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夜が明ける



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【この小説が収録されている参考書籍】
夜が明ける

夜が明けるの評価: 3.58/5点 レビュー 66件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.58pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(3pt)

貧困などの被害者に寄り添い過ぎて、かえって問題が見えなくなっている

西加奈子の長編はこの作品のほかに「サラバ!」を読みましたが、この作家の短編作品はともかく、長編作品はどうも自分と相性が悪いのか、あまり好きになれません。

どこが気に入らないかというと、まず作品が長いうえに冗長な記述が多く、作者が言いたいことになかなか辿り着けない点です(下手すると最後まで読んでもよくわからない)。

また、この作品の森という女性、サラバ!だと主人公の姉がそうですが、何かすべてをわかったような顔をして主人公を説得するあるいは悟りを開かせるようなことを言う人物が終盤になって現れて、何か主人公が納得して終わるというような展開も小説の書き方としてちょっとずるいし、安易な作りに感じます。おそらくこの森や姉が作者の代弁者になっているのでしょうが、それが見え見えなのも作品として軽薄な感じがします。

貧困・親の子供に対する虐待などに関して言えば現実社会で考えてみても、非常に深刻で解決しなければならない問題だと思うし、それを題材に小説を書くことにも異存はないし、そういう作品が嫌いなわけでないのです。

ただ、作品の最後の1~2ページでわざわざ現実社会で起きた広告代理店の若い女性が、激務とパワー・ハラスメントに耐えかねて自殺した事件に触れているように、おそらくこの事件の女性などがこの作品の「俺」のモデルあるいは非常に似通った状況にある人物として、「俺」を描いたものと推測しますが、「俺」も現実世界の女性も、自殺を考えるくらいならもっと早く職場をやめる選択はできたはずだと、私は思うのです。たとえ学生時代に借りた奨学金の返済があったとしてもです。

未成年の頃はしょうがないとしても、成人して社会人になった段階では、過去にどんな家庭環境にあったとしても、自分の生き方を決められるのは自分だけだし、周りの世界のいろいろな虐めやハラスメントから自分を守れるのも自分だけなのです。

最後に「アキ」とフィンランド人俳優のアキ・マケライネンを(特に人格が)そっくりの人物として描いたところは面白かったし、最後のオチもこの作品の中では気に入った部分です。
夜が明けるAmazon書評・レビュー:夜が明けるより
4103070439
No.6:
(3pt)

夜が明ける

たった一言「夜が明ける」という言葉がこれひど重く力強く響く物語はなかなかない気がする。
ラスト数10ページで、言葉にできない感情が湧き上がる。温度高めのよくわからない涙が出た。
それまでの約8割は本当にしんどくて…でもラストの為にあったようにも思う。
純粋な悪意が苦手な人や夜が明けないような気がする人に、少しずつ少しずつ読んで欲しい。
夜が明けるAmazon書評・レビュー:夜が明けるより
4103070439
No.5:
(3pt)

ちょっとずつ色々惜しい作品

今まで読了後、読んだことを後悔するような作品ってそれ程なかったのだけど、この本に関しては読まなくてもよかったかなと思った。

終始、社会と人間の醜悪さを炙り出す描写の連続。
現実で嫌というほどそういうのを目撃しながら生きる我々としては、わざわざ小説の中でも汚さを見たいと思わない。正直お腹いっぱいだ。
この作品を読んで学びがあるのは、人にSOSを出すのが苦手な人と、過去の日本を知りたい未来人だけだろう。

作者に当事者意識がないからなのか、表面的な描写が最後まで続き、内面的な深みがない。ずっと軽い印象。これが何より惜しい。

人に救いを与えたいと思うなら、せめてもう少し最後まで読みやすくなる工夫が欲しかった。
世の中、みんなが皆んな強いわけじゃない。私は最後まで読むことに強いストレスを感じた。そして辛い気持ちになっただけで、救いがなかった。
夜が明けるAmazon書評・レビュー:夜が明けるより
4103070439
No.4:
(3pt)

主人公は小生のちょっと下の世代

就職氷河期世代からみれば、主人公がブラックなテレビ制作会社に在籍し続けているのが、もの凄く不思議。
あの頃、条件の悪い職業についたヤツも多かったが、日本の社会がガラポンになりつつあることに気づいたヤツはとっとと、別の稼ぎ方を選んでいた。(小生も後者だが)先読みが出来ずに目先の泥沼にハマることがいかにダメなのかがよく分かるといえばいいかもしれないが。自分に価値をつけて、高く買ってくれるところに移るという感覚が会社や組織との付き合いでは必要ではなかろうか。それに気づくかが大事だと思う。
夜が明けるAmazon書評・レビュー:夜が明けるより
4103070439
No.3:
(3pt)

余計苦しくなった

落ちている時に読みました。なんだか余計に苦しくなってしまいました。
夜が明けるAmazon書評・レビュー:夜が明けるより
4103070439
No.2:
(3pt)

物語の伏線が回収しきれないくらい!その他社会問題や出来事を単発で盛り込まれて、主人公たちにフォーカスしきれない

日本から取り寄せてようやく読めた新刊でした。
西さんの本が大好きで、何度でも読み返してしまう、大ファンです。
いつも応援しています。

今回の作品は、テーマが貧困と社会の暗い現実。
社会にある暗い現実を総なめして全部ひっくるめた感じの印象だった。
最後、主人公の言葉で、「こういう事実があったことを俺は知らない」という形で数点挙げられていたけど、その挙げられていた事実(話題になった出来事)の範囲が広すぎて、「そりゃぁこの主人公は知らないよな」と思ってしまった。(特に仕事忙しい立場だし)最後になんだか散漫というかいろんな話を巻き込んで欲張ったなぁ、という印象だった。物語の語り手である主人公の一人の人生や社会経験の部分だけでもかなり面白い物語になりそうだし、もったいない、もっと長く深く読みたくなる作品です。さらに気になる点が残る。(結局、遠峰の出演が、漫画コピー事件で終わりなのか・・、中島さんは?)そこにアキの話も入ってくるので物語の伏線が多いが、回収が難しいまま、終わってしまった印象。もっと先が、彼らの人生の今後が読みたい。
夜が明けるAmazon書評・レビュー:夜が明けるより
4103070439
No.1:
(3pt)

西加奈子さん、初めて読みました。

人気の作家さん、初めて読みました。ネタバレあります。

これは小説として昇華されているんだろうか?というのが印象。字面をひたすら追いかけたのですが、最後の最後に一人の登場人物に全部言いたいことを背負わせた感じがしました。今の日本の確かに一部なのでしょう。ただ、小説として登場人物への共感、感情移入、感動があったかというと、それはありませんでした。私がわかっていないのか。しかし、何しろ人気の方、他の作品も機会があれば読みたいと思っています。
夜が明けるAmazon書評・レビュー:夜が明けるより
4103070439

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