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星の子
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星の子の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全95件 21~40 2/5ページ
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自分の子ども時代を考えると、これくらい心傷つけられるようなことはたくさんあったなといろいろ思い出した。学校の先生などは今よりももっと自分勝手な理屈で子どもを罵っていたものだ、それはごく普通のことだった。私は耐えに耐えた後唐突にブチ切れる、そしてまわりをあたふたとさせてきたのだったろうか。しかし星の子の主人公はひたすら耐え抜く、しかも表面的にはあっけらかんと、飄々と。ラストは不穏さを残す。それでも主人公はひたむきに怒りも憎悪も誰に向けることなく、この家族を、この世間を生き抜いていくのだろう。 | ||||
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例の事件をきっかけに宗教二世が話題になっていたので、気になり読みました。星の子は宗教を肯定も否定もしないスタンスでその中にいる子どもを描いています。そもそも宗教を宗教と認識していない、日常としている子どもたちが、外の社会とのつながりが増える時期にぶつかる葛藤などが主人公の女の子の目を通して垣間見えます。最後のシーン、静かな余韻を残します。 | ||||
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宗教問題で、家族が崩壊する話かと思っていました。 この本は、その上をいく話でした。 しかし、崩壊と苦しみを乗り越え.....という結末を期待していたので、4つ星にしました。 なんだか、ほんわりとしていて良かったです。 | ||||
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辻村深月さんの琥珀の夏に出てくるミライの学校にも似た、宗教団体の合宿風景。子どもたちもみんな仲良し、イジメもスクールカーストもなく、妄信する信者たち。水が商品になっているのも似てるし、なにやら裁判沙汰になりそうな気配も。宗教のことをカミングアウトしても変わらず友達でいてくれる友人や、叔父さん一家は救い。最後はどうとでもとれる暗示のラストだが、私には悪い予感しかしない。儀式をしている両親がカッパに見間違えられたのは、普通の人から見れば、それだけ理解不能という描写なのか。 | ||||
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宗教団体になじみはなかったが、実感がわいた。主人公を取り巻く環境がわたしには目新しく、気になって一気に読んでしまった。 | ||||
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『こちらあみ子』を読んで、 なんという素晴らしい小説だと、 驚き、一撃でファンになりました。 でも、 けっこう賛否ある作家さんなので、 恐る恐るという感じで、 この本の最初のページひらいて。 あみ子から先、この本までの間に、 百を超えるいろんな本を挟んだから、 同じ作家、同じ作風でも、 感じかたが変わるかもしれない。 癒やしが退屈に、 ハラハラがあるあるに、 余韻が放り投げに、などなど、 全部ガッカリに変わるかも。 今は体調もよくないし、 ボーッとして集中力ももたないし、 読めるかな。 なんて心配は、 最初の1ページで、 完全に吹き飛びました。 どんな体調でも読める、 すぐに物語に引き込んでくれる。 文字表現の達人ですね。 ムダがなく、 読みやすいのに飽きず、 そんなに起伏がないのに退屈せず、 難しい言葉などないのに、 難解な小説より読み応えがある。 伏線だの回収だの、 定番の小技で創られていないので、 なにも解決しなくても満足する。 このかた、不思議な作家だなぁ。 子供の視点、 子供の素直な感じかた、 子供の口調だから、 やさしくて、でも残酷で。 大人は絶対の存在で怖くて、 現実は裏切るけど、 明日は必ず来て。 でも、もしかしたら、 この物語の先には、 もっと悲惨ななにかもありそうで。 誰も救われず、 でも、救われないからつまらない、 とも思わない。 この作家さんは、これでいい。 なんでそう思えるのだろう? 不思議だ。 未消化感が全くない。 取材とかもしてなさそうな、 ふわっとした設定なのに。 これでいいと思ってしまう。 ちなみにぼくは、 カルトに洗脳された親から、 その糞のような教義により、 洗脳や拷問やトラウマ、 洗脳がとけたあとの鬱病、 こじらせて緘黙から失声など、 全部実体験してますので、 (2世ってやつです) この作の宗教が、 どれほどデフォルメされてるか、 というか、 適当な想像で描かれてるかも、 よーくわかります。 何教をもとにしたカルトかも、 よくわからんですし、 組織としての仕組みも、 なんにも描かれないですが、 でも、これでいいと思います。 宗教から誰かを救う話なんて、 もうたくさんあるし。 事実に基づいてるだとかそんなのは、 作品の面白さや完成度、 夢中になれる小説かどうかとは、 全く別問題だと思います。 すばらしい、 完璧な小説でした。 今村夏子さんを体験するのは、 これでまだ2冊目ですが、 もっと読みたいです。 巻末の対談も、すごくよかった。 「書くことない」ってマジか。 それでも「書いてください」 「自由に、なんでもいいので」 「何枚でも、好きなように」 と誰かに懇願されて書くって、 どーゆー才能を持っていると、 そんなことになるのか。 でもわかります。 もっと書いてほしいなと、 ぼくも思いますし。 | ||||
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宗教2世のお話でした。作者は必要以上に宗教と悪とはせず、フェアに描いていたと思います。ラストシーンについて、安易な救いや、ありふれた希望、明るい未来は示されませんでしたが家族について優しい描き方だなと感じました。 また、一番醜悪なシーンは、先生からの罵倒です。宗教の是非や自分の考えはともかく、こういう行動だけは、とらないようにしようと決めました。 | ||||
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救いのない家庭で育っているはずの主人公の女の子。 最後に頬を寄せあい流れ星を探す親子三人の様子に 少しの希望が見い出せるような気がする。 | ||||
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最後の終わり方で賛否があったようですが、最初私も「え?これで終わり?」と思いました。 ただ、よく考えたら、この小説は全てちひろ目線でのみ描写されている訳で。 (信仰)宗教の善悪もよく分からず、引っ越す度に家が小さくなっている事情ももちろん分からない。 ただただ父母は優しく信頼出来て、周りの友達も「(ちひろから見たら)普通に」接してくれている。 もちろん客観的に見れば噂や陰口が蔓延っている事は容易に想像できるけど、当人、しかも子供時代はそこまで敏感でもなく(公園で父母を客観視するまで異質だという意識はほとんどないはず)、 そもそも噂や陰口は本人に聞こえないように言うものだから^^;耳に入ってこない(=描写がない)のも当たり前。 家出したお姉さんの事も全く出てこないのは不自然、という意見もあったけど ちひろ目線だったら…自分もその年代の頃を思い起こせば、目の前の事でいっぱいいっぱいだから 今ここにいない人の事を思うのは正直そんなに無いのかもしれない。とてもリアル。 賛否が分かれたラストも 大切なお父さんお母さんが普通と違う事を気付いてはいるけど、 「大切な人が信じていることを理解しなければいけない」という気持ちの方がまだ強い様子が見受けられました。 父母と自分は違う人間(流れ星が見える見えないで表されている?)なのも気付いているけど 「この心地良さを維持するためには信じなければ…」。 ただ、それがいわゆる「2世信者」の陥る危険性なんだろうな、と思いました。 今のちひろの時点で気付くことが出来て、他の人に頼る事が出来れば違う人生を歩む可能性があるけど、中学生では「親が全て」と思っても仕方がない。 そこが分岐点なのでしょうか。 本人が被害者と思わず、幸せならいいのでしょうか。 深く深く考えさせられた作品でした。 | ||||
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家族三人で流れ星を探すラストシーンは、私にとってかなり衝撃でした。 「この場面で終わるのか!」と思わず声が出てしまいましたが、このラストシーンの意味を考えると、幸福な場面なのか不穏な場面なのか、読む人にとってどちらにも解釈できそうで、「うーん、このエンディングはやはり凄い」と、著者今村夏子の構成力と筆の力に感心させられます。 風邪をひきそうなくらい寒い星空の下、いつまでも主人公「わたし」の背中にまわした手に力をこめる父とほっぺたにほほをくっつける母。 この二人の心の内は、はたしてどういうものなのか。 この両親の心の内を色々想像すると、二人の行為に「希望」を感じるとも読めるし、一方「恐怖」を感じるとも読めるのです。 今村夏子の本を読むのは「こちらあみ子」「あひる」「むらさきのスカートの女」に続き4冊目になりましたが、いずれの作品も本当に面白いです。 読みやすい文体であっという間に読めてしまいますが、それでいてそれが軽いというのではなく、後を引くというか、再読したくなる、そんな魅力的な文体です。 初めて「こちらあみ子」を読んだときは衝撃的でしたが、いずれの作品も子どもの描き方がとてもうまいですね。 報われない辛い場面でも、男の子がさりげなく優しさを見せる場面など、とてもいいです。 思わず笑ってしまうユニークな場面も健在です(高速道路のサービスエリアで酔っ払いの真似をしてゴミを捨てに行く罰ゲームは爆笑です。)。 今村夏子はこれからも読み続けていきたいですね。 | ||||
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芦田愛菜ちゃん主演の映画から入ってきました。静かに時は流れていってる。人を信じるということをもう一度よく考えてみたいです。 | ||||
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読みたかった本が安く手に入ったのでよるったです。 きれいに届きました。 | ||||
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おそらく会話が多いからというのもあると思いますが、すごく読みやすい文章でした。 家族の話なので、そういう地味な話が好きな人にはいいと思います。起伏に富んだストーリーではありません。 | ||||
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こういうテーマにも突っ込める人なのですね。感激してしまいました。否定するとも肯定するでもない、今村さんのフラットで初々しい視点が、一定の価値観へと誘導しません。良い時間を過ごせました。 この作品は映画化されています。映画も今村さんの世界を崩さず、とても良かったです。個人的には、原作から読むことをお薦めします。お時間のある方は是非。 | ||||
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今村さんの作品は、静かに、不気味で、怖い。普通の人間の、普通の生活の中にある、残酷さ。本作も然り。 ラストがえ?これで終わり?という感じで、やや消化不良になりました。 | ||||
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謎の宗教に傾倒する両親の元に育った少女の物語。 本作品は、新興宗教にのめり込むことの恐ろしさを描いたものではない。このような家庭に育った少女の姿を通して、価値観が違うものへの向き合い方へ一石を投じているように、自分は受け止めた。 深刻さとか悲惨さが殊更表現されていないため、却って読んでいて辛い気持ちになる。ただ、こういう境遇の子というのは、第三者が想像するより、ずっと逞しいのかもしれない。 ラストは、賛否あるだろう。自分は、両親が敢えて、主人公ちひろとの別離を選んでいるように感じた。 | ||||
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久しぶりに本に惹き込まれた。 読むのは得意じゃないけれどすぐに読んでしまう程見蕩れてしまった作品です。 最後のシーンの考察は様々あるかもしれませんがきっとそれは貴方の"信"が隠されていて、一人一人違うんだろうなと気付かされました。 | ||||
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本ではなくオーディブルで聴きました。 カルト宗教に嵌まった一家が家庭崩壊する話かと思っていたら、思いのほか牧歌的に日常が過ぎていきます。 外部からの目と、渦中の視点との違いがここまであるのか!という驚きもありました。 最初から宗教に対して警戒感を感じさせる姉のまーちゃんや雄三おじさんの反応がいわゆる一般的な反応なのだろう。 しかし、宗教の集まりに参加するちひろにはとってはその場所は居心地が良いのだ。 最初はその場を忌避してるともとれる友人の春ちゃんもその場所に心を委ねてしまったあとは幸せそうである。 一般的に新興宗教にハマると生活が困窮していくように思えるがこの家族は生活レベルが下がりつつもかろうじて一定の水準を維持できているようだ。 ならば、この家族やちひろにとって新興宗教に染まっている生活は決して不幸ではないのである。 それでも、両親はちひろの将来をどう考えていたのか? 本で読んでいたなら残りのページ数が減っていく事で終わりが近いことが分かるのですが、オーディブルでの朗読だったので終わり方が唐突で、ひどく心残りな読後感でした。 この後、ちひろはどういった道を選ぶのか? とても気になります。 | ||||
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私自身は宗教的生活はしたことが無いのですが、周囲のそうした人の話を聞くと中々リアルだと思いました。 | ||||
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カルト宗教。人の人生を粉々にする。家族も巻き込む。しかしそれだけで語れないものを丁寧に描いている。秀作。 | ||||
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