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IT(イット)
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IT(イット)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全57件 41~57 3/3ページ
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物語を読みながら、途中でふと手を止める。 そして、左手に残されたページの厚みを確かめる。 そして、それがまた少し薄くなっていることに、溜息をつく。 何度もそれを繰り返す。 そんな読書経験をしたことは後にも先にもこの一度しかない。 | ||||
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「20世紀少年」に似ている。第十章の再会の場面はとてもワクワクした。ただ、情報量が多すぎて参った。主人公が多く、時間軸が行ったり来たりするので、物語を追うだけで精一杯だった。今が”いつ”で、”誰の視点”なのかが、しばしば分からなくなった。しかも描写が精密。この辺は、ちょっとジョジョに似てるかな。2000ページ近い長編だが、途中で嫌になることなく一気に読めた。実際に起こった出来事を、話して聞かされたような感覚。「ああ、これは実際に起ったことじゃなくて、小説なんだっけ?」と、読み終わってからしばらく気がつかなかった。いつの間にか私の中では、”実際に起こったこと”と認識されていた。実際に、メイン州にはデリーという街があって、ビルをはじめとするあの7人が生きている。没頭したという感じでもない。強いて言えば、新聞や手記・日記を読んだ感じ。なんか変な感覚だ。ただ、物語の細部を楽しむ余裕が全然なかった。再読すれば面白いのだろうが、長すぎてなかなか読み返す気にはならない。 | ||||
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僕は半年かけて読みました。 登場人物達にものすごく惹かれ、その半年は自分もデリーの街にいる気分でした。 家の近所に不動産屋ハウスコムの看板広告があるのですが、それを見るたびに、ベン・ハンスコムを連想していました。 いじめっ子ヘンリー・バワーズは怖かった。 なぜか、刑務所で月の声を聞くヘンリー・バワーズの姿は印象に残りました。 ベヴァリーの夫も怖かった。 相手が蜘蛛とかだったら怖くないのだけれど、人だと怖い。 今、またあの六人とヘンリー・バワーズに会いたくなり、再度読み始めました。 ベヴァリーの夫は嫌だけど。 ハイヨー、シルヴァー、それいけえええ | ||||
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デリーの町で暮らす7人の子供達が協力して「IT」と対決する。 その「IT」は、イットというぐらいなので、正体は分からない。 でも、「それ」は確かにいるのです。 誰もが子供の時に感じる身近な恐怖がこの本にはあります。 その印象は、スタンド・バイ・ミーを彷彿させ、7人の友情は、 覆いかぶさる恐怖の影と対照的に、とても眩しく感じます。 そして、その恐怖はいろいろな形に姿を変えて、子供たちを襲います。 その象徴として、ピエロが登場します。 私も、この本を読む前から「ピエロって怖い・・・」と思っていたので、 昔から思っていたことが、そのままド〜〜ンと目の前に突き付けられたような気がして、 かなりの恐怖を受けました。 それはさておき。 その7人が大人になって、再度、その「何か」と対決する事になります。 物語は現在と過去を巧みに行き来しながら、圧倒的な恐怖が7人を襲います。 思い出したくない過去に押しつぶされながらも、 仲間が減っても、なお「IT」と闘わなければならない。 それは、自分自身との闘いでもあり、過去との決別への闘いでもあります。 「IT」に立ち向かわなくてはならない。逃げることはできない。 その心理描写を巧みに描きだして、長編であるにもかかわらず、その長さを感じさせません。 そして、その「IT」は意外な正体です。ほんま、意外です。 とにかく、怖いけど感動する。読みはじめたらやめられない。これ保証つき。 う〜ん、この面白さをうまく表現できないのがカナシイ。 私はキング作品の中でピカイチの作品だと思います。 | ||||
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モダンホラーの最高傑作。 「IT」は最初ドラマで知りました。 そのドラマに出てくるピエロが子供心に強烈なトラウマを刻んでくれたんですが、原作は主人公たちの少年時代のエピソードと成長してからの生活の対比などがさらに詳細に描写されてます。 キングは本当文章が上手い。こんな比喩や表現があったのか!と目からぽろぽろ鱗が落ちます。心理描写も秀逸。軽やかなユーモアを交えた筆致が深層にひそむ恐怖をじわじわ炙り出します。 ピエロの不気味な存在感は勿論なんですが、本書一番の見所はやはり郷愁誘う少年時代の夏休みの描写。大人に秘密の河原の隠れ家、映画館でやりたい放題のいじめっ子、淡い初恋、吃音癖もちの頼れるリーダー、はみだしっ子たちの集まり、初めて吸う煙草の味…… 読んでて胸がきゅんとするほど懐かしい。 ああ、友達っていいなあ、仲間っていいなあと思います。 子供たちの日常が光に溢れているからこそ、デリーの裏にひそむ悪意の脅威も際立つ。 煙穴の場面と最後のチュードの儀式の場面は過去と現在が交錯しサスペンスを盛り上げる。 人の恐怖に付け込みさまざまに形をかえるITの正体とは? 六人は二十七年の歳月をこえてITと決着をつけることができるのか? | ||||
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初めは「なんでピエロ?」と思ったが、実際は深い。子供の恐れる心を具現化し、その姿となって襲う。大人はもはやそのような存在など信じられないから、“It”を見ることすらできない。そして、不可解な子供の死や失踪も、勝手にそれらしい解釈を付け加えて、よしとしてしまう。それでは説明のつかないことがわかっていても。。。もし、それを認めてしまうと自分の信じてきたものが揺らいでしまうから。 これは映画にもなっているが、この話を2時間程度に凝縮すると、とんでもなく薄っぺらい話になる恐れがある。だから僕は見ていない。 | ||||
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小説に子供が出てくると少年期の優しい思い出〜……と、 なりがちですが、思い出したくない残酷な感情がタップリ詰まってます。 文化圏の違う場所で生まれた作品なのに、 「そういえばそんな感じだった!」と思ってしまう場面ばかり。不思議です。 これは、子供のとき感じた「原始的な恐怖」を キングが見事に描ききっているからだと思います。 アメリカだろうが、日本だろうが、中国だろうが、ヨーロッパだろうが 関係なく「IT」は子供の時に居ました。 そしてどれだけ「IT」が怖かったか。 読んでる途中で思い出せるでしょう。 | ||||
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「IT」味も素っ気ないタイトルですが、中身は非常に濃いです。 六人の主人公たちが体験する、子供時代の恐怖。そして、それを忘れていた大人時代にまた蘇る恐怖。 優れた小説にはすべてが描かれるとよく言いますが、この「IT」にもすべてがあります。 子どもたちの成長、大人たちの郷愁、甘酸っぱい初恋、せつない恋愛、変わらぬ友情、そして何よりも恐怖。 ホラーですが、読み終えたあとには爽やかな感動さえ残ります。 個人的に、スティーブン・キングの最高傑作です。 ぜひ一気買いをオススメします。 | ||||
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大人になって喪失してしまった、大事なもの。 それがどんなに素晴らしいものだったのか? 主人公と同様、中年になってしまった私は あの輝きを取り戻せないまでも もう一度思い出したいと思った。 | ||||
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春。「クリスティーン」。新しい春の訪れに友情の物語を楽しむ。 夏。「IT」。子どもの成長と故郷を振り返る。 秋。「デッドゾーン」。人生と世界をかみしめる。 冬。「シャイニング」。家庭と親子の愛情に思いをめぐらせる。 「恐怖」は味付けでしかない。 キングの語る親子、家族、恋人、友だちの愛憎の物語を楽しんでほしい。 | ||||
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子供の成長を描く、といってしまうと凡庸な青春小説みたいに聞こえますが、とにかくキャラクターの書き分けが丁寧でスバラシイです。大人が勝手に子供の心理を想像して書くと、独りよがりな描き方になり、興ざめしてしまうものですが、ここではそんなことは心配ありません。タメイキが出てしまうくらい感情移入できます。映画(TVシリーズ?)にもなっていてご多分にもれず原作を超えるものではありませんが、それぞれのキャラクタはなかなか原作に忠実で読後興味があればごらんになってはいかがでしょうか? | ||||
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スティーブンキングの代表作です。子供の時の話と、大人の時の話が交互に展開され、主人公達と友に読者自身も、少年時代に引き戻されます。そこで描写されている子供達を取り巻く環境は過酷で、平凡な家庭で育った私にはあまり共通点など無いはずなのですが、どこかオーバーラップするところがあります。やはりキングは、少年時代を描くのがうまいです。 | ||||
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キングの数ある作品中でも 最も豊饒な作品であると思う。 個人的には指輪物語を強く感じてしまう。ITが蜘蛛である点が 指輪物語のモルドールの洞窟を思わせることもあるかと思うが 何よりホビットのような子供達が力をあわせて 悪と対決していく部分が そう思ってしまう理由かなとも思っている。子供達は まだ小さい頃と そして大人になった後の二回、ITと対決する。最後はついに打ち勝つわけだが 対決を通じて 主人公たちが「失っていくもの」を強く感じさせるものがある点が大きな特徴である。 指輪物語の翻訳者であった瀬田貞二氏は 同書の後書きで「ナルニア国物語は 主人公たちの死で終わる割りには 読後が明るい一方 指輪物語は主人公たちが勝つわりには おもしろうてやがてかなしき である」と書かれていた記憶があるが ITは その部分でも 指輪物語に似ていると思う。 非常にざっくり言い切ってしまおう。本作は子供達が「通過儀礼」を通して大人になっていく姿を描く 一大交響詩である。但し この曲は「短調」で描かれているということも付け加えておく。 | ||||
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知人に「キング読むならこれを読め」と薦められ、はじめは「4冊もあるの!?」と思ったものですが、読んでいくうちに自分の手が4巻まで伸びてしまっていることがとても寂しく、残念でならなかったです。先を知りたいのだけれどもこの話の世界にいつまでも浸っていたい…。こういう気分を味あわせてくれる本はなかなかないです。現実に存在するわけがない「IT」という怪物を、実在してもおかしくないと思わせてしまうキングの凄さと恐ろしさ。読み終えて数日間は不意に排水溝の奥を除きたくなったものです。7人の少年少女のキャラクターがしっかりと書かれていて、ストーリー展開だとかだけでなく、彼らの会話や行動ひとつひとつが「生きて」います。 | ||||
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英語ならではのタイトルですね。その得体の知れない怖いものがなんなのか、その正体がわからないのだから。いつでも見られているような、そっと背後に忍び寄ってくるような、そいつは何ものなんだ!と先が気になってこんな長篇を一気に読んでしまった。私は最初の部分が一番怖かった。背筋をぞわぞわと這い上がってくるような恐怖です。あんまり怖いのでビデオは見ていないのですが、もしかするとこのゾワゾワ感は小説でしか味わえない怖さなのかもしれないですね。 | ||||
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モダンホラーの旗手、希代のベストセラー作家キングの代表的な作品であり、20代で読んだときに、ストーリテリングの妙味にワクワクしたものだ。願わくば、少なくとも今よりずっと想像力豊かであったであろう「少年」のころに出会いたかった一冊だが、空を見上げて空想にふけったあの頃の想像力をどこかにおいてきてしまった大人にも是非お薦めしたい。 | ||||
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数あるキング作品の中で私の一番のおすすめがこのITです。主人公の少年達の住む町に約30年に一度現れ、住人達を殺す怪物IT。物語は彼らが成長し、中年になり、それぞれの道を歩んでいる現在から始まる。彼らは30年前にITと戦った。そして彼らは、再びITが現れたらこの町に戻ってくる、という約束をして別れる。再び現れたITを倒すため集結する元少年達。物語は現在と過去を行き来します。少年時代の描写はノスタルジックで、『スタンド・バイ・ミー』が好きな人には特におすすめです。 文庫で4冊にも及ぶ大著ですが、読んでいて全く長さを感じさせません。これを読まずしてキングは語れません。 | ||||
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