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(短編集)
13・67
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13・67の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全62件 41~60 3/4ページ
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この小説は 2013年から遡って1967年まで、二人の主人公が事件を解決していく内容。 家族間の殺人事件から三合会の組織犯罪、警察内部の腐敗など6つの物語りで構成されている。捻りに捻りを加えて更に反転のある結末が目立った。香港はビジネスと夜景や食べ物の国とだけ知っていた私は香港と言う国についてもっと勉強したくなった。 イギリスの植民地だった香港は97年中国に返還されて、 今までの香港のシステムを向後50年間認めるとの約束を中国政府から貰っている状態で果たして50年後の香港はどう変わるのだろうか! | ||||
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キャラクターに魅力があり面白かったのですが、 逆年代記ではなく普通の時間軸のほうが分かりやすくて良かった気がします。 | ||||
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高評価に期待し過ぎた。 期待し過ぎず、レビューを深く見ないで読めばそこそこ楽しめたかもと思った。 確かに年代を逆送して展開していくのは面白かったし、成長を見せる登場人物には魅力も感じたが…凄い面白かったかと言うとそうでもない。 特に最終話が面白いとの評価が多かったので期待していたが、自分的には「ふーん」程度で特別ビックリはしなかった。 | ||||
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「週刊文春ミステリーベスト10」で、20年以上も愛してやまなかったフロスト・シリーズの最終作「フロスト始末」を押えて堂々1位に輝いたのが本書である。「このミステリーがすごい!」では2位だったが、1位の「フロスト始末」とは僅差。ただ順位が定まってなかった昨年の10月か11月に、日経新聞の書評に本書が紹介されており、注目すべき作品だとは知っていた。香港映画は数多あるが、香港警察小説を読むのは初めてで、6編からなる中編小説である。単行本上下2段500頁弱のボリュームなので、先ずは量的には満足である。 「13・67」という珍しいタイトルは2013年から1967年への逆年代記で、香港の其々の時代や複雑な世相の中で起こった難解な事件をクワンという名刑事が解いていくのだ。基本的には私の好みではない本格ミステリーだが、単純に犯人は誰かを追うだけではなく、その背後にある香港の時代と香港警察の宿疴を背負い込んでいるので、緊迫感の質が違う。従って、作者もあとがきで触れているように、全編読むと社会派の衣を纏うという、不思議かつ魅力的な作品に仕上がっている。 長くなるので個々の作品の感想は簡潔に書く。1 紛うことない本格推理小説で、この中編集を読む心構えが出来る。 2 プロットは横山秀夫「囚人のジレンマ」に似ているが、内容は似て非なるもので、感嘆!。 3 内容は充実しているが、243頁上段7行目の、あるいは機械があれば、の機械は前後の文脈から機会ではないか?。 4 切ないラストの余韻。 5 誘拐事件と見せかけて・・・。 6 カーチェイスのオマケがあり、予想していた登場人物の名前を見事に裏切られ、直ぐに1を再び読むハメになった。 最初に量的には満足と書いたが、質的にも大満足で、久しぶりに読書の醍醐味を味わい、脱帽。 | ||||
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第1話 2013年 酸素マスクでベッドに横たわり耳だけ聞こえる老人(クワン元上級警視)に脳波測定器を付け、弟子の質問 に対し脳波によるイエス・ノーの意思表示のみで事件を解決する一見すると安楽椅子探偵もの。 第2話 2003年 マフィアが経営する芸能事務所の女性タレントの殺害事件にマフィア同士のいざこざが絡む一見する と社会派推理もの。(クワンは嘱託で独自行動) 第3話 1997年 凶悪犯罪者の脱獄と、化学薬品をビルからぶちまけるテロ事件が同時に発生し警察が大忙しになる 一見するとクライムサスペンス。(クワンが定年退職する日) 第4話 1989年 凶悪犯罪者が潜伏するビルをひっそりと取り囲み逮捕しようと試みるも、血気盛んな刑事が暴走し 突入。犯人達を射殺するも民間人巻き添えで全員死亡。一見するとアクションな内容。 (クワンは本部で情報解析する部署の課長) 第5話 1977年 香港人警官の汚職を捜査するイギリス人捜査官の子供が誘拐される。(クワンは現場の班長) 第6話 1967年 労働争議と左翼組織の爆弾テロ計画。(クワンは?) 4話までは真相が深く刑事小説と本格を織り交ぜ技巧を駆使した内容でたいへん面白く感じた。 短編の為、背景描写や心理描写のクドイ部分がなくかなり密度の濃い小説。 5話はそれまでの1~4話に比べひねりが足りず失速気味に感じた。 6話は最後の数ページで驚かされるが、そこに行きつくまでがこの本で一番退屈だった。 なぜ時間を遡る形式をとったのかは最後まで読まないとわからず、ちょっと感動した。 後半がやや退屈な上、結構長めの小説の為か最後の方は若干飽きてきたが、 国内3冠の某ゾンビ小説よりは全然レベルは高いと思う。 | ||||
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連作の本格ミステリ。テレビドラマの「相棒」の香港版をイメージすればいいかと。 時代を順にさかのぼっていったり、第一話と最終話が思わぬところでつながるなど、 いちおう連作にはなっているが、連作であることをうまく活かして切れていない印象。 最終話を読んでからもう一度、第一話を読み返したが、新たな発見もなく。 | ||||
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すごく面白かったです。実は最初の章を読み終わった後、あれ?レビュー高評価の割にこんなもの?と思ってしまったのですが、読み進めていくうちに止まらなくなりました。 まだ記憶に新しい雨傘運動が起こる前の香港が書かれていますが、今の香港社会が抱えるジレンマをより理解できたような気がします。 中国への経済依存の一方で、イギリス植民地という歴史を経た彼らが”先進国”としてのプライドを持ち、中国共産党の強硬な支配を受け入れ難く思っている現代の香港人たち。ここへつながる香港の混沌とした歴史を背景に繰り広げられる物語は単なるミステリーでにとどまらないと感じました。 そもそも私はミステリーをあまり読まないので、ミステリーの分野にどのようなカテゴリがあるのか知りませんでしたが、著者があとがきで述べていたミクロ的には「本格派」の、マクロ的には「社会派」の作品となったというのは、読み終えてなんとなく意味がわかった気がします。 単なるミステリー小説でなく、一つの歴史小説を読んだような、そんな読後感でした。 ちなみに私は今香港に住んでいますが、それもあってか登場する地名やお店の名前でより臨場感を持って楽しめました。 | ||||
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前評判通りに面白かったが、短編集なので読み進めていくうちに、そこまで評判が高い設定や構成にするにはどういう風にすれば良いかを考えてしまったので、完全に入り込めはしなかった。話はどれも香港にとって重要な時代を舞台にしているので、話に聞いたことのある昔の香港を想像しながら素直に読めばもっと楽しめた。漢字を日本語的に読んでしまうか記号でしか認識できないので、ルビがあればよかった。 | ||||
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なかなかのボリューム! 人の名前や地理で少し手こずるものの、展開の面白さで飽きさせない。 続編も期待できる構成で、今年最後の読了に満足出来た。 特に意識せずに書店で即買いしたのだが、翻訳モノで読み始めは少し心配だったが・・・。 最近、香港が舞台のストーリーを多く読んでいるせいか旅にお出たくなってしまう。 | ||||
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香港の現代史上カギとなる年(2013年、2003年、1997年、1989年、1977年、1967年)におこった事件を過去に遡るかたちで、6話の短編ミステリがおさめられている。 ミステリそのものは、ロジックはしっかりしているものの、こじつけや強引なところも多く(実際、「推測」という言葉が時々使われている)、本格ミステリのファンにとっては、もっと捻りがほしい、物足りないと思う箇所もあったのでは。それでも、第6話の最後のところの意外性にはとても興奮したし、タイトル『13・67』の意味付けがやっとわかった。 ただ、第5話の「借りた場所」、第6話の「借りた時間」は、そのタイトルと本文内容の組み合わせが今一つしっくりこなかった(自分がそこまで読解できなかっただけかもしれないが・・・)。「借りた場所(Borrowed Place)」、「借りた時間(Borrowed Time)」というフレーズがハン・スーインの『慕情』から受け継がれる何とも言えない味のあるものであることからして、これらフレーズを使うならミステリ・ロジックとこれらフレーズとに関係性を持たすなり、ミステリ性と社会性をもっと連関させるなどして、もっともっと大切にこれらフレーズを使ってほしかった、というのが本音、個人的には。 とは言っても、『13・67』には、どんなに都市が発展しても香港が持つ決して変わらない香港性が一本しっかりと通っている。それぞれの年の社会背景にあって、旺角、油麻地、尖沙咀、湾仔、セントラル、レパルスベイなど地名やストリート名がところどころにちりばめられてもいて、事件やその取り巻く人間模様をさりげなく盛り上げている。香港好きにはたまらない一冊と思う。 | ||||
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雨傘後にその余韻の残る香港に来た身としては、ともかく読みたくなってしまった本書。 途中まで読んで、あまりの面白さに嬉しくなって、原書をチェックしたくなってしまった。 ひとつの理由としては、香港人の人名がちょっと読みにくかったので。 通常香港人は英語名を持っているけれど、本書の中の表記はほとんど中国語。ジャッキー・チェンと成龍、ドニー・イェンと甄子丹、アンディ・ラウを劉徳華、ジョン・ウーを呉宇森と書かれると、ちょっと分かりにくいのと同様、香港人の名前を漢字だけで書かれるとかえって分かりにくい。 近所の本屋で見当たらなかったので、香港一大きな本屋に行ったけれど、『獄門島』や東野圭吾、はては『黒死館殺人事件』の翻訳本まで積んである中にも本書が見当たらなかったので、最後は店員に出してもらった。 でもよく見たら、台湾の出版本ではないか。要するに広東語版はないのかな。 雨傘運動直前の2013年から英国植民地時代の1967年まで遡る6つの話それぞれがミステリーとしてひじょうに上出来でいろんなパターン書いていて、最後の驚きの仕掛けまで飽きさせないけれど、香港の地理や歴史について少し知識があるとさらに面白さが増す。ちょうど東京の銀座、新宿、原宿、浅草、お台場といった場所がそれぞれどんな性質の場所か分かっていると東京舞台の小説が楽しめるのと同様に、人口、面積とも東京都の半分くらいに凝縮され、英国植民地から中国に返還され現在一国二制度下へ目まぐるしく動いている香港においてはなおさら。 最後の話の1967年においては、香港島と九龍サイドにはまだトンネルはなく、人も車も船での往復。文化大革命に影響を受けた民衆暴動のこの時期の不穏な空気と、一国二制度の将来への保証に対する漠然とした不安ただよう空気、これらがやはり重なり、対照して見えてきてしまう。 著者の香港人としてのアイデンティティの問題は『』のインタビューでも読めて興味深い。 著者あとがきに書いてあるとおり、それぞれの物語の舞台のモデルとなった場所は現在もあるので、ちょっと実際回っても楽しめると思う。(あるいはパンダバスさんあたりがツアー企画してもミステリーファンの観光客が呼べるかも) 悲しいかな、周りの香港人にきいても本書のことを知っている人はいなかった。アニメやコミックと並んで日本のミステリーも結構読まれているのに、自分のところのこんな凄いミステリーを知らないとは! 中国本土からのスタッフに原書を貸そうかと言ったら、繁体字で縦書きだから読みにくいとのこと。 なるほど。(中国本土は簡略化された簡体字で全て横書きで統一されている) 華文ミステリーの書き手にとっても、中国本土、香港、台湾といった一概に「中国」と括れない緊張関係の中で、どこを向いて書いていくか。それはとても難しい問題だと思うが、また同時に本書のようなスリリングな傑作が今後も出てくる事が期待される。 | ||||
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巻頭の地図の地名にルビが無く全く読めない時点で興ざめ。その後も、登場人物を含めルビ無しの箇所が非常に多く辟易する。古典ミステリー云々以前に第1章で後出しジャンケンの血縁関係がトリックの肝という時点でアンフェア感を感じ積読行き決定。何が面白いのか理解に苦しむバカミスの領域。あと、章毎に登場人物の明記は必須。その時の年齢の明記もあれば尚分かりやすいかと。 | ||||
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本書のタイトルは1967年から2013年までの出来事を描いているところからきているらしい。香港を舞台にした六つの短編からなる本作だが、どれも水準以上でさすがに国内のミステリーで幾つかの賞をとっているだけのことはある。 香港警察のクワン警視の活躍を描いているが、第一話と最後の第六話で登場人物がつながるところなど、大変うまくできている。また六話ともに、微妙に世界感が異なる点、これは香港の歴史とあいまって、事件も誘拐事件であったり、凶悪犯との銃撃戦であったりと、そこらのバランスも大変すばらしい。 ただ、1960年代に、こんなに反英闘争の嵐が香港でふきあれていたなんで、当時中学生であったわたしは全く知りませんでした。 | ||||
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連作短編集。一作ずつは本格ミステリですが、全体として見たら社会派ミステリです。これが見事に実現されています。海外ミステリはハズレを掴まされることも多いですが、これは大当たりでした。 | ||||
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これは、本当に面白かった!!!! 初めて北欧ミステリー読んだのと同じくらいの衝撃。 香港を舞台にした1967年から2013年までの6つのミステリー。 主人公はクワン警部とその弟子ロー警部。 2013年の話からだんだんと物語は時代をさかのぼっていきます。 訳もよくできていて、警察関係者の名前はカタカナ表記。それ以外の登場人物は漢字表記になっています。 以下、一部ネタバレっぽい文章があります。 が、いくらミステリーといっても何も書かないわけにはいかないので。。 第1話は、いきなり病院のベットの横たわるほぼこん睡状態のクワン警部。 その頭部に装置をとりつけてロー警部の質問について「Yes]と「No]だけで事件を解決していく・・ 「安楽椅子探偵」ならぬ「ベット探偵」?!?! (著者はこのシーンを思いついて、この本を書くことにしたとのこと) 最終話だけが一人称で物語が進んでいき、最後の最後、この登場人物の氏名が判ったところが、衝撃! 再度、第1話から読みたくなる!!! 今年、私が読んだ小説でベスト1かも??? 超~超~超~お勧めです。 香港ってこんな歴史だったんだ・・・と知ることもできました。 北欧ミステリーの新刊が少なくなったところで、これからは香港・台湾ミステリーを読みあさるかも?? おしむらくは、巻頭の地図がもうすこし詳しかったらうれしいかな。 | ||||
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「黒と白のあいだの真実」、「任侠のジレンマ」、「クワンのいちばん長い日」、「テミスの天秤」、「借りた場所に」及び「借りた時間に」の全6つの中編から構成される香港警察の伝説<名探偵>警視クワン及びその弟子のロー警部を主人公とした連作中編集。本作の特長は何と言っても、香港を舞台とした警察小説でありながら、謎解きミステリを指向している点であろう。勿論、警察自身の汚職体質やマフィアを初めとする香港社会の暗部及びそれに立ち向かうロー警部達の正義漢振り・矜持も描かれてはいるが、読後の印象として残るのは卓越した"騙し"のテクニックであろう。 特に、冒頭の「黒と白のあいだの真実」には完全に騙された。一言一句読み落としがない様に慎重に読み進めたのだが、結局、二重三重に騙された。読者の予想の遥か上を行く作者の力量には舌を巻いた。「囚人のジレンマ」をもじった「任侠のジレンマ」も良く練ってある。何名かの著名人が、「どうせ嘘を吐くなら、大きな嘘を吐け」、と述べているが、それを地で行った大きなスケール及び緻密な構成には感心した。「クワンのいちばん長い日」は、クワン警視の定年退職(後に嘱託)日に起こった複数事件の同時解決を扱った一作だが、少し読み慣れたせいか、やや凡庸に映った。と思いきや、本編は次編「テミスの天秤」の前哨戦であって、「任侠のジレンマ」にも似たこの次編の疾走感と壮大なスケールには、これまた感心した。「借りた場所に」は、誘拐もので、一応の捻りがある佳作だが、どうやら、「クワンのいちばん長い日」以降、香港警察の腐敗体質及び香港、中国、イギリス間の権力・政治闘争に重点を置いているという印象を受けた。社会派小説の趣きもあるのだ。掉尾の「借りた時間に」も、この流れを汲む一人称の語りだが、語り手の「私」の正体にはスッカリ騙された。 各中編は必ずしも時系列順ではなく、特に冒頭及び掉尾の両編を筆頭とした、その全体構成の妙にも唸らされた。チェスタトン風の奇抜なアイデアを、壮大かつ重厚として読者を圧倒する傑作だと思った。 | ||||
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香港警察に馴染みはないし、第1話では「ホンマかいな?」と思うようなシチュエーションで話は始まるし、話題になっている本なので購入したものの「失敗したか?」と思ったのですが、読んでいるうちにどんどん面白くなり、夢中で読み終えました。 収録された6つの作品は、それぞれ香港社会に大きな影響を及ぼした出来事があった年が舞台で、それが作品中に通低しているのだそうですが、正直、国際情勢オンチの私には、そこまで理解が及んだとは言いがたい状態です。 しかし、ミステリとして、警察小説としては、抜群に面白い!最近の日本の警察小説は、ともすればキャリアとノンキャリの対立、組織の軋轢などが絡んできますが、本作は香港警察の「名探偵」クワン刑事の名推理がストレートに楽しめます。クワンの人柄もとても魅力的ですし。 今年読んだミステリの中で、国内外合せて1番よかったと思います。 | ||||
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香港警察モノといえば映画「インファナル・アフェア」(相互潜入ダブルスパイ)や「男たちの挽歌」(兄弟の確執)などド派手なアクションものが、まず最初に思い浮かぶ。これに挑戦するかのごとく、なんと本作は「車椅子探偵」「安楽椅子探偵」をはるかに超えた「無意識探偵」、つまり臨終の直前の病室で耳だけは聞こえて、特殊な医療器械の反応により「YES」「NO」を発することができ、犯人の自白に対して虚実を暴く、というまさに度肝を抜かれるスタート。 さらに「逆編年体」というか「倒置法」で徐々に年代を遡っていくという手法も斬新。作者のミステリーに対する造詣も半端なものではなく古典派」「本格派」「トリック」「社会派」「警察小説」「ハードボイルド」「007などの映画」まで物凄い勉強量と知識を感じずにはいられない。 随所に挟み込まれるセリフも素敵で「池の底には泥がある。かきまわさなければ上のほうの水は透明なままだ。」「あるシステムの強さはどれだけ強いかではなく、どれだけ弱くないかである。」「殺人は殺人そのものよりも、その後始末が難しい。」「まともな奴は警官にならない。」などなど。 今年のほぼ最後に出会えたナンバーワンのミステリー小説です。作者、編集者、出版社に大感謝! | ||||
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中国系のミステリははじめてでしたが、とても面白かったです。 社会派はあまり好きじゃないミステリファンも大丈夫です。 短編ですが一つ一つの内容が濃くこんなに詰め込んでいいのかと言う感じすらある。 最後の仕掛けはとても良い余韻。 国内外で今年一番なのは間違いないですが、オールタイムベストにも入るかも。翻訳のレベルもかなり高い。 | ||||
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香港の歴史、地理と雰囲気が伝わる警察小説。 欧米の翻訳小説とも日本の小説とも似て非なる味わいを楽しめる。 | ||||
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