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ある男



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【この小説が収録されている参考書籍】
ある男

ある男の評価: 3.97/5点 レビュー 264件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.97pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全30件 21~30 2/2ページ
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No.10:
(3pt)

途中中だるみ

前半は食い入るように読んでたのだが途中から中だるみし始めて内容が入ってこなくなってしまった。。。
発送はおもしろいのだが
誰が誰だっけ?となってしまった。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.9:
(3pt)

楽しんで読めます

大変安くKindle版を手に入れることができたので購入。
まあ楽しく読めました。「マチネの終わりに」よりはストーリーが良い。
ただ登場人物を通じて著者の嗜好が読者に押し付けられる感じがします。
「嫌い」という言葉を使って、他の考え方は一切容認できません、といった…
ですが、
こういう思想押し付けの風潮が最近の日本社会に蔓延している、と伝えるために
わざとそんな作風にしているのだとしたら、この小説も大したものです。
わたしはそこまでこの著者の本を読み込んでいないので、
実際のところどうなのかは分かりません。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.8:
(3pt)

いやはや

全てが中途半端 何も起きないなら読む時間をもっと違う推理に向けるべき。ただ子供がかわいそうという上位思想から、他の女に 妻の情事には触れず、いい人気取りで終わる。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.7:
(3pt)

自分の人生を生き切る

自分が与えられたこの人生を他の人が生きたら、どうなるのだろうか。もっとうまく生きるのだろうか。また私が他の人の人生を生きるとしたら、その本人よりもうまく生きていけるのだろうか・・・・。そんな自信はまったくない。私はやっぱりいただいたこの人生に感謝して、精一杯生き切りたい・・そう思った。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.6:
(3pt)

巻頭で,えっ?となり後は一気に読ませてくれます

宮崎の山奥の街の文房具屋の娘。結婚して二人の子供にも恵まれたが、下の子が脳腫瘍で亡くなってしまい、その治療方法で旦那と意見が合わずそのまま離婚。実家で店番などしていたがそのお客として来ていた男と再婚。また一人の子供も授かり幸せに過ごせていたのだが、旦那が山で事故死。お互い再婚ということで結婚式もせずにいたので旦那側の親戚なども顔合わせもしてなかったのだが、さすがに今回は連絡してお兄さんに来てもらったら…。なんとこの男は弟ではないと言う。しかし亡くなった旦那から聞いていた子供の頃からの話はすべて本当だと言う。一体この男は誰なんだろう…。

その亡くなった男が誰なのかを弁護士にお願いして探してもらおうとするのだが、戸籍を交換する事を斡旋している男がいることがわかりそいつに会いに行き,だんだんと実態が分かって来る。

結果的に誰かはわかるのだが、その生き様にはその人なりの人生があり、一人で生きているわけでもないので周りの人との関係も関わってきて、最終的には「人を愛するってなんなのだろう」的な方向まで引っ張られる。

想像もしたことないネタになっているのでとても面白い。長編ですが一気に読んでしまいます。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.5:
(3pt)

差別と自由

ストーリーが引き出す在日のや犯罪者の家族が味わう多くの悲しみや苦痛が想像され胸が痛みました。
韓国のみならず中華街で暮らす裕福だが日本とは馴染めない中国三世、横須賀に暮らす英語が全く話せない黒い皮膚をした子供達など、日本人だけでは抱えきれない社会問題を垣間見た気がしました。Netの普及で隠しきれない素性がこれからも増え続けることが怖くなりました。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.4:
(3pt)

感情移入しづらい

主人公の弁護士が在日3世の設定でヘイトスピーチや関東大震災直後の朝鮮人虐殺が繰り返し語られるため、過去を改ざんした男と、それを知らずに男を愛した女の心の葛藤や悲哀への興味や共感が途中で分断されてしまう。
異質な過去をも乗り越える愛と、異質なものを排除しようとする偏狭な憎しみの感情が対比的に描かれているが、中途半端で消化不足の感。
平野啓一郎は本作が初めてだったが、人工的で硬質な文体で、感情移入しづらい作風という印象を受けた。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.3:
(3pt)

人生の裏側

誰にでもある、自分からの逃避。
理由はともあれ、考えさせられた。
ただ、本質の部分が非現実的でした。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.2:
(3pt)

在日三世は余計だ

非常に面白い小説であり、普段は当たり前だと思っている「自分」が、ある時から別の人格と入れ替わったらどういうことになるか、という奇抜なプロットを規定して書いていることなど、この小説の秀逸な点については他のレビュアーの方が十分解説しているので、そちらにお任せするが、主人公の弁護士城戸章良が帰化した在日三世であると言う設定には首を傾げざるをえない。

在日問題をテーマにしているわけではないし、城戸が完全に日本人化した在日三世であることは、小説の運びに何の関係もない。何でこんな余計な条件を城戸に付け加えたのか、不思議に思う。城戸が普通に日本人の弁護士であっても、この小説の言わんとすることには何の影響もないと思う。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028
No.1:
(3pt)

社会評論家平野啓一郎

平野氏の小説を読む楽しみの一つ――私にとっては最大の楽しみの一つ――は難解な漢字に出会えることだ。今回も「顔容(かんばせ)」「淪落(りんらく)」「跫音(あしおと)」「出来(しゅったい)」「既遂(きすい)の」「妄(みだ)りな」「悴む(かじかむ)」「若干(そこばく)の悋気(りんき)」と云った、普段あまりお目にかからない漢字表現に出会(でくわ)し、楽しませてもらった。そして毎度のことながら副詞には当然のごとく漢字が使われる。「一先ず」「固より」「到頭」「予め」「頗る」「徐に」「寧ろ」「流石に」「些か」「俄かに」「尤も」「況してや」「宛らに」。
 しかし、私にとってもう一つの楽しみであったあの晦渋な文体、現代の「読みやすい」小説への挑戦とも思われた重苦しいばかりの文体、『日蝕』『一月物語』『葬送』の文体は、最近どこへ消えてしまったのか。難解すぎて本が売れないから、読者に妥協、阿(おもね)って、解りやすい文体派に転向してしまったのだろうか。もしそうなら私にとっては已矣哉(やんぬるかな)である。
 でも文学は文体じゃないでしょう、文体より内容が大切でしょう、――そう仰しゃる方もおられよう。成程そうかもしれない。しかし、その内容、そこで扱われる主題が如何に重大なものであっても、作者にとって切実なものでないなら感動は薄い。
 『ある男』では様々な今日的テーマが提示される。在日朝鮮人(主人公は帰化した3世)とヘイトスピーチ、死刑制度の是非、女性が働く時代の家族の有り様(よう)、東日本大震災と原発、そして最も大きなテーマであろう「人は過去に引き摺られるべきなのか、忘れるべき過去もあるのではなかろうか」。――因(ちな)みに、この最後のテーマは、カズオ・イシグロ氏が “The Buried Giant” で扱ったものと通底する。
 こうした問題を平野氏は、良く言えば理知的客観的に、悪く言えば他人事のように扱っていて、氏の内なる魂がこれだけはどうしても書かずにはいられないと云った切実さは感じられない。だから、「そうだ、自分もそうだ」と私が感情移入出来た登場人物は皆無、氏の見解を代弁する人物がいるだけで、心に響くものは殆(ほとん)どなかった。それは丁度、テレビの情報番組に登場する、知識は豊富で説得力豊かに語ってはいても、番組が終われば忽(たちま)ち己の恵まれた生活に戻ってゆくのが透けて見えるコメンテーターのようですらある。私たち庶民には皆目解らないカクテルの名前だとか、ジャズのレコードだとか、平野氏の個人的趣味に偏った話題が頻繁に語られることがそれを助長している。
 唯一感動を覚えたのは最後の場面、里枝と悠人との会話である。それは何故かと考えてみるに、ここには実の父親ではないにも拘(かかわ)らず真の愛情をもって育ててくれた父親への感謝と愛(生みの親より育ての親)、そして母親が子供に抱く純粋な愛――近年これが疑われる事件が余りに多い故尚更のこと――に溢れているからだろう。これは今日的テーマであると同時に、古(いにしえ)より今に至るまで手を替え品を替え何度も繰り返されてきた、又これからも繰り返されるであろう、文学永遠のテーマだ。
 文学は社会評論ではない。社会評論的要素はあっても、描くべきは飽く迄(まで)人間だ。生身の人間だ。文学者は冷静な社会評論家、コメンテーターではない。またそうであってはならないだろう。
 思えば、これまでも平野氏の作品は内なる魂の已むに已まれぬ発露というよりも、頭で捻り出したものであった。屹度(きっと)、氏は大きな挫折だとか己自身を疑うと云った体験をしたことのない、幸福な人生を送ってきた人なのだろう。小説を書きたいという願いは強くある、だが書かずにいられないことは特にない。そこで資料を集め、優秀な頭脳を使って一篇の作品を組み立てる。だから魂を揺さぶる作品を生み出せないでいるのだ。
 ならば、原点に返って、難しい漢字表現と晦渋な文体で――内容が難しく私たち庶民にはよく理解できなくとも構わないから――初期からの平野ファンを楽しませてくれるような、読者の(魂にではなく)知性に挑戦するような作品を提出すべきではあるまいか。泉鏡花や谷崎潤一郎、或いは芥川の初期の作品を想い浮かべれば解るように、文体も文学の楽しみの大きな一部であることは確かなのだから。
ある男Amazon書評・レビュー:ある男より
4163909028

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