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テスカトリポカ
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テスカトリポカの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全145件 41~60 3/8ページ
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参考文献の多さを見ても、如何に多くの事を作家が調べ尽くしたか、その情報量に圧倒される。物語もそういう土壌できめ細かにフィクションが綴られていて、残酷な描写でも勢いで読める。そうやって次第に数年の物語が進んでいくのだが、映画で言えば編集であっさり尺を縮めたように、唐突に山場が訪れエンディングになるのは残念。あと200頁は必要だったかもしれないが、読む側の体力も必要な大作であることに違いはない。 | ||||
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めちゃくちゃ面白い。子供の時コインロッカーベイビーズを一気に読んだ時以来30年ぶりくらいに面白い小説。 | ||||
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迅速かつ完璧な丁寧な包装ありがとうございます。 若干ですが、思ったよりもシミがありました。 | ||||
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【読書のきっかけ】 2021年の年末ミステリランキングで高く評価されているうえに、直木賞と山本周五郎賞をダブル受賞。 これは、読まずにはいられませんでした。 【率直な感想】 <ミステリというより犯罪小説> 本作品は、いわゆる「謎解き小説」ではありません。 探偵による推理や、意外な結末といったものは全くない。 ここに描かれているのは、現実に起きたとしたなら、正視することのできない、犯罪行為。 これでもか、というくらいの凄まじい殺戮や暴力の描写が続く。 本作品のひとつの大きな特徴は、題名の「テスカトリポカ」から分かるとおり、古代のアステカ神話がモチーフとなって、作品全体を覆っていることです。 「犯罪+神話」というこれまでになかった組み合わせで読者を圧倒します。 <面白くなるのは、中盤からだった> 物語は、メキシコでの麻薬戦争から幕を開け、東南アジアや日本へと舞台が移り、登場人物も次々と入れ替わっていきます。 起伏に富んだストーリー展開というのは、物語前半にはあまりなくて、最初はあまり物語世界に没頭できませんでした。 しかし。 物語中盤以降、前半で描かれた登場人物たちの物語が、交錯を始めるところから、本作品は、読者を惹きつけて止まない、魅力的なものへと変貌していきます。 彼らの犯した犯罪行為は、決して許されるものではないけれど、それぞれが「犯罪哲学」というか、ある信念をもって行動していることが分かります。 もちろん、それは「犯罪」を正当化するためのものであり、危険な思想です。 しかし、本作品は、あくまで虚構の世界。 そのように割り切っていくと、登場人物のそれぞれが、どんな運命を辿るのか、目が放せなくなり、物語に没頭することができました。 【全体評価】 本作品で舞台となる日本のある都市は、その近くに以前住んでいたことがあって、土地鑑があるので、個人的には、「あの場所か」と場面を想像しながら読むことができたことは、ラッキーだったと思います。 もちろん、土地鑑がなくとも楽しめます。 「犯罪+神話」という独特の世界を圧倒的な筆力で描いた傑作と感じています。 | ||||
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デジタルブックは、通勤時間や休み時間に読めるのでありがたいです。 内容は文句なしで面白かったです。 | ||||
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どちらかと言えば、読みだすとぐいぐいと止まらなくなる前作『Ank』の方が好みと感じますが、本作は本作でなかなかのボリュームで読み応えがあります。 「麻薬密売人」「臓器売買」「闇医師」「古代アステカ文明」「神にささげる生贄」、そして「常識を超えたとてつもないパワーを持つ若者」といったキーワードが読者の好奇心をくすぐり、先を読みたいというワクワク感が生まれる。 しかし裏社会における命の軽さたるや。 いとも簡単に人の命が奪われていく場面が連発される。 それは巨大犯罪組織カルテルに君臨していたバルミロが幼少期に祖母から得た、アステカ文明に関する生贄の物語が身に沁みつき、アステカの教義を現代に再現しようとしているためだ。 「すべてはテスカポリカに支配されている。テスカポリカは暦の背後にいる時の超越者だ」 とバルミロはコシモに教え諭す。 「人間の群れが生きていくためには、神に生贄を差し出すほかない。人間が供犠をやめてしまえば、その日から暴力の伝染が始まる。たちまち人間どおしで殺しあうようになる」 一方、バルミロとは違う考えを持つパブロは、コシモにこう伝える。 「神が求めるのは憐みであって、生贄ではない」 生贄か憐みか。 物語の行きつく先にあるものは・・ | ||||
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この数年で一番面白かった。グロテスクでいてリアル。理不尽な人間の凶暴性や暴力の描写力が圧巻です。またメキシコ、ジャカルタ、川崎などの各国の都市の裏社会やその背景の文化、宗教感についても非常によく調べています。アステカの神秘的な儀式のシーンなども不気味な神秘性が前面に出ていて、普段サスペンスのようなジャンルを読まない自分も、独特のスリルを楽しめました。 | ||||
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殺人が神様に捧げることで、殺人ではなくなり公定される必要事項となる。宗教・歴史というか、そんな世界もあるのかもしれない。 | ||||
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ホラーも、暴力的な描写も、グロテスクなのも苦手なのに、先が知りたくてどんどん読み進めてしまった。 ずっとハラハラドキドキして、仕事中も続きが気になって仕方なかったです。 よく出来てるストーリーだった!面白い! | ||||
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どうやってここまで来たか。どんな奴らなのか。の説明に3/5を使って丁寧に背景を説明してくれる。ノンフィクションでもありえそうな組み合わせ。ストーリーが拡大せずに終わってしまっているので、うまくいったアナザーストーリーを読みたくなる。描写と背景と設定の細かさと丁寧さに、その人物の生々しさがあふれているように感じる。 | ||||
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文化や宗教、海外の下りも多いですが、文章が上手なのか読みやすいです。 よくここまで考えたな、プロットしたなと感心します。 | ||||
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犯罪小説も現代を反映して国際的ですね。アステカの神の生贄と臓器移植が微妙に関連が匂ってきます。私個人は、臓器移植は、好きではありません。臓器という単なる物質ではなく、それはスピリットに包まれた不思議な存在なのです。最後にその点も書ききっていると思います。アステカの神は、昔存在していて、多分エイリアンだったのでしょうね? | ||||
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佐藤究と言う男は元は純文学育ちらしい。 その証拠にデビューは群像新人賞からで、実際に群像新人賞をどんなジャンル、どんな作風の人が受賞するかと言うと純文学ではあるけれど、ちょっとオシャレな…言い方を変えれば「鼻にかけた」何かがある作品が多い様に思う。これは実際に応募をし、選考を進んだ事のある私が言うのだから強ち間違いではない。 しかし現代文学と言うジャンルの中で純文学は正直シンドイ。 現代文学ではどうしても推理、サスペンスが評価されるきらいがあり、純文学育ちの佐藤氏はデビューしたはいいものの鳴かず飛ばずで郵便局のアルバイトをしながら日銭を稼いできたらしい。 そんな佐藤氏の起死回生となるのがこちら。 私は氏の作品を広島新聞で知って、医療職でもあるので臓器売買を扱ったバイオレンス物と言う紹介から「どれどれ」と手にとってみた。 三島由紀夫は小説とはありえない物同士を言葉で繋げる事をするのが仕事と言うが、古代中南米+麻薬カルテル+臓器売買をよくぞまあ繋げたものよ…と関心をした。 再起を図る麻薬カルテルの幹部と臓器ブローカーに墜ちた闇医者が手を結ぶ辺りまでは、もうこのまま裏社会を牛耳ってくれよ!と思うのだが、散々中南米の宗教を繰り返してきて新約聖書の「私は生贄を求めているのではない、憐憫である」と言う一文で裏切り者が出て破滅に向かっていくのはどうだろう。 暴力暴力とやって来て、結局善人でありたいと佐藤氏は思ったのではないだろうか。 しかしテスカトリポカを書く前に「ダークナイトみたいのを」と頼まれたと言うから、そういう話なのかもしれないが、折角なら闇の世界を突き進むところまで突き進んでほしかった。 | ||||
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規格外・怪物級のどす黒い迫力に読後も圧倒されっぱなし。 こんな本、昨今の日本文学では滅多にお目にかかれない。 静謐で美しさすら感じる文体と一切を振り切りいっそ清々しいくらいの、血で血を洗う人でなしたちの物語。 小説に共感ばかりを求める読み手にはむしろ禁書にしたほうがいい。 確かに中盤までと比べると、終盤〜結末はややバランスを描いているかもしれない。 でもそれは中盤過ぎまでが世界文学レベル、終盤以降が日本文学秀作レベルという、書店に溢れたそんじょそこらの凡作とはレベチ・クオリティ。 普段は小説の映像化にそれほど期待しないが、これは然るべき予算と才能を結集した製作チームのものなら観てみたい。やはり今なら配信系か。クオリティ二の次の日本の放送局や映画会社、綺麗なだけの俳優じゃ絶対に手の出せない内容とスケール感だから、ある意味で安心だ。 | ||||
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冒頭の200pが物語の背景を説明する内容でスペイン語、古代アステカ言語が入り混じり個人的にはあまり内容が入ってこなかった しかしそこを乗り越えれば物語のスピードもそれなりに上がり一気に読み進むことができる。 圧倒的な下調べで情報を圧縮しているので全体的に密度は濃いめ。 | ||||
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体格が規格外のコシモ、裏社会で生きるバルミロ。2人が出会うまでの話に引き込まれ、出会った後も面白いです。 暴力に麻薬、臓器売買と非日常に誘われます。分厚い本ですが、いつの間にか読めると思います。 アステカの神、テスカトリポカになぞらえた拷問、処刑方法が独特。 メスカルは作中に登場するお酒。コシモの母親が飲んでいるもの。少しお高めですが、読んでいると飲みたくなります。 | ||||
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悪夢にうなされるほど引き込まれる。これがメキシコ麻薬カルテルの凄惨さの根源なのか? | ||||
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メキシコのカルテル、中国黒社会、インドネシアの組織などを知ると、日本の暴力団など子供のようなものです。 | ||||
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マフィア、南米、アステカ神、東南アジア、臓器売買、在日外国人、信仰心、薬物、ヘロイン中毒、ネグレクト虐待、無国籍、、、 色々な要素が入った長編作でした。 引き込まれて読みふけりましたが、私にとってはどうしてもアステカ云々の部分で理解が追いつかず、たまに読み飛ばしてしまいました。ただそれが土台にあるからこそ、内容に幅が出てくることも否めずやはり必要であったのだと。でも神々の言及についていちいち理解していなくても本筋と直接は関係ないので読み進めるにあたっては支障はないと思いました。 最初は残虐すぎて正直メンタルがやられそうになり、休憩をはさみながら読み進みました。そういう意味ではもしかすると宗教的な殺害方法だから、と自分に言い聞かせることで途中から残虐性の見方も変わってきたかもしれません。 バルミロは最初から最後まで冷酷でしたが、奥底には常に祖母とアステカ神がいます。三つ子の魂百まで。 アステカ文明について詳しくは知らないけど、これは結局邪教、、?調べてみよう。 メキシコやペルーは一度訪れてみたいと思っていましたがこれを読んだあとだと怖いなー。 価値観が色々と変わりました。こういう本にまた出会いたいです。 | ||||
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流石の一言に尽きるクライムサスペンスです。ミステリ要素よりも人身売買におけるビジネスシステムの構築にメキシコの麻薬カルテルから交錯していく人間模様。まさにサスペンスの醍醐味が詰まりに詰まった悪と暴力、そして結末のカタルシスという物語になっています。 直木賞も山本周五郎賞も取られている作品で、見る人によっては人の怖ろしさに目を伏せるかもしれません。 特に人身売買のビジネスは「子供の心臓」というスタンスのものになるので、それだけに人間のエグみが露骨に出されています。 アステカの神という日本人には馴染みのないものが善悪の主軸におかれるのも、また知的好奇心を駆り立てて面白さを助長しています。 クライム系サスペンス好きは必読と言って良い書籍となります。 | ||||
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