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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.61pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全79件 1~20 1/4ページ
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「ネットでの『偽りの自分』と『虚しいつながり』によって、『本当の自分』と『人との繋がり』の価値に気づく『成長小説』」 か、あるいは、 「『何者』にもなれない日常から、暗闇(押し入れ)の中のネットという『異界』に逃避するも、日常の尊さを再確認して元の世界に帰還する『行きて帰りし物語』」 として読むのがオーソドックスな読み筋だと思っていたのだけれど、 今回読み返してみて、 『母親とのコミュニケーションの物語』 としても読めることに気づいて感動した。 つまり、「『母に構ってもらい』たくて引きこもりになったけど、『母に泣かれた』ことで引きこもりを終える」という文脈だ。 そう考えると、かずよしも母親とのコミュニケーション不全を抱えているので、巧妙に計算された配置とテーマにも思える…けれど、たぶん綿矢りさ本人は感覚で書いて自然とこのような構造になったんだろう。 読者と、そのタイミングや環境によって多様な読み方ができるあたりに、本作の優れた文学性がある。 | ||||
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まだスマホなんてものがなかった時代のお話。女子高生と小学生の怪しいつながりを軸としたストーリー。 なんてことはない話なのだが、綿谷りさの文才のおかげで退屈することなく読み進められた。 だが決してチープではない。堅実なエンタメ小説である。 | ||||
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くだらない純文学よりも若者に伝わる小説です。 | ||||
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これまで読んできた小説にはない独特の雰囲気が印象的でした。のんびりとゆったりとしていない語り口,どっしりと構えていません。ときにはせっかちなところもあります。身の回りの出来事を真剣に考えているのかいないのかつかみどころがない。あえて世間の常識をなぞらない。人の不幸を少々おふざけのユーモアやギミックで切り替えたり,乗り切ろうとする試み。と思いきや,たまにはまじめに強く真正面から人生を語るなど。それらが混ざり合って日本語を駆使して心に届くよう表現されています。これまで読んできた作品にはない不思議な感覚と雰囲気があります。綿矢りささんのほとばしる才能を感じます。 | ||||
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史上最年少で芥川賞を受賞した綿矢りさの17歳のデビュー小説で、第38回文藝賞受賞した作品です。 蹴りたい背中で綿矢ファンになったので読みました。これまたあっさり読めます。20年近く前、2001年の作品なので古さを感じるところはあります。テレクラとか懐かしいですよね。 綿矢さんは誰にでも起こりうる、でも実際には起こりそうのない出来事を、精神的に未発達で危うい少年少女の目線で描くのが上手です。 特に小学生との絡みが面白いです。 映画化された様ですが、こっちは評価が低いですね。原作は面白いですので、オススメです。 | ||||
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もっと早くに読みたかった | ||||
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読了した身のうえ、恥ずかしくて言いづらいのだが、あまり物語の詳細を覚えていない。あらすじで何とか追える程度だ。 それは物語がつまらないからでなく、物語を凌駕してしてしまうほど、著者さんの文章が唯一無二なものだからだと考える。 とにかくテンポが尋常でなく、文法上おかしい日本語のはずなのにスラスラ読ませてしまう筆致には舌を巻くばかりだ。 物語の印象を覚えられないという点で最高評価はあげたくないのだが、それ以上のオーラを与えてくれるため、最高評価にせざるをえない。 芥川賞最年少受賞の肩書もうなずける。 | ||||
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勉強不足のため、所々わからない点もありましたが全体的に読みやすかったです。読む前は、レビューなどを見て過激な表現などもあるのかなと思って読んでみましたが、あまりそういうのは多くなかったです。内容的には、女子高生と小学生の成長物語ということでとてもリアルでよかったです。 | ||||
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友達の一言で、ありかもなんて思って、何もかも捨てちゃおうなんてことを実行するなんて。 家の中でただひきこもる話なのにここにしっかりと冒険がある感じがする。すばらしい。 | ||||
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誰にだって、自分は何者にもなれると信じてやまない時代がある。 でもそのうち、何もしてないんだから何者にもなれないのでは?と気付き始める。 何かしなければ。つまらないことに時間は割いてられない……。 そんな決意もむなしく、高校三年生の主人公は何の意義も無いエロチャットの世界にのめりこんでしまう。理由は「おもしろそうだから」。 ここの展開が好きです。人生ってそういうことある。 何者かにならなきゃ!と焦っても結局無駄なことばっかりしちゃう感じ。 でも、何者かになった人ってそういう「おもしろそうだから」を突き詰めた人だったりするんですよね。解せん。 | ||||
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とても読みやすく、内容が変わっていて興味深かった為すぐに読み終わりました! 高校生の私ですが、主人公と年齢が近いため本当に「こんな事あったら...」と、感情移入しました笑 まだ綿谷りささんの本は2冊目ですが、もっと多く読みたいと思います。 | ||||
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綿矢りさの作品は『蹴りたい背中』から入りましたが、本作も非常に楽しめました。 文章が拙いなどの評価もありますが、中高生などの文学の入り口としては適しているものだと思います。 | ||||
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綿谷さんの作品を読むのは2作目。 ざらざらしていて、生々しい印象が強い。 本作は、時代背景に即して女子高生の成長を描いている。 それは、何者にもなれない自分が、さらに全てを掃除してしまって空っぽになりかけたところに現れる救いによって始まる。 コンピュータでフーゾクチャット嬢のバイトを始め、やりがいを感じつつもあった。その中で、彼女が気付いたこと。 それは、彼女は普通の人間が好きだということ。学校にいては普通の人間を疎ましくも感じるけれども、ネット社会の異常性には付き合いきれないことを彼女は知ることになる。 そして、母達を騙すことなんてできないということ。自分の小ささも実感するのだ。 主人公の心情変化は唐突なものもありついていくのが少し大変だが、道を外れたいといった欲求に潜む危険さが伝わると同時に可能性を無駄にしないようにしようと思える一冊でした。 | ||||
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登校拒否の女子高生と再婚した両親を持つ小学生がパソコンを使ったビジネスを始めて、そこから話が展開していく作品。 青春のふわふわした気持ちやどんよりした気持ちをうまく表現できている。 きっとこの主人公は、そんな気持ちをうまく昇華出来なくて、道を外れてしまったのだろう。 たまたまストレスのはけ口がそうだったという、高校生特有の”やるせない感”を表現できているのは当時高校生の著者ならではだろう。 ただ、正直この主人公は決してイケイケのグループに所属していたわけではない。 クラスでは地味だけど、いじめられているわけでもない。ただ周りにうまく馴染めていないだけという生徒なのである。 だから、高校時代を沢山の友達と過ごしてきた人など、青春に明るい人は決して理解できない作品であろう。 また、そういった時期にいじめなどを受けた人もきっとこの主人公の心情を理解するのは大変だと思う。 もちろんそういった人がすべて理解できないのかと言えばそうではないだろうけど、やはり評価は低くならざるを得ないと思う。 学生時代に無難に勉強してきて、そこそこ学生生活も楽しんできたいわゆる”中流階級”(この表現が正しいかどうかは分からないが)の人たちやそうだった人たちはきっと楽しめる作品であろう。 そういう意味では人を選ぶ作品になるのかもしれない。 | ||||
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読書の習慣の無い僕でもすらすらと読めました。 読んでいた日は清々しく過ごせた気がします。 | ||||
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一気に読んでしまいました。 変な話・・と思いながらも、思わず引き込まれました。 この勢いがこの話の持ち味なんでしょうね。 | ||||
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手ごたえの重みにおどろく小説である。 表題作となった「インストール」と「You can keep it」の中篇2作が納められた一冊。 「インストール」のほうは、その(町田康風の)文体に馴染むまですこし時間がかかったけれど、途中からはひと息に読んでしまった。「You can keep it」のほうは、一気読みだった。 二作における文体が統一していないのは、試行錯誤の途上だからか、それとも内容によって文体を切り分けているのかは判らないが、それぞれがそれぞれに見事、としかいいようがない。 特に文章が描出する対象(着眼点)や、それに対する話者の印象や評価を語る際の、とてもユニークで独特なスタンスは、まさにオリジナルな気がする。 かような文体=小説全体の前面に見える印象もすぐれているが、何よりも印象深かったのは、そのお話の終え方だろう。 ある程度の手馴れた書き手になると、お話作りをしていて、自分の中で蓄積された、いままでの読んだり見たり聞いたりした様々なお話がミックスされ、しかるべき次の手が打てるようになる。こうなったら、普通こうでしょ、的な。 しかしその予定調和なお約束事は、マンネリズムに陥り、読み手を楽しませることができない。読み手は常に新たな裏切りを期待し、その裏切りが産む感情(驚きや、喜びや、感動)を求めるからだ。ある程度のお約束事を踏まえたうえでしかし、上手に読者を裏切ること。それが、いわば多くの小説たちの作法だった。 だが。 本作では、読者をどうやって誘い込んで、どこに連れ去り、最終的にどこに落とすか、というお話の組み立てかたが、従来のどこにでもあるような、誰かがどこかで試みたような、一般的なありがちなスタイルとは全然違う。まったく違う。 だから、話を読んでいて次のページがあるものだと思って紙をめくり、そこが終わりと知ることになる。突然とんでもないところで放り出される気がする。思いもよらない場所で、物語は終幕を迎えてしまうのだ。 できの悪い小説の場合は、大概ここで怒りを覚える。怒り、もしくは失望である。平たく言えば、ナンダヨコレ、であり、フザケンナ、である。 しかしながらこのテクストのすごいのは、その終わっちゃった瞬間の、感覚的空白(エアポケット的断絶感)の後に来る感情が、スゲー、という感嘆や詠嘆であることだ。それが冒頭の、『手ごたえの重み』につながってくる。 お話を読み、その世界に没入し、最後にその世界から離れた後、本が自分のココロの中に、なにかしら重たい何かを「どっこいしょ」っと置いていく感じ。それは例えば、ここの書評欄にあるような、 「特に、17歳の女の子に読んで欲しい」 「女子高生が色々思い悩み自分探しをする」 「その時に読んでいれば自分の人生かわったのではないかとおもう」 とか、そんなのはちいとも関係ないと感じる(amazonの皆さん、申し訳ない)。 17歳の自分探しであるとか、女子高生と風俗チャットとか、インターネットとか。 そういう手垢にまみれたマテリアルをつかって、この作家は全然別の、まったく違った、ものすごく新鮮ななにかをこさえた感じがする。 その「何か」あるいは、「どっこいしょ」と置かれたソノモノが何なのかはさっぱり分からない(わからない、というかまだ言語化できない)。 けれども、胸の中にズシーンと響いたその重みだけが感じられる。 そういう芸当って、なんというか、圧倒されるよね。 エンタテインメントと芸術って、いわばそこいら辺に分水嶺があるのだと、直木賞と芥川賞ってのはそこいら辺が分かれ目なんだな、としみじみ思ったりして。 ここでは作者がなにもので、一体どんな内容の小説なのかはちいとも書かなかった。 本作が上梓された当時、それが理由でいわば好奇の目で色眼鏡で見られたことが、本作の芸術的価値を著しく損ねたように思えるからだ。 でもこれは、紛(まご)うことなき傑作の一篇であると断言できる。 読むべし。 =追伸= 予断だが、末尾の高橋源一郎の解説がまた、見事。 そうそうその通りだよ、とすごぉぉぉく共感した。 | ||||
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壊れたPCを通じて、主人公がそのPCを直した子供とのやり取りの関係がうまく書かれいます。 そして2人の中に、子供からバイトの依頼としてチャットを主人公が代わりに受けとり、一定期間だけだが、2人に深く友情が生まれたように感じたし、話し全体の流れも悪くなくスムーズに読めた。 | ||||
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これは凄い。 「一気読みだったけどなんか軽い」。 これ言っている人は一気読みの意味を考えてみよう。エンターテインメントにせよ純文学にせよ、一気読みなんてなかなか出来るもんじゃないぞ。これ自体筆者の筆力がハンパないことを意味している。 綿矢の作品全部を読んだわけじゃないが、多分これが一番だろう。有無を言わさず人を惹きつける。 | ||||
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この本で読書感想文に使おうと思って購入したのですが予想以上にエロ系の作品で、使えませんw でも、内容はすごく面白くて、声を上げて笑ってしまいました。 テンポが良くて、すぐに読み終わるし、割りといい感じで終われる作品だなぁと思いました。 思春期男子にピッタリです | ||||
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