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ビアンカ・オーバースタディ



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ビアンカ・オーバースタディの評価: 3.70/5点 レビュー 79件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.70pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全79件 21~40 2/4ページ
No.59:
(3pt)

巨人の遊び心、もしくは揶揄?

エロ部分に女性ウケの懸念はあるものの,『文学界の巨人』という看板を横に置けば,
学園コメディに軽めのSFを交えた,短い時間でサラッと読めるお手軽な一冊という印象.
最後に少し説教,皮肉めいたやり取りが見られ,こちらはややありがちにも感じましたが,
そこを除けば,前向きな決意からのズッコケオチまで,ストンとキレイにまとまっています.

問題は横に置いたその看板であり,最後以外はどの章も冒頭の語りが同じであったり,
似た意味の言葉を重ねる書き方や,美少女やエロなどの『ラノベっぽい』部分について,
これが巨人の遊び心なのか,何かしらの揶揄を含むものなのかは判断に悩まされるところ.

ただ,裏を返せば,看板がなければよくある設定とキャラクタ,稚拙な文章となるわけで,
『あとがき(後述)』でのコメントも併せ,なかなか罪作りな作品とも思えてしまいますが,
このあたりは,著者のファン,ラノベのファンなど,読む側によっても違ってくると思います.

なお,話題(?)だったらしいその『あとがき』は,文庫版には収められていないのですが,
を出版した星海社のWebサイトの方で読むことができます.(コメント欄にURLを記述)
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.58:
(5pt)

かなりのゲスさですが...

筒井康隆先生×いとうのいぢ先生のコラボって時点で(色んな意味で)ヤバイメージビデオでしたが...予想通りどころか,凡ゆる意味で【領域】を超えちゃっていてヤバかったです(←)wwwBiancaちゃんは何となく“ハルヒ”っぽいキャラですが,理科室でクラスメートの♂のアレを“実験”に使うとか,アニメ化なんて絶対に出来ないと思いました!でも,こーゆー実験は“筒井先生のお父様の母校”では普通に行われてそうですし,哲学的な要素もあって良作だと思いました♪
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.57:
(3pt)

最近のライトノベルを知らない人にはお勧めできない

メタ非メタ好きな方で読めと書いてありますが、非メタで楽しむのは少し厳しいのではないでしょうか
ライトノベル未経験者が楽しめるとすれば
この作品から、ライトノベルとはどういうものかと逆算的想像を膨らませることくらいです

非メタでも楽しめる人は楽しめるのでしょうが
だったら私は同作者の別作品を読みます
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
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No.56:
(5pt)

手軽に読める一冊

発送も早くて良かったです。今後もまた利用する機会があればよろしくお願いします。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.55:
(4pt)

涼宮ハルヒへの返歌

ビアンカの言葉(わたしはちっちゃなころから、宇宙人だの未来人だのが、わたしの前にあらわれてくれることを待ち望んでいたような気がするの)を読んで、のいぢのイラストをみて、これは涼宮ハルヒのパロディじゃないかと思った。3つの章がほぼ同じ記述で繰り返して始まるのは、いうまでもなくエンドレスエイトのスタイルだ。決定的にちがうのは、ハルヒ本が従来のラノベの世界観から一歩も踏み出さない性について、ビアンカは大胆不敵に境界をこえていく。まあ自分でセックスするわけではないが、男子高校生のオナニーのサポートはするし、もうバージンをなくしてるらしい準主役の女子高生はヤクザのキンタマを愛のコリーダ並みに切り取る。筒井さんはこれをラノベのふりをして書いているが、じっさいには形式を借りているだけで、ラノベではない。純粋な筒井精子文学ですよ。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
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No.54:
(4pt)

筒井ファンなら敬遠せずに

まず表紙を見て笑った。筒井康隆に萌えイラストが付くとこんなに破壊力が出るものなのか。
次に目次を見て、またげらげら笑う。これで十分もとはとれる。

さて内容だが、たしかに無数に出てくるスペルマは実りのないラノベの暗喩として読むことができる。また、美少女を目の前にして触るどころか、服を脱がしもしない未来人は、ラノベ読者の揶揄として読むこともできる。

が、あとがきをみて唸った、これはメタラノベとしての読み方ができますと書いてあるのだ。

あの筒井康隆が、あとがきとはいえ、そう簡単に手の内を明かすであろうか?
これは、賢しらにメタラノベ批評をするアマゾンレビューをみて、「やーい、ひっかかったひっかかった、けけけけ」と嗤うための罠ではなかろうか?
ならば、この作品は書評空間をも内包する、メタメタ構造になる

ただし、この解釈でよいかも解らない、この辺の座りの悪さが筒井作品の魅力であり、大田が悪いところだ(もちろん、この場合編集者が大田でない可能性も考慮に入れなくてはならない)
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
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No.53:
(5pt)

筒井先生がまたやった

「シナリオ・時をかける少女」と最近のラノベ(涼宮ハルヒの憂鬱とか)を足してそのまま出しちゃった感じです。
ええ、いつもの筒井先生ですが、この御歳でこれを飄々と書いてしまうことに感動を覚えます。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.52:
(3pt)

ラノベでもないしメタラノベでもない

読後に思ったのは
これはラノベではない、ということです。

どうしてそう思ったのか考えたのですが、
若者の悩みや葛藤などの心理描写に欠けている、という結論になりました。
僕にとってラノベは青春小説であり、主人公の独白があるものを指すようです。

ラノベの形態が基本的に一人称なのは、
主人公の心情に描写の重きを置きたいからでしょう。

ラノベを本当に批判したいのなら、もっと作者が登場人物に近づいて書くべきではないでしょうか。
そして、若い軟弱な男を批判するならば主人公も男にすべきだと思います。

女の子が主人公で、その彼女が未来の状況を冷静に分析した結果、
ラノベを読むような軟弱な男がその原因である、という結論に至る。

これで若い読者の感性に訴えることができますか?
本当に批判しているとは思えません。

つまるところ、この本は実験小説なのではないでしょうか。
古典的なSF小説にラノベに出てくるような登場人物を組み合わせるとこんな話になる、
というような。
それ以外にうまく言い表すことができません。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.51:
(4pt)

なぜ書いたのか?を考えながら読みました.

ライトノベルと言うカテゴリに挑戦した著者の意図を考える.
挿絵にもラノベでお馴染みの絵師を起用している辺り歩み寄りを感じさせる.
内容に関しても,ラノベの流れを骨子としていると思えるが,やはり筒井さんの本だと感じされる部分が多い.
小説は多くの場合フィクションなのだと言う事を考えるとどこまでやっても良いわけなのだが,
その辺りも絶妙に心得ていると感じさせられる.
この作品を書き上げた後,同様のコンセプトの作品が出るのであれば読んでみたいと感じさせられた.
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.50:
(3pt)

平常運転(笑)

前半は、まあ、映像化したらモザイク必須だが、全裸シーンがあるわけでもなく、さっぱり爽やかなエロスと青春模様が展開される。
 だが後半に入り、舞台が未来に移ると、クライミライについて解説が入る。
 文明は衰退、人類は虚弱化、おまけに生物災害まで発生。男性の草食化は進行して、生身の女性を前にして欲情はしても抱く気にならない。ここら辺のシニカルな展開はいつもの筒井康隆だ。

 初のライトノベルで、過去の作家たちが越えまいと引いていた一線を簡単に越え、更に自他両方の過去作品を簡単に連想させるようなパロディを盛り込み、いつものアイロニカルな作風も忘れず加えた問題作を書いた筒井康隆氏。

 喜寿を過ぎてもまだまだ意気軒昂のようだ。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.49:
(3pt)

ラノベじゃなくて、正統派古典SF

自分は若い頃はよくSF小説を読んでいて、筒井先生の作品もいくつか拝読させて頂いたのだが、エログロ描写がキツすぎて敬遠する傾向があった。
しかし御歳七十七にして初めてラノベを執筆されたというので、これは読まねばならんだろうと手に取った。

読み始めは、実験のために採取…とか、なんだかエロマンガみたいな設定だなぁ…くらいの感想しかなかったが、読み進めるうちに、生物学実験の丁寧な描写、それでいて冗長な専門的記述を続けることも無いテンポ良く話しが進む軽快さに惹かれていった。そこはさすが大作家の筒井先生である。
ただ、お尻を撫でたりするとか、やはり所々は昭和のセンスだなぁ…という気もした。

最も感心したのは、筒井康隆&いとうのいぢというタッグで、時をかける少女やハルヒのようなものを期待している人に、それらのオマージュでちゃんと応えている所である。
客の読みたいものを出す、さすがはプロ中のプロだと思う。
のいぢ先生の挿絵は秀逸で、こんなモノを手に持ってる女の子の絵、のいぢ先生はどう思いながら描いたんだろう、とかニヤニヤしてしまった。

情けない男ばかり出てくるのにもちゃんと意味があって、未来がこうなってしまった理由の種明かしの場面では、あの惨事がモチーフになっていて、これが2012年に書かれた新しい作品なんだと再認識した(あとがきで早く出したがっていた理由はそれなのだろう)。
未来人はHGウェルズのタイムマシンのエロイ、敵やカエルにはモーロックっぽい印象を受け、タイムパラドックスの説明などにも、これは王道の古典SFだなぁ…という感想を持った。

読後感は、子供の頃に読んだどの古典SFにもあった、この腐った社会をどうにかしようぜ!みたいな熱いノリを感じて、なんだか懐かしい気持ちになりました。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.48:
(5pt)

え?ラノベ??

筒井先生がラノベ??
ちょっとびっくりしたのが本音でした。
こわごわ読みましたが、結局はいつもの筒井先生のノリ。^^;
それでも、いつもよりは控え目かな。

表紙が可愛らしすぎて内容とのギャップに笑いました。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.47:
(5pt)

とことん人をバカにしている

バカにされたくなかったら、俺のレベルに追いついてみろと、挑発されて三十数年、手にした新作はこれなんだから、もうあかん^^;
知能も知識レベルも段違いの天才の技として、みんなとことん、バカにされろ!
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.46:
(3pt)

イラストが違えばラノベじゃないかも

やっぱり作者の世代が違うんだろうなと納得した。
キャラクターの男女ともに、反応のひとつひとつに自分とズレがある。
ライトノベルが売りにする、女の子の可愛らしさが前に出てこず、時に嫌悪感を抱くところもある。
「これはないだろう・・・」とつっこみを入れながら読み進めた。
しかし逆に、そういうものだと割り切ってしまうと、それはそれで味があるようにも思えた。
次はどんなエロティックな展開がくるんだろう、と期待してしまう。

あと矢座間、いくらなんでも可哀想すぎるだろうw
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.45:
(2pt)

氏の一般作品の方がよほど読み易く面白い。大田氏が悪い。

ご乱心だな、流石に喜寿ともなると耄碌してしまっても致し方ないかと残念に思える。大田氏が悪い。
一般小説の方が面白く、同じラノベテイストの作品に限っても時をかける少女の方が面白いと言うのが皮肉なものです。大田氏が悪い。
こんな作品は買わず、氏の本業の方の作品を読む方がよほど為になるでしょう。大田氏が悪い。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.44:
(1pt)

意図は分かりますが

筒井康隆については時をかける少女くらいしか知らない者です
まあこの作品はラノベらしきストーリーを装っていますが単純にオタクというか
いわゆる草食系の男、資本主義などを批判してお前ら今のままじゃ未来は
こんな風になるぞって警告してるような内容です
テーマ的にも何を今更って感じですがまあ書きたいことは分かります
しかしちょっとやっつけ仕事な感じが否めません
出版社側に対して不満もあったようですが少し投げやりすぎな感じです
わざとラノベを馬鹿にするような文章やストーリー展開にしたんでしょうが
その上でラノベを越えるようなおもしろいものを作ってほしかったです
問題提起するだけしといてあのまとめかたはないと思います
それを含めてラノベってこんなもんだろって嘲ってるつもりなんでしょうか
いろいろ御託を並べましたがはっきり言えばつまらないです
ラノベとしても小説としても失敗作だと思います
筒井康隆のファンの方の持ち上げ方がなんとも言えなかったのでこのレビューを書かせてもらいました
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.43:
(3pt)

とりあえず太田が悪い

筒井康隆がライトノベルを真剣に莫迦にした作品。
あとがきを読めばどういうスタンスでこの作品が出来たのか一目瞭然で、
自分はライトノベルが好きだけど、筒井康隆を憎めない(笑)

筒井康隆のファン、特に「時をかける少女」のような作品が好きな人は読まないのが賢明だと思います。エロ本ですので。
私は特にファンという自負無かったのですが少しショックを受けています。 あと、知り合いにも読んでほしくないな。
変な誤解とか生まれるかもしれない。もしそうなったら、太田が悪いと思う。

まあ、色んなことを言いましたが話のタネになるくらいしか価値のない作品だと思います。
私的には、カゲロウみたいなもんです。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.42:
(2pt)

どうにもこうにも

今までラノベというものを読んだことがありません。
ですので一体何をもってして「ライトノベル」と位置づけるのかはわかっていません。
今回、筒井康隆を集め始めてから初めてリアルタイムで購入する本であるという理由だけで予約しました。

発売日に届き、読みましたが私の心にグッとくる事はありませんでした。
半分ほど読んだ辺りでしんどくなり、栞を挟んだまましばらく放置したことを思い出します。
最後まで読んでも結局は何も残らず、予約までして買ったことを後悔しています。

価格とページ数が見あっておらず、挿絵も人物が大写しになっているだけで情景が伝わらない・・・
買って後悔した本は生まれて初めてです。二度と筒井康隆の書いたラノベというものは購入しないと思います。
次があるのかどうかも知りませんが・・・。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.41:
(5pt)

いい意味で裏切られました

はじめの5ページくらいは、「筒井御大も小説が売れなくてエロに走ったか?」と思っていましたが、だんだん話に引き込まれ、最後の10ページで圧倒されました。ラノベ仕立てや人気イラストレーターの挿絵は、小説を読まない若者への小道具かもしれません。話の構造は、広瀬正氏へのオマージュでしょうか。ほんとうに若い人に読んでほしい作品です。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182
No.40:
(1pt)

ロートレック荘から何も成長していない

下品なパロディ、とも呼べない精子の山。別に比喩ではなく、そういう内容。
いや、うん。新規性ないわこれ。「プロパーが持てない外部からのメタ視点で驚かせてやるのだフフン」と豪語して出て来たものがこれか、と失望を禁じ得ない。内側の人間って、ためつすがめつメタったりアンチったりするのも大好物なのだ。この程度のもので「お前らが想像も出来なかった一次元上の視点だ!どうだ驚愕しただろう」と言われても。
やはりメタ・アンチは愛あってこそと痛感する。外からの視点で中の滑稽さを戯画化するつもりで、実際の所、外からの無理解に満ちた偏見をそのまま曝すだけではお粗末。痛い所を鋭く衝いて怒らせてやろうという企画意図を実現できてないだろ…。嫌いだから嫌がらせして怒らせるだけで、批評や揶揄になり得ていない。ロートレック荘をミステリプロパーには思いもよらない画期的なものと自画自賛していた時代から何も成長していない。

ラノベをナメているのみならず、筒井康隆をもナメているように感じる。筒井っぽさの低次元なセルフ模倣にしか見えない。これぞ筒井と思う人は、本当の筒井康隆を知らないのでは。かつては叩かれても面白くしに行くイチビリ気質で、叩かれるのは結果だった。だが今や、それが目的。いつからか、叩かれるのが正義の証で大勝利という予防線含みのカルト気質に変容してしまった。痛々しい。

昔のように権威をおちょくり噛み付けば批評性も持ち得ようが、その逆で、権威が気に入らないものを踏み躙りにかかる唾棄すべき営為に堕している。「若造ラノベオタ発狂ザマアミロ、思い知ったか」は憎しみと蔑視によるバッシングにすぎない。よろしい、ならば戦争だ。
いや、感情の赴くままに気に食わない物を叩くのは、まだ理解はできる。「これでラノベしか読めないガキどもに本物を教えて取り込める」という、自分は高みにいると奢った植民地主義言説がおぞましすぎる。なんでこう、マンガやラノベやYAの読者を奴隷狩りの対象と捉える驕った発言が出るんだろう。なんである年齢以上の世代って、口汚く罵れば配下に組み込めると思ってるんだろう。お前おっくれってるぅーと頭ごなしに罵倒されたら羨ましがって物買ったり弟子入りしたりするのは、同一価値観の上での優劣を信じていた激マゾな昭和人だけ。現代人は当然、そんなことされたら敵かねじれの位置に回るよ?そういう態度がニュービーに反感を抱かせ先細らせてきたのではないか。これは筒井康隆当人ではなく筒井を神輿に担ぎたがるような人々の罪。猛省を促したい。
ただまあ、批評性を捏造して遊ぶのって、まれによくある。この本が批評として機能するかというと到底しないが、この本を取り巻く高評価は批評への批評として機能するだろう。
ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ビアンカ・オーバースタディ (角川文庫)より
4041037182

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