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護られなかった者たちへ
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護られなかった者たちへの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全344件 321~340 17/18ページ
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中山七里という作家の本を読んだのは初めてですが最後迄引っ張られる様に読了。登場人物のカンちゃんが巻末のキーマンになると予想していたが意外なドンデン返しに驚きました。 | ||||
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生活保護の受給を巡るミステリ小説で社会的弱者の懸命な生き様が描かれていて読み応えがあった。 犯人は被害者を拘束して餓死させる手法をとっており、どれほどの恨みなのかがぐっと伝わってくる。 一方、生活保護の実態はひどいもので、不正受給だけでなく予算不足による申請却下や無茶苦茶な理屈でとにかく生活保護費を支給しない例が多く紹介されていた。 福祉保険事務所職員の「不正というのは汚れみたいなもので、黙っていればその分だけこびりついて落ちにくくなるから、見つけたときに素早く拭き取るのがよい」という言葉が印象的だった。 また、受刑者の更生や貧困という視点でもよく描かれていたと思う。 受刑者を信頼する保護司や、仕事ぶりを評価して問題を起こしても退職扱いにしない現場監督など、人の本質をしっかり見ることができる人間の存在が受刑者の意識を改めるきっかけになることもある。 貧困や前科、生活保護など社会の闇の部分が丁寧に描かれていたし、最後まで驚きの展開が隠されていて楽しめた。 | ||||
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なかなかに考えされられる作品だった。 まず今回のような生活保護の申請が通らずに餓死することは、未曾有の事件でもフィクションでもやく、現実にあることだと知った。水際作戦自体も実際にあり、暴力団関係者の受給もある。本来健康で文化的な最低限の生活を受けられるはずの人間が受けられず、不正受給者が姑息な手段を使って受けている現状について深く考えさせられた。 今回殺害された被害者たちは生活保護者の現状を顧みず、事務的な対応や水際作戦を行っていたが果たして皆がこのようにならないと言えるだろうかと思ってしまった。最初は生活保護者を護ろうという矜持を基に仕事をこなしていくと思うが、すべての申請を通すと予算逼迫による社会保障制度自体の瓦解を招くこと等理不尽な現実を目の当たりにする。末端の物は当然制度に疑義を唱えても変わらないことは目に見えているので段々と考えることをやめ事務的になっていくだろう。自分もそうなると思ってしまった。加害者も被害者も現状の制度による犠牲者であると感じた。 | ||||
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『生活保護制度』の在り方にメスを入れて問題提起した作品です(^-^*)/ 同様のテーマを用いたミステリーを他の作家さんで読んでいたので、テーマ自体に新しさは感じませんでしたが、 ラストのどんでん返しからの、一矢報いた一筋の希望と、 問題提起ミステリーとしての秀逸な描き方、 そしてタイトルの『護られなかった者たちへ』という素晴らし過ぎるネーミング。 これらが流石、中山さん!と言うべき素晴らしい要素で、 例えば、『護られなかった者たちへ』という括りで言えば、 性犯罪被害でも、被害後に家族や恋人から護られる事なく恥ずべき事として黙殺されたり、 警察に被害届を出そうとしても、日本では警察全体の性犯罪に関する学びのレベルが一定ではなく、個々の警察官の裁量に一任されているため、 担当官から逆に酷い事を言われたり、そもそも被害届が受理されない事も多く、 護られなかった被害者が自殺へ至るケースも多々あり、 そういう括りで見ると、僕には今作品が身近な戦いに感じられましたし、 ラストに関しても、この種のテーマの作品の中では、見事に闘いきって涙が溢れた素晴らしいラストでした! 本人が悔いなく戦えて少しでも希望と未来があるだけで、彼は幸せだと思います。 中山さんお得意の問題提起&重厚なミステリー作品として、是非オススメです! | ||||
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中山七里さんの作品、秀逸なものが多くて愛読しております。 中山さんの作品を最初に読んだのは『贖罪の奏鳴曲』でしたが衝撃を受けたのを覚えています。 小説は文庫が出るまで待つほうなのですが、Kindle本のセールスで『護られなかった者たちへ』の値段が若干下がっていたので単行本段階で購入してしまいました。 今の日本が抱えている構造的な問題(高齢化社会や貧富格差の広がり)が描かれいて、とても他人事には思えず、餓死の描写には胸が塞がれる気持ちになりました。日本の生活保護システムに関して、私はそれほど詳しくないので、作中でのような対応が過去実際にあったのかどうか、ということはよくわかりませんが、行政からこぼれ落ちていく人たちというのは今後もでてくると思います(決して行政システムや行政に携わっている方の批判ではありません)。自身の将来のことや「日本が今後どうなっていくのだろう?」ということを考えさせられました。私にとってはとても価値ある一冊でした。 | ||||
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あまりに切なくて身につまされて涙が出てしまいました。 結末はどんでん返しからの更にどんでん返し。 ここは驚きましたが、むしろそこはちょっと作為的な感じがしてしまって、なくても良かったかもしれません。 もっと世の不条理を、もっともっと描いて主人公に叫ばせて、読者にこれでもかと考えさせても良かったかもしれない。 でも一気読みでした。面白かったです! | ||||
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震災、そして社会的貧困、所得移転による社会保障… 何が正しくて間違いという絶対的な正解はないのだと思います。 が、日本の未来の社会保障が揺らいでいる今こそ、災害の多く高齢化を迎える日本だからこそ、どんなに正しい正解がでなくても、今きちんと向き合っていく必要がなるのかもしれないと思いました。 | ||||
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中山千里という作家の本を初めて読んだが、とても引きつけられて一気に読み進んだ。薬丸岳と似たようなテーマだが、より一層社会性に富んでいて、謎解きのサスペンスもあり、最高の感動を得られた。他の作品も読みたくなった。 | ||||
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最後に向かいながらこれはひょっとしてと思いながら読み進めましたが、その上を行くどんでん返し。今の日本のダメなところを浮き彫りにしていると思います。 | ||||
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著者の作品は、本当にリアリティに富んでいる。 かなり精度の高い情報を細部まで盛り込んでいるので、知識もアップする。 今回のどんでん返しは、腰を抜かした! 文句ありません。 | ||||
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引き込まれました。現代社会の歪みがリアルに描写され、読んでいてとても胸が痛くなりました。ニュースで取り上げられていた話題の記憶はあるものの、素通りする人が多い現状をあらためて感じた一冊でした。沢山の人に読まれることを願います | ||||
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これに近い、それ以上の『本当の弱者が救われない』が行われているのでしょう。 法の抜け道を使って不正に需給し、それが叶わなければ大きな声を出せば良いと思っている人が報われてしまう。 ネット上で色々提案されていますが、生活保護の受け取りを役所ではなく警察にすれば?とか、保護が必要な人は一ヶ所に住んで生活して必要なものを金ではなく『物』で需給してもらえば?とか。 一ヶ所に住んで、というところに差別を感じるかもしれないですが、まぁ不正需給を少なくするには方法の1つかもと思ってしまいます。 | ||||
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生活保護で贅沢する者たちのような話題はニュースで見飽きていますが、生活保護が必要でも受給できずに今まさに苦しんでいる人も当然いるということを初めて認識させてくれたような気がします。生活保護を受けている人が身近にいることもあってか、生活保護を受けられなくて困っている人もきっと多くいるんだろう、けいさんのような悲しい最期を知らないところで終えてしまう人はいるのだろうと思うと胸が痛くなりました。 お金がなくて辛い思いをしている人たちが必ず救われる世の中になってほしいです。 けいさん。。。 | ||||
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ミステリーとしても一級のできで、最後まで面白く読めました。 不覚にも最後の数ページは泣いてしまいました。 国は2017年より、さらに生活保護を削減する政策を取っています。 もっと本書が取り上げられ、貧困問題について議論が行われて欲しいと思います。 | ||||
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中山七里さんの作品は初めてです。 普段からミステリは読んでいるので、どんな結末に持っていくのかは途中でわかってしまいましたが サスペンス感や人間ドラマ、メッセージ性などよく作られていて面白く読ませていただきました。 他の作品も読んでみたいと思える作家さんです。 | ||||
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(ネタバレ注意) 非常に重いテーマである。身体の自由を奪われ、餓死させられた殺人死体が連続して発見された。誰が何の目的で殺したのか。今回の中山さんは、生活保護の受給を拒否され貧困のどん底で餓死してしまう社会的弱者に焦点を当てている。読んでいて非常に辛い。今の世の中で、貧困に喘いで、憲法で保障された最低限の暮らしさえ手に入れられない人たちがいるなんて。申し訳無さ過ぎる。 | ||||
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震災から立ち直りつつある仙台市で、福祉保健事務所課長が殺された。 拘束されて空き家に放置され、餓死させるという奇怪な手口である。手がかりがなく、警察の捜査は暗礁に乗り上げる。 続いて第二の殺人が起こった。二人の被害者をつなぐ線は何か。 担当刑事の笘篠は、津波で妻子を失っている。無辜の善人がなぜ死なねばならないのか。 重い問いかけに答えはない。ただ作品の通奏低音として響き続ける。 普通なら刑事が災害遺族というのは作りすぎな気がするものだが、本作はテーマと深く絡み合って効果を上げている。 模範囚として出所した利根と警察側の動きが交互に語られる。スリリングで吸引力があり、途中でやめられない。 登場人物が多彩で、しかも生き生きしている。 中盤で明かされる事実だが、たいていの人は最初の数ページで気づくと思うので、ネタバレにはならないだろう。 本作はジャンルで言えば警察小説なのだろうが、それより生活保護小説と呼んだほうがしっくりくる。 嫌というほど生活保護の実態が理解できる。貧乏人を見殺しにするのが国策なのか。どこが先進国だ。 80年代に総中流だの貧乏退治に成功した唯一の国だの、フカシてた先生方に現状を見せてやりたいよ。 終盤の盛り上がりは特筆ものだ。見過ごされがちな事実にスポットを当てた社会派ミステリの傑作だ。 | ||||
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七里さん作品が昔から好きです。 陳腐な言い方ですが、今回も読みながら色々と考えさせられました。今、普通の生活がおくれているということがどれだけ恵まれていることか。。。。日本という国の普段の生活からは見えない闇を小説を通して垣間見させてもらいました。 | ||||
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泣けました。介護の仕事をしておりまして、生活に困窮してる方と接する機会があるのですが、深く考えずに生活保護を?と勧めてました。しかしこの本を読んで、生活保護の書類を揃える所にすでに高いハードルがある事を知りました。恥ずかしいかった。確かに財政も厳しいし、不正受給の問題も看過出来ないけれど、本当に必要な人に救いの手が差し伸べられない現実がある。景気が良いと感じることはまるでなく、この国は本当にどこへ行くのだろう?と思った。物語としては最後にどんでん返しがあり、騙された❗️最後まで面白かった。そして考えさせられた。社会派小説でもありミステリーの要素もあり、存分に楽しめた。 | ||||
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内容が深いし、エンタメでもある小説。 普段は読み返さないほうだが、 この小説に限っては、最初から読み返したくなった。 憲法に謳われている人間の生存権とは? 社会保障費、生活保護費… 税金の有効な使いみちとは? いろいろな問題が提起され、考えさせられた。 | ||||
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