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〔少女庭国〕
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〔少女庭国〕の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 21~38 2/2ページ
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卒業式に向かう中三の少女たちは、気が付くとコンクリートの部屋で目覚めた。 「n(ドアの開けられた部屋の数)-m(死んだ卒業生の数)=1とせよ」という貼り紙がある。 閉鎖空間の残酷な生き残りサスペンスのような出だしだが、もっとひどい。 いくら進んでも少女が寝ているだけで、他には何もない。全員制服を着ているだけで、何も持っていない。 この状況で食糞・食屍を経て文明を築く。何のオチもない。出来損ないの妄想だ。 発想が凄いという意見があるが、この程度ちっとも凄くないぞ。70年代のブラックなギャグ漫画にありそうな話だ。 青年誌の山上たつひことか吾妻ひでおが書いていてもおかしくない。 彼らならもっとスマートに鮮やかに描いただろう。 「不快で不幸な話を書けばエライ」と考えてるやつが多すぎないか。そういうのは、実は誰でも書けるんだよ。 | ||||
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普通のデスゲームじゃなくて、面白かった。あまり書くとネタバレになるので最小限に。 自分は小説好きですが読みにくかった。文体もありますが、語彙にはある程度の自信はありましたが まだまだ知らない用語が多いかなと。ルビをあえて極力ふらないのは表現という意味ではアリかなと思います。 改行をほとんどせずとか、白紙ページ?(自分が読んだ文庫本にはありませんでした) 読者を選ぶとありますがお勧めしたい作品です。 | ||||
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お話の展開も終わり方も、万人向けとは言えず、人に薦めにくい小説です。が、幅広くSFを愛する読者なら、不条理な状況にも慣れており、このユニークでパンチの強い物語を受け止められると思います。独特の「カルチャー」と「閉鎖」と「無限」と「エグみ」を味わうべく、一読をお勧めします。 帯に「百合SF」とあるのは、あまり気にしなくて良さそうに思います。また、ある程度のグロ耐性が必要だと思うので、ご注意ください。 | ||||
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「ドアの開けられた」という設問の定義を「一度開いたドア」するか「開いた状態のドア」とするかで解は変わるのだろうけど。 m-n=1を満たすなら1人死んだ時点でドアをー閉めながら部屋を逆戻りすれば回答は成立するんじゃない?時計の伏線や、学校の同級生なのに相互に知っている人間がいないなどの伏線が回収されないのもどうなんだろ。プロット自体は少しあたらしいけど、読後感として少し稚拙な印象。 | ||||
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本当に評価の難しい物語だと思います。 前半部と後半部の二部構成となっており、物語の描き方が全く異なります。 前半部は根強い人気を誇る「ソリッド・シチュエーション・スリラー」。 映画『CUBE』からゲーム『ダンガンロンパ』シリーズまで、様々なアプローチで「密室空間に閉じ込められた人々が生き残りを賭けて脱出を図る」ものです。 本作も導入こそこれまでのソリッド・シチュエーションと変わらぬものですが、 そこからの緩急の付け方、意表の突き方が独特です。 この手のもの、あるいは今再燃しているバトル・ロワイアルものの醍醐味といえば、 「各キャラクターの個性や身の上、振る舞いから感情移入を促し、そのうえで容赦なく殺す」 残酷さだと思っています。 本作では13人の登場人物が出てきますが、これまで構築されてきたある種のお約束を徹底的に破壊していきます。 となると、「何だ、ただ逆張りしただけなんでしょ?」と感じるかもしれません。 ならば後半部を読むべきです。 ただでさえアクの強い文章が後半部でさらにカオス化し、段々と「自分は今何を読んでいるのか」と訳がわからなくなってきます。 僕は後半部の中盤らへんを食後に読んだので、気分が悪くなり読んだことを後悔しました。 (グロさというよりは精神的に、あるいは道徳的にエグかった) それでも何とか最後まで読み終わり、 一体何だったんだこれは……と困惑しながらその日は寝ました。 朝起きて、もう一度物語全体を咀嚼し、そしてようやく気付きました。 本作は単なるソリッド・シチュエーション・スリラーではなく、 宇宙、あるいは哲学、あるいは人類学を描いているのだと。 流石に盛りすぎましたが、実際これは壮大な思考実験のようなものであり、 謎を解くとかキャラクターの人物像に思いを馳せるような箇所はあまりありません。 どこかに閉じ込められたら、どうするか。 あるいは、どうなるか。 それを徹底的に考察し、突き抜けたフィクションとして一冊の本にした。 それを面白いと感じる人はそう多くないだろうし、僕自身本作を面白いとは未だに思っていません。 ただ、惹きつける強さ、読み込んで行きたくなる引力のようなものがありました。 そしてじっくりじっくり考え抜いた先で、最後の数ページに込められた二人の会話文の持つ美しさに辿り着けました。 正直言ってもう二度と読みたくないくらい気分が沈んだけれど、読んで良かったかもしれない、と今は思います。 誰に勧めていいのか、勧めてしまっていいのかサッパリ分かりませんが、 でもきっと心に刺さる人はまだまだ存在すると思う。 ねえ、「貴方もそうなの?」 | ||||
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クセが強い。と言うかクセしか無いと言ったほうがいいか。 あらすじだけを見れば、いま流行りのデスゲームやソリッドシチュエーションか、あるいはラファティのシュール数学SFかといったものを想像しそうだが、どちらもあまり近くない。ドグラマグラ?戦闘妖精雪風?竜の卵?いやどれも違う。今まで存在したことが無いような小説。それが本作だ。 不条理で不快。なのにカラッとした軽さがある。人類の壮大な負の歴史を描く大河小説のようだと思えば、繊細な心の動きを拾い上げる。文体は作品を映すようにどこかちぐはぐで、現代的でありながら拒絶するよう。謎は何一つ解かれず、誰も救われず、なのに読み終わると爽やかな感覚がある。 はっきり言って好みが分かれる。ぼくもこれを好きだとは言えない。だが誰もが等しく心を揺さぶられるはずだ。良きにつけ悪しきにつけ。 | ||||
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(少なくとも私は)映画mother!やCUBEやアメリカ開拓史、人類文化史を想起させられ壮大な世界観を感じたかと思えば巻東(弱ペダ)などネタ描写も多々ありジャンル分け不可・唯一無二の安定の矢部ぶし炸裂です。 | ||||
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近年、勢力を拡大せしめている「百合SF」なるものは(明確な百合的要素はなかったとしても)、十代の少女の持つアンビバレントな無敵感と不安定感でもって、少年や成人を主人公とした時には想像もできなかったような斬新な発展性を見せてくれるように思う。 本作は現時点でその最前線と言える。 | ||||
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タイトルからして少女の庭の国、予備知識なしで読み始めは微笑みすら浮かびますが途中で笑顔は消え、更に半ば過ぎに気づく物語の「始まり」が果たして如何様か(小難しい漢字表現を使いたくなります)。「面白さ」と一絡げに括れない興味深い視点と発展侵食のエネルギーは中学卒業式当日の女子生徒というネタかと思われた設定も、翻って15歳の少女だからこそではと妙な説得力を持ち得ており端的に言えばやっぱり面白いの一言に尽きてしまうのでした。 以下ネタバレしないように気をつけます。 未来と過去を部屋壁の方向で考える舞台で羊歯子(しだこと読みます)の過去が奇跡であるとは思えず、彼女を含むその他誰か一人が特別でもなく全て等しく「途中」かと思えば直接的な希望や部分的カタルシスは一切がぼんやりとした天井と床の薄明かりに紛れてしまう。そして勿論「終了」もなく永遠を何かに准えることもできないまま読者は閉塞感と距離と時間の長さに圧倒されるのです。が、最後に少しだけ、普通の名前に安らぎを感じさせて(でも未だ絶望してないという意味でしか希望は与えられず)一気読みの時間は終わります。 わかりやすいカラクリの解明をお求めの場合相当覚悟して考察しないと難しい。不条理に流される条理を現実的とも受け取れるくらい興味を持たれるのでしたら読んで損なし。ていうか、面白かった。 リッツ、一箱一人で食べました。少し後ろめたい。そんな感じです。 | ||||
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騙されたと思って、補遺の章が始まるまでは投げずに是非読んでもらいたい作品。そこそこに描写も残酷な部分があるため人を選ぶ内容ではあるが、補って余りある独特なこの舞台への詰め寄り方には脱帽するしかない。 クローズドにおける既存の展開に飽きてしまった方には是非オススメしたい。 | ||||
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アイデアはいい。ただ斬新ではない。目覚めたら見知らぬ部屋に閉じ込められており、そこからある一定の条件をクリアすれば脱出できる。が、脱出せずに、その部屋で生きていく選択をした少女達の話。設定だけは面白そうと思うが、読んでいくとげんなりする。一番どうでもいい部分をメインに持ってきてクドクドと説明しているだけ。代々の部屋の中での生活の話なんていらないし、無駄にダラダラ説明しすぎて矛盾が発生し、その矛盾を補おうとまた一生懸命説明がはじまり、もはや本編そっちのけで、部屋での生活史になってる。架空の話で部屋での生活水準とかカースト制度とかそんなのどうでもいい。駄作です。ミステリーでもSFでもホラーでもない。架空の世界の浅い歴史の感想文です。 | ||||
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寝る前に読んで1週間程で読了。 その後更に1週間、この本のことが頭から離れませんでした。 表紙詐欺も甚だしいですが、文句は一つもありません。現代の奇書、ここにありです。 誰かが観測すること、読者がいることに意味のある作品です。気がついたら巻き込まれていた。特に読者参加型の本ではないのですか、世界観に引きずり込まれる一冊です。 | ||||
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矢部嵩様は頭おかしいホラーの人という認識でしたが、角川ホラーじゃない&かわいい表紙という点から一般向けライトも書いてたんですねと思って手を伸ばしたら凄まじく頭おかしかったので安心しました。 私はあまりSF読まないので参考にならないかもしれませんが、ものすごく独特に感じてわくわく読めました。 こんな極限空間をよく描けますね。 とにかくJC同士のドログチャが強烈でした。 文章が淡々としていて、一人一人に深く寄り添わない書き方が大変功をなしております。 極限空間で庭国形成はしっくりこなかったのですがSF的に読んだら面白いのでしょうか? DCの頃に図書室で読んだ火の鳥未来編を思い出した。 とにかく凄まじかったです。 そして本当に面白かったです。 | ||||
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この小説、2章構成なのですが1章を読んで「これは面白い!」って思い2章に読み進めたのですが、読み進めれば読み進めるほどに頭が痛くなってくる展開に。。頭おかしくなりそうでした。読んでるだけで頭が狂いそうになる本なんて初めてでした。しかし、決して悪い意味で言っている訳ではありません。とてつもなく面白かったです!たしかに、他のレビューでも言われているように人を選ぶ本かも知れませんが機会があれば読んでいただきたいですね。そもそも、こんな怪作なかなかないと思いますし。ちなみにラノベではないです。ライトに読めません。漢字やら言葉遣いやらが慣れてない人には難解かもしれない。私も犬子(えのこ)なんて聞いたこともなかったでしたし。Kindle版を買ったから読めたものの、そうでなければ辞書引かなきゃ読めないものが結構多かったです。そういう点で読みにくいですね。しかし、それも本の醍醐味として楽しめました | ||||
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Kindleでハヤカワまつりやってるときにジャケで購入しました。 巷では「リアリティがない」「設定集みたいじゃね?」「描写が適当」「意味不」「説明下手じゃないあなた」と酷評されまくってるけども、間違ってるのはたぶん「BOOK」データベースの内容。 物語というか作品の構造としてはたしかに閉空間でのバトルロワイヤルもので、彼女たちの運命は如何に、みたいな感じで、閉じられた空間である種の文明が生まれたりといった緻密でSF的な要素もまじおもしろいけども、実際にはもっとメタ的な作品として読めないかな、と思います。その意味でKindleで読むほうが体感的に合ってるかも。 似たような作品は数多あるかもしれませんが、私はこういった作品は余り読んだことがなかったのでおもしろかったです。 ついでにいうと酷評されがちな文章はたぶんかなり上手い部類です。冒頭4行目くらいの最初の登場人物と花の取扱いで「あ」と思いました。 他にも硬質な感じから落とす感じとかも絶妙です。重たくならずに一気に読めます。 私は読めない熟語が多くて辞書っ引きだったので、それもKindleで助かりました。 Kindle Paperwhite ――紙の本を超えた楽しみ方をあなたに。(広告) 全体像の紹介はほかのレビュアーがされてるので、ネタバレしつつも個人的な読み方を紹介します。 これらを踏まえ、バトルロワイヤルものがとくに好きではないひとにこそ読んでみてほしいなと思います。 以下ネタバレあり まず、当作品の環境にあっては、当該閉空間の条件下にランダムにアイテムやポイントをステータスに振り分けた、一定の箍が外れた若しくはあんま外れてない女子中学生を生成させるプログラムを組み、ひたすら試行していると考えられる。女子中学生にリアリティが無いのは、女子中学生が一定のアルゴリズムの元に生成され続ける虚構である所以であり、そういうプログラムを組んでいるのにバトルロワイヤル的な行為に手を染めにくい設定にしたら全然話が進行しなくて阿漕に過ぎる。(おもしろくない) そういった環境であるため、余りの内容に途中でギブする読者が頻出する様相を示すが、その不快感を超えて先に読み進む中で当該読者が人生を変え得る教訓なり思想なりを獲得し得るかと問えばさにあらず、寧ろさしたる不快感をも覚えず読み進めんとする読者は、恐らくは補遺導入中期には既に作品の構造に気付いており、「すぐ終わるものもあれば話が膨らむ場合もある。」と、放出されるドーパミンに浸り続けることを優先する。 その意味でこの庭を生成し続けているのは読み進める読者自身であり、まじだるいからと本を閉じるのは一層良心的で、確率的に生成される膨らんだ話を求めて女子中学生が殺し合いを続けるのを厭わない読者にとって、当事者であることの意味は全き物として存在しない。(リアリティを追求した具体的描写は不要) 後にそれを自覚し、浅薄な罪悪感に沈みもするが、何が解決するでもなく、所詮一定条件の元に生成され続ける虚構の女子中学生の殺し合いに過ぎず、「自分の目盛が大雑把なんだと」私「は思い、荒い琴線には何も引っかからなかった」ことに、また不快感を覚えることとなった。 総じて設定として、物語というよりは装置であると想定でき、所謂ゲームブックのような読者参加型のものではなく、読書を通じて膨らむ話を生成する、読者生成型のメタ的装置としての捉え方が可能ではないかと考えられた。 | ||||
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読み辛さは相変わらずで、読解に力を使いたくない人は買っても読み続けるのが難しく、注意が必要です。 ただ、それを除いた場合は、登場する女子中学生の考え・訴えなどしっかりと描写されていて、 登場人物が多いのに生き生きと書かれています。(人物が多いだけに、書かないと割り切られた人物はあっさりに割り切っています) 基本的には、一回出てきた登場人物がその後は出てこないスタイルの群像劇なので、 表紙はライトノベルのように見えますが、好きなキャラクターをずっと追いかけ続けたい、だと期待はずれになります。 前半と後半で章が別れていて、前半は前半として独立して読めます。 前半は、よくある、閉じ込められて、生き残るには誰かが死ぬ必要あり。のモチーフです。 ここまでなら、そういったバトロワ的内容に期待する人にとっては凡作か、及第点くらいです。 天才的なのは後半で、SFのカテゴリに分類されている通り、変な作品が好きな人には堪らないです。 表紙のかわいい感じとは想像もつかない展開で、ああこんな気持ち悪いことになっちゃうんだ、といい意味で感心しました。 当たり前のように女子中学生がカニバリズムを始めるので、それが苦手な人は辛いと思います。むしろ避けたほうがいいです。 あとは、他の方もレビューで言っていますが、設定の謎の部分(なぜ閉じ込められたか、等)については明確な回答が出てきません。 本作でそこは重要ではないのですが、話のオチを気にする人からは不満点が出てしまうと思います。 無理して説明をつけようとすると台無しになりそうなので、それをしなくて良かったと個人的には思いますが。 | ||||
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早川の新聞広告「だけ」で手に取った一冊です。それくらい私にとってタイトルの惹きは強烈でした。 で、実物を見ると表紙はラノベ風。そして中身を読むと…『バトルロワイヤル』っぽい展開。 ここだけなら途中で撤退したかもしれません。 しかし、読み進めると(本文の「少女庭国補遺」部分)「センス・オブ・ワンダー」な展開が待ち受けて います。まさか、この果てしない密室劇を利用して人類の進化(文明の誕生から発展という意味)や 社会性の進捗(個から集団となる。その結果、ヒエラルキーが誕生する)を描くとは! ただ、先の様な大枠を描くために必要な基盤を成す部分で、2か所気になるところがあります。 1つ目は、本作の柱の一つと言っても良い「バトルロワイヤル」=殺し合い、の描写が余りに淡白。 いや、血みどろの殺戮を書け、という意味ではありません。 しかしながら、そのような「状況」におかれた15歳前後の少女たちが… ・「はいそうですか」と、*1)あっさり人を殺めてしまうのか? ・そこまで「今時の」少女たちは淡白な死生観を持っているのか? …と感じたのです。物語を通じて現実(2010年代前半の意)の少女たちの死生観を描いているのなら この評の勘違いは甚だしいのですが。 *1)尚、それを是とせず抗う少女の描写もある。だが、殺すこと、死ぬことをあっさりと受け入れてしまう キャラの方が多数派なのだ。 もう一つの気になる個所は、密室劇を成立させるため、生存活動が密室内で(いろいろ問題はあるものの) 完結する設定になっています。にも関わらず、その設定部分(広義ではSFだ)が、やっぱりあっさりしすぎ。 大ウソ(=物語)をつく以上、細かい部分(=設定)でウソをついてはいけない、またはウソと感じさせ ない*2)設定であれば…と感じたのです。 *2)○○を捕食、××を再利用等。ネタばれになるので伏字にしています。 後、少女たちの氏名が先に進めば進むほど独特なものになります(ルビがないからどう読めば良いのか?な ものや、露骨なくらいとんでもない氏名もある)。 これを読み解けると、本作への評価は、また変わると考えます。 以上の理由で星3つとしました。 | ||||
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これは、とんでもない本を読んでしまった。そう思った。 密室脱出物のようでそうではない、バトルロイヤル物のようでそうではない。それらに対する奇妙なアンチテーゼだ。 密室に閉じ込められ、誰かを殺せばそこを出られる、そのよくあるプロットには実は無限の可能性があるということを本作は見事に提示している。 同じようなエピソードが適当に羅列されているようで、最後まで読めばその順番、そして登場人物の名前までが緻密に計算されているとわかる。 また、本文の密度が濃く、一文一文の抵抗力が強いため、すらすらと読み進めにくいのだが、それが徐々に快感になる絶妙な文体なので、是非とも最後まで読み通していただきたい一作。 個人的にも時間を置いて、また読み直したいと思う。 | ||||
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