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きいろいゾウ
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きいろいゾウの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全75件 1~20 1/4ページ
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『きいろいゾウ』(西加奈子著、小学館文庫)は、互いに「ムコさん」、「ツマ」と呼び合う若い夫婦の物語です。 夫・武辜歩(むこ・あゆむ)は小説家だが、収入を補うため、車で20分くらいの所にある特別養護老人ホーム「しらかば園」で仕事をしています。そして、毎晩、日記をつけています。 妻・妻利愛子(つまり・あいこ)は、小学3年生の時、心臓の病気で1年間入院したことがあります。ツマには、庭の木や草や花の声が聞こえるという特殊な能力があります。そして、密かにムコさんの日記を読んでいます。 二人が東京からこの村に引っ越してきて、そろそろ1カ月が経ちます。 「私たちは東京で、そう、壁の薄いアパートで、隣の人に聞かれるのも気にしないでセックスをしたのに。あっけらかんと、次の日外に出て行ったのに。今はこうやって、蚊帳の中で、声を潜めている。静かに、静かに、誰にも見つからないように、セックスをする。ムコさんが、今日の月みたいな目で、私を見る」。 「シャツを脱いだとたん、ムコさんの背中から、腕から、鳥が羽ばたく。黄色、緑、オレンジ、桃色、赤、朱、たくさんの色が私の目の前でちらちら揺れる。初めて見たとき、あんまり綺麗だから、私はほうとため息をついて、いつまでもそれに見とれてしまった。刺青、とゆうのを見たのも初めてだったし、こんなにたくさんの色を一度に見たのも初めてだった」。 「私がムコさんと出会えたのは、奇跡だ」。 「僕はツマに会えたことは奇跡だと思っている。そしてその奇跡を日常に出来たことを、本当に幸せに思っています」。 ツマは、ムコさんには忘れられない恋人がいるのを知っているが、知らん振りをしています。 ある冬の日、突然、ムコさんの昔の恋人の夫から、ムコさんに一通の手紙が送られてきます。今頃になって、なぜ、手紙が送られてきたのか――。 ムコさんとツマの関係はどうなってしまうのか――。 西加奈子の魅力がぎゅっと凝縮している作品です。 | ||||
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まだ読んでいませんがデザインがお洒落で購入しました | ||||
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書評高いので読んで見ました。 100ページくらいまで読んだが、途中でギブアップ。何が面白いんだろうという感じでした。 面白さが分からないのは、オヤジの証拠かも。 | ||||
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中学生で初めて読んだときは、性の表現や、ツマの無邪気すぎるところなどに気持ち悪さを感じ、嫌いな小説に分類していました。しかし、しばらく経ってなぜかこの本を思い出したのでもう1度読んでみると、あの頃とは違った感情を抱きました。人生の恥ずかしいところや、隠したいところ、忘れたいところなどを優しく包み込み、それでもいいんだよと言ってくれるように感じるようになっていたのです。中学生の頃の私は、完璧を目指し、失敗するたび二度と失敗しないように、と自分を厳しく叱っていました。そんな私だからこそ、いい歳になっても失敗し、子供のようなことを言っているツマに嫌悪感を感じたのでしょう。この本に嫌悪感を抱く人は、きっと自分に厳しい人なのです。完璧じゃなくていいと気づけたので、私はこの物語を受け入れ、愛すことができるのだと思います。 | ||||
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田舎に移住した若い夫婦の日常や内面と、周囲の人々との交流を描く長編小説。6章立ての480ページとややボリュームはあるが、細切れの会話文や童話パートも含み、実質的には一般的な長さの作品である。 ツマ(妻利愛子)とムコ(武辜歩)の新婚からまだ日が浅いらしい夫婦は、海からもほど近い山間の村に移住して一ヵ月になる(登場する商品名からは九州地方であることを匂わせる)。夫のムコは無名の小説家であり、地域の特別養護老人ホームの事務員としても勤務して生計を支えている。言動に幼さが目立つ20代半ばのややエキセントリックなツマは、動植物の言葉を聞き取ることができるという特殊能力をもち、本作の主な語り手にあたる。 かつてムコの亡き祖父が住んでいた田舎へと移住した夫婦が送るマイペースな日常のやりとりを中心に、両隣のアレチさん老夫妻、駒井さんと登校拒否で一時滞在している孫の大地君をはじめ、地域に暮らす人々との交流を徐々に広げつつ展開する。ちなみに、移住前は東京で暮らしていたらしい夫婦の日常の話し言葉は関西弁だが、二人の関西にちなむエピソードはとくに紹介されない。 構成面での特徴として大きくは二点があげられる。まずひとつは、物語の語り手がツマ→ムコの順で交互に視点が切り替わることにある。表現形式としてもそれぞれ、ツマの幼さも反映した話し言葉に対して、ムコは彼がしたためている日記と異なっており、ツマの語りをメインとしながら、ムコの視点によって補足や冷静なツッコミが入る。もうひとつの特徴としては、冒頭をはじめ各章間などに、作中作にあたる童話『きいろいゾウ』が挿入されることにある。小説自体のタイトルと同じこの童話は、ツマが幼いころに何度も読み返した絵本であることが、作品の早い段階で明かされる。 先に作品のマイナス面と思えた箇所にいくつか目を向けると、まず終盤にかけてムコの異変をきっかけとして夫婦に危機が訪れるのだが、普段から仲睦まじい二人の様子を見ていると破局にまで至るとは考えられず、試練としては弱かった。正直なところ、この危機を描く終盤三分の一よりもそれ以前のほうが面白く読めた。次に、ツマのもつ動植物の言葉を解する能力については不要とまではいかないまでも、消化不良なまま結末を迎えた感がある。また、キャラクターの造詣としても、ツマの「天然」ともいえるキャラや、逆に9歳にしてはあまりに大人びている大地の言動など、演出を過剰に感じるきらいもある。 とはいえ基本的には穏やかで読みやすく、ほのぼのとしてコミカルながら感動させるポイントも提供するエンターテインメント作品として読める。独特の人間性と特殊能力から、人と動物に慕われやすいツマの視点を中心にした本作の世界観を体験して、田舎暮らしに憧れを抱く読者もいるかもしれない。著者作品は初めてだったが、多くの人に支持される理由を体感することができた。余談だが、ヴィム・ヴェンダースのある映画のクライマックスを連想させるような、作中作の童話『きいろいゾウ』の結末に好感をもった。 | ||||
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この内容で500ページ近い分量は長すぎる。 とりとめのない感情の垂れ流しを延々読まされてゲンナリした。 | ||||
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なんだろうか、イヤな読後感が残る小説でした。 主人公の「ツマ」、最初は軽い知的障害?もしくは自閉症?かと思ったのですが、そうでもないらしく。行動や精神は子供のようなのに、セックスだけは一人前? 「頭の弱さを盾に、幼くふるまうしたたかな女」に思えてしまい嫌悪感を持ってしまいました。 加えて、精神的に危うい女性にばかり惹かれる「ムコ」。 後半クライマックスに向けて、話が盛り上がるほどに興ざめしてしまいました。 なんだろう、この精神錯乱状態で感動させようという趣向は。 あるいは、そういう感想を持つ自分は歪んでいるのだろうかと思ったりもして 力のある作家さんなのかもしれませんが、気持ちの良い話ではありませんでした。 | ||||
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かつて15年ほど前に某雑誌で紹介されているところを見てから気になっている西加奈子さん。独特の言葉遣いをされる方です。 内容は田舎に越してきた夫婦のお話しです。自然や霊などの周囲の声が聞こえてしまうツマとそれを温かく見守るムコ。お互いに過去を抱えており、その過去が壊れそうになりますが。。。という話です。ツマがいわゆる”見えてしまう”人であり、ホラーに足を突っ込むかと思うような展開もあり。また夫婦の男女の仲が崩れかける展開は島尾敏雄・ミホ夫妻の『死の棘』『海辺の生と死』を思わせる展開。ぞっとします。で結末はというと。。。ご自身でお確かめください笑。私は楽しく読ませて頂きました(ただ欲を言えば、最後の終わり方がちょっと単純だったかなあ)。 作者の西加奈子さんにはとても特徴があり、ひらがな・カタカナの多用や同一語の繰り返しが多く、小説でありながら詩を読んでいるような感覚を感じさせる作者だと思いました。ムコ、ツマ、アレチさん、コソク、カンユさんなど登場キャラの多くはカタカナです(所謂あだ名で通しているのでカタカナ表現なのかもしれませんが)。 次に関西弁の多用に特色があります。他の作品もそうですが、登場人物の発言を関西弁で進行させます。この作品の場合はムコさんの発言は関西弁。私は大阪と兵庫に二年ずつ住んだことがありますが、音が忠実に文字になっているなと感じました笑。 あと、ちょくちょくギャグっぽい内容が出てくるのですが、年代が合う方はヒットするかと。例えばキン肉マン。屁のツッパリって覚えていますか。1970年代生まれ前後の方はくすっ笑える内容が散見されます。 全体的には内容もさることながらその文体のユニークさや言葉の繊細さを味わう作品なのかなと感じました。ただ、この作風が合わない方には拒否反応が出そうです。私は結構好きなタイプですが笑。 | ||||
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田舎に越してきた都会育ちの夫婦の物語。 売れない作家のムコさん(夫)は、生まれつき小さな心臓で体の弱いツマ(妻)と、つつましい暮らしを営んでいる。ムコさんとツマ、そして周囲の人々(動物たち)の、ほっこり長閑な日々がつづられていく。 シアワセいっぱいのムコさんとツマ...のはずなのだが、ムコさんの背中には大きな鳥のタトゥーが彫られており、ツマは生き物の声が聞こえるという特異(?)体質。毎晩、ひとり部屋に閉じこもって日記をしたためるムコさん。突然、激しい感情にとらわれるツマ。所々、挿入されるツマの夢とおぼしき童話「きいろいゾウ」。ツマは、ムコさんの心に忘れられない誰かが住んでいることを感じ取っているようだ。この、じれったさ、恋愛小説の王道フォーマットではないか(夫婦だけど)。 暗雲たちこめ始める二人の行く末は...。予想通りの結末ではあるものの、その表現の仕方がステキと思うかどうか、分かれてしまいそう。 | ||||
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愛の溢れる物語でした。 ほっこりするようで、現実味のある内容で結婚とは何かを考える本でした。 結構前に実写化されたみたいで、それも見てみたいです。 | ||||
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西加奈子さんの他の作品は大好きです。通天閣、漁港の肉子ちゃん、さくらetc 対照的にこの作品についてはとても苦手でした。 西さんの、普通の人の普通の日常における小さな感情の表現が好きですが、 この作品においては狙い過ぎな天然キャラ、超常現象のような出来事、その辺が私には受け入れられませんでした。 | ||||
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まあまあ面白かったのですが、意味が分かりづらい上に気持ち悪い表現が含まれていました。私には向いていない本を買ってしまったかもしれません。 | ||||
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西さんの何気ない作品はおじさんでも楽しめます。必ず1カ所引きつける部分が出てくるのが好きです。 | ||||
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売れない作家と動植物の声が聞こえるフシギちゃんが出会った瞬間、恋に落ちた(Fall in love)。 二人は、ツインソウルだから。 何気ない日常が、実は幸せなことだって、得難いものだって、二人の関係がぎくしゃくしてはじめて気づく。 過去のモヤモヤを清算したとき、お互いがかけがえのない存在であることを、再認識する。 また、貴方に恋してもいいですか? | ||||
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表現、文章は面白いし作者独特でとても良い。が、ストーリーとしてはつまらない。 文章のところどころに独特の表現があり、詩的ですごくいいなと思うものや惹かれるものがたくさんあった。しかしストーリーがつまらない、核部分のきいろいゾウの絵本の話や主人公が植物や生き物の声が聞こえるなど、そこを掘り下げれば面白くなるのに…と思う設定があるのに、そこに進展はなく、日常物語のようになっていて面白いと思えなかった。もちろん日常もの、何も起こらない物語で面白いものはあるのですが、この本に限っては一区切りになるまでだらだらと続くためか、面白くなく読むのにものすごく時間がかかった。 文章的、文学的には◎、物語としての面白さ的には×な作品。 | ||||
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アメトークで紹介された本です(たぶん) 西加奈子を推す芸人さんは多いです。 代表作と思って手に取って読みました。 が、あまり面白くなかったです。 私は文学に合わないと思いました。 | ||||
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妻の感じる日常の描写と、夫が毎日つける日記での描写が対比されて日が進むので、夫婦で微妙に感じ方が違うなぁて、興味深く読みました。また、いろいろな小物を出してきて、面白くさせてると関心しました。例えば、どんじゃらってコトバは30年ぶりに聞きました。黄色いゾウとの繋がりが終止分からなかったのは、反省。 | ||||
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変わった人々が繰り広げる、人間模様。 その中で、本当の愛を見つける夫婦を応援したい。 愛すべき人々が、それぞれの人生をがんばって生きています。 | ||||
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こんな素敵な文章が書きたい。 そう心底思わされた作品。 どうしてこんな物語が浮かび上がるのか? | ||||
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前半は夫婦やその周りを取り巻く人の日常が長々と書かれていて、ほのぼのすると同時に少々飽きる部分もありました。 かなり後半に夫婦を取り巻く空気が変わり、一気に面白くなりました! 夫婦や家族のあやうさや幸せさ、言葉では言い表せない感情が優しく表現されてると思います。 結婚経験がある方が読むとかなりスッと入っていける部分があるのではないかと思います。 | ||||
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