11枚のとらんぷ

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評判

11枚のとらんぷの評価:

4.40/5点 レビュー 20件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.40pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全77件 41〜60 3/4ページ
No.37
(5pt)

最近の角川文庫には珍しく用語規制無し

角川文庫は、かつて平井和正の『狼男だよ』の一部の描写が差別を助長していると、その筋から強硬な抗議を受けて以降、用語の自主規制を強めてきた。
あれほど人気を誇った横溝正史作品ですら、角川文庫の現行版は用語自主規制版である。
その角川文庫にしては珍しく、本書は巻末に、用語を自主規制していないとの断り書きがある。
文章に凝った作家だから原文を尊重したと言うより、原文尊重の姿勢を貫いている創元推理文庫版と同じにするには、こうするより他に無かったのだろう。
それなら、横溝正史作品も、代表作くらいは出版芸術社版に倣って原文を尊重するべきだと思うが。
角川でもやろうと思えばできるのだから、今後は他の作家でも自主規制を解除しろ、という意味での星5つ。

(作品そのものは、すでに古典として評価されている。
なお、『狼男だよ』は、初版の改ざん事件以降は、ハヤカワ文庫版、ノン・ノベル版と何のお咎めもなく発売され版を重ねていたが、角川文庫に入ってから突如として抗議を受けた。
この問題は後々まで尾を引き、平井和正は角川書店と決裂、『地球樹の女神』の版権を徳間に移すが、今度は徳間とも用語自主規制をめぐって決裂し、以後は電子出版に活路を求めていくことになる)
11枚のとらんぷ (角川文庫 緑) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (角川文庫 緑)より
4041461022
No.36
(5pt)

最近の角川文庫には珍しく用語規制無し

角川文庫は、かつて平井和正の『狼男だよ』の一部の描写が差別を助長していると、その筋から強硬な抗議を受けて以降、用語の自主規制を強めてきた。
あれほど人気を誇った横溝正史作品ですら、角川文庫の現行版は用語自主規制版である。
その角川文庫にしては珍しく、本書は巻末に、用語を自主規制していないとの断り書きがある。
文章に凝った作家だから原文を尊重したと言うより、原文尊重の姿勢を貫いている創元推理文庫版と同じにするには、こうするより他に無かったのだろう。
それなら、横溝正史作品も、代表作くらいは出版芸術社版に倣って原文を尊重するべきだと思うが。
角川でもやろうと思えばできるのだから、今後は他の作家でも自主規制を解除しろ、という意味での星5つ。

(作品そのものは、すでに古典として評価されている。
なお、『狼男だよ』は、初版の改ざん事件以降は、ハヤカワ文庫版、ノン・ノベル版と何のお咎めもなく発売され版を重ねていたが、角川文庫に入ってから突如として抗議を受けた。
この問題は後々まで尾を引き、平井和正は角川書店と決裂、『地球樹の女神』の版権を徳間に移すが、今度は徳間とも用語自主規制をめぐって決裂し、以後は電子出版に活路を求めていくことになる)
11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫)より
B000J8ENX8
No.35
(5pt)

最近の角川文庫には珍しく用語規制無し

角川文庫は、かつて平井和正の『狼男だよ』の一部の描写が差別を助長していると、その筋から強硬な抗議を受けて以降、用語の自主規制を強めてきた。
あれほど人気を誇った横溝正史作品ですら、角川文庫の現行版は用語自主規制版である。
その角川文庫にしては珍しく、本書は巻末に、用語を自主規制していないとの断り書きがある。
文章に凝った作家だから原文を尊重したと言うより、原文尊重の姿勢を貫いている創元推理文庫版と同じにするには、こうするより他に無かったのだろう。
それなら、横溝正史作品も、代表作くらいは出版芸術社版に倣って原文を尊重するべきだと思うが。
角川でもやろうと思えばできるのだから、今後は他の作家でも自主規制を解除しろ、という意味での星5つ。

(作品そのものは、すでに古典として評価されている。
なお、『狼男だよ』は、初版の改ざん事件以降は、ハヤカワ文庫版、ノン・ノベル版と何のお咎めもなく発売され版を重ねていたが、角川文庫に入ってから突如として抗議を受けた。
この問題は後々まで尾を引き、平井和正は角川書店と決裂、『地球樹の女神』の版権を徳間に移すが、今度は徳間とも用語自主規制をめぐって決裂し、以後は電子出版に活路を求めていくことになる)
11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488402119
No.34
(5pt)

最近の角川文庫には珍しく用語規制無し

角川文庫は、かつて平井和正の『狼男だよ』の一部の描写が差別を助長していると、その筋から強硬な抗議を受けて以降、用語の自主規制を強めてきた。
あれほど人気を誇った横溝正史作品ですら、角川文庫の現行版は用語自主規制版である。
その角川文庫にしては珍しく、本書は巻末に、用語を自主規制していないとの断り書きがある。
文章に凝った作家だから原文を尊重したと言うより、原文尊重の姿勢を貫いている創元推理文庫版と同じにするには、こうするより他に無かったのだろう。
それなら、横溝正史作品も、代表作くらいは出版芸術社版に倣って原文を尊重するべきだと思うが。
角川でもやろうと思えばできるのだから、今後は他の作家でも自主規制を解除しろ、という意味での星5つ。

(作品そのものは、すでに古典として評価されている。
なお、『狼男だよ』は、初版の改ざん事件以降は、ハヤカワ文庫版、ノン・ノベル版と何のお咎めもなく発売され版を重ねていたが、角川文庫に入ってから突如として抗議を受けた。
この問題は後々まで尾を引き、平井和正は角川書店と決裂、『地球樹の女神』の版権を徳間に移すが、今度は徳間とも用語自主規制をめぐって決裂し、以後は電子出版に活路を求めていくことになる)
11枚のとらんぷ (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (角川文庫)より
4041019176
No.33
(5pt)

最近の角川文庫には珍しく用語規制無し

角川文庫は、かつて平井和正の『狼男だよ』の一部の描写が差別を助長していると、その筋から強硬な抗議を受けて以降、用語の自主規制を強めてきた。
あれほど人気を誇った横溝正史作品ですら、角川文庫の現行版は用語自主規制版である。
その角川文庫にしては珍しく、本書は巻末に、用語を自主規制していないとの断り書きがある。
文章に凝った作家だから原文を尊重したと言うより、原文尊重の姿勢を貫いている創元推理文庫版と同じにするには、こうするより他に無かったのだろう。
それなら、横溝正史作品も、代表作くらいは出版芸術社版に倣って原文を尊重するべきだと思うが。
角川でもやろうと思えばできるのだから、今後は他の作家でも自主規制を解除しろ、という意味での星5つ。

(作品そのものは、すでに古典として評価されている。
なお、『狼男だよ』は、初版の改ざん事件以降は、ハヤカワ文庫版、ノン・ノベル版と何のお咎めもなく発売され版を重ねていたが、角川文庫に入ってから突如として抗議を受けた。
この問題は後々まで尾を引き、平井和正は角川書店と決裂、『地球樹の女神』の版権を徳間に移すが、今度は徳間とも用語自主規制をめぐって決裂し、以後は電子出版に活路を求めていくことになる)
11枚のとらんぷ (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (双葉文庫)より
4575501980
No.32
(3pt)

まあまあ

ストーリーが今一で、どうもこれと言った魅力が無い。推理的に引き寄せられないかな。
11枚のとらんぷ (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (角川文庫)より
4041019176
No.31
(3pt)

まあまあ

ストーリーが今一で、どうもこれと言った魅力が無い。推理的に引き寄せられないかな。
11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫)より
B000J8ENX8
No.30
(3pt)

まあまあ

ストーリーが今一で、どうもこれと言った魅力が無い。推理的に引き寄せられないかな。
11枚のとらんぷ (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (双葉文庫)より
4575501980
No.29
(3pt)

まあまあ

ストーリーが今一で、どうもこれと言った魅力が無い。推理的に引き寄せられないかな。
11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488402119
No.28
(3pt)

まあまあ

ストーリーが今一で、どうもこれと言った魅力が無い。推理的に引き寄せられないかな。
11枚のとらんぷ (角川文庫 緑) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (角川文庫 緑)より
4041461022
No.27
(5pt)

長編デビュー作であり、ある意味最高傑作かもしれない

著者は、本当に凝った作品を書くひとだったんだなと、改めて思う。
逝去されたのが本当に残念だ。
マジシャンによるミステリというのは、ロースンの作品のように必要以上に凝ったものになりやすいのだが、著者はそこらへんの塩梅というものを、きちんとわきまえていた。
だから、淡泊ではないけれども、凝りすぎでもない、という、とても読みやすい作品になっている。

しかし、そこは版元がもともと「幻影城」である。
マニアのためのマニアックな作品であることは間違いない。
そして、著者の特技であるマジックがふんだんに出てくる。
著者は多分、本作の執筆がとっても楽しかったんじゃないかな。
そんな雰囲気が文章ににじみ出ている。

そして本作は、特に読後感がいい。
後年の著者ではあまりみられない、さわやかさ、爽快感、というものがある。
読んだことを絶対に後悔させない作品である。
11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫)より
B000J8ENX8
No.26
(5pt)

長編デビュー作であり、ある意味最高傑作かもしれない

著者は、本当に凝った作品を書くひとだったんだなと、改めて思う。
逝去されたのが本当に残念だ。
マジシャンによるミステリというのは、ロースンの作品のように必要以上に凝ったものになりやすいのだが、著者はそこらへんの塩梅というものを、きちんとわきまえていた。
だから、淡泊ではないけれども、凝りすぎでもない、という、とても読みやすい作品になっている。

しかし、そこは版元がもともと「幻影城」である。
マニアのためのマニアックな作品であることは間違いない。
そして、著者の特技であるマジックがふんだんに出てくる。
著者は多分、本作の執筆がとっても楽しかったんじゃないかな。
そんな雰囲気が文章ににじみ出ている。

そして本作は、特に読後感がいい。
後年の著者ではあまりみられない、さわやかさ、爽快感、というものがある。
読んだことを絶対に後悔させない作品である。
11枚のとらんぷ (角川文庫 緑) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (角川文庫 緑)より
4041461022
No.25
(5pt)

長編デビュー作であり、ある意味最高傑作かもしれない

著者は、本当に凝った作品を書くひとだったんだなと、改めて思う。逝去されたのが本当に残念だ。マジシャンによるミステリというのは、ロースンの作品のように必要以上に凝ったものになりやすいのだが、著者はそこらへんの塩梅というものを、きちんとわきまえていた。だから、淡泊ではないけれども、凝りすぎでもない、という、とても読みやすい作品になっている。

 しかし、そこは版元がもともと「幻影城」である。マニアのためのマニアックな作品であることは間違いない。そして、著者の特技であるマジックがふんだんに出てくる。著者は多分、本作の執筆がとっても楽しかったんじゃないかな。そんな雰囲気が文章ににじみ出ている。

 そして本作は、特に読後感がいい。後年の著者ではあまりみられない、さわやかさ、爽快感、というものがある。読んだことを絶対に後悔させない作品である。
11枚のとらんぷ (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (双葉文庫)より
4575501980
No.24
(5pt)

長編デビュー作であり、ある意味最高傑作かもしれない

著者は、本当に凝った作品を書くひとだったんだなと、改めて思う。逝去されたのが本当に残念だ。マジシャンによるミステリというのは、ロースンの作品のように必要以上に凝ったものになりやすいのだが、著者はそこらへんの塩梅というものを、きちんとわきまえていた。だから、淡泊ではないけれども、凝りすぎでもない、という、とても読みやすい作品になっている。

 しかし、そこは版元がもともと「幻影城」である。マニアのためのマニアックな作品であることは間違いない。そして、著者の特技であるマジックがふんだんに出てくる。著者は多分、本作の執筆がとっても楽しかったんじゃないかな。そんな雰囲気が文章ににじみ出ている。

 そして本作は、特に読後感がいい。後年の著者ではあまりみられない、さわやかさ、爽快感、というものがある。読んだことを絶対に後悔させない作品である。
11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488402119
No.23
(5pt)

真相究明の手がかりは、十一編のショート・ショートの中に

素人奇術師の集まり〈マジキ クラブ〉によるマジックショーで、仕掛けの
中から出てくるはずの女性奇術師が姿を消し、なぜか彼女のマンション
の部屋で撲殺死体となって発見される。

死体の周囲には、クラブのメンバーの一人が自費出版した奇術小説集
『11枚のとらんぷ』で使われている小道具が、壊されて散乱していた。

しかも、彼女は自らの手でガス・ストーブの
元栓を回し、ガスを充満させていたという……。

カード奇術の種明かしを主題とした十一編のショート・ショート集を作中作
として組み込むという、当時としては画期的な構成が採られている本作。

殺人においても、それに基づく見立てが行われているのですが、容疑者が
小説を読んだ人間に限定されてしまうため、犯人の行動としては必然性が
乏しいと言わざるを得ません。

しかし、本作の作中作には容疑者を絞り込むクイーン流の消去法を行うための
データ(犯人のある属性にかんするもの)がさりげなく埋め込まれており、本編
と乖離することなく、有機的に連動しています。また、ある人物について、読者
に先入観を抱かせるように誤誘導しているのも巧妙です。

ロジックによって真犯人が特定された後に、事件の構図を反転させる
どんでん返しが用意されているのですが、そのためのアリバイトリック
の伏線が二重三重に張り巡らされていたことには感嘆させられました。
11枚のとらんぷ (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (角川文庫)より
4041019176
No.22
(5pt)

真相究明の手がかりは、十一編のショート・ショートの中に

素人奇術師の集まり〈マジキ クラブ〉によるマジックショーで、仕掛けの
中から出てくるはずの女性奇術師が姿を消し、なぜか彼女のマンション
の部屋で撲殺死体となって発見される。

死体の周囲には、クラブのメンバーの一人が自費出版した奇術小説集
『11枚のとらんぷ』で使われている小道具が、壊されて散乱していた。

しかも、彼女は自らの手でガス・ストーブの
元栓を回し、ガスを充満させていたという……。

カード奇術の種明かしを主題とした十一編のショート・ショート集を作中作
として組み込むという、当時としては画期的な構成が採られている本作。

殺人においても、それに基づく見立てが行われているのですが、容疑者が
小説を読んだ人間に限定されてしまうため、犯人の行動としては必然性が
乏しいと言わざるを得ません。

しかし、本作の作中作には容疑者を絞り込むクイーン流の消去法を行うための
データ(犯人のある属性にかんするもの)がさりげなく埋め込まれており、本編
と乖離することなく、有機的に連動しています。また、ある人物について、読者
に先入観を抱かせるように誤誘導しているのも巧妙です。

ロジックによって真犯人が特定された後に、事件の構図を反転させる
どんでん返しが用意されているのですが、そのためのアリバイトリック
の伏線が二重三重に張り巡らされていたことには感嘆させられました。
11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)より
4488402119
No.21
(5pt)

真相究明の手がかりは、十一編のショート・ショートの中に

素人奇術師の集まり〈マジキ クラブ〉によるマジックショーで、仕掛けの
中から出てくるはずの女性奇術師が姿を消し、なぜか彼女のマンション
の部屋で撲殺死体となって発見される。

死体の周囲には、クラブのメンバーの一人が自費出版した奇術小説集
『11枚のとらんぷ』で使われている小道具が、壊されて散乱していた。

しかも、彼女は自らの手でガス・ストーブの
元栓を回し、ガスを充満させていたという……。

カード奇術の種明かしを主題とした十一編のショート・ショート集を作中作
として組み込むという、当時としては画期的な構成が採られている本作。

殺人においても、それに基づく見立てが行われているのですが、容疑者が
小説を読んだ人間に限定されてしまうため、犯人の行動としては必然性が
乏しいと言わざるを得ません。

しかし、本作の作中作には容疑者を絞り込むクイーン流の消去法を行うための
データ(犯人のある属性にかんするもの)がさりげなく埋め込まれており、本編
と乖離することなく、有機的に連動しています。また、ある人物について、読者
に先入観を抱かせるように誤誘導しているのも巧妙です。

ロジックによって真犯人が特定された後に、事件の構図を反転させる
どんでん返しが用意されているのですが、そのためのアリバイトリック
の伏線が二重三重に張り巡らされていたことには感嘆させられました。
11枚のとらんぷ (双葉文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (双葉文庫)より
4575501980
No.20
(5pt)

真相究明の手がかりは、十一編のショート・ショートの中に

素人奇術師の集まり〈マジキ クラブ〉によるマジックショーで、仕掛けの
中から出てくるはずの女性奇術師が姿を消し、なぜか彼女のマンション
の部屋で撲殺死体となって発見される。

死体の周囲には、クラブのメンバーの一人が自費出版した奇術小説集
『11枚のとらんぷ』で使われている小道具が、壊されて散乱していた。

しかも、彼女は自らの手でガス・ストーブの
元栓を回し、ガスを充満させていたという……。

カード奇術の種明かしを主題とした十一編のショート・ショート集を作中作
として組み込むという、当時としては画期的な構成が採られている本作。

殺人においても、それに基づく見立てが行われているのですが、容疑者が
小説を読んだ人間に限定されてしまうため、犯人の行動としては必然性が
乏しいと言わざるを得ません。

しかし、本作の作中作には容疑者を絞り込むクイーン流の消去法を行うための
データ(犯人のある属性にかんするもの)がさりげなく埋め込まれており、本編
と乖離することなく、有機的に連動しています。また、ある人物について、読者
に先入観を抱かせるように誤誘導しているのも巧妙です。

ロジックによって真犯人が特定された後に、事件の構図を反転させる
どんでん返しが用意されているのですが、そのためのアリバイトリック
の伏線が二重三重に張り巡らされていたことには感嘆させられました。
11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫)より
B000J8ENX8
No.19
(5pt)

真相究明の手がかりは、十一編のショート・ショートの中に

素人奇術師の集まり〈マジキ クラブ〉によるマジックショーで、仕掛けの
中から出てくるはずの女性奇術師が姿を消し、なぜか彼女のマンション
の部屋で撲殺死体となって発見される。

死体の周囲には、クラブのメンバーの一人が自費出版した奇術小説集
『11枚のとらんぷ』で使われている小道具が、壊されて散乱していた。

しかも、彼女は自らの手でガス・ストーブの
元栓を回し、ガスを充満させていたという……。

カード奇術の種明かしを主題とした十一編のショート・ショート集を作中作
として組み込むという、当時としては画期的な構成が採られている本作。

殺人においても、それに基づく見立てが行われているのですが、容疑者が
小説を読んだ人間に限定されてしまうため、犯人の行動としては必然性が
乏しいと言わざるを得ません。

しかし、本作の作中作には容疑者を絞り込むクイーン流の消去法を行うための
データ(犯人のある属性にかんするもの)がさりげなく埋め込まれており、本編
と乖離することなく、有機的に連動しています。また、ある人物について、読者
に先入観を抱かせるように誤誘導しているのも巧妙です。

ロジックによって真犯人が特定された後に、事件の構図を反転させる
どんでん返しが用意されているのですが、そのためのアリバイトリック
の伏線が二重三重に張り巡らされていたことには感嘆させられました。
11枚のとらんぷ (角川文庫 緑) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (角川文庫 緑)より
4041461022
No.18
(5pt)

職人気質作者の丁寧な作りが光る。仕事に逃げがない素晴らしさ。

凝り性の本作家がまたまた、長編中に短編集を配し、長編の伏線を織り込むという新機軸を編み出した。と、言っても追従者は無し……。そりゃそうだわな、現代は一本の練りに練った作品を上梓するよりも、十作を垂れ流す方が金になる時代ですからね。職人気質で、真面目な泡坂妻夫氏ぐらいしかする人はいないでしょうねぇ。
 作品の出来としては短編集の中に伏線が隠されているのは分かるのだが気付く人は少ないのでは?
 相当易しめの犯人だが、その伏線部分を指摘されて、思わず額を叩いてしまった。これを読むと、なにも犯人当てだけが、推理小説の勝敗ではないことを思い知らされる。犯人を当てて敗北感を味わうのってそうは無いでしょ。
11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫) Amazon書評・レビュー: 11枚のとらんぷ (1979年) (角川文庫)より
B000J8ENX8