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木曜日の子ども
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木曜日の子どもの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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『 序盤の妻の連れ子・晴彦と父親としての距離を掴みかねていた清水のギクシャクした関係から次第にウエダサマの不穏な影がちらつきはじめ、過去の自分とは関係ないと思っていた事件と犯人が至近距離まで近づいてくる恐怖や不気味さがとても良かった。 上田が〝ワルキューレ〟を使ってクラスという世界を殺戮したことに理由を求めるのは無駄なことであり、彼と自分は違うという安心が欲しいという心理はよく分かるなあ。 私は共通点があった方が嬉しいですが♡』 | ||||
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読みやすく五時間ぐらいでさくっと読めた。が、後半は稚拙で陳腐な内容で、どちらかと言えば自分と年齢の近い父親に対して、まるで感情移入できずにあっさりエンディングを迎えてしまった。 しかし...大事件の第一発見者となり心に傷を負った教師が同じ学校に復職?少年院出の大量殺人犯が保護観察もなし、更にはかつて暮らしていた土地で自由に活動?ネタバレになるから他には挙げないが、ありえないでしょと感じるポイント多数。超有名作家に言うことじゃないかもしれないけど、設定に無理がありすぎる。 中二病を拗らせた子供な大人(ウエダサマ)に近い考えを持っている人物は、確かに現実世界にも存在すると思う。その点ではふむふむなるほどと読み進められた。しかしその雰囲気に飲み込まれて特に精神が崩壊するでもなくただ静かに「あれ、こいつおかしいやん。おうち帰ろう。」って思っちゃう父親と息子の展開に、少し笑えてしまった。ある意味リアルかもしれない。ふと客観的になってしまい恥ずかしくなるようなことって大人になるとあるから。 テーマとしては面白かったけど、正直期待はずれだった。ファンタジーとして読むにはオチが弱く、現代の子供の闇に対する問題提起として読むにはリアリティがない。なんとも中途半端な作品。 | ||||
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例えば、親に虐待され、学校で虐められ、引っ越して転校しても、ネットで曝される。 追い詰められ、自らの人生の将来にも絶望しか感じられなくなった時、視野が狭くなり、 こんな若者の世界観になるのだろうか? なんだか、自分の目の前の状況が、この世のすべてであるかのような世界観になってしまっている。 ニュータウンは無機的で閉鎖性の象徴のように扱われているのがおもしろいが、ニュータウンだろうが、 コンビニだろうが、間違いなくニーズがあり、人間社会が生み出したもの。 一方で昔ながらの商店街のようなものは廃れてしまっている。 その辺を考えると、そんなに単純ではないと思うが、 それでも、少子高齢化社会になり、ネットが普及し、昔ながらの学歴社会、終身雇用、年功序列のような 硬直化したシステムに限界がきている。 社会のシステムは、より柔軟でオープンになり、個人に対しては、よりしなやかであること、 しなやかな強さようなものが求められる時代になるだろうし、この変化そのものに希望が持てると思う。 | ||||
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なんか無理に物語を作ってる気がして、文章も何か読みにくく、途中で読むのをやめました。 本もオフセットなのか文字列が縦に長く、端っこの隙間が少なく、圧迫感があり読みにくい、疲れる。 不自然な雰囲気が漂い、物語の結末などどうでもよくなりました、このまま返却します。 | ||||
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一気に読めました。どんでんがえしもあり、最後までハラハラしました。 宮部みゆきの『模倣犯』の登場人物をおもいだしました。 思春期の子供の心理が核ですがミステリーとしてグイグイ引き込まれました。 | ||||
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個人的に好きな作家さん。それを前提に言わせて頂くと、後半5/4位から、クライマックスの筈なのに何というか急に疾走感が落ち、なんかイラッとするなと感じた。勿体つけた表現と受け取ってしまった。で、ラストは呆気なく。。。 何か、死=世界の終わりというキリスト教的な宗教感が作品全体に前提としてあって、しかも、主人公がそれを逡巡しながらも只々受け容れ続けるという不自然感。 子どもの価値観の描写とはいえ、あまりに押しつけがましく、大人の客観性の置き方がズレている。私がイラっとしたのはこれだと思う。 やっぱりどんな名作家であっても男性には子どもの心理を描写は出来ても、一歩踏み込んだ内なる視点を持つのは難しいのかもしれないと感じた。 この作品の少し後に発売された小林由香さんの「救いの森」も読んだが、こちらの方が私には好みだった。 ちなみに私は、現在大学で最新の児童心理や発達心理学等勉強し、教育の現場でも時々働いている。 12年前の作品である事を前提としても、親や教師よりも実は斜めや一つ飛びの関係性が子どもの心には必要だということ、 せめてそういう知識の加筆はして頂きたかった。 | ||||
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ネタバレしてます。 「起」は完璧、「承」もぐいぐい引き込まれ、「転」ではぁ?「結」でえぇ~…でした。 中2病をこじらせまくった21歳の子供が中2語で延々と演説するくだりは 目が滑って滑ってまともに読めません。世界は簡単に壊れるだの、闇の深さがどうだの、 それ大人になってから夜中に思い出して悶絶するやつじゃん…と思ったら笑ってしまいました。 「分からないことがひとつの真実」という屁理屈まで飛び出し犯行の動機もはっきりしないまま ふわぁ~っと終わりました。なのでアホがカプセル飲みまくるだけの話になってしまいました。 実は香奈恵が黒幕なんじゃ…?とか、犠牲者遺族が絡んでくるのでは…?とか 内藤先生はキーマンになったりするのかな…?などなど 色々楽しみにしていましたが投げっぱなしで何も起こらず。 中2演説にあんなにページ使うならもっと他に色々できたのでは、と残念でなりません。 あと、中2病の子供の戯言に感化される40過ぎのおっさんなんて居ないと思う。 私も40過ぎですが、アホらしくてまともに聞く気がしない。 「何が大人達は夢みることを忘れた人種だっ おまえらみたいなクソガキ育てるのに必死でそんなもん見てるヒマあるかっ」 というパピィの名言に改めて共感した次第。 | ||||
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重松清作品としては失望した。中盤まではまだよかったが、後半にかけて同じ言葉、セリフの繰り返しで、しかもそれがとてもチープで最後まで読んでがっかりした。残念。 | ||||
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ウエダサマのメッセージおよび音声データの拡散方法など、このSNSが発達した時代に中学生がこれなの?と違和感を持ってしまい、集中できず… ただこれに関しては最後に連載当時が2007年ということを知り若干納得。 まだMixiが圧倒的だった時代かぁ。 ただそれでも連れ子にそこまで執着する理由がいまいちわからず最後まで感情移入ができないままであった。 | ||||
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止められない、止まらないで一気に読み終えた。 読者でさえ、呼吸が荒くなりそうな痺れる場面の連続だったが、最後がもったいない。 物語の終幕が急展開過ぎて、あっけなさが残った。 | ||||
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結婚相手には14歳の少年がいた。手探りで父親になろうとする「私」。丸い笑顔をし、言葉もやわらかな少年。けれども、父は「息子」を「くん」づけなしでは呼ぶことができない。「息子」はけっして父を受け入れてはいない。 少年はかつていじめられていた。母親の再婚とともに、新しい町に引っ越してきた。けれども、そこは、七年前に中学二年生が同級生九人を毒殺した舞台だった。成人となったかつての犯人は釈放される。住民や教師は、14歳の少年を事件の犯人と見間違えてしまう。 あらたな事件が起こる。生と死の瀬戸際に立つ「私」と少年。 「父」とは何なのか。いつ「父」になるのか。 新約聖書でイエスは、非行息子の帰還を大喜びする父のたとえ話をした。「放蕩息子のたとえ」と呼ばれる。 「木曜日の子ども」は重松版「放蕩息子のたとえ」かもしれない。けれども、イエスのそれと比べて、何と苦しい、何と悲しい話なのか。 | ||||
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三時間ほどで一気読みでした。もう止まらなかった。 話は希望も夢もない、闇しかない話でした。 しかし、ある意味でこれが現実でしょう。 殺人鬼を正当化し、神にしてしまう。 これって現実世界でも、実際にある話です。 思春期の多感な頃に、ありがちな妄想や憧れと言えば簡単かもしれないし、 単なる中二病でしょ?って、思うかもしれない。 現実はもっと世知辛く、生きにくいです。 それが未成年なら尚更だと思います。 今この瞬間も、自ら命を絶とうとしてる方が居る現実。 そんな厳しい現実を教えて貰える小説だと思います。 | ||||
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命について、やたら心に刺さる言葉が多かった気がする。 また、読み進めていくにつれて、真相が明らかになっていくので、早く真実を知りたいという欲求とともに一瞬にして読む事が出来る作品であった。 | ||||
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テレビで紹介されているのを見て購入しました。 思春期の子供が惹かれる脆くて儚くて美しいものはいつの時代にもあるのだと思います。 大人から見れば馬鹿馬鹿しいと気にもとめてない事が子供達には神がかって見えて夢中になったり。 「死」や「死後」についてよく考えるのもこの年代にあるあるかと。 「中二病」とは上手く言ったものですね。 そこそこのボリュームで面白かったです。 ニュータウンにある近所付き合い、外面の良い人間の裏の顔など現実世界にも有り得るだろうなと言う話も多くて、その生々しさが怖かったです。 事件の全容を知った奥さんや内藤先生、隣家の真人くんはその後どうなったのか気になります。 | ||||
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久しぶりに重松清さんの本を購入。 いくらか前のゼツメツ少年ぶりで、それは個人的にはゼツメツ少年で重松さんが描いてきた家族、友達、学校、子供がメインテーマの作品の集大成であったと感じていたから。 今作の話は、表紙も内容も著作の「疾走」をやや思い出させるところがあるし(ファンにはたまらない)、序盤の先が気になる展開の構築は流石と言える。また、中盤の女の子の発言はああ、そうだよな…といつもの親しみに似た共感を湧き立てられた。 しかし、終盤の展開はらしくないんじゃないか。 リアルにしても空想にしても?。ネタバレになるので必要以上には書かないが、キーになる小瓶のネタは著者の過去短編でも出てきたものとほぼ同じで、けれども前回のようには染み込んでこない。それは勝手な理屈だが、日常を切り取ることと日常を作り出し描くことではリアリティの構築が違うからで、今回の話のテイストには合わない気がした。 10年近く中学生の頃から読ませて頂いている作家さんなので、今回の作品は珍しい暗黒系だ!と思い久々に手に取ってみたけれど、うーん、陳腐な闇を描きたいのか。現代の悪や子供の闇って秩序立っていない分だけ薄っペらさはぬぐえなくて、それ故不気味で。それに対して、いつものように沈みゆく価値観の中に、言葉にならない思いの中に、何か大切なものがあるんだって言うのを伝えたいのだとは感じるのですが…。何か、投げ捨ててしまった気がするんです。いや、一度そうすることでしか、このテーマで描くことはもうできないのだとそう達観してしまったのか。もし、そうでないのなら、一体何を描きたかったのか? そもそも今の子供はって言う言葉が割りと死後な気がするので(より相対化、個人化が進んだから)、それらから切り取ってくる素材に感じる感情が僕と重松さんではもうズレてしまっているのかもしれません。 何となくでわかるはずのものが、言葉にしても概念化しても何もわからないように。 | ||||
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家庭、学校、社会全体。 この世界という迷宮からの出口として選ばれた対価が命だったのが、 やりきれない。 ぎこちない父子の描写から始まり、 ストーリーは闇を深めていきます。 | ||||
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重松清『木曜日の子ども』 「きみたちは、世界の終わりを見たくはないか――?」 震撼の黙示録! 「世界はこんなに弱くてもろくて、滅ぼすなんて簡単なんだってことを……ウエダサマが教えてくれたんですよ」 7年前、旭ヶ丘の中学校で起きた、クラスメイト9人の無差別毒殺事件。 結婚を機にその地に越してきた私は、妻の連れ子である14歳の晴彦との距離をつかみかねていた。 前の学校でひどいいじめに遭っていた晴彦は、毒殺事件の犯人・上田祐太郎と面影が似ているらしい。 この夏、上田は社会に復帰し、ひそかに噂が流れる――世界の終わりを見せるために、ウエダサマが降臨した。 やがて旭ヶ丘に相次ぐ、不審者情報、飼い犬の変死、学校への脅迫状。 一方、晴彦は「友だちができたんだ」と笑う。信じたい。けれど、確かめるのが怖い。 そして再び、「事件」は起きた――。 以上、そんな内容の重松さんにしては貴重なサスペンス作品です(^-^*)/ ひたすら不穏で人の怖さを感じながら進んでいく作品ですが、 重松さんらしく、子供の精神的暴力の痛みと肉体的暴力の痛みの深刻さ・傷と後遺症の深さを描きつつ、 奥さんの連れ子と、きちんと家族に―ーきちんと父親になりたいと死線を越えて奮闘する主人公の姿が眩しかったです! 他の様々な子供の痛みを描く作品よりも、より現実的によりリアルに、子供の痛みの深さと後遺症の深さを描いた点が素晴らしく、 僕も中学時代に苛め被害でかなり苦しんだ経験はあるので、 今作品の悪側の主張や言いたい事にも分かる部分が多々ありました。 だからと言って同じ行動をするかどうかは別ですが、でも彼等の想いには同意出来る部分がありますし、 苛め被害を経験してない方には本当の意味で彼等の想いが分かる事もないとは感じます。 それでも何故生きるのか? その問いに今作品ではきちんと応えてないのが唯一残念であり、終盤まで丹念に描いてきたのに終盤がやや短く、一番大切な今後の後日談がないのも勿体無いとは感じました。 また主人公が、現実的な親らしさのキャラクターであり、小説らしいヒーローではなかった部分も賛否両方感じました。 そんなふうに惜しいと感じる要素はありますが、子供の痛みと後遺症の深刻さ・故に『力』に憧れ、『力』を欲する危険さを余すことなく描いた点は素晴らしく、子供の痛みを共に考える作品としてはオススメです! | ||||
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