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(短編集)
シャーロック・ホームズの叡智
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シャーロック・ホームズの叡智の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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新潮社から出ているシャーロック・ホームズシリーズの最後の短編集。「ページ数が多くなるので読者に迷惑をかけるという考慮から」それぞれの文庫で割愛された短編をまとめておさめている(「冒険」から二作、「思い出」から一作、「帰還」から三作、「事件簿」から二作) 新潮社版ホームズシリーズのネックは古風な訳とこの余計な配慮であるわけだが(世の中にはとんでもなく分厚い文庫はいくらでもある)、まあそれは最初からわかっていたことなのでまだいい。 それでも「冒険」の表紙にでも「当時の刊行順に読みたい読者にはおすすめしません」とでも書いておいてほしいが。 しかしいくらなんでも、割愛する短編くらい選べと言いたい。 私は「帰還」を読んだ時、説明なくしれっとホームズと同居生活を再開したばかりか医院の仕事をしている様子のないワトスンに「???」となった。そのあたりの事情を説明してくれないなんて、ドイルは不親切だなあと思ったくらいだ。 しかし!本書「叡知」に収録されている「ノーウッドの建築士」にはそこのところの経緯がばっちり書かれているではないか。しかもあとがきによると、これは本来「帰還」の二番目におさめられているはずの作品なのだ。 つまり、ドイルは悪くない。ちゃんと説明していた。 悪いのは新潮社だった。 どういう基準で選んだのかは知らないが、いくらなんでもキャラクターの前提情報が書かれている話を削るのはいかがなものか。 新潮社版でホームズシリーズを揃えた私だが、古風な訳も味があって好きになってきたところだったが、すっかり白けてしまった。 これからホームズシリーズを読んでみようと思っている人には、はっきり言って新潮社版はおすすめしない。 でも内容は良かったので、その分星2にした。 | ||||
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訳文の古さは問題ではない。訳者嗣子による最低限の補訂も経ているし、最近の新潮文庫の版組はとても読みやすい。むしろ19世紀ヴィクトリア朝時代を舞台とするホームズ譚を味わうには最もふさわしい翻訳という評価が定着している。 しかしどうしても気になるのが、この『叡智』の存在だ。訳者による解説に、出版当時(1950年代)の編集方針で厚さを抑える目的で『冒険』『思い出』『帰還』『事件簿』から短編をいくつか外したとある。恐らくは完結した後に、外した短編まとめたこの『叡智』の出版を決めたようだ。 訳者も各解説で当初の短編集から外した作品か内容で劣るものではないと言っているし、苦渋の選択であったことが十分に察せられる(だからこそ『叡智』も出版されたのだろう)。しかしこれは、ある意味では当時流行していた長編の抄訳と同じことだ。 ホームズシリーズは一時の中断を挟んで30年間ほど書き続けられたものであり、やはりそれぞれの時期で内容や作風に変化がある。『冒険』と『事件簿』ではやはり大きく雰囲気も異なる。全作品を通読するのであれば発表順の読むのが望ましいが、新潮文庫の構成はこの視点を欠いている。 個人完訳を最も早い時期(一番ではないかもしれない)に成し遂げた新潮文庫には、ぜひとも本来の構成に改めてこの延原訳ホームズの出版を続けてほしいものだ。 補訂時が最も好機ではなかったかと思うが、何故かなされなかったし、最近の改版でも活字を大きくしただけだった。長く出し続けてきたものは簡単には変えられないのも理解できる。 しがし、新潮文庫では現在は600ページを越える作品も刊行している(少し薄い紙をつかっているようだ)し、この延原ホームズが今後永く読み継がれていくためには、原典どおりに再構成することが望ましいと思う。 | ||||
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本自体は持っているので 新しいカバーが表示されていたので そちらを送ってくれるものとばかり思って購入したのに昔のままのが送られてきました。事件簿も叡智です。それならそうと説明に書いておいてくれれば良かったのに。良く利用していただけに残念です。 | ||||
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