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私という名の変奏曲
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【この小説が収録されている参考書籍】
私という名の変奏曲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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冒頭での一人の女性モデルの死に対して、7人の人間が次々と殺人の独白をする。M.ルブラン「殺人四重奏」を想起させる構想だが、ヒロインの女性モデルを含めた関係者達の人間模様の描写が秀逸。ヒロインの心理や関係者達の人生の一断片を見事に映し出している。また、物理的には不可能な状況を、心理の綾で可能とする連城氏の持ち味を出そうとした作品であろう。それにしても7人は多過ぎるのではと当初思った。独白者の人数を7人に増やした理由が困惑性・不可解性だけでは不充分で、何か組み合わせによる仕掛けがある筈だと期待した。しかし、7人が同じパターンを繰り返しているのを確認して、トリックとして弱い部分を感じた。「殺人四重奏」では、多角的視点で同一殺人を扱う事に依って読者に錯誤感を与えているのであって、同一パターンの繰り返しでは考えられるトリックは一つしかない。傑作中編集「夜よ鼠たちのために」を長編化したような作品かと思ったが、やや力技に頼った感がある。人間心理の翳は良く描かれているだけに、トリックにもう一段の工夫が欲しかった。竜頭蛇尾の感が否めない作品。 | ||||
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冒頭での一人の女性モデルの死に対して、7人の人間が次々と殺人の独白をする。M.ルブラン「殺人四重奏」を想起させる構想だが、ヒロインの女性モデルを含めた関係者達の人間模様の描写が秀逸。ヒロインの心理や関係者達の人生の一断片を見事に映し出している。また、物理的には不可能な状況を、心理の綾で可能とする連城氏の持ち味を出そうとした作品であろう。 それにしても7人は多過ぎるのではと当初思った。独白者の人数を7人に増やした理由が困惑性・不可解性だけでは不充分で、何か組み合わせによる仕掛けがある筈だと期待した。しかし、7人が同じパターンを繰り返しているのを確認して、トリックとして弱い部分を感じた。「殺人四重奏」では、多角的視点で同一殺人を扱う事に依って読者に錯誤感を与えているのであって、同一パターンの繰り返しでは考えられるトリックは一つしかない。 傑作中編集「夜よ鼠たちのために」を長編化したような作品かと思ったが、やや力技に頼った感がある。人間心理の翳は良く描かれているだけに、トリックにもう一段の工夫が欲しかった。竜頭蛇尾の感が否めない作品。 | ||||
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連城三紀彦の作品はとかく評価が高いが、何をもってかいまだによくわからない。初期の「戻り川心中」などは見事だと思うけれど、「人間動物園」なんて相当退屈だった。そんな中で、本書は、テンポ良く読めて、面白かった作品。トリック的には相当無理があると思うけれど、むしろそのようなことは気にせず、この上質なサスペンス感を味わうことが、この作品の読み方。 | ||||
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連城三紀彦の作品はとかく評価が高いが、何をもってかいまだによくわからない。初期の「戻り川心中」などは見事だと思うけれど、「人間動物園」なんて相当退屈だった。そんな中で、本書は、テンポ良く読めて、面白かった作品。トリック的には相当無理があると思うけれど、むしろそのようなことは気にせず、この上質なサスペンス感を味わうことが、この作品の読み方。 | ||||
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