人公2人が若者の期間のストーリーは、他人事として、 架空の話として、過酷だーとか思って面白く読むことができた 中年に差し掛かってからのストーリーは、なんだか身につまされるというか 自分を投影してしまう。醜いものを剥き出しにされ、読んでいて しんどくなった。 自分の将来が不安になった。 正社員を辞めてみて初めて分かったけど、貧困は直ぐ側にあって、一度レールを外れると這い上がれない。でも、正社員を維持するのもまた地獄。 三人、志強く、周囲に良い影響を与えて生きている人が登場する。ああはなれないけど、素敵だ。 扉ページの市原悦子の引用が、気に入った。 共感性を発揮し過ぎる事なく読める人は、この本おすすめです。彼らの半生を一緒に過ごしたよう感じがする。ハードカバー版の表紙がどぎついけどね。 | ||||
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構成、テーマ、描写、展開、凄いの一言。 | ||||
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あっというまにひきこまれて読み切った。それでも描かれる苦しくて時々ページをめくる手が文字通りとまった。同時に主人公とほぼ同年代だったので、自分の10代~30代までを違う視点で見直すような気持ちで読んだ。自分が今まで見てこなかったもの、見ていたけど無視してきたものをあらためて直視するような感じだった。 人は生き直せる、しかし、それをおしつぶし、希望を奪うことは恐ろしいほどに容易く、それを行うのは私たちがつくりだす社会だ。 | ||||
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読みにくく、盛り上がりもなく、だらだら長いだけで何が言いたいのかよくわかりませんでした。 ツッコミどころが多すぎてすんなり入ってきません。 こんな人いる?っていうリアリティのない登場人物ばかりのくせに、リアルに起こった事件やニュースの話をちょいちょい出してきてて、とても中途半端です。 頑張って最後まで読みましたが時間を無駄にしました。 西加奈子さん苦手になりました。 | ||||
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テーマは面白いのに物語が面白くない。 というか根本的に文章がダラダラダラダラしていて話が全然頭に入ってこない。 内定が決まらない就活生が書いているまとまりのない文章みたいという感想しか出ませんでした。 | ||||
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森さんのセリフというかメッセージは賛否両論のようですが私はものすごく勇気を貰えました。暗く辛い小説だったけど森さんに救われたし読んで良かったと心から思えました。 弁護士のおじさんや、元クラスメートの女の子、モノマネバーの買春少女たちなど、『その後どうなった?』と気になってしまうので星を一つ減らしました。少し荒っぽい終わり方のような気もします。 あと、主人公が文字通り死ぬほど働いてるのに後輩の森さんが妙に優雅で余裕がある(マツエクしたり)のにも少し違和感です。 | ||||
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西氏の著書は初めて読んだ。 読了感としてフィクション臭が強いのは、小説として綺麗にまとめるための伏線や脇役のいかにも感のせいだろう。あとやはり著者が当事者ではないので限界があるのはしょうがない。 中間と最後の方で出てくる著者の代弁者みたいな登場人物の説教じみた長めのセリフは好みが分かれると思う。(他の小説でも見かけるが、こういう類の社会派小説はこういう長台詞がお決まりの展開なのか?) 最後の長台詞以降は飛ばし読みになってしまったが、著者の主張には同意する。 ハラスメントをそれと気づかない被害者の反応も現実味はあるし(自分がセクハラ被害を受けた時の反応と酷似しており嫌な記憶を蒸し返されるほど)、少しさめてしまうぐらいのフィクション臭の中にも心を掴んでくる生々しい心理描写がところどころ出てくるので、著者の熱意にやられて星を増やしたくなる作品。 個人的には登場人物ほどの貧困や劣悪な就労環境に晒されたことはないが、似たような勤務状況と精神状態で仕事を辞められなかった経験があるので、読むのが辛いというよりは共感しながら一気に読んだ。 こんなに追い込まれる前に仕事を辞めればいいと言い捨てられる方や、これが辛くて読めないという方は相当幸せな人生を送られているのではないでしょうか。 最後に、主人公があんなに余裕がないのに、森はなぜマツエクやらネイルやらをする金と時間があるの? | ||||
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西加奈子さんの本は好きで数冊読んでいましたが、この作品は薄っぺらいし、つまらなかった。 社会の問題や日本に希望がないのは事実だろうけれど、はっきりそれぞれを書くのは小説としては芸がない。著者の思う正義を一人に語らせまくるのもしょーもない。 中島さんが自分の引きこもりの息子をケアすることは放棄しているのに、主人公の男性に肩入れする無責任さが一番不愉快。引きこもりの息子には希望がないから、気力のある別の若者で自分の欲を満たしている感じがする。 西さんは最近は海外にしばらく住んでいたことで、日本の問題がよく見えたのかもしれないですが、もっと長くその国に住むとその国の闇の部分が見えて、また違う日本が見えると思います。でももう帰国されたようなので、それは叶わないですね。 なんにせよ、かつての「円卓」みたいな小説を書く人に戻って欲しいです。 | ||||
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表現力はすごいと思うけれど、結果ストーリーがあちこち雑でなんでそうなったのかが分からないまま終わったところが多い。 最後の最後の締めくくりは、メッセージ性が強すぎて、読んだことを後悔して疲れてしまい、他の方のレビューを確かめてしまいました。意外にも評価が高くびっくりしました。合う合わないがあるのだと思います。他の作品が見たくはなりませんでした。 | ||||
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西加奈子の長編はこの作品のほかに「サラバ!」を読みましたが、この作家の短編作品はともかく、長編作品はどうも自分と相性が悪いのか、あまり好きになれません。 どこが気に入らないかというと、まず作品が長いうえに冗長な記述が多く、作者が言いたいことになかなか辿り着けない点です(下手すると最後まで読んでもよくわからない)。 また、この作品の森という女性、サラバ!だと主人公の姉がそうですが、何かすべてをわかったような顔をして主人公を説得するあるいは悟りを開かせるようなことを言う人物が終盤になって現れて、何か主人公が納得して終わるというような展開も小説の書き方としてちょっとずるいし、安易な作りに感じます。おそらくこの森や姉が作者の代弁者になっているのでしょうが、それが見え見えなのも作品として軽薄な感じがします。 貧困・親の子供に対する虐待などに関して言えば現実社会で考えてみても、非常に深刻で解決しなければならない問題だと思うし、それを題材に小説を書くことにも異存はないし、そういう作品が嫌いなわけでないのです。 ただ、作品の最後の1~2ページでわざわざ現実社会で起きた広告代理店の若い女性が、激務とパワー・ハラスメントに耐えかねて自殺した事件に触れているように、おそらくこの事件の女性などがこの作品の「俺」のモデルあるいは非常に似通った状況にある人物として、「俺」を描いたものと推測しますが、「俺」も現実世界の女性も、自殺を考えるくらいならもっと早く職場をやめる選択はできたはずだと、私は思うのです。たとえ学生時代に借りた奨学金の返済があったとしてもです。 未成年の頃はしょうがないとしても、成人して社会人になった段階では、過去にどんな家庭環境にあったとしても、自分の生き方を決められるのは自分だけだし、周りの世界のいろいろな虐めやハラスメントから自分を守れるのも自分だけなのです。 最後に「アキ」とフィンランド人俳優のアキ・マケライネンを(特に人格が)そっくりの人物として描いたところは面白かったし、最後のオチもこの作品の中では気に入った部分です。 | ||||
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読み切るのに凄く体力を使った。読み終わった後も夜が明けるのかわからないし感じる事もできない。 ずっとモヤモヤが続く作品。爽快エンターテイメントではなく他人には薦めることはできないけど、でも‥ 気力がある時に読む事を薦めます。 | ||||
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フィンランド俳優に似ているという部分は惹きつけるが、あとは中途半端な印象。 | ||||
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気分が塞ぐ苦しいおはなし。 ざまあみろ という言葉に嫌悪する方は読まない事お勧め。 | ||||
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貧困や虐待などをテーマにした純文学。 非常に重いテーマで主人公が貧困や生活、失望感などに苦しむ様は太宰治や中上健次、村上龍などを連想させるが、それらの作品ほどの汚らしさがないので、比較的読みやすい。 文体が爽やかで軽快なのもあるが、誤解を恐れずに書けば女流作家であるからか、主人公2人に女性に対する執着やいやらしさがない事が大きいと思う。 このような排他的で絶望的な文学では往々にして淫靡さが付きまとうことが多く、主人公は自ら金銭的だけではなく性的にも堕ちていくような絶望感がある。主人公達は生活においては苦労しすぎる程、苦労しているが、恋愛面または性的な部分はほとんど排除してある(自慰を連想させる表現はあるが)。 それゆえに主人公たちがどれほど落ちぶれていっても、そこに一定の清涼感のようなものがある。 しかし清涼感ゆえにリアリティーがないような、竹内涼真あたりが主人公でドラマ化できてしまいそうな雰囲気ではある。 気持ち悪くドロドロした感じにすれば高尚というわけでもなく、この方が現代社会には受け入れやすいとは思う。 | ||||
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