罪の段階
※以下のグループに登録されています。
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.50pt |
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
たまーに(月に二回ぐらい)長編で内容もズッシリと重いものを読みたくなります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
リーガルサスペンスであり、なおかつ家族や親子をテーマにしている作品かと思いますが、主要などの登場人物にもあまり共感できません。出てくる家族がみな機能不全であり、出てくる女性達の葛藤などはなんとなくわかるものの、非常にストレスを感じました。 | ||||
| ||||
|
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者が圧倒的な筆力を持っている事は認める。 また、男性でありながら、これだけ女性の問題全体や個々人の心のヒダまで微に入り細に亘って客観視して描写出来るのも脱帽する他ない。 こんな男性も居たのかとすら思う。 なのに、 読んでいる最中と読後の気分の悪さ。 登場人物数人のありのままの下劣さに心暗くなる。証拠のテープの内容も同じ起因で気分が悪くなるのである。 弁護人クリスは、弁護以外にも大変な重荷を担っているにも関わらずけなげに耐えて逸脱せずなんだか模範的過ぎてリアリティがなかった。 カーロも犠牲者として人間が出来過ぎている。 そして、この2人の「親子」関係も。 ただ、読ませるのに気分が悪いというのは、 本作のみならずこの年代からの「法廷サスペンス」の他作品にも見てとれる共通点でもある。 なにがしか気分が悪い。 人間が美しくない。 人間とはいいものだと思える作品が少なくなっている。 時代が反映されているのかとも推測する。 なぜなら例えばクリスティの法廷モノであれ何であれ そういう気分の悪さは無いからである。 むしろ、被害者であろうと加害者であろうとも、否そのどちらかに本質的な違いがあるのかとでもいうような人間である事自体への憐れみや慈しみが全編を貫き深い感動を呼ぶ。 エキセントリックさなど無しにである。 そこに時代の違いと作者の度量の違いを感じる。また、クリスティは女性として自分の事も含めた問題は別の「女性小説群」で描いている。中でも「春にして君を離れ」は10代以来の永遠の愛読書である。 ここまで書いて気づいたが、 本作の作者が女性の問題や心理に慧眼で有る事で、本作で女性の問題が材料にされている気もする。 なにしろ本物の弁護士なので材料には事欠かないだろうが、本物の人間の悲劇を小説の材料にしないで欲しい。 「子供の眼」も買ってしまった。 アタマを抱えている。 追記 今、「子供の眼」冒頭をほんの少し読んで感じたこと。 薄々感じていたが、本作のみならず1990年代〜特に2010年以降は「サスペンス」や「ミステリ」に限らず小説というツールに限定されず、TVやネットで配信される映画やドラマも流行りの歌も人間讃歌を視野になど入れて居ないではないか。 どれだけ人間が醜くて脆弱で卑怯かを争って訴えている。(中にはそうで無いのもあるが良作が激減)。連続殺人やサイコパスのオンパレード。 対極に「愛とロマンとファンタジー」の安売りがある。 その現象が示す現在の人間社会の酷薄さが恐ろしい。 間違いなく文学を含めた表現の在り方は時代の反映だ。もう、無いモノねだりはやめようと「逝きし世の面影」(この本自体は評価しない) に回帰して救われたい自分を痛切に感じる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何回もやめようと思いつつ、まだ上巻の終わりあたり。 女性読者は特にではないかと思うが、主問題のレイプの件のみならず、読めば読むほど辛く暗くなる。醜悪さに吐き気すらする。 レイプ、父親や夫からのモラハラやDV、強要された幼児性交のトラウマ、不仲を通り越している夫婦関係、救いのないバイセクシャルな女同士の関係etc その上、この物語りには愛せる人物が居ない。 子供はひたすら被害者だし、ずっとこの人の事を追いたいというキャラクターが不在。 弁護人も被告人も信用ならず、強かモノ揃いのスタッフの検査メンバーにも疲れる。 女性の監視官だけは好意が持てるが、今のところ主要メンバーではない。 被告と弁護士が子を成した元愛人関係で互いに信頼関係がないのに「弁護士と被告の関係になっている経緯前提」である事から2人の間でウンザリするやり取りが繰り返される。 そとそもその経緯も不愉快。 真実を知らされて居ない子供の気の毒で仕方ない。 全体としてダラダラと話しが続く。 爽快感はまるで無い。 最後の「法廷劇」に行くまでこの本を読み続けられるか不明である。 追記 300p終盤から少し話しが込み入って来て、興味を惹くようになつた。 そして、弁護人クリスな助手のテリが「友人」 に格上げとなり、魅力的な人物として輝きを放ち始め、各者の人物造形も変化しそうである。 引き継ぎ読んでみる。 (ここまで読んだらだがテリには爽快感あり。) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
正当防衛かそれとも謀殺か―。全米が見守る中、予審が開始された。検察官シャープの冒頭陳述を皮切りに関係者が次々と証言すると、メアリの主張が検屍結果と微妙に食い違っていることが明らかになった。現場に残されたテープをめぐり、検察と弁護双方の駆け引きが続くさなか、テリーザは事件の謎を解く鍵を手に入れる。男女の葛藤、親子の絆を感動的に織り込んだ物語の結末は…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
弁護士クリスにテレビ・インタビュアーのメアリから電話が入った。有名作家からレイプされそうになり、誤って射殺したというのだ。かつてクリスと関係を持ったメアリは、その後、息子カーロをもうけたが、別れて長い間没交渉だった。女性弁護士テリーザとともにクリスは正当防衛の線で弁護を引きうけるが、事件には多くの秘密が隠されていた。全米を沸かせた法廷ミステリーの最高傑作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ある著名作家にレイプされそうになったと主張するテレビレポーターの裁判が始まり・・というお話。 最初は一見単純そうに見えた事件が奥に深い根を持ち、予想外の展開を見せるというリーガル・サスペンスのお手本のような作品。そこに、主人公とその息子との親子の問題、もとパートナーとの男女間の問題等、国や人種が違っても卑近な問題を絡めて大変読み応えのある小説に仕上げているのもお見事というほかない小説。最後の結末が若干、個人的には肩透かしぎみの感が無きにしも非ずなので☆は一つへらしましたが、それでも十分読む価値のある裁判ものでした。個人的には親子の問題に心を打たれました。 あと、登場人物が同じ著者が過去に書いた「ラスコの死角」に出てきたキャラクターを使っている関係で「ラスコの死角」の内容に触れているのでできれば「ラスコの死角」を読んでから読んだ方がいいかも(私は不覚にも「ラスコの死角」を読まずに本書を読んで後悔しております)。 リーガル・サスペンスの秀作。機会があったら是非。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 21件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|