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(短編集)
或る「小倉日記」伝
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【この小説が収録されている参考書籍】
或る「小倉日記」伝の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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松本清張の短編集です。 「或る「小倉日記」伝」「菊枕」「火の記憶」「断碑」「笛壺」「赤いくじ」「父系の指」「石の骨」「青のある断層」「喪失」「弱味」「箱根心中」がおさめられています。 「或る「小倉日記」伝」は、森鴎外の小倉時代を探る男の執念の話。「菊枕」は、「ぬい女」という俳人の執念の話。「断碑」は考古学の学徒が、ビッグにならんとするも挫折する話。「笛壺」は古代史の学徒が、身持ちを崩す話。「赤いくじ」は、終戦間際の朝鮮が舞台で、そこで一人の女をめぐって、軍医と参謀長が争う話。「父系の指」は、親戚のなかでの話。「石の骨」は、考古学の学徒の話。世間に認められない苦しさを描く。「青のある断層」は画壇の話で、荒削りの新人の下手な作品(しかしインスパイアされるもの)を、行き詰まった画家に示して、その画家が復活する機微。「喪失」は、OLの話。「弱味」は役場の人間が弱味を握られてしまう話。「箱根心中」は、横領して逃亡した人間が、心中を止める話。 ざっと読んでみると、下から上に這い上がるぜ、というギラギラした昭和高度成長感といいますか、なんか夢があるよなぁ、という話ばかりですね。 また、世間的には「フン」と言われるものに、執着して、執念深くねっちょり絡んでいるところが、「いいね、いいね」と思っちゃいました。 個人的には「青の断層」が、創作というものの不思議さというか、玄妙さをよく描いていると思いました。 まあ、この中では「小倉日記」が一番よいのでしょうけど、どれもそれなりに面白いです。さすが松本清張ですな。 | ||||
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中古品購入しました。パラッと見たところ明らかな瑕疵はないけど、全ページ経年劣化によるヤケがすごい。古本屋で実際手にとって見たとしたら買わなかったと思います。 | ||||
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「現代小説全9編を収める『松本清張傑作短編集』の初期・第1集」 著者:松本清張(小倉生まれ、1953年に本作品で芥川賞受賞) 発行:1965.6.30、2005.6.10 67刷 読了:2014/11(152/04)★3.4 松本清張を読んだのは本書で初めてだけれど、かなり骨が折れました。 最後2作は現代風の話し言葉も多いけれど、その他は今ではかなり「固い」言葉遣いなので読むスピードも上がらず、その上暗い話ばかり。 主人公の身の上とか、話の締めくくり方とかもどれも似ていて「こういうのがこの時代の小説だったのかなぁ」と思いながら読んでいました。 だいたいどれも主人公は学歴がなかったり、生活も艱難辛苦しながらも踏ん張ったり、しかし、結局はバッドエンドで終わってしまう。 そういう犠牲性みたいなのがこの時代の美徳だったのかなぁ。 「松本清張」ということで期待して読んだけれど、疲れただけだった。 小説に求められる評価の時代背景なんかが透けて見えて個人的には興味深かったけれど…、次に読む松本清張作品に期待でしたいです。 | ||||
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