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民王 シベリアの陰謀
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民王 シベリアの陰謀の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 41~44 3/3ページ
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この本はいろんな切り口で楽しむことができます。 伏線を張ったストーリーから最後に来るどんでん返しを味わう、パロディ満載の娯楽小説として楽 しむ、リーダーシップ論の視点で学ぶ、主人公の成長物語として共感を得る、そして今の世相の 深層を読み解く、など満載です。 池井戸さんの著書は結構読んでいますが、この本ほどパロディを前面に出しているのは珍しいと 感じました。とくに前半部分で出てくるいくつかの例を挙げます。 ・雉子が鳴くような声を上げ、ムンクの「叫び」を思わせる表情を浮かべた ・私、強度の鼻の穴恐怖症なんです ・「だいたいやねぇ」といつものようにパイプを片手にふんぞり返り・・・(竹村健一さんか!) ・早く退院したいというと、「そんな寂しいこといわないで、もう少しいてくださいよ」と クラブのママみたいなことをいうのだ ・「最後に、私に1分ください」。いまのは、1984年紅白歌合戦、鈴木健二アナのパクリだ こんなギャグ満載の物語ですが、この小説の主旋律はサブタイトルにもあるように、「陰謀論」で あり、世相と結びつけるなら「ウイルスと陰謀論」が露わにする私たち人間の性(さが)や弱さ、 それを乗り越えようと立ち向かう勇気が描かれていることです。 日本では2020年に出現して、2021年9月末現在では終息の目途が見えていない新型コロナ感染症 問題による生命の危機や社会の混乱が私たちの生活を大きく変えて脅かしていますが、池井戸さん は、実は根底でもっと恐ろしいのは、このような大きな危機を迎えた時に、大衆迎合のポピュリ ストが現れるとともに、まことしやかな「陰謀論」が一気に広まり、少なくない人々がそれを信じ 込んでしまうことだというメッセージを発しています。 そのクライマックスは、エピローグに書かれていますので、ネタバレしないために伏せますが、 さらっとした感触に思えて、実はかなりのアイロニーで締めくくられています。 主人公の成長物語として捉えるなら、本書の最後に出てくる、 「自分に問い続けろ」「答えはあなたの中にある」「君ならできる」というようなフレーズが、 困難な時代を生きている私たちへの応援歌でもあるんだな、と感じました。 ライトに読めるけれども、そこに込められたメッセージは重たいものがある傑作です。 | ||||
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コロナではない未知のウィルスに侵される人が出現しパニックに。 でも日本の政治の場面では危機意識はあるものの、なぜかユーモラス。 コロナ禍の政治や国民を一見遠巻きに見ているような部分も匂わせながら、実態は池井戸作品らしいユーモラスの効いたエンタメに仕上がっている。 世の中の陰謀論に組する人を直接表現するのではなく、ヒネリを効かせて表現しているのもエンタメ的表現が光る。 ちょっと話の飛躍やエンタメならではの政治の誇張などで現実感が薄まる部分と、今のウィルスというタイムリーの話題の交わり具合が難しかったのかなという点はあった。 | ||||
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ウイルスの話。しっかり最後にどんでん返しを入れてあり満足感多めです | ||||
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結論!政治の究明も面白い痛快政治エンタメ! 本書の発売日は、くしくも自民党総裁選(29日投開票)の前日の2021年9月28日である。 1回目の投票で過半数を取る候補者が現れず、上位2人による決選投票で岸田新総裁が誕生した。 そして今、衆議院議員の任期満了にともなう衆議院解散総選挙が始まろうとしている! また、映画館では、田中圭、中谷美紀『総理の夫』 というこれまた、解散総選挙という設定の映画が 公開されいる。 本書の発売日、映画の公開日ともに、自民党総裁や 衆議院議員解散総選挙の日程を予言していたかのように、絶妙なタイミングである。 偶然といえば、偶然なのだが..., そんな意味でも本書はとても興味深い。 物語は、第二次内閣を発足させてまもなく、今回の内閣の目玉として指名したマドンナこと高西麗子・環境大臣が、謎のウイルスに冒され、急速に感染が拡る。 緊急事態宣言を発令し、終息を図る総理泰山に、世論の逆風が吹き荒れる。一方、泰山のバカ息子・翔は、仕事で訪れた大学の研究室で何もなかに襲われる。 ウイルス感染した高西麗子・環境大臣と教授には共通点があった。泰山は、翔と秘書の貝原らとともに、ウイルスの謎に迫るところから始まる。 【まとめ】 大人気の前作に続く「笑撃!」痛快政治エンタメ。コロナ禍で疲れきった我々の心身を痛快な笑いで吹き飛ばしてくれる! | ||||
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