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(短編集)
なめらかな世界と、その敵
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なめらかな世界と、その敵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 41~49 3/3ページ
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久しぶりに好きな作品に出合えた。 理解が最初追い付かずとっつきにくい文章だなぁと思いながら読んでたらどっぷり深みにはまった! めっちゃ好きな作品になった。 | ||||
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本書は、書き下ろし中編1本を含む、同人誌発表作品中心のSF短編集で、ホラー大賞短編賞受賞作を含む第1短編集『少女禁区』から、じつに9年を経ての第2短編集である。 本作品集は、前評判がとても良かったようで、刊行と同時に増刷が決まり、あれよあれよ言う間に版を重ねているという事態は、少し前に、異様な売れ行きを見せた、劉慈欣の『三体』ブームを思わせるところがあった。 さて、本作品集だが、同人誌作品が商業出版されるだけあって、SF愛を強く感じさせる、とても丁寧で凝った作品揃いとなっている。 だから「おもしろい」というのは確かなのだが、幾人かのレビュアーも指摘しているとおり、評判の大きさほどの、破格な作品(集)だとは思わない。 「誰もそんなことは言ってない(保証していない)」と言われるかも知れないが、帯に刷られた『SFマガジン』編集長の絶賛の言葉や、『本の雑誌』での大森望による星5つの評価などを見せられると、「5年に一度くらいの作品」なのでは、なんて期待が、つい膨らんでしまうというのは避けがたいところだし、そういう効果を狙っての宣伝だったことも事実なのだと思う。 いずれにしろ、著者の責任ではないところで、過剰に期待されたり、期待はずれだと言われたりするのは、売れなければ話にならない出版界の宿命とは言え、いささか残念なことではあった。 話を、作品に戻そう。 著者の作品は、著者自身の人柄を反映したかのような、総じて「繊細」かつ「真摯」な筆致で描かれており、とても手間のかかった作品揃いで、なるほど、無理なく「百合小説」が書ける作家だと納得させられるし、好感を持ってしまう。 著者が個人的な知り合いだったなら、私だってきっと精一杯の絶賛評を書いて、著者の後押しをしてしまうだろう。評論家としての「読者への責任」は、ひとまず脇においても、である。 しかし、そういう感情的な入れ込みを排除して、虚心に作品に向き合うならば、たしかに優れた作品(集)ではあるけれど、「日本のSF史に残る」というような作品(集)ではない、というのもまた、ほぼ間違いのないところだろう。そういう、時代を越えて行く作品になるには、いささか「線が細い」のだ。 「好感」は持てるし「感心」は出来るのだが、「圧倒」されるようなところはない。あくまでも「凝ってるなあ」「好きなんだなあ」という「作者への共感」が先に立ってしまう。 もちろん、若い読者には、作者の「繊細さ」や「叙情性」は、十分すぎるものだとは思うのだが、いかんせん、過去の傑作と思わず比較してしまう、すれっからしの図太い神経を掻き乱すほどの力はなく、むしろ保護本能をくすぐる方にばかり、そうした魅力がはたらいてしまうのだ。 私も(『地球はプレインヨーグルト』の初版初刷文庫を、いったい何冊持っているのか、自分でもわからないほどの)梶尾真治のファンだから、作者の傾向には好感を持つ。決して嫌いなのではない。けれども、やはりこのままで良いとは思わないし、このままではSF作家として大成できないように思う。 困難ではあろうが、今の繊細さを失わず、しかしもうすこし蛮勇をふるえる作家になって欲しいと、勝手な親心から、そう願わずにはいられない。 | ||||
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6編中2編が新規でよかった。 「シンギュラリティ・ソヴィエト」と「ひかりより速く、ゆるやかに」は評判通り良かった。 既読分では、 「ゼロ年代の臨界点」:疾走感が良くて好み。 「美亜羽へ贈る拳銃」:ミァハは「ハーモニー」だから「聖書」に記載されている他の物語が知りたくなる。 「ホーリーアイアンメイデン」:この世界も「ハーモニー」の先の世界につながるような気がする。 が気に入った。 | ||||
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百合SFの「彼岸花」が良かったのと、各所で絶賛されているのでとても楽しみしていたのですが、残念ながらあまり刺さらなかったです。 どの話も世界観が真新しくて素晴らしく、確かに面白くはあったのですが、会話文が挟まるたびにどうにも違和感が強く、心の上を滑っていくような感じが捨てきれませんでした。 SFの会話文は非現実的でなんぼだとは思うのですが、それとはまた別の現実味のなさというか…。 あと、どの話も根幹にあるテーマのようなものが近いというか、この本を一冊読んだだけで、ああこの作者はこういう話が好きなんだな、というのを察してしまうのが少し残念でした。 味付けや調理法が違うからすぐには感じないけれど、ふとした瞬間に同じ食材ばかり食べてるな…というぼんやりとした飽きがきてたように思います。 | ||||
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「2010年代、世界で最もSFを愛した作家。」という帯に違わず、俺たちが好きなエンタメSFをごった煮にして最高の味付けで提供してくれる短編集でした。 中でも最後に収録されている「ひかりより速く、ゆるやかに」はまさに今この『あらゆる事件や事故を物語として消費しようとする』時代のために書かれた物語で必読。久しぶりに徹夜で本を読みました。次作はアンソロジーの構想があるようですが、オリジナル作品共々楽しみにしています。 | ||||
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作者の膨大なSF知識から生み出されるアイデアを、巧みな人間関係の描写と異常なまでの表現力でまとめ上げた傑作。 全ての短編が完成度が高く、どれが好きと言うのも難しいが、 特に感情をブン回されてぐちゃぐちゃにされたという意味では 表題作「なめらかな世界と、その敵」 伊藤計劃『ハーモニー』へのトリビュート「美亜羽へ贈る拳銃」 書き下ろし「ひかりより速く、ゆるやかに」 がお気に入り。 | ||||
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バラエティ豊かな奇想作品集。最近の若手のSF作家たちにも通じるが、SFと云うのは奇想の事なのだな、想像力を存分に発揮して変な世界を作り上げるものなのだなと實感させられる。 | ||||
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わりとSF作品を読んでいる方なのですが、マニア向け同人誌のような特定の趣味を理解する 濃い人向けとしか思えなくて、読んでいて苦痛でした。 なので、一般的な読者には「だから、SFはダメなんだ」とかなりそうだなって感じでした。 | ||||
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巧緻なストーリー、鮮やかな文章表現、愛しい人間たち。これほど幸福にしてくれる作家は滅多にいるもんじゃない。同時に切なくさせる度合いも最強。読む度に感情をつかまれて、ぶんぶん振り回されて、そしてたとえ悲しみの結末だろうと多幸感に包まれます。 表紙装画はラノベ風ですが安っぽさは無い。装幀も本当に素晴らしい。本を買う楽しみ、手に取る楽しみ、これからずっと持っていられる楽しみを味わえます。 SFファンで良かった! SFファンになりたくない人だけは買っちゃダメ‼︎ いやきっと、すでに「SFは好きじゃないけど伴名練は愛してる❣️」という人もいそうです。 なお、帯は売り上げに貢献してると思いますが、捨てて構わないように作ってありますね、多分。 帯が付いてるのを確かめないと(損した気になって)買えないという方、安心して買って下さい。 | ||||
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