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子供の眼
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子供の眼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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「ある殺人事件の裁判を通して、事件の真実と家族の絆を描いたお話」 と、一言で言ってしまえば二時間ドラマの枠にでも入れられそうな話を、しっかり上下巻二冊の小説にして、最初から最後まで飽きさせない展開には感嘆しました。 『罪の階段』を読んだ人ならこれも読まなきゃ絶対ソンです。 | ||||
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Terri Peraltaは狡猾な夫Ricardoから娘の養育権を奪い返すために立ち上がり、上司である著名な弁護士Chris Pagetに助けを求める。しかし彼女の夫は策略を用いて、Terri 、Chris とその息子Carloを窮地に立たせる。 そのとき、Ricardoは何者かによって殺される。そして警察はChris Pagetを犯人として逮捕する。 親子の愛情と家庭の虐待の連鎖、愛い合いながらも相手を疑わざるを得ない苦しみが克明に描かれ、それと交差して優秀な法律家同士の息詰るような法廷闘争が繰り広げられる。 この本の価値はこれらの人間ドラマである。 真犯人は誰かとか、結末はどうなるかということに囚われすぎると十分に楽しめない。したがって、物語の展開よりも帰結に重きを置く人には適さない作品である。 題名のeyes of a childは意味深い。Ricardoは娘のElenaから見ればどのような父親だったのかということが重要なキーになっている。また、Chrisと息子Carloの関係も重要なテーマである。 英語はPattersonの作品らしく、やや難しい。 | ||||
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精神的(性格に)異常のある夫を誰が殺害したのか・・・ 普通なら、「コイツ(特に主人公)は違う」って思えるのだが、 裁判でのやり取りを読み進めると、非常に不利になってくる。 確信がもてない。 弁護士のキャロラインだってそう思ったはずだ。 クリス・テリ、はたまたカーロも犯人ではなさそうだ。 では一体・・・ 普通なら、起訴されて、調査員の調査であったり、 証拠固めであったり、それらがなくていきなり裁判だったりする。 しかし、陪審員の選定から始まる。 イライラするというか、裁判のやりとりが早く見たい! いざ、裁判が始まると、キャロラインがよかった。 誰が主人公なんだか、分からなくなるくらい。 そして、事件当日のことが明らかになる。 そういうことか・・・としばし考える。 何もかもがすっきりと片付く。 いい作品だと思った。 しかしながら、あえてマイナス1にしたのは、 いきなりかこの話に飛ぶ所。 リズムカルというか、テンポがあるというか、 そういうふうに構成されたのだと思うが、 この作品に初めて触れる読者にはつらい。 リズム感よりも、素っ頓狂さを感じてしまったからだ。 過去に話を飛ばすなら、チャプターを変えるとか、 「過去に飛ばします」みたいな導入があってもよかったのではないか?? | ||||
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数あるリーガルサスペンスの中でも、 リチャード・ノース・パタースンの作品ほど夢中にさせられたものはない! その洞察力に満ちた息を呑むほどに深い人物描写は本当に凄い! 中でもこの作品… 前作の「罪の段階」を凌ぐ迫真の法廷での闘いでけでなく、 両親の離婚と子供の監護権争い、 代を越えて受け継がれるファミリーシークレットなど、 大変微妙でしかも深刻な家族の問題を真正面から取り上げている! | ||||
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本書は、アメリカのリーガル・フィクション界を代表するベストセラー作家、リチャード・ノース・パタースンが『罪の段階』の続編として発表した、前作をしのぐ、文庫上・下巻合わせて1135ページ(前作は982ページ)ものボリュームを誇る大巨編である。 「このミステリーがすごい!」では’00年海外編第9位にランクインしている。 登場人物のほとんどは『罪の段階』と同じで、主人公はサンフランシスコの辣腕弁護士、クリス・パジェット、46才。彼は今回民主党より上院選への出馬を要請されている。 クリスのアシスタント弁護士で恋人でもあるテリの、別居中で生活能力のない夫、リッチーが死んだ。ふたりは離婚訴訟に関して6歳の娘、エリナの監護権で争っていた。リッチーは妻をクリスに奪われたと思い、彼を恨んでいた。 殺人と見た検察はクリスを容疑者として逮捕する。彼の弁護に乗り出したのは『罪の段階』で判事をつとめたキャロライン・マスターズだった。真相は、幼いエリナひとりの胸に・・・。次々と覆される証言、日々入れ代わる陪審員の心証。そして息詰まる公判の後に待っていた真実とは・・・。 前半はなんとも食えない男、リッチーに、存命中も死後も翻弄されるテリやクリス、そしてクリスの息子、カーロの姿が、食傷気味になるほど描かれる。 しかし、後半のほとんどを占める法廷場面では、陪審員の選出から最終弁論に至るまで、キャロラインがふるう熱弁の大立ち回りは圧巻で、本書の最大の読みどころである。 クリスの、弁護人にも明かさない謎の行動。目撃者の証言。本当に彼は殺っていないのか。最後まで真犯人が分からない展開。クリスやテリ、カーロやエリナをめぐる家族と愛情の人間ドラマ。そして警察・検察の捜査にも公判にも影を落とす政治上の謀略。 本書は、前作を質・量共に超え、スリリングなエンターテインメントに徹した、リーガル・サスペンスの傑作である。 | ||||
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「罪の段階」ですっかりこの作家のとりこになってしまった私は、一気に読んでしまいました。上巻は、リッチーというの人間の恐ろしさにおびえながら読み、下巻は裁判の展開にはまりながら読みました。弁護士を務めるキャロラインの言葉の一つ一つの裏に何を求めているのか・・ この本の本当の主役は実はキャロラインではないかと思うくらいでした。法廷ミステリーというジャンルに当てはめるのはもったいないくらい人間の本質に迫っていると思います。心理学に興味のある方、法廷ものに興味のある方だけでなく、現代社会が抱える人間の心理の問題をも取り上げていると思います。児童虐待、人とのかかわり、学校教育・・ 思わず弁護士になりたいと思ってしまいました。 | ||||
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「罪の段階」に続いて読みました。「罪の段階」は、私自身の出産間近から、出産後の病室に持ち込んで入院中に読み終え、カーロとパジェット親子についてしみじみ考えたりしました(こういうタイミングで読んだ人もあまりいないだろうなあ、貴重な体験をしたなあ・・・、家に置いてきた息子二人を思い出しました・・・・)。「子供の眼」は、出産後2週間の間に、産まれた子供にたっぷり母乳を与えた後に少しずつ読みました。子供が女の子だったこともあり、これまた絶妙のタイミングでした。 とにかく、この本を読んだことで、子供たちを幸せにしなければ!!と力強く思ったのでした。 内容としては、登場人物が発言する言葉一つ一つに裏があったり、と、まあなんというかこの人たち、もう少し肩の力を抜いて生きれば楽なのになどと、楽天家の私は思うのです。こういう生き方で疲れないの?と。弁護士・検察官・裁判官といった職業なら仕方ないし、ましてや深いトラウマを追った人たちならそうなのでしょうが。だからこそ、小説としては面白いのですが・・・。 物騒なことの多い日本です。この本を面白いと思える私は幸せです。 | ||||
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星3つにするか,4つにするか非常に悩んだ。 なぜ3つかというと,前作の「罪の段階」に比べて今回はテリの出番がすごく少ないっ。しかもクリスとのやりとりがまったくないっ。 これじゃあ美味しいところが抜け落ちているじゃん…。くおー。ただでもしかし,「恋って楽しいけど,愛ってツライよね…」と思いながらずっと読んでいた。人間,相手の重荷をどこまで引き受けながら生きていかなければならないのだろうか。幾度となく遭遇するどうしようもない悲劇の中で,けなげに自分ができる限りの正しい道を歩もうとする登場人物たちに切なくなった。 ずっしりとお腹にくる重さを評して星4つ。 | ||||
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法廷サスペンスとしては一級品!! ただ、上巻の半分も読み終わらないうちから犯人が想像できてしまうのが 少し物足りない気がします。 殺人と虐待、そして人間の心理を絶妙に描いている点には、 拍手喝采という感じです。 この著者の本を読んだことのない方、ぜひ一度呼んでみてください。ジョン・グリシャムが好きな人なら、絶対に好きになると思います。 | ||||
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わたしは寡聞にしてこの作家を知らなかった。 タイトルと表紙の子どもの眼差しに吸い寄せられるように手に取り、読んでみた。 冗長ともいえる法廷でのやり取り、数々の伏線から真犯人が予想されるが、 これはむしろ「家族愛」の物語ではないだろうか。 アメリカという国に住む人々の心は、こんなにも病んでいるのか。 六歳の娘エリナの心の動きが、子どもを持つ親としてひどく気にかかり、想像するだに胸を熱くした。 ラストはやりすぎとも思えるが…。 前作を知らずとも楽しめる。わたしはこれから読みます。 エリナの言葉遣いや「目をすぼめる」という違和感ある表現などのマイナス点はあるが、 息詰まる裁判劇が好きな方は、ぜひ本書を手に取られたい。 | ||||
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Richard North PattersonによるDegree of Guiltの続編。前作で弁護人を務めたChris Pagetが、この話では部下Terriの夫Ricardoの殺人容疑をかけられ、前作では裁判官であったCaroline Mastersが彼の弁護人を務めることに。ストーリー自体それほど複雑ではなく、真犯人は誰かという点でもそれほど意外性があるわけではないが、殺人事件に関する息詰まるような法廷場面に加え、離婚や子供の養育権を巡るすさましい争い、家庭内暴力、幼児虐待、検察官の権力抗争など、日本では信じられないような謀略めいた話も含め詳しく書き込まれており、前作と同様非常に読み応えがある。恋人や親子の信頼関係の危うさという点でも考えさせられる作品である。前作を読まなくてもわからないことはないが、登場人物の背景を深く理解するためには、やはり前作から読んだ方が良いだろう。また、前作を読めば、この作品も読んでみたくなることだろし、実際読むだけの価値はある。但し、英語はやや難しく、結構長い(活字も小さい)ので、多少の覚悟は必要かもしれない。 | ||||
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子供の性的虐待、監護権裁判、政治と司法の癒着、家庭内暴力、陪審制度のもとでの「一体何が真実なのか?」・・・アメリカの社会の矛盾と病理をバックグランドとして、主人公クリス・パジェットと、その弁護士キャロライン・マスターズはいかにして、殺人の嫌疑を裁判の場で晴らしてゆくのか?主人公の抱える秘密は何か?いったい、誰が殺したのか?が、最後の最後になるまで読者にも明らかにされず、最後の章においてすべての謎が、テトリスの多段連続崩しのように、ピタピタっと解き明かされゆく快感は、さすがに筆者の力量を実感させてくれます。前作「罪の段階」と比べて、さらにくどいところもあるければ、細かいフレーズも、伏線として張られていることは、最後になれば明らかになりますので、許せるかな。「罪の段階」と登場人物が相当重複するので、読んでおくとより楽しみが増すが、ストーリー自体は独立しているので読んでなくとも理解には差し支えない。それにしても、アメリカでは、無罪はお金で買えるのですね(いい(=高い)弁護士を雇えれば、窮地を救ってもらえる)。 | ||||
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ストーリー展開の巧みさにつられて一気に読破させる法廷ものの逸品。何より、刑事陪審制度のもとで、陪審員の選定と公判における法廷を舞台に、弁護人、検察官、裁判官が応酬する場面をこれほどの緊迫感とリアリティで描写する作品は希有と思われる。陰影に富んだキャラクターであるキャロラインの弁護ぶりが強く印象に残る。周到な準備を重ね、絶望的に困難な反対尋問に成功し、陪審の信頼を勝ち得たと信じた瞬間のキャロラインを描く次の描写には全く痺れた。刑事弁護士の仕事の困難を知る者は心から同感するだろう。 「ワーナーに背を向け,被告席に戻る途中,ジョーゼフ・ドゥアウルテが小さく肯きかけてきた。公判の最中には永遠に生きられるような気がする瞬間があるものだ,とキャロラインは思った。」公判弁護士の苦渋と悲哀を知る作者ならではの作品といえる。訳出も見事で、アメリカの陪審制の知識も得られ、しばし至福の読書時間をもてる。 | ||||
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読み始めはハーレクィン風。新進気鋭の弁護士が性悪の夫と娘の養育権を争いながら、上司と恋に落ち・・・ふーむ、こう書くとほんとにハーレクィンですね。 ところが法廷サスペンスとしては一級品で、陪審員の評決まで息をつがせぬストーりーです。とにかく悪役のリッチーがいいなあ。(^^ゞお気に入りのキャラクターは主人公を弁護するキャロラインです。辣腕という言葉がぴったりの弁護士、検察側証人の証言を次々に撃破していくさまは拍手喝采。 ハードカバー2段組600ページの長さをものともせず、一気に読める面白本でした。こりゃーいい。新潮文庫版「罪の段階」をすぐに買いに走ってしまったのもの。星ひとつ減点は個人的な好みでS・トゥローのような暗さのある(あるいは深刻な)法廷サスペンスが好きだからでして、主人公がかっこよすぎる、と。 | ||||
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アメリカの映画に出てくる子供の養育権裁判のからくりが分かります。悪魔のような前夫が子供を盾に若き弁護士を追い詰めていく。読んでいる間中、”そんなばかな!うそだろ!”と言いながら最後まで読めます。 この本から あなたもアメリカで養育権を取れる汚い手が学べます。 とても面白くおすすめ。 | ||||
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