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流浪の月
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流浪の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全453件 241~260 13/23ページ
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もしかすると評価の低いレビューを気にして手に取るのをやめたあなたにこそ、この本は重要な気づきを与えてくれるかもしれません。 通学は赤黒のランドセルだとか、女性は結婚して子供を産むものだとか、犯罪者は悪で被害者は可哀想だとか、他にも容姿、家柄、人種、言葉などなど。私たちが生きる世界には少なからず偏見というものがあります。誰もが生まれてから成長するまでに理由なき『普通』を意識し、社会に決められた自分を生きるような人生を送ってしまっているのではないでしょうか?なぜならそこから逸脱することで失うものもあるから。人と違う、ということはそれだけで批判に晒される可能性があります。ここにある一部のレビューはまさに偏見に苦しみながら、他人と違う自分の人生を見つめ直そうとする主人公への『世間』からの否定のようだと感じます。さながら誰かを貶めるゴシップ誌のような。 本作は恐らくあらゆる否定もあらゆる肯定も、受容することも許容することも必要としていません。価値観とは言い争うものではありません。あなたがあなた自身の中でどう受け止めるか、それだけです。誰かの意見を聞く必要もありませんし、自分の意見を誰かに強要することも無意味です。 ただ一つ、本作を読んで抱いた思いは、誰がどう言ったかということよりも自分が相手をどう思うかの方が大切だということです。もしも否定的なレビューを読んで手が遠のいてしまった人がいれば、もう一度、本作に触れて欲しい。本作がどんな作品か決めるのは他の誰でもないあなただけなのだから。 | ||||
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口に出して誰かに自分の感情を伝えるのは本当に難しい。これを言ったら別の解釈をされてしまうのではないか、どうせ理解してもらえないなら何も言わないでいよう、それでも一人で抱えるには大きすぎる問題。 翻弄され続ける自分に嫌気がさし、改めようと努力してみるもどうにも事態が好転せず逆に悪化してしまう主人公の暗くて深いループの様子を小気味よいテンポで描いていました。 ややこしくて小気味良い、初めての体験でした。 話の展開の緩急も絶妙で読み始めると止まらなくなってしまうすごく楽しい作品でした。 | ||||
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テーマや話の内容そのものより、ところどころででてくる表現というか、せりふ回しというか、そういったものにすっかりハマってしまった。 物語にでてくるものは、特殊で異例の関係性である。または、性癖や感情であるが、その強弱はさておき、こういったものは誰の胸にも埋め込まれているなぁと確信してしまう。 作者はBL小説の世界で活躍していたらしい。関係ないが、ヒット映画の監督がポルノ映画出身であることが多い。 なぜかといえば、ポルノ映画の監督は消費者(観る人)の欲望を再現することに長けているからである。 舞台が代わってもやはり、一流になりえるのである。この作者にも同じようなことが言えるのではないだろうか。 つまり、求めているものを作れるのである。本小説も、どの読者に向けて書かれているかある意味明確である。 ただ、ここまでヒットしたのはその層に向けて放たれた矢が、意外にも多くの人の心中につき刺さったということであろう。 | ||||
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途中まで「文」を色眼鏡でみていたし、ひいていた自分がいた。でも、「彼」の章を見てそれは間違いだと気づいた。まさしく筆者が作った罠というべきか、読者に「世間の目」として参加させるような構成だった。人には人の色んな事情がある。他人の行動の理由を100%理解することなんてできない。本人でも気が付いていないのだから。当事者以外の人が言えることなんて、なにもない。情報は便利だが、1側面でしか伝わることはない。 途中までは胸くそがわるい悲しい話なのかと思っていたが、読後感が優しく、すごくよかった。本屋大賞に選ばれる理由だ。優しい少年と救われた少女の今後に、あたたかさがあってよかった。生きてさえいれば人は希望をどこかにみつけることが、きっとできると思った。 | ||||
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歪なまでの愛の形に、心が締め付けられる思いがした。 もっと多くの人に読んでもらいたいから、ネタバレなしに感想を綴る。文章力の皆無さは許して欲しい。ただただ、書きたくて書いている。 愛とはなんだろうか。正しいとはなんだろうか。私たちが知っている「正しい愛」とはなんだろうか。そんな疑問を突きつけられながらも文章は淡々と進んでいく。シンプルでありながら簡潔で、それでいて人の心を突き刺してくる凪良ゆうさんの文章力には脱帽した。見事なまでに、読者を刺してくる。ただのラブストーリーなどと言う言葉ではあまりにも稚拙すぎて作者に失礼だろう。けれど、愛の形を否定する気にもなれないし、歪とは書いたけれど、多分恐らくこれは歪なまでの愛ではないのだ。だから、ラブストーリーで、いいのかもしれない。 この物語は、表面的なところしかみないで判断をしてしまう人の愚かさを訴えているように感じた。正しい愛ってなんだよ、普通の愛ってなんだよ、性欲があるから愛なのか?じゃあそばにいるだけは愛ではないの?じゃあ、愛ってなんなの?作者の世間に対しての皮肉に交えた疑問の声が、聞こえてくるような気がした。 どの登場人物も魅力的だ。読んでいてストレスを感じないが、日々様々なことに対して偏見を持っている人には退屈に思うかもしれない。主人公がメンヘラというとある感想には少々冷笑したが、メンヘラという一言で片付けるには、主人公はあまりにも魅力的すぎるからこれから読む人はそんな前情報はそのへんにポイッと捨てて読んで欲しい。 面白いの基準は人によるだろうから、大袈裟なことは言えないが、私はもっと多くの人に読んで欲しい。 愛の形は様々で、当人たちが幸せならばそれでいい。それがどんなに、歪だとしても。 | ||||
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理解したり、共感するのは大変だ。心が揺さぶられる。 読後感はよくないけど、これこそ小説、これでいいのだ。 | ||||
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普段ビジネス系の本ばかり読んでいたが、久しぶりに小説を読んだ。スプラッターものの映画を観た後のように、心に重い闇を残してしまった。 文学として素晴らしいのは、その通りだが、耐えられない人は避けることを進める。 書かれていることは、フィクションだが、類似なことは実際に身近でもありそうで、悩んでいる人もいるのだろう。どこまでリアリティを感じるかはその人が接してきた闇の深さ次第かもしれない。 | ||||
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読んでいてモヤモヤしたり、じれったくなる部分が多かったが、続きが気になって一気に読ませる物語だった。 9歳の更紗と、19歳で一人暮らしをしている大学生の文。両親がいなくなって引き取られた叔母の家で、虐待にあった更紗の逃げ込んだ先が文の家で、文もそれを受け入れていた。 それでも、世間から見たら二人は誘拐事件の被害者と加害者。 更紗が叔母に気を遣って真実を話すことができなかったために、誘拐事件の被害女児は加害少年の洗脳から抜け出せないストックホルム症候群であるというレッテルを貼られ続けてしまう。 親子でも、夫婦でも、恋人でも友達でもない。そんな二人の関係がどうなっていくのか、読み応えがあった。 二人に対して、様々な誹謗、中傷、罵倒、同情が巻き起こる中、 「彼が本当に悪だったのかどうかは、彼と彼女にしかわからない」 というコメントが印象的だった。 普通や常識という世間の枠組みを当てはめて、物事や善悪を判断することに対して考えさせられる内容だった。 | ||||
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『事実と真実は異なる』 世間からみた事実と当人達にしかわからない真実。真実を幾ら訴えたところでそれを信じて受け入れてもらえるかはわからない。事実だけがひとり歩きをはじめ、それは堰き止めることができずに広がっていく。これと似た事柄は世の中に、腐るほど溢れているのではないだろうか。 私はこの2人幸せを願わずにはいられない。 | ||||
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読書はあまりしないのですが、興味があり購入しました。今の小説が進化してるのか?とても読みやすく引き込まれました。お尻痛いのも忘れ一晩で読んでしまいました。世の中の偏見を考えました。 | ||||
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一般的には突拍子もないストーリー展開ですが、凪良ゆうさんの水彩画のような淡い色合いの人物描写に読者は染まっていくような小説でした。 不思議な香りがずっと漂っていました。 主要な登場人物の描き方も風変わりですし、その2人を結びつける出来事も普通ではありません。一般人の目から見れば衝撃的だと思えることも2人にとっては違う見え方がしているから不思議なのです。 特異な状況を描きながらも、読者はそれを受け入れていくのもひとえに作者のストーリーテラーとしての上手さと温かいまなざしが登場人物に反映されていることに他なりません。 ある種の絶望に苛まれる事態なのに、それを淡々と受け入れるわけで、小説として成り立たせるのが難しい状況なのは明白なのに。 悲惨な出来事をこのような流れへと変えていくからこそ、読者が付いていくのでしょう。 「浮世離れしている」からこそ、この「浮世離れ」としか言いようのないストーリーも成立していると思っています。その危うい設定と展開を持ちながら、最後まで持ちこたえて読ませたという作者の力量に感心しています。 本屋大賞の受賞作品です。多くの書店員が愛した作品なのは間違いないでしょう。 | ||||
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優しいは残酷で、残酷は優しくて、優しいほど残酷で、残酷なまでに優しい。 | ||||
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何も問題有りません。満足しています。 | ||||
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この本で、新しい愛の形を見ました。 自分を理解してくれる人が1人でも居てくれる事に感謝。 見た目だけで、選んだ本だけど、よかった たまにはこういう選び方もありですね | ||||
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わかってあげたい そう思います いえ 分かるように 思います シキズリ込まれるように 読みました こんな生き方を 望む人は かなり 居ると思う 1人は寂しい でも 沢山の考えに 自分を殺して 付き合うのは 辛い だから 巡り合った 人 離してはいけない人 ゆったりと 生きていくために 必要な人 心から 笑い合える人 羨ましい | ||||
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久しぶりに、徹夜で一気に読める本でした。 自分の人生で出会った色んな人の色んな部分が 更紗や文、亮くんや谷さんなどに吸収されて まるで自分も作中の中にあるかのように まさに一緒に本の中を旅しました。 正しすぎる正義は、歪んでいるのと同じ。。 妙に納得のフレーズです。 メンヘラの話で片付ける人たちは、おそらくこの作品のホントの色は見えてこないでしょう そんな人達は、見かけリア充で、きっとFacebookなどやっていて うわべで付き合う”友達”がたくさんいるんだと思います。 人に言えない部分を少なからず持ってる人は きっと引き込まれると思います。 当人同士にとって、10年や15年はあっという間に遡れる時間です。 心地よい疲労と、自分の中の想い出に重なった余韻で朝を迎えました。 いい作品でした。 | ||||
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一気に読みました。 難しい言葉もなくすっと入り込む文章。 私には悲しくて悲しくて力強い物語に思えました。 何があろうとも 生きていかなければ いけないんだとも感じました。 あまり本を読まない方にもおすすめかと思います。 ちなみに自分もめちゃくちゃ読書家では ありません。 普段レビューしませんが おすすめしたくてレビューします | ||||
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要約すると、家内さらさちゃん誘拐事件の犯人と被害者の事件当時と事件から10数年経った頃の話です。 この事件は「世間的には」大学生だった佐伯文が当時9歳だった家内更紗ちゃんを2カ月誘拐した。という事件です。 書評に入ります。 二人の関係性というのがこの小説の大きなテーマだと思いますが、私はもっと大きな話でいうと「形の無い物の定義」を凄く問われたように感じます。 「愛」や「夢」や「優しさ」 どれも身近にありながら、どれも正解なんてない物です。 世の中に本物の愛なんてどれくらいある? よく似ていて、でも少し違うものの方が多いんじゃない?みんなうっすら気づいていて、でもこれは本物じゃないからと捨てたりしない。本物なんてそうそう世の中に転がってない。だから自分が手にしたものを愛と定めてそこに殉じようと心を決める。それが結婚かもしれない。 これは本文の言葉ですが、誰も「正しい愛」なんて知らないはずなのに、自分の「愛」は少しずれてる。と感じるのが人間の面白いところでもあり、この本を読む上で大事なポイントかなと思います。優しさや夢に関しても同じです。 言葉の持つ意味の広さは、元々のものでは無く我々が広げているのかもしれませんね。と考えさせられました。 個人的には梨花が凄くいい味を出してると思います。 「世間」からしっかり外れて自分の頭で考えて「当事者」を見つめる姿がカッコよかった。 とても面白かったです。 なぎらさん、応援してます。 | ||||
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職場の図書用に購入しました。 | ||||
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積読したままになっていた噂の作品を、時間が出来たので読みはじめたら止まらず、結局半日棒に振って読了。 いや、棒に振るというと失礼なので、それら他の予定を差し置いて読欲が勝ったというところでしょうか。 小児性愛者が社会的にどうこうとか、そこじゃないんです。 「世間」という俗物に対しての「当事者」の足掻きや、それに対しての失望や絶望が非常に適切に表現されていて、 社会の協調性という下らない同調圧力を、国力を下げる為の没個性製造システムと考えている自分は、これは社会への一つの警笛であり、もっと深く考えるべきだと思います。 話の内容での人間の感情の表現が逸品で、最近読んだ中では本当に一切違和感感じることなく読み進めることが出来ました。 併せて桐野夏生氏の「残虐記」を読むことをお勧めします。 こちらも「加害者」と「被害者」の関係が「世間」と「当事者」でいかに乖離しているのかを強く書いている作品です。 | ||||
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