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狼たちの城
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狼たちの城の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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ナチ時代のユダヤ人古書店主 とても興味がそそられる主人公設定で、時に出てくる文学の引用も少しだけど良い。 設定は面白く、さくさくとは読めるが 期待した「ミステリー小説」というより「冒険小説」 「狼たちの城」とも呼ばれるニュルンベルクの城を使ったミステリ的趣はなく 城の中も登場人物もとてもあっけなく単純。 (あ、若いシュミット君のキャラはとてもいい。) 残されたユダヤ人の持ち物とかを漁りポケットに入れるドイツ人や 毅然と正装して収容所に送られるユダヤ婦人などの姿などは鮮明に描写されて これはこれで良かった。 歴史背景を絡ませるのと人物描写、そして事件提起と解明 全部を大団円に持っていくには、まだ作者には荷が重かったのかも。 鮮やかな所とぼけている所がまだら模様のような小説だったような気がする。 | ||||
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先が読めない、二転三転するストーリーは読者を飽きさない。 ナチス政権下のドイツをリアルに描写している。 この二点が優れていると思ったが、いろいろと無理な設定があると思った、ネタバレになるから書かないが。 何よりも気になったのは、ナチスによるユダヤ人大虐殺がどのような経緯を経てどういう結果に辿り着いたのか、という動かしようのない歴史的事実がある以上、創作された勇猛果敢で魅力的な探偵やレジスタンスがどれほど活躍しようと、非常に虚しい結末に至るほかないということである。 密室ミステリ、スパイもの、と複数のジャンルが融合しているが、一つ一つは弱い気がした。むしろいろんなジャンルを横断していることがこの小説の凄さであり、面白さなのだと思う。 主人公は素人探偵として活躍しているが、元古書店主としての経験をもっと活かして欲しかった。そこも残念。 | ||||
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ナチスドイツの統制下のドイツ。ユダヤ人である主人公は、レジスタンスの手を借りてドイツ人になりすますことになってしまう。 その身分を使って、レジスタンスのミッションと、困難な事件の解決を同時達成しなければならなくなるのだが、というストーリー。 派手なアクションは一切なく、時に暗い時代の描写に心が塞がれるシーンもあるが、作品としては良くできていると思います。 序盤~中盤はやや冗長ですが、後半の畳みかけは良かったです。 個人的には、扶桑社はアクション小説が少なくスティーヴンハンターなど限られているので、もっとアクション活劇を翻訳して欲しい。 ネットフリックスで映画化される「ターミナルリスト」とか、たくさん候補はあると思うので、是非お願いします。 | ||||
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「狼たちの城」(アレックス・ベール 扶桑社BOOKSミステリー)を読み終えました。 時代は、1942年3月。主なる舞台は、ナチス政権下のドイツ、ニュルンベルク。ゲシュタポ高官のノスケと恋愛関係にあった人気絶頂の美人女優ロッテ・ラナーが喉をかき切られて殺害されるという事件が発生します。場所は、12世紀に築城されたニュルンベルクの城内。 一方、かつて古書店を営んでいたユダヤ人青年・イザークは家族と共に家を追い出され、ポーランドへ移送される日が迫っていました。2021/4月に読んだノンフィクション「アウシュヴィッツで君を想う」のヒストリーに直結しています。イザークは、レジスタンス・グループのかつての恋人クララを頼り、家族を逃亡させることを承諾させますが、それにはある条件が付帯します。ゲシュタポの特別捜査官・アドルフ・ヴァイスマンになりすまし、「ロッテ・ラナー殺害事件」を捜査、解決することが命題として差し出されます。一介の古書店主にその任務が務まるのだろうか?美人女優を殺害したのは一体誰?果たして、イザークの家族は逃げ切れるのだろうか? パズラーを内に秘めた歴史ミステリ。いくつか不満も残りました。序盤、本物の特別捜査官・アドルフ・ヴァイスマンの扱いにミステリとしてシャープな切り口を感じさせたにも関わらず、尻すぼみでした。また、「水晶の夜」へと連なるナチスによる反ユダヤ、大虐殺という歴史上の重さが、巻頭から次第に薄れていく<過程>に違和感を感じたこと。伏線はしっかりと張られていますが、「狼たちの城」とも呼べるニュルンベルクの城を使ったミステリ的興趣がそれほど感心できるものではなかったことが挙げられます。 しかしながら、その時代のドイツの一部を再現した時代考証がとても興味深く、「話術」が巧みなため、最後までサクサクと読み進めることができる冒険小説であることには間違いありません。 | ||||
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