英雄
評判
英雄の評価:
4.00/5点 レビュー 3件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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英雄の評価:
4.00/5点 レビュー 3件。 C ランク
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かくも執拗に人間臭いドラマでありながら、フリーマントルが飽くまで描き続けるのは、実は単純明快なヒーロー話でもある。
チャーリー・マフィンはぎりぎりのところで、いつもヒーローをものにしてゆく天才であったと思う。風采が上がらないだけにその能力の高さに関しては遠慮のない記述でチャーリーをべた誉めしてゆくのがフリーマントルのやり口である。
こちらのシリーズでも、米露の二人の英雄たちは、重く引きずる日常を抱えながら、最後にはひたすら闘いに身を投じ、何よりも互いを案じるほど優しく、滾り立つ正義感のやり場に身を焦がす。
チェチェン、そして遠くシチリアを繋ぐマフィアン・ネットワークを壊滅させるために身の危険を侵し、恐怖に震えながら敵陣に乗り込んでゆくダニーロフは、その外見とは裏腹にやっぱり随分と英雄っぽく見える。
起死回生の挽回に賭ける二人の捜査官の、マフィアどもとの知恵比べは、少し錯綜して難しい部分もあるけれど、十分に練られたプロットの妙を感じさせるし、何よりもこの作家最初の傑作『消されかけた男』に通じる知略の痛快を思い起こさせる。組織に属しながらも結局は個人の能力で切り抜けてゆく男たちを書かせると、フリーマントルの右に出る者はいない。原点回帰みたいな作品だったので、ちょっと嬉しくなった。