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きいろいゾウ
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きいろいゾウの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全75件 61~75 4/4ページ
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最初に言わせて下さい。大地くんが素敵でした! 物語の舞台は、とある田舎町(村)で、主人公はその村に住んでいる若い夫婦「ツマ」と「ムコ」。 駆け落ちのようにこの田舎へやってきた二人と、その二人を見守る近所の人たち。 人にはどうしても忘れられない、「心の穴」がある。 二人の平凡な夫婦に起こる、平凡じゃない試練。人を愛するってことの重さやあたたかさがわかります。 アレチさんのエピソードには、涙しました。 長い文章なので、読者なれしてない方には辛いかもしれません。 でも、読み終えたとき、自分の中で何かが確かに変わっています。 わかる?わかんないよね。 | ||||
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切ないところを、ざっくりと斬りこんでくる。 見せてはいけないとか、見せたら恥ずかしいとおもうところ、で、実際、見せてしまって嫌な目に遭ってしまったところ。 それは、とても切実で、大事なことだったのだと、気がついて、そこに戻っていく勇気。でも、忘れてしまえば、忘れて普通に振舞っていれば、普通に暮らせてしまう。 恥ずかしくて、切なくて、今さら、どうしようもない過去を切実に思い返される作品。 | ||||
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結論がなくても良い作風っていうのがあると思う。 精一杯生きてる人物がいて、その精一杯の日常が綴られているだけでなんとなく心が暖かくなるような。 この作品が、それのような気がしました。 自然のものたちの声が聞こえ、その声ときちんと向き合って、大切にしているツマという人。 お互いに、お互いを失う恐怖を感じ大切にしあうばかりに、大切なことから逃げてしまうムコとツマの夫婦像。 ストーリーをみると、後半部分の複雑な人間模様を描いた部分が妙に浮いてしまっていたり、きいろいゾウがあまり効果的に使われていないかもしれないと感じてしまったり、感動!という感じではないかもしれない。 でも、文章全体から滲み出るその暖かさだけで、十分読み進められます。 読み終わった後、ツマのかけらが、自分の中にも残っている気がして、ちょっと笑顔になれるかも。 | ||||
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「ツマ」と「ムコ」の夫婦のお話。 登場する人たちがそれぞれ、すごく優しい。 そしてそれぞれが誰かをすごく愛している。 クスッとする部分もあり、 心温まる部分ももちろんあり。 「自分の周りにいる人を、大切にしよう」 そんな風に思える、不思議なんだけど本当にありそうな物語。 心が疲れた時に、読みたい一冊です。 | ||||
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テヘラン生まれの関西人。ある雑誌の対談で彼女の存在をしりました。面白そうと感じ何冊か続けて読みました。過去の作品と読み比べてみるとぜんぜん雰囲気が違いました。今までの作品は何かとんがった感じがして。でもこのきいろいゾウは暖かな若い夫婦と片田舎に住むおおらかな人々との交流って感じで読み進んでたのに。誰にもどんな人にも、心の奥には消えない何かが住んでいるにですね。 | ||||
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シンプルな生活の中で夫婦本来のあり方を描く・・・みたいな感じのストーリーです。主人公夫婦が「不思議系」の人なのでそういうテンションの人が読むなら共感できるのかもしれませんが、私はあまりこのワールドには入っていけませんでした。ところどころにハッとさせられるようなフレーズがちりばめられているのですが、あまり生かされていない気がしました。特に「おい!」とつっこみそうになったのは、主人公夫婦の夫のほうの過去。後半はこの夫の過去が少しずつ明らかになっていくということに焦点が当てられるのですが、明らかになったこの過去というのが、もう・・・なんていうか・・・そんなことでイレズミなんか彫るか?と思ってしまいました。この夫の過去にもう少し現実的な厚みがあればもっと面白い作品になったのにな〜と思いました。 | ||||
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ゆっくり、そろそろと、物語は進む。特別なことなど何もない田舎暮らし。 当たり前の毎日。ありきたりの毎日。ありのままの毎日。 じわじわと近づく、不快な予感。変化の予兆。 後半になると、ぐったりするほど冗長に感じていたはずの前半の生活が、むしろ壊れてほしくない、そのまま出来事を起さないまま終わらせてほしい気持ちで読んだ。 大人のふりをしながら、初めての恋や初めての死、身がすくむような自信のなさや身をよじりたくなる恥ずかしさ、孤独や不安、子どものままの幼稚な自分を抱えて、大事なことには蓋をしながら、日々を送る。 最後の一行。大きな文字で書かれた、その一行。 こう言い切れることは、存外、素敵に感じた。嫌味でも、説教でもなく、改めて、こういうのもいいなあ、と。 それがそこにあるから、安心して眠れる。そのことに、出会えること。 誰かがいてくれる日常。自分が誰かの日常のなかにある、幸せ。 きっと、この先の日常は、もっと幸せだろう。 | ||||
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ふんわりとした暮らしを、穏やかな気持ちで読み進めてゆく。 ツマの可愛らしさを、ゆっくりと味わう。そんな感じ。 ちょっと現実離れした生活を送るふたりだけど、フィクションだから当たり前。 でも、ちょっと憧れる。穏やかでありたいなあ、と思う。 | ||||
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片田舎で結婚式を挙げずに暮らす夫婦を交互に主体にしながら ゾウの物語が割りこむ。 後半は前半に比べて展開があるが、かなり感傷的だ。 浸れるには腐るほど時間を持て余してるか、 こういう田舎時間に憧れるひとか、 かなり読み手により評価は分かれると思う。 私には感情に酔って話をしたがる女友達を思わせた。 | ||||
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最初は、夫婦のちょっとした会話や「私」の独り言をつづった、 はやりの、“空気感”のある透き通った文章が続く、小説・・・ そんなふうに思いながら読んでいた。 ところが、読み進むうちに、思いもかけず、話は深く、 ドキドキと胸に迫る展開を見せていった。 一組の夫婦(ムコさんとツマ)と、かかわる人びと―― 隣のアレチさんに、ツマを慕う大地君に、ムコさんの昔の彼女に、 いつもごはんをもらいにくる犬のカンユ。そして、大地君を慕う洋子に 洋子のおばあさんの平木直子。ムコさんが面倒を見ている足利さんに ムコさんのおばの“ない姉ちゃん”などなど。 彼らの存在が影響し合って、ふたりの、そして彼らの人生を 気づかないうちにかなり劇的に変えていく。 夫婦って不思議なもの、そんな台詞が後半に出てくる。 運命のような出会いと、ふたりがまだ知らない過去の共通点。 ふたりは、何かがあっても、ちゃんと結びついている。 その結びつきを、東京からはなれた場所という、ある種の異空間を通して、 また、少年(過去&今のムコさん)が大人(これからのムコさん)に なるような、どことなくビルドゥングスロマン的なものを通して、 この話は私たちに示してくれる。センチメンタルになりすぎず、 非現実的になりすぎずに。 (最後の2ページはちょっといらないけど) | ||||
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背中に飛べない鳥の入れ墨がある、売れていない作家の夫、無辜歩(むこ・あゆむ)ことムコさんと、 どこか頼りなげで、ふわふわしていてつかみ所がなくて、 その上、犬の声や周りの草花の声や木々の囁きや夜の大気の声まで聞こえてしまう妻、妻利愛子(つまり・あいこ)ことツマさんとの夫婦の心の繋がりを、 ほつれたり、一旦はほどいてみたり、またきちんと今度はしっかりと強く結び直してゆく風景が広がる。 淡々とした田舎の時間の流れを軸に、ツマさん目線の日常、ムコさんの日記形式の独白、 「きいろいゾウ」というお月様とその月のきいろい粉を全身に浴びた空を飛べるゾウと、ちょっと身体の弱い女の子の童話、 その3つがゆるやかに絡み合って心の繋がりや、愛情の姿形のシルエットをぼんやりとでもしっかりと映し出してゆく。 近所に住むアレチさんの愛情、登校拒否の小学生大地君の恋情、洋子ちゃんの直情、 漫才コンビつよしよわしの友情、カンユさんという名の犬の母情、 コソクというにわとり、くも、むかで、よる、大気、でっかい満月 それぞれが心の珠に灯している想いが少しずつあったかく、厚みを持って丸みを持って読む人を包み込む。 ぬるめの薬湯にじっくりと浸っているような雰囲気で、ずーっと内側の深いところが気持ちよく、ほぐされて表情も心情も柔和になる。 | ||||
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夫婦ののどかな生活は、まるで桃源郷のようにゆったりと流れてく。 土地の人との繋がり、人と動物という括りを越えた近所付き合い。 社会からも流行からも取り残されたような土地での生活は 幸福だった。永遠に続くように思えた。 しかし幸福の裏には、表に出ることのなかった過去の傷が潜んでいた・・・。 この土地での生活に羨望を覚えます。 後半、二人が過去と向き合う姿は読みすすめるのは痛いくらいだったけど、 丁寧に書かれていると思います。 お話自体はツマの視点で描かれているのですが、 各章の最後にムコさんの日記が添えられてあって、 二人の視点の違いがわかるのも面白いです。 けど、タイトルの「きいろいゾウ」。 これが関わってくる件は、妙なファンタジー臭がして詰め込みすぎな印象を受けました。 こんな装飾がなくても充分に伝わる作品になったはずなのに惜しい! スローライフや精神世界に興味のある人にもおすすめです。 | ||||
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まるでとなりのトトロの物語の中に出て来るような田舎で生活を始めたムコさんとツマ。二人は夫婦だ。簡潔に表現すると、『きいろいゾウ』は二人の田舎での日常生活と、その中で発生した小さな“ひずみ”のような物を描いた作品です。 ツマは感受性が強くてまるで子供のように純粋で、ムコさんはそんなツマをいつも優しく温かく見守っている。 そして、二人と関わる田舎の人達、名は体を表す畑がいつも不作なアレチさん、ちょっとわけあり小学生の大地君、野良犬のカンユさん。誰もがツマとムコさんの人柄に惹かれて仲良くなっていく。 物語の中の登場人物なのに、読んだ後もあぁアレチさんは今日も縁側でツマとムコさんとビール片手に話をしてるのかなーとか、大地君元気でやってるかなーとか思ってしまう程、登場人物達が魅力的で私は彼等が大好きです。 そしてムコさん、ムコさんが小説を書こうって決めた時のエピソードは本当にムコさんらしくて、例えるなら凄く綺麗な朝日を見た時のような朗らかな気持ちになれると思います。それに日記、ムコさんは毎日寝る前に日記を書いていて、内容はツマのことや執筆中の小説の話など他愛のないことばかりですが、ツマの目線で進行して行く物語に対して、ムコさんの目線で物語を垣間見られる瞬間です。各項目の最後に何度も登場するそれは読み慣れれば読み慣れる程、あぁ今日はどんなこと書いてるのかなーって楽しみになります。 果てしない大きな感動だとかがあるわけではありませんが、胸の奥がそっと温かくなるような物語です。 | ||||
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ムコさんとツマという田舎で暮らす二人の夫婦の話。 幸せな光景や描写がとても多くて読んでいて 心地よくて大事に大事に時間をかけて読んだ。 この二人を取り巻く人々も何かと良い。 ずっと大事にとっておいて、これから自分の 夫婦生活において新陳代謝が必要になった時は、 またこの本開こうと思う。 いろんな大切な気持ちを思い出させてくれる本。 幸せな光景が羅列されている訳ではなく物語 としても綺麗にまとまっていて、素晴らしい。 この作者の他の本も読んでみたい。 「わかる?わかんないよね?」 この言葉いいなぁ。 | ||||
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西さんの作品は前回の2作品とも良かったのでこれも買いました! 冒頭のだけ読んだんですが、癒されました。 おいしそうな食べ物が出てきてお腹減ります。 田舎に住みたくなったんですが、今上のあらすじを読んだらこれから色んな事が起こりそうですね。 平和な話じゃ無さそうで^^; | ||||
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