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横道世之介
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横道世之介の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全141件 61~80 4/8ページ
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映画を見てから、小説を読む、というのは初めてでした。映画、悪くはなかったのですが、なんとなく消化不良だったので。小説には消化不良感は全く無く、全てが調和して終わっていました、が、小説の翔子ちゃんよりも、映画の吉高由里子の方が、ずっと素敵でした。吉高さんは、この頃から「ごきげんよう」が日本一似合う女優だったことに、妙な感動を覚えました。映画も、小説も、どちらも十分に読む、見る、価値のある作品かとおもいます。 | ||||
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少し怠け者で、程よく明るくて、単純で、、、、。読めば読むほど憎めない世之助。読み進めるほど、世之助を愛おしく感じる物語でした。世之助と人々との会話やエピソードはどれも、日常的でありながら、ほのぼのと煌めいていて、読んでいる間、ずっと顔が緩みっぱなしでした。途中、40歳の事実を挿入することによって、読み手にもうひとつの感情を抱かせながら進めていく構成にも、筆者のセンスが光ります。でも出来たなら、その事実がなくて、ほのぼのといつまでも世之助の物語を読んでいたかったです。永久保存版にしたい読後感。 | ||||
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法大OBが描く、法大を舞台にした、法大生が主役の作品です。 エンディングは少しもどかしいですが、刹那的な大学生の描写が秀逸で、ありふれた日常がとても貴重であると感じさせてくれる一冊です。 法政には第一希望の学生、仕方なく入った学生、附属生、仮面浪人している学生、社会人など、様々な学生がいると思います。 たとえどんな思いであれ、いずれの学生も、法政を懐かしむことができる一冊だと思います。 法政大学に入学が決まった学生には是非読んで欲しいですね! | ||||
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地方から東京に出てくる若者の物語といえば,古くは夏目漱石の「三四郎」,今の作家なら奥田英朗「東京物語」などいくつか思いつきますが,本作はそんな若者上京物語の中でもベストの部類に入る作品だと思います。 今の横道世之介の物語の中に,世之介と関わった者たちの20年後の姿が挿入されるのですが,その挿入話によって,本作がずっと心に残る印象的な作品となりました。 上京したばかりの頃は,隙だらけで「これからいろんなもんが増えていくんじゃない」と言われる世之介。 それから1年,世之介の身の回りに何かが増えている。 それが何なのか世之介自身には分からない。 何か特別な目的を持って生きているわけでもないけれど,それでも確実に世之介は成長している。 そして世之介と当時関わりを持った人たちも,20年後それぞれの人生を歩み,それぞれの形で今を生きている。 「人生なんて本当にどこでどう転ぶか分からない。」 自身の生き方について,果たして今の自分はどうなんだ,と自問自答するような,そんな気持ちにもさせられる。 とてもいい本でした。 | ||||
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幸せは、過去のなかにしかない、とまずはこういってみたい。記憶を振り返って、はじめて、あの時楽しかったな、よかったな、と気づく。 もう戻れないあの頃、といったものを痛烈に感じさせる小説だと思う。世之介と祥子ちゃんとの会話、エピソードがとても楽しい。祥子ちゃんのキャラクターが微笑ましく、愛おしい。自分にもこういう過去があっただろうか、こういう女性がいただろうか?、と思った。楽しかった過去は、切なく、苦しいものでもある。なぜならもう二度と戻れないのだから。 小説は、80年代に大学生活を送った世之介のありふれた日常を描いているが、その頃関わった同級生の倉持や、加藤、片瀬千春との、その後の関係が意外と希薄であることもしっかり書かれている。大学時代から十数年後の倉持は言う、「懐かしいなぁ。横道世之介かぁ。元気にしてんのかなぁ。・・・」(P.64)。加藤も、通りを行きかう人々のなかに誰かに似た若者が通ったように感じるが、《それが誰なのか思い出せない。名前を思い出せないというよりも、いつどこで会った奴なのかも分からなかった》(P.166)。その後しばらくして、思い出す有様だ。片瀬千春については、例の人身事故のニュースを聞いた直後の会話は次のようだ。《「片瀬さん、どうしたんですか?」「え?」「いや、ちょっと様子ヘンですよ」「そう?・・・・・・なんかを思い出しそうで、それが出てこないのよねえ」「あ、年だ」「失礼ね」》(P.272) 人間関係は疎遠になる場合もあるし、そうならない場合もある。それが関係の濃淡をそのまま反映するとも限らない。世之介と彼らの関係が疎遠な感じなのはみもふたもない事実にすぎない。しかし、何か人生の機微、生きていくことの哀しみ、寂しさを感じさせられる。そして世之介のために涙を流した祥子の姿に救われた気持ちになった。 この小説はあるあるエピソードがどんどん繰り出され、楽しく読めるが、何か記憶の琴線に触れてくるものがある。ぼくは、過去に自分を助けてくれた人、いつも元気づけてくれた人たちを思い出しながら読んでいた。世之介が祥子ちゃんと過ごしたあの頃、楽しかった日々,耳に心地よかったあの声、やさしさ。自分にも確かに、こういう日々があった、こんな人がいた、やさしい声があった、と思った。 | ||||
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長崎から上京した新入大学生の12カ月の物語。 1か月1チャプターで12回分。 その中に少しずつ20年後の風景が描かれる。 全く平凡で非凡さのかけらも見せない18歳の男子大学生が、ゆかりのあった周りの人を、ほんの少しだけ、ほんとうにほんの少しだけずつ幸せにしている。 ものすごく多くの人をものすごくたくさん幸せにできる非凡な人もいるのかもしれないけど、悪意を持たずしっかり生きているだけで、人は誰かを幸せにしているはず。 と改めて思わせてくれる作品だと思う。 上手いよなあと思わせる一文が、あざといと思わせない程度に時折差し込まれるのは、吉田さんのウデの良さなのだろう。 泣くことはないし、心を震わせる場面も思い浮かばないのだが、つまんねぇといって手放す本ではない気がする。 再読の時は、12カ月をランダムに読んでみることが多い。 私は映画を見る前に読んだのたが、映画のキャストを知らずに一度読んでみた方が良いと思う。 映画のキャストがわかると、その人の「顔」が頭の中に描かれるはずなので。 私も映画を見て以降は、どうしてもキャストの顔でイメージしてしまうようになった。 映画が悪い作品だとも思わないし、出演者が下手というわけでもないのだが、この本はニュートラルな白紙の状態で読むほうがよい気がする。 | ||||
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横道世之介 面白かった。 自分に正直な奴って、こんなに好ましいんだ。 久しぶりに肩の抜ける楽しい小説を読んだ気がします。 いい奴だなぁ。 読み終えたのが無性にさみしいです。 | ||||
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読んだ後に、タイムリーに映画版を見る事が出来ました。 やはり映画は、詳細をかなりはしょっているので本の方が面白いです。 | ||||
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吉田修一さん特有の書き方なのか、各登場人物の視点や時間軸を切り替えながらストーリーが進んでいく。伏線のストーリーがうまく重なりながら繋がっていく。 話自体はとてもほっこりする話でした。悪人とは全然違う雰囲気です。 | ||||
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あんまり人情物とか好きじゃありません。青春物もちょっと苦手です。でも吉田修一さんの書く青年は好きだなぁ。 どこにでもいそうで、ちょっとたよりなくて、自然体で、とてもかわいい。なぜかわいいかわからないけど、かわいいです。 普通だけどなんかただの普通じゃない、私みたいなへそ曲がりの青春苦手でも、読んでいてとても楽しい本です。 | ||||
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何気ない青春の1ページ。 横道世之介の青春期と重なる私は、共感できる時代背景があり、 楽しく読めました。 爽やかなる主人公と不思議な彼女祥子ちゃんと、周りの温かい 人々。 ラストは悲しいものの、爽やかに生き抜いた世之介に、 感涙。 久々の青春ものでしたが、本当に良かった! | ||||
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東京の大学生になったばかりの田舎者で、都会人からみたら鈍くてもっさりした馬鹿なヤツ。そんなどこにでも必ずはひとりはいるような横道世之介が主人公である。80年代のある年、入学からの1年間に世之介が関わったさまざまな人たちと、20年の時を経て今の彼らの中で世之介がどう生き続けているのかが描かれている。描かれ方のタッチは一見するととてもさらりとして軽やかだ。 だが、油断してはならない。世之介は、実は並みじゃない鋭敏な感性と侮りがたい強い意志とを持ちあわせた、鈍感でも馬鹿でもない男なのだ。しっかりと読み込んだ読者は、元カノの祥子ちゃんと一緒にそれを思い知らされることになる。しかも、今さら気づいても取り返しがつかない後になってから。世之介と過ごした、ほんとうに何気ない日々は、実は何気ないようでいてかけがえのない何ものかであったのだ。はらりと流れてしまう涙は、しっかり読みこんだことのご褒美でもあり、同時に、若き日とその後の人生の中で、何か何気ない大切なものを置き去りにしてきてしまった多くの読者への、お仕置きでもあるかもしれない。 20年前にはありふれた存在だった公衆電話、今はほとんど姿を消してしまった。消えたのは公衆電話だけじゃなくて、そこから始まる「たまたま」近くに来たから寄るとか、今居るから「暇なら」来いとかいうアポなしの気儘な付き合い方も昨今は姿を消しつつある。随時連絡可能な携帯とメールの出現で、予告なしの訪問・来訪ってのはめっきり減った。まあそれだけのことではあるが、「たまたま」から始まる無限の人間関係の広がりや、行動範囲の拡大の可能性も失われてしまったことが、世之介の間の抜けたずうずうしさに読みながら付き合っているとよくわかる。 たまたま授業が終わった時隣だったから一緒に飯を食う、遊びに行く。教習所の申し込みさえ一緒にやっちゃう。相手の家に行く、そのまま何カ月も入り浸ったりまでする。こういう横道世之介流の人間関係は、何かの便利さと引き換えに今では失われてしまった気がする。 ネタばらしは憚られるので詳しくは言えませんが、この物語は長崎が舞台のひとつになっている。長崎である限りは避けて通れないテーマも、軽さを装ったこの話の中で、これ以上切り詰めようのない極少の文字数でキリリと綴られている。あたかもそのエピソードが、はらはらと飛んでしまいそうな物語に、ぷすっと留めるために刺された1本のピンのように効いている。その1本がその後の世之介の人生にも、今日の私たちの誰もが、失ってしまった大切なものを想起させられたあるニュースにもシンクロしていく。初めて読む著者なのだが、かなりの手錬れであるのは間違いない。 個人的には、「イタトマ」が出てきたのは懐かしかった。渋谷の公園通りや六本木の芋洗い坂にあったイタリアン・トマトは東京の今風カフェの走りだった。今は郊外の私鉄駅に「イタリアントマトJr」とかに姿と名を変えて存続していたり、秋田新幹線秋田駅とか山形新幹線山形駅とかの構内に屍をさらしている。都会のお洒落な空間であったかつての店を懐かしむのは、単なる個人的なノスタルジーでしかないかもしれない。だが、80年代のある日、公園通りのイタトマで「たまたま」隣の席に座り合わせた女子大生が、どういうわけか今の私の家内である。そのことを考え合わせると、世之介流の「たまたま」交友法が、今は失われてしまったことが、しみじみ寂しく思えてならない。 | ||||
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本当になんでもない話です。 横道世之介青年が地元九州から上京し、それからの約1年の出来事と合間にそこから20年?後の話も入れながらの作品です また作中の登場人物たち、その一人一人が愛しく、愛着の沸く読んでいて気持ちが晴れやかになる本でした ぜひ読んでみてください | ||||
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「青春小説の金字塔」という帯に、まったく期待を抱かず読んだが、余韻にずっと浸っていたいような心に残る作品だった。 私は35歳なのですが、この歳で読んだからこそ、たくさんの共感があったのかもしれない。 新しい出会いの面白さや、過去を懐かしむことの幸せを思い出させてくれる作品だった。 ラストをどうとるかは人それぞれだろうけど、読後感はかなり良し。お薦めしたい、一冊です。 | ||||
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80年代を謳歌した読者への贈り物だと思いました。当時を偲ばせる時事ネタ満載で、どこかおっとりした嫌味のない主人公は、さしずめその案内役でしょうか。彼が狂乱の時代をひょうひょうとマイペースで駆け抜ける様子には、同志のような哀切の念が残ります。 | ||||
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どこにでもいそうで、そうそういないんじゃないかなぁ、世之介みたいな人。 時々どうしょうもないんだけれども、基本優しくて、人情に厚い。 傍にいても、邪魔にならないというか、むしろ、ホッとさせてくれる人。 確かに「生産性のない」ような小説だけれども、そこが、きっとこの小説の良さです。 だからこそ代々木駅でのエピソードは必要なかったと思うのです。 | ||||
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ひまで。バイトして、講義出て居眠りして。 わかる。こんな奴いた気がする。 いいやつで。ホントに気のいい奴で。 特に取柄はないんだけど、俺はお前の味方だからなって言いたくなるやつ。 世之介、本の中だけど、俺もお前に会えてよかったよ。 吉田修一も、つまらない理由で別れた場面は、あんまり切なくて書けなかったんだな。 | ||||
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いつの自分も変わらない人生のイチページなんですね。暖かかったです | ||||
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ひさしぶりに、読み終わるのがもったいない作品に出合いました。 ほっこり、あったまり、読後感サイコウです。 | ||||
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横道世之介という題名のインパクトがいいです。さすが、吉田修一さん。 そして、登場人物たちの個性、それぞれ違っているけど、みんないい人、爽やか、一生懸命。 日頃の疲れを癒し、優しい気持ちにさせてくれる小説でした。 気持ちが落ち込んだ時、自分が嫌になりそうな時、もう一度開いてみようかなと思える読後感でした。 | ||||
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