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(短編集)
恋文
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恋文の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全41件 1~20 1/3ページ
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購読しましたがお安い値段で変えた。 | ||||
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売りの写真には「直木賞受賞」の帯がありましたが、届いた品には帯がかかっていませんでした。帯も含めて買ったつもりだったので、騙された気分です。 | ||||
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中古-可だったからカバー無かったけど。。。 恋文、ピエロ、私の叔父さんなど名作短編集。 男視点なので、女性が読むと「はっ!?」となるかも。 でもそれが、連城イズム。 恋文はドラマにもなってます。 脚本集・ドラマも是非。 | ||||
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読後にしみじみとした余韻をもたらす5編の短編集。 いずれの作品も、登場人物の秘められた想いに焦点が合わされている。 「恋文」 文学性の高い作品で、50ページ足らずの中にいくつもの名場面がある。 主要な登場人物は、響子、将一、江津子の三人。この三人の感情が交錯し、時に爆発して、微妙な恋愛模様を織りなしていく。三人とも心中に隠し持ったものがあり、それが最後に明らかとなる。作中に「恋文」がいくつか出てくるが、響子から将一への恋文が出色。 ラストで響子の問いかけに対して、将一が首を振る場面があるが、将一は首を横に振ったのであろうか、それとも縦に振ったのであろうか。 「紅き唇」 主人公の和広とその義理の母のタヅを巡る物語。 タヅの語る昔話が印象的であり、口紅が重要なアイテムとなっている。最後まで読むと、タヅの秘めた想いが判明する。パチンコの景品として口紅を選んだことに、重要な意味があることがわかる。 「十三年目の子守歌」 オチの意外性は、本短編集中でも一番。 突然、実家に舞い込んできた年下の義理の父親への反感が切々と綴られていくが……。 主人公の知らない秘め事があり、それが判明した時、「ああ、そういうことだったのか」と思わずのけぞってしまった。「父さんと呼べ」という言葉にそんな意味があったとは。 父親への想いが、この作品の底流にある。 「ピエロ」 「いいよ、俺なら」が口癖で、決して怒らない夫の計作に一抹の寂しさを感じ、浮気をしようとする美木子。美木子の視点で語られるこの話は二転三転し、二段構えのどんでん返しが用意されている。 飄々として、常にピエロのような道化役を演じている計作の人物造形がすばらしい。計作の道化に隠された真意はどこにあったのだろうか。 「私の叔父さん」 四十五才の構治、19年前に20才で亡くなった姪の夕希子、その娘の18歳の夕美子が主要な登場人物。夕希子が亡くなる前に撮られた五枚の写真が重要なアイテムとなり、夕希子の秘められた想いが明かされる。夕美子が突然予想外のことを言いだし、ひと騒動起こる。それに対して、構治が取った態度も意外であり、ひとつの想いが結実する。 | ||||
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ミステリ作家としても著名な連城三紀彦の手による恋愛小説集。 収録作品は、映画やテレビ、演劇で作品として取り上げられており、ドラマとして優れている。どの物語も謎をはらんだ展開をするのは著者ならではだろう。 余命いくばくもない昔の恋人のため、妻子を捨てた男、そしてその恋人と妻の交友を描いた、直木賞受賞のタイトル作はもちろん素晴らしいのだが、老女の儚い想いを謳った「紅き唇」は地味ながら泣かせ技が光っている。 登場人物が30代から40代のためか、自身が20代の頃は読んで彼らの心境を理解でなかったが、数十年たった今は痛いほど良くわかる。読者の年代によって様々な見方ができる、再読に耐えうる名作品集と思う。 文章の昭和な感じも今となっては良い味に感じる。 | ||||
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男女の恋愛、人生の機微を描いた短編5編、表題の恋文を始め ピエロ、私の叔父さん等秀逸な作品である、登場人物一人一人 を丁寧に描写、物語を進める手法も新鮮で切ない内容であるが 心に響く中味の濃い短編集である。 | ||||
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僕にとって連城さんは、日本の作家で一番好きな作家でした。 ひと肌に触れて溶ける雪の様に、繊細な描写で綴られる美しい文体に魅せられます。 普通の暮らしを生きる人々の、普通の暮らしの裏側にある恋心を巧みに切り取った、濃密な短編集です。 | ||||
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連城三紀彦さんが亡くなってから、「恋文」が懐かしく思い出され、ふたたび手にとって読み直しました。 若い頃には、ただ読後に涙を流しましたが、50歳を過ぎた今、読み返すと、涙するというよりも、 「どうして、そんな嘘をつかなくてはならないのか?」という疑問を持ちました。 嘘をつけば、嘘を重ねなくてはならなくなるではないか・・・と、怒りのような感情が湧きました。 「恋文」に収められた短編では、それらの嘘は、人を傷つけるための嘘ではないけれど、結局、嘘によって傷つけられる人がいて、苦しむ人がいるのだから、やっぱり嘘はいけないことだと思いました。 嘘は罪の始まりだ・・と、連城さんが言っているかどうかは分からないけれど・・・。 | ||||
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「素人の人が、偶然、役者顔負けのいい表情を見せ、 いい言葉を語ることがあります。 僕が多少なりとも関わった人たちのそんな顔や言葉を、 撮影や録音をできなかったかわりに、 ささやかな物語を借りて、活字にしたいなと思いました。」 上記は作者のあとがき、抜粋です。 まさしくその通りで、読み終えた私の感想そのものでした。 本書は、先日亡くなった連城三紀彦さんの恋愛短編集です。 5つの恋物語が収録されています。 短編ではありますが、そのどれもに、 登場人物たちの「今まで」と「これから」が思い描ける豊かさを感じました。 登場人物たちの人生の、一部が、短編として取り上げられている。 連城さんは文字通り、登場人物たちの一場面に、スポットライトを当てた。 照らし出された彼らの人生は、ドラマとロマンに溢れたスペクタクルではなく、 静かに確かに強い意思を持って動き動かされ、生きている。 ここには恋ではなく愛が描かれています。 昭和59年5月に刊行された本書ですが、 本の中には、携帯電話やパソコンが普及していない、 その当時の雰囲気とか息づかいみたいなリアリティが濃密に凍結されていて、 読み始めることで解凍される“小さな名場面”たちは、 鮮度を失わずに瑞々しく動き始めます。 家デンで連絡を取り合うことが常だった世代にとっては、 「そうか、この当時はケイタイないよな」と改めて意識することで、 当時の自分を思い起こす一瞬があるかもしれません。 昭和を知らない世代の人にとっては、 乏しい連絡手段が当たり前だった人たちの、 思いとか気持ちとか、 当時を生きた人たちの内面に、 少しだけ触れることができるかもしれません。 一方で、物語に一切の古臭さを微塵も感じないのは、 描かれている人間たちの愛が、愛に、 私たちが普遍的で無意識的な共感を感じるからではないかな、 などと、身勝手に読後感を味わいました。 今回はもうちょっとだけ、購入のイキサツにもお付き合いください。 私はドキュメンタリや警察小説、ビジネス書を立て続けに読んだあとで、 なんとなく恋愛小説が読みたくなっていました。 気になる本をチェックしていた私は、 友人がすすめてくれていた恋愛小説を思い出します。 ところがその本は恋愛小説ではなく、ミステリーでした。 本の表紙から勝手に抱いていた私の印象が、そうさせていたのです。 読んだことのなかった作家さんだったので、 気になって著者を調べると、 3日前に亡くなっていたことが分かりました。 速報ニュースという形で訃報を知った私は、驚いたのと同時に、 言い表せない不思議なつながりというか「オススメの本があるよ」 と見えない何かから啓示されているような気分になります。 恥ずかしながら直木賞作家とも知らなかった私は、 そうして連城さんの受賞作を調べました。 それが「恋文」です。 私は書店で本を物色することが多く、 内容を確認せずに買うことはあまりありません。 購入前の期待値が無条件に高くなり、 読後感が下回るケースが多かったからです。 ですが、本書は、私にとって、思い出の一冊になりそうです。 長くなりました。 万人にオススメできます。 特に恋愛小説を探している方には、 読みかけの本を脇に置いて読むだけの価値があると思います。 サイン会などに行けないことが悔やまれますが、 私が著者を忘れることはないでしょう。 連城さん、素敵な本を、ありがとうございました。 | ||||
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本自体もきれいだったし、内容も満足。面白いし、情緒があって、いい小説だと思う。 | ||||
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連城さんの作品は,奥が深い.でも,私みたいに読書家じゃない人でも読みやすい.読んだ後,ほんわかと残照を感じながら生活できるのがうれしい. | ||||
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本書に収められた5つの短編いずれにも 読者をハッとさせる展開があり、 その後心にじんわりと温かいものがしみ込んでくる。 どの作品も実によく練られていて、ハズレなし。 特にお薦めは、いろんな解釈・余韻を残す「ピエロ」。 これぞ小説の楽しさ!そう思わせる一冊である。 | ||||
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こころが和むところもあっていい話なんだけど、登場人物の行動が偽善的に感じる。不自然さ、思考回路の古くささを感じてしまい完読を断念。 古くさいのと古いのは違うと思うので。 昭和の文豪や明治の文豪たちの書いた小説の方が古くさく感じないから。 | ||||
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連城三紀彦さんの小説も初めて。以前、何かのきっかけでこの本を知り、購入して本棚にありました。短編集だけれども、全ての話を通して、あっさりとしながらもコクがあり。燃えるようでもなく、ドロドロとした昼メロのような話でもない感じでいながら、お涙ちょうだいでもなく、でもホロリとするところもあり、読後感が何故かとても気持ちが良い。切ないのに、なんで読後感が心地よいのだろう?...不思議。読みやすさにサラッと流しそうになるけれども、とても文章がキレイなんだと思います。言い回し得あるとか技巧に凝るわけでもなく、回りくどくもない...だからこそ、上手いんだなぁと感じます。登場人物は、男女ともにみな不器用で...。その中でも、『恋文』と『ピエロ』の奥さんには、感情移入をしながら、夫の気持ちにも分かるなぁなんて思いながら、ジェットコースターではないけれども、やじろべえのようにゆっくりと感情が揺さぶられます。嘘をつくのが大人ではなく、嘘をつけるのが大人...なんだと心に残ります。人を好きになったり大切に想うコトは、優しくも強くもなれて、でもあまりにも日常的になってしまうとその事にすら気がつかなくなってしまう。人にはどんな愚鈍なところがあるけれども、切ないけれどもやっぱり愛したいと感じるような本でした。ミステリーが多いようですが、長編の恋愛小説も読んでみたい。 | ||||
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タイトルの【恋文】は、 粋で強がりで、どこかにありそうで「きつい」衝撃・・・ 【ピエロ】は個人的に絶賛。 男が男に惚れる人生観に相好を崩してしまう。 頼もしさと、浮遊感が夫婦という強い橋の上で行ったり来たり・・・ 【私の叔父さん】もいいねえ・・・・ まぶたを閉じれば、背景、描写がしっかりと浮かんで登場人物の表情まで見えてくる。 いつかまた、じっくり読むことになりそうだ。。。。。 | ||||
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どこにでも居そうなのに、やたら凄い人がいる。 何が凄いのかとその人の軌跡を考えるが、どれもが普通なことばかりなのに、 一人の人間として考えると、どうしようもなく凄いとしか思えない。 または、表情や仕草の所々にきめ細かさがあり、 あの時のその人の目配せはこうゆうことだったのかと、後になって気づかされる人もいる。 この作品はどれもがそう言った深みを漂わせた物語で、 バラバラの形をしたピースを前に小首を傾げながらも、後になると、その形しかあり得ないと思わせほど、 見事な断片がはめ込まれた一枚の絵を見て、思わず舌を巻いて唸りすらしてしまうのだ。 読み進めるうちに、読み手は何度も騙され、目を見開きながらページを繰る。 ただのトリックだけに終始せず、男と女の心の襞が何度も見え隠れし、 それらが作品の仕掛けを色濃く彩色する様は、何度読んでも飽きないだろう。 表題作の「恋文」が、まさかアレを指しているとは思いもしないし、 「私の叔父さん」で出てくる写真に、そんな意味があるとはと感慨もひとしおだ。 直木賞の選評でほぼ全ての銓衡員が、諸手を挙げて受賞に賛成したのは確かだと、 しみじみ思えてしまう作品だった。 五木寛之氏が述べた、 「造花の美が時には現実の花よりリアリティを感じさせることがある」という言葉がそれを表している。 | ||||
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普段はあまり恋愛小説は読まないのですが、この作品は正解でした。 5つの短編全てが際立っていて、今でもストーリーが頭に浮かびます。 ただ、登場人物はどちらかというとなよっとしていて 自分勝手な男性が多いので、読み手によってはいらいらするかも しれませんね・・・。 でも、ちょっとほっとしたいときにゆっくりと読めるいい小説だと思います。 私は個人的には「私の叔父さん」が切なくて好きです。 | ||||
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小説の言葉を借りると、『こんなすごい「短編集」、はじめてみたよ』。 5話からなる短編集で、キーワードは『白い嘘』。 人間は、他人を思いやるが故に嘘をつく。相手やお互いを想うからこそ 生まれる嘘。この種の嘘は、動物にはできない、極めて人間的な、つま り人情味のある行為だといえるだろう。 全てに白黒をつけ、自分の幸せを追求するのが善だと思っている合理主 義者には、主人公たちはただ未熟だとしか映らないかもしれない。 でも、相手の気持ちを汲み取った上で嘘をつく主人公たちにふれたら、 「切なさ」という言葉の意味が分かるでしょう。ぜひ一読を。 | ||||
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時に、人は嘘をつく。その嘘は自分のためだけではない。 相手を思いやる気持ちが嘘をつかせることもある。その ことが胸にぐっと来る。それぞれの話の中、登場人物の つく嘘もそれぞれだけれど、そこには一様に切なさが ただよっている。5編とも心に残る話だったが、愛する 妻に悲しい嘘をついた男の話の「ピエロ」、叔父、姪、 姪の娘の3人の心が織りなす切ない話の「私の叔父さん」が 印象に残る。洗練された、しっとりと味わいのある作品だった。 | ||||
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これが好きな人はだめ男だけだと思う。東京大学物語に似ているんだけどあれは全体を主人公の夢ということにしてるからあんなマザコンが許されるんだと思う。この作者は完全に本気でそれが許されると思っている。きもい。ひどい。大体、連城三紀彦っていう大げさな名前からして胡散臭いと思っていたけど。 | ||||
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