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砂上
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砂上の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.45pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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期待通りです | ||||
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おもしろい。さらっと、すらっと、あっという間に読みました。すごいね桜木紫乃さん。 | ||||
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古典になりそうだと思った | ||||
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主人公、母、本当は娘である妹、女性編集者、秘密を共有している助産師、バイト先の雇用主である同級生、、、面白そうな人物がたくさんでてくるのに、「小説を書くことをあきらめられないでいる女』の話がベースなので、その他人物の物語は浅くしか触れられていないので、もっと知りたいともやもやしてしまいました。かと言って、小説を書いている主人公の心情がものすごく胸に迫ってくるわけでもなく。 もっと長編で一人一人深く掘り下げてあれば感情移入できたんでしょうか。 | ||||
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正直主人公より小川さんが素敵で一気に読みました。ミステリアスでとびきり知的、彼女のことをもっともっと知りたい‼️ | ||||
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直木賞作家となって編集者の注目を浴びます。 小説の書き方の基本を編集者から指摘され教わるというなかなかの作品でした。 | ||||
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小説家を目指す主人公が、癖の強い女性編集者乙三との出会いを通じて、処女作の改稿という形で自らの過去を見つめ直していく物語。小説中にて、小説という虚構で真実を語るというラビリンスが重ねられていきます。それが研ぎ澄まされていく過程で、主人公が自身の過去の精算を済ませていく描写の巧さが光ります。 必然的に重層的な構成になり読者には決して読みやすいという印象を与えない。しかし、何かに縋るように改稿を重ねる主人公に、その度に反芻されるような感覚を得ながら、徐々に読者は物語の中に引き込まれていきます。 印象的だったのは、虚構として自らの恥部が詳らかにされた作品を、それが全て真実であることを知る珠子に渡し、突き放されるシーン。珠子の反応はある意味当然と言え、お世話になった人にこのような仕打ちができるようになってしまった主人公は、乙三に仕立てられたモンスターと言えるのかもしれません。しかし、その上で彼女は職業小説家として生きる道に希望を見出していきます。 改めて、このような小説家を、小説の中で生み出してしまう桜木紫乃の筆力の恐ろしさに思い至りました。 | ||||
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桜木氏の小説は、全てではないがかなり読んでいる。私的には最高傑作は『ラブレス』だと思う。「この人、女の年代記を書くのがうまいなあ」と感心した。 小説とは、所詮「虚構」である。読者の誰も『ラブレス』の女主人公のような人生が、現実に目の前にあるとは思わない。作者はテーマに沿ってエピソードをうまく配置し、狙った「効果」を醸し出す。その「効果」が読者が楽しめるものであれば、小説として成功である。 だから作家は小説を書く場合、今まで自分が見たり、聞いたり、読んだり、あるいは体験したりしたことを掘り起こし、それをそのまま使ったり、あるいは変形したりして、その効果に向かって、全体として「大いなる虚構」を完成させる。虚構と現実のブレンド技術が優れていれば“上手い作家”ということになる。 そして桜木氏は“上手い作家”である。氏の短編、長編共に各シーンの配置、つなぎ方がツボを得ている。過不足のない引き締まった文章もよい。登場人物の心象風景を背景描写によってからめとる手法もお手の物である。要するに桜木氏の創作法は完成しているのだ。「創作方程式」が出来上がっており、後はその変数に何を入れるかである。 今までは変数に、女性の、あるいは女と男の“生きて呼吸するさま”を代入してきた。ところが今回はその変数に“小説を書く行為”というのを選んだ。今までと全く異なる文学空間だ。多くの読者は戸惑ったと思うが、私は大変興味深かった。「なるほど、そう来たか」と思った。 桜木氏は「小説を書くということはどういうことなのか?」を書こうとしたのである。テーマは変わったが、背景は今まで通り“母と娘、娘と娘”という女年代記を使う。 もちろんここには桜木氏が世に出る前の小説修行中のことが書かれている。それがとても面白かった。特に編集者小川乙三(おとみ)の口を借りて述べられる名言が素晴らしい。 例えば「経験が書かせる経験なき一行を書いてください」 「不思議な人ではなく、人の不思議を書いてください」 「文章で景色を動かしてみてください。景色と一緒に人の心も動きます」 「物語はその腕から出た虚構である」 「人に評価されたいうちは、人をこえない」などは、これから小説でも書いてみようかという人には役立つのではないだろうか。 小説の書き方にはいろいろあり、それがそのまま作家の個性になっている。例えばスティーヴン・キングは、初めから「虚構」そのものしか書かない。源泉垂れ流しのように一気に書く。そしてそれを何度も削ってゆく。虚構と現実の折り合いなど全く問題にならない。エンターテイメントはそれでよい。(ちなみにキングの文章は冗長過ぎて、私の好みではない)。又、村上春樹氏の創作法も「虚構」という面では同じである。無意識の底を毎日毎日サラリーマンのように勤勉に彫り続け、文章化して行く。そして時折、何ともこそばゆくなるようなキザな文章を入れて、読者をクスリと笑わせる。ご愛敬である。 彼らのように、「現実」などというものを蹴散らして進むのも一つの手法だ。冒険心に満ちており、そこに今まで見たこともない世界が広がるのは読者にとってありがたい。桜木氏もかっての世界から離れて、冒険してみようと思ったのではないか? 私は後押しする。 氏はインタビューで、「子供の時から、周囲とのズレを感じており、そのズレの理由を知りたくて小説を書いている」と述べられているが、その意味がこの小説のヒロイン柊令央(ひらぎれお)の描写でよく分かった。「自分以外に興味がなく、全てに期待しない」という心の姿勢がズレを生む。氏はそのような女性を何度も描いている。なるほどと思った。 否定的な評価が多いが、私はこの『砂上』は桜木氏の新しい挑戦であると思う。その意味で星5つである。新しい小説空間を切り開いてください。待ってます。 | ||||
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私は、傑作に近いと思いますが、前半の苦痛は、よく理解出来ます。 母、主人公、娘。3人の女の日常と過去が前半だけど、凡庸、ステロタイプ、腑に落ちない。周囲の登場人物も、正しくそれ。久し振り、読むのが億劫で、時間が掛かりました。 ところが、それは作者の罠であったことが後半、分かって来る。この辺は、好き嫌いが分かれるでしょうね。私は、嫌いでは無いけど。 星2つマイナスは、作者が用意した罠であったとしても、もう少し、読者へのサービスがあったらと、思った次第。つまり、劇中劇である「砂上」は、恐らく、つまらない小説になったと思う。 | ||||
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これは作者の実体験なのでしょうか。 そういう疑問を感じながら読み続けました。 箱の中の箱という不思議な感覚。 文体というのか表現方法が自分の中ではありえない。 久々に分節を読み返す作業でした。 何が言いたいんだろう。と自問自答。 嫌いではないです。とにかく不思議な作家です。 他の作品も読んでみたいと思いした。 | ||||
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本当素晴らしいです!新井賞で選ばれた理由は読んでわかりました。小説を書くまでのプロセス、小説にとって何が大切なのか、小説の中のもう1つの小説が動き始めていく読書体験は本当に楽しめました。まだ一読しかしていませんが二度読むとまた新たな発見があるんじゃないかと思うくらい巧みな文章が随所にあると思います。北海道そして静岡の砂丘、双方の地で何を感じ何が大切か縁がつなぐ心動かす物語だと思いました。 | ||||
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小説を書く女性と、それを編集する女性とのやり取りが全面に出てる小説。小説を書く女性は自分の過去題材をノンフィクションをフィクションっぽく小説に度々応募するが泣かず飛ばずの結果。編集者の女性と出会って、ようやく出版までこぎ着けることになる。自分が産んだ娘を妹として育てる設定が斬新でした。 | ||||
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主人公が作家へと変貌して行くのと同時に、書く女と読む女の関係性が変わっていく。 このテーマ、著者は相当な覚悟を持って書いたのではないでしょうか。 真の主人公は母親だと思います。心を決めた女は強く、逞しい。 作家こそ、逞しくないとできない商売だなあと、今さらながらに思いました。 | ||||
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登場人物は元夫以外は魅力的で、それぞれのやり取りも楽しい。 編集者のダメ出しを受けながら主人公が作家になってゆく過程が良かった。 | ||||
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読もうと思いつつなかなか作者の作品を手にせずいました。 が、何となく購入し読み進めるうちに、他の作品も読みたいと思ったので、 僕は、好きです。 | ||||
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主人公の生き方は何とも頼りない。 生きるということに対して、否定もしないが期待もしない、ただただ流されるように存在している。 他人への感情が薄い。 40歳で離婚歴があり、友人のビストロで働きながら、元亭主からの慰謝料月々5万の送金で暮らしている柊れお。 小さいころから得意な文章を書くことが楽しみで、文学賞へ応募を繰り返している。 ある日、編集者の乙三にあらためて小説を書いてみないかと促される。 砂丘での母との会話が核となって変わっていくレオ。 砂は、サラサラしていて、とらえどころがなくて、容易に風に形を変えられる。 題名がいい。 それにしても、女性編集者、主人公、主人公の母、主人公の妹の名前が気になる。 世代的に考えると少々違和感を感じた。 | ||||
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作品を描く側の人間なので、編集者とのやりとり、ちょっと見栄を張ってこれくらい書けると言っちゃったり、翌日はやる気が出ないとか本音が書かれていてわかりすぎて笑ってしまいました。 乙三は面白い人物で、読んでいて自分も励まされました。 自分は小説家ではないですが、新人相手に北海道まで来てくれる編集者、いて欲しいなぁって思うような人物でした。 あと、美利がとてもいいキャラクターで2人のやり取りがとても好きでした。 主人公のことを母として見てる感じというか、親しみを感じるキャラクターでした。 | ||||
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面白かったです。乙三の言葉を刺激にして令央が少しずつ変化していくさまや、「たかり」を肯定するくだり、最後にビストロをやめてすっきりする場面は妙な爽快感がありました。ここのレビューを見て、案外評価が低いことに驚きました。 | ||||
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カリスマ書店員(新井さん)一押しの新井賞を受賞しているので、 初めて、桜木作品を読んでみました。 主人公の柊令央が、新人作家として注目を浴びるラストは、大変 不満で、もっと、この主人公の歩んだ人生のように、サラリとした 幕切れの方が、良かったと思う。 正直、後味悪しです。 女性編集者の小川乙三の存在と刺激が、主人公の小説「砂上」に 反映されて、彼女の過去を追う心の旅が描かれて面白かった。 ただ、「小説は上等な嘘、作り話であれば良いです。」とする 小川の考えに反して、主人公の小説「砂上」は、結局、彼女の生きた 記録に近いものとなった点も、悲しくもあり、また、面白くも感じた。 他の桜木紫乃女史の作品、代表作を読んでみたいと思った。 | ||||
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とても丁寧に書かれた小説です。文章も上手ですし、ハッとさせられるような表現もたくさんあります。だからでしょうか。内容が平坦で読むのが苦痛でした。作家や作家になりたい人には何か響くのかもしれません。ただ、ずっと薄暗く湿ったような景色の中、自己愛の強い主人公が独白を繰り返すような内容で、読んでいて暗い気持ちになりました。ラストにもあまり救いを感じられませんでした。 ただ、書くことの苦しさや大変さは理解できました。 作家は常にこの苦しさと戦いながら本を書いているのかと思うと尊い気持ちになりました。 編集者はなかなかくせがあって面白かったです。作家の内面を凄くえぐってくるんですね。だからこそ素敵な作品が書けるのかも知れませんが、友達になりたくないと思いました(笑)そういう関係性の中で何か新しいものが生まれるのかもしれません。 やはりもう少し明るく救いのあるお話を読みたいと思いました。 この作家さんの作品はどれも素敵なので! | ||||
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