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パーマネント神喜劇
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パーマネント神喜劇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.54pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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この作家の作品は初めて読みました。こういうのは、脱力系小説と呼べばいいのでしょうか。漫画のような内容で、実際、子供向けにテレビのアニメにすれば、人気が出そうですね。4つの短編は連作になっています。縁結びの神の一人語りという形式を踏んでいます。 「はじめの一歩」に出てくる男性は、今どきの草食系男子を連想させます。デート中、女性の方が男性よりも先に歩く描写は、私のような還暦過ぎの年齢の者には考えられません。女性というものは、常に愛する男性の二~三歩後ろを歩くべきという考えは、古い老人の固定観念でしょうか。 「当たり屋」ですが、実際に今もそのような職業が存在するのでしょうか。一昔前までは、新聞やテレビで良く聞く話でしたが、最近ではあまり聞きません。最後に、この男性がまともに働こうと改心したので、ほっとしました。 「トシ&シュン」は、話が少し凝り過ぎです。何回もひねりがあると、読者は疲れてしまいます。この作品だけ、初出が「別冊文藝春秋」で、他は「yomyom」なので、少し違う色を出す必要があったのかも知れませんね。 「パーマネント神喜劇」ですが、ようやく自分でも素直に読める内容となりました。私はクリスチャンなので、神社の初詣で願いごとをする習慣はありません。そもそも、多神教と違って一神教の神は人間の願い・夢・欲望をかなえる存在ではありません。ですから、ここでようやく登場する大神様に近い感覚です。まあ、旧約聖書の世界観ならば、このままこの縁結びの神が祀ってあるこの地域は、まるごと吹っ飛んでしまうという、悲惨な結末になるのでしょうが……。 総体的に言って、お気軽に読める作品であって、活字離れが進む現代において、何も考えずに楽しめる娯楽作品に仕上がっていると言えるでしょう。 | ||||
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つまらなくは無いのですが、「鴨川ホルモー」のような突き抜けた感じを期待すると、無難なところに落ち着けたかなという気がします。 「鴨川ホルモー」では負けたときのペナルティである「大切なものを失う、でも大丈夫」(だったと思いますが)、というバランス感覚が絶妙でした。 しかし本作では、良い話的なオチのつけ方が普通で、絶妙さが感じされませんでした。 万城目氏の作品をはじめて読むなら、「鴨川ホルモー」か、「鹿男あをによし」をお勧めします。 | ||||
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万城目学の本を何冊か読んで期待した分あまりおもしろくなかった。残念だった。 | ||||
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縁結びの神様が人間の願いを叶えてあげるお話です。 恋愛成就もあれば、仕事で成功したいなどさまざまな願いがあります。 評判がよかったのと、物語のあらすじを広告で読んで面白そうだったので読んでみました。 神様が出世していくのですが、そのシステムが非常に複雑で分かりにくいのと、人間の願いが簡単に叶い過ぎというか、もう少しストーリーに紆余曲折があってもいいのではと思ったので、そこを2つ減点して、星3で。 設定としては面白いアイディアだと思うのですが、もう少しストーリーを分かりやすくまとめる力があればいいなと思いました。 | ||||
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言霊ってものを得られたので良い読書になりました。 ミステリーも少々あり。エンタメとしてもよし。 | ||||
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全4篇の各50~80頁程度の短・中編集。他の方の感想にもあるように既刊の文庫に収録されている作品もあるらしく、その点は注意が必要なようです。 縁結びの神社の神が人の願いを叶えその結果どうなる、というよくあるような設定ではあります。しかし、神様にかかわった人間だけの話に終わらず、神様のしゃべり口調で神様側の事情や都合もオチも書かれ、工夫がなされてるなと思いました。 基本的にはクスリとした笑いも混ざりながら、全編ともほっこりと心温まるストーリーです。縁結びの神様だけあって、表題作以外は男女の結びつきが関係がある話です。4編ですがどの作品もパターン化にならず、特に『当たり屋』『トシ&シュン』が印象に残りました。 | ||||
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四編の短編集。まずまず面白いが、万城目さんの作品としては、期待値が高いだけに今ひとつだった。三本目の「トシ&シュン」が佳作だと思ったら、これだけ先に書かれていたらしい。でも、一番古いのは7年前に書かれた最初の「はじめの一歩」。あとは大地震被害への鎮魂をこめて一冊にまとめた感じ。 ただ、センスの悪いおっさんタイプの神様が出てきて一人べらべらしゃべる始まりが、どうも出オチっぽい。読んでるうちにジワジワ面白く「この神様おかしいなあ」と、なっていくのが理想だったなあ。 | ||||
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神社の神さまの日常(仕事ぶり)と、神さまに遭遇した人間たちの模様が描かれている短編集。 新作かと思っていたのだが、「トシ&シュン」というタイトルに見覚えがあった。オムニバスの文庫『時の罠』に収録されていた作品だ。その他に、だいぶ前に「世にも奇妙な物語」で実写化された「はじめの一歩」も(初出が2010年となっている)。 「当たり屋」「パーマネント神喜劇」は2016~2017年に書かれた新しい物だが、半分がすでに世に出て十分に広まっているものと考えると、これを新刊で出す価値があるのか・・・と少々疑問(だからこその1,300円という低価格?)。それよりも早く誰も読んだことがないくらいおもしろい長編を早く出して欲しい。万城目さん、苦しいか。 『時の罠』で読んだ「トシ&シュン」は間違いなく面白い。今回2回目として読むわけだが、何回読んでも色あせない名作短編だと思う。時として正解にあらがう事が本当の正解、という、よく映画で拳銃を突きつけられた時に交わされるような「信念を曲げる位なら殺された方がましだ」「よくぞ言った。お前を気に入ったので殺さないでいてやろう」的やりとりをここまで上手く話に盛り込んで、ハッピーエンドとなるのはすごいと思う。 「はじめの一歩」も「まずはじめに」というのが口癖という男が出てくる時点でおもしろくなるのが分かるくらい、魅力的。どんでん返しもあるし、付き合っている男女の会話も含めて、全体の雰囲気が好きだった。 あとの二つは、やはり最近の万城目さんの勢いが落ちているのを象徴しているかのような作品である気がする。 特に「パーマネント神喜劇」は「トシ&シュン」に話の核がちょっと似ている。時として正解にあらがう事が本当の正解、というやつ。短編集で似たようなアイデアはちょっとな、と思ってしまう。 ずっと出てきた神フリーライターが「ちはやふりー」と名乗り出す辺りのネーミングセンスはすごくおもしろいのだが。 万城目さんには期待しているので早く新作が読みたい限り。 | ||||
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