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紗央里ちゃんの家
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紗央里ちゃんの家の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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私は評価する。 この世の全てに因果関係や意味があるとは思えない。むしろ無いことの方が多い。 無意味だと分かっていながらもなんらかの物事に意味もなく費やす時間は、誰しもあると思う。 こう言った意味のなさ、他のレビュワーのいう「まとまりのなさ」を含め、人は目からこぼれ落ちるが確実に存在している。 まとまりのない、無意味とも受け取れる文章、出来事、現象。その推移。 有意義でも有益でもない、なんの特にもならない。それが良い。そこを評価したい。無意味な行為(今作品)を大の大人が書いたり評価したりといった具体的な工程に敬意を表する。 あと表紙は、福満しげゆき版の方が良かったと思う。なんで変えちゃったんだろう。 | ||||
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読んでいて強烈な違和感、もやもやした気持ちにさせられる。おかしいんだけどそれが普通のように進んでいく感じが、悪い夢をみているようで好きです。 と思えば、人間関係の話などはハッとするほど核心を突く内容だったり、「雨が迫ってくる」など情景描写が優れており引き込まれました。でたらめな狂気でなく、文章力のある方が絶妙に変な話を描いていると感じました。受賞作なのも頷けます。 こういった脈絡があるようなないような作品はなかなかないので、良い本と出会えて嬉しいです。 作者さんの他の作品も読んでみます。 | ||||
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親が死んだり兄弟が狂ったり親戚が失踪して悲しむのが普通という事が普通じゃない いざそういう場面になってその行動が取れるとは限らない 家に明らかにバラバラ死体が有ったとしても関心を持てない人間もいる この作品自体の共感性の無さに居心地の悪い気持ち良さを感じた 「俺がおかしいのか?そう思えない俺がおかしいのか?」 | ||||
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最初に読んだ際、作品全体から滲み出るじめじめとした気持ち悪さにこんな作品もあるのかと驚きました。 何かがおかしい親戚の家、噛み合わない話、独特な擬音擬態語も相まって、本当にただただ気持ちが悪い。舞台と同じように全く止まない雨の中、薄暗くカビだらけの、湿った家屋で過ごさせられているような嫌悪感があります。そこに全振りした感じの本です。 あー気持ち悪いしなんもわからんと割り切って読むには新しい不気味さでオススメです。私は結構好きです。 | ||||
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文脈は子供目線なのに比喩表現がとても生々しくて吐きそうなくらい気持ち悪かった。褒める意味で。 感性豊かな方が読むとトラウマになると思う。 | ||||
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「震え上がるような恐怖」というよりも、「普通ではない事への違和感」がじわじわと怖さに繋がる感じです。文面のいたるところにその違和感は潜り込んでいます。句読点のうち方、文の初めと終わりのズレ、問いかけに対する答えの放置。お世辞にも読みやすいとは言えません。読者が気持ちよく読み終わるようなアフターケアは用意されていません。話が単調にならないよう一応最後にどんでん返し(?)があったりしますが。姉との会話は読者に対する解説になっていたなと思います。個人的にこういったホラーは新しいなあと思いかなり楽しめたので星5つつけさせて頂きました。作者が大学生時代の作品だという事も考えると特に。なんとなくラノベっぽいな?と思ったら角川なんですね・・・それにしても殺人自動販売機ってなんだったのかな。 | ||||
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不可解な小説だよ、と聞いた上で読んだのが良かったのかも。 狂気に破綻が無いのが大変良かった。 狂っている様に見せかけて、物語として筋の通ったホラー小説はつまらない。 どんなに狂った登場人物を出して狂乱沙汰を描いていても、その奥に正気の書き手が透けて見えると途端に興ざめしてしまうからだ。 この小説にはそれが無い。 終始一貫して不気味な場面が続き、理解の出来ないまま物語が終わる。 幕切れまでの場面場面では薄気味悪い映像を沢山見せられて楽しい。 デビッド・リンチのイレイザーヘッドと似たような後味の悪さを覚えた。 文体が稚拙という意見もあるが的外れな感想だと思う。 句読点のない捲くし立てる様な台詞回しや、 主人公の動揺と共にガラッと変わる文体は、 この居心地の悪い世界観を作るのに効果を発揮している。 ストーリー性を期待したら駄目!とでも言ってしまおうか。 シュールで不条理なまま終わる小説だと頭の隅に置いた上で読んでみると、また違う面白さが味わえるかもしれない。 | ||||
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粘膜シリーズが評価されてるならこれも評価されてもいいと思います^^ 最初から最後までものすごい違和感に包まれていつつも なんとなく「あーわかるよわかる」ってなるこの感覚。 一気に最後まで読んでしまいました。 子供の文章とかいう意見もあるみたいですけど主人公が子供なので おかしくはないですね。 冷蔵庫を開けるときの敬語口調になるあたり、とてもセンスを感じました。 そこだけじゃなく全体的になんていうか…相当なもんですよこれは! | ||||
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単調でとてもダレました。 物語性を抜きにして考えれば・・・。 ただ、新鮮味のある表現や、上手い思考展開が満遍なく詰め込まれています。 それに、この独特の感性や視点は、狙って出来るもんじゃないですね。 残念だったのは、擬音語。狙いすぎて鼻白んでしまった。 しかし、正直、ダレます。 全編を通して同じテンションなのです。異常性も一辺倒。 ただし「異常な状態とは、実は極めて単調」な事が多いので、異常を正確に把握 している人にとっては、その単調さを「リアル」と受け取るかもしれません。 多少、ラスト付近で心理的な裏切りを使って盛り上げてくれますが・・・。 しかし、正常な私には、やっぱりもうちょっとメリハリが欲しかった。 不条理が幾つも転がっていますが、物語が破綻するほどの不条理はありません。 正常な観点を完全に排除しきってもいません。その点も残念です。 星5つの理由は、自身に対して、も含まれます。 つまり、もう一度、読めと言う事です。 | ||||
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はじめて読んだとき、こんなホラー小説があるのか!と、目から鱗だった。 お化けとか悪霊とか呪いなんて一度もでてこない。 「なんか変だぞ」って雰囲気が小説全体に漂ってる。 山田裕介より乙一の作品に似てる。 ある意味一般ウケはしないかも。 彼の新作(12/25発売)もすごく楽しみだ。 | ||||
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ホラー小説では怖さをいかに表現するかが勝負となる。 有形であれ無形であれ怖い「モノ」について描写するのは当たり前だが、それをあえて描写しない方法もあるし、会話や地の文そのものに工夫をこらして怖さを演出するやり方もある。最後の手法は計算とテクニックが必要だが、この作者、若くしてその手法を使いこなしている。やりすぎると失敗するのだが、そのあたりも心得ている感じだ。 とにかく、叔母の家に父と遊びに来た小学五年生の男の子の視点から描かれる物語はなかなか問題を解決をする方に進まず、読者の予想をもどかしい限りに裏切るし、父や叔母夫婦との会話はコミュニケーションというよりディスコミュニケーションに近い。唯一頼みの中三の姉との電話も姉弟ならではの冗談が飛び交って読者の目をくらませる。 あら筋を見ただけではわからぬ怖さを秘めたマニアに勧める作品。 | ||||
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この本は読み進めていくうちに引き込まれます。 独特な文章、猟奇的描写の数々、異常な登場人物たち、そういったものが混ざり合って、全く先の見えない恐怖があります。それに会話のテンポがいい。姉との会話の部分だけでも読んでみる価値はあります | ||||
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単純に怖い! ドキドキ感、不安感がずっとありました。 家中を探し回る僕が、叔父さんたちに見つからないかの不安。見方をしてくれると思ってた父の裏切り? ラストがオチてないのが、そのあとの想像を掻き立てられる。 小さい違和感が重なる。 全てが少しずつズレてる歪んでる。 そんな不安感が付き纏う作品。一気読みをオススメします。 | ||||
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いいですよコレ! ネタでもシチュエションでもなく、ホラーたるホラーです! ホラーの甘いも苦いもスッパイも経験したつわものこそ読むべき、 貴重な一冊です。 | ||||
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変で気持ち悪いできごとが起こって、そのできごとに遭遇した登場人物の対応も変で気持ち悪くて、それが最後まで脈々と続いていて。この奇妙な世界なりの秩序みたいなものがあって、登場人物の感情の動きも行動もそれに基づいているような印象でした。だから、妙な説得力というか、迫力があって。それがさらに怖かったです。 | ||||
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なかなか怖かった。 この作品は狂気に満ちている。 病的とも言える感情の不安定性と観念連合弛緩。 そして、生理的に受け入れ難い、猟奇的な描写の連続。 脈絡に乏しい狂気性が怖い。 この作品では事実関係の真相が明らかにされない部分が多いが、 これだけ脈絡に欠けると、そういう作品の有り様すら納得出来る。 この狂気性が神髄の本作品。 細部にこだわると、粗さも目立つが、独特な世界を堪能出来た。 この、まとまりの「無さ」は、大きな魅力だ。 | ||||
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正常な人間がほとんど出てこないようなそんな小説でした。 僕にしてもちょっと異常。 お父さんもちょっと異常。 異常な人物が見た異常な世界。 切断された体の描写が出てくるけれど 何故だかグロさは感じられないのは、 僕の感覚が常人のそれとは違っていたからだろうか。 明るく死体を探し出していく僕の姿にこちらの神経も麻痺してしまったのかもしれません。 最後のオチが?な部分もありました。 結局事件の真相は? はっきりさせなかったのが作者の意図かもしれません。 そこがちょっとだけ惜しまれました。 | ||||
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むしろ楽しくよみました。内容はホラー?なんですか? あとラストもふーん。って感じで、結構恐怖を期待して読んだだけに。 装丁は作品をよく表していていいですね。まさにこの「絵」の感覚です。 これから読まれるばあいは、食前食後は避けた方がいいとおもいますよ。 | ||||
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第十三回の日本ホラー小説大賞・長編賞を受賞した作品であるが、過去の 受賞作と比較すると、かなり毛色が変わった作品ではある。 一言で言うと、筒井康隆のスプラスティック・コメディー(どたばた喜劇) を思わせる「どたばたホラー」と言えばよいのだろうか。論理的な怖さというも のは一切なく、作品の世界観についても一切の説明がない。オチに相当する部分 もない。この点で好き嫌いはかなり分かれると思われる。 ただ、作品そのものは非常に面白く仕上がっているので、途中で飽きて手放す ということはまずないだろう。二度と読み返すことはないだろうが、妙に記憶に 残る一冊である。 | ||||
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