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ネメシスの使者
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ネメシスの使者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全76件 61~76 4/4ページ
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わたしの「正義」、あなたの「正義」、みんなの「正義」が、まったく同一円を描くことはないが、法の名の下、罪を犯した者に相応の罰を与えることに異存はない。 極刑という名の下、「死」を与えることだけが、一概に被害者の身内の心情を慮ることにはならない。 「無期刑」により、一般社会への適合性をじわじわと剥奪し、生きる希望をも奪い生ける屍と化す。 反面、再犯率が上がり、新たな被害者が増え、血税を投入するというジレンマもあり得るが・・・。 そもそも論は、自分だけは捕まらないはずという甘い算段に、行動の結果の見通しに対する想像力の欠陥、他者に対するリスペクトの欠如が問題。 加害者家族だけではなく、被害者家族をも蔑視の、中傷の対象にし、「天誅」という名の玩具を与えられた子どもの如く、匿名をいいことに、ネット上におバカな論調を繰り広げる。 南~無。 大切な人を護るために、誰かのために強くなりたい!! | ||||
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私はこの作者の作品は2冊目です。一冊は、「死に行く者の祈り」でこれも死刑と言う重い題材でした。今回は、死刑制度を真っ向から考えさせられるテーマだと思っていたのですが、確かにそうなんですが死刑廃止論の在り方ではなく被害者と加害者の家族のその後です。ただ、この作品だと2時間あれば読めるのが3日もかかりました。面白くないからではありません。加害者の更生していない我が身の保身ばかりが加害者から語られるのに胸糞悪いのです。それだけリアルなのです。極刑を持ってと言う犯罪者の更生、日本の法律は更生を目的にしています。加害者家族には本当に可哀想なのかわからない時があります。何故なら被害者は2度と生き返ってくれない、その遺族には逆に被害者遺族と言うレッテル貼があり、元の生活などありえない。加害者家族は氏を変えたり離婚をしたりすれば今のマスコミの在り方だと被害者遺族は守られていない気がします。加害者家族が狙われる報復は倫理上、おかしいですが、我が身の事となると恐怖を感じる。ここがまた、リアルで重いのです。だから読み進める手が止まる。考えさせられるのです。とにかく、登場人物がサラッと描かれていますが多いです。そして、この人、ひょっとして犯人か?と思わせられます。物語が動くのは300頁からですのでそれまでに、死刑廃止論者なのか判らない恩情判事や主人公の刑事や検事、それを取り巻く登場人物達のそれぞれの想いが丁寧に描かれています。登場人物全てが被害者遺族、友人、加害者家族、皆が語り部です。ただ、犯人がいきなり判明して、エッて大きな声で自分でビックリしました。しかし、この作品はそこからが始まりだったとは思いませんでした。恩情判事の真の目的にもエッてなりました。死に行く者の祈りは冤罪事件ですから非現実的展開も多いですが、今回はリアルすぎて気持ちが暗くなりましたが、お見事だと思います。 | ||||
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中山さんの司法を題材にした小説は、まず、ハズレがないと思う。 今回は被害者遺族の加害者に対するやり場のない感情から、死刑制度の存廃論に焦点を当てているが、自分もこのテーマに簡単に結論が出せない。終盤で裁判長がその真意を明らかにした場面では、被害者遺族の真の感情を垣間見た気がした。 さすが、中山さんです。期待通りの小説でした。 | ||||
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殺人を犯したものの死刑を免れた加害者の家族が殺されるところから物語は始まります。 日本の司法制度に切り込みつつ、加害者サイド、被害者サイドの双方からも描かれ、 いろいろ考えさせられました。 そして、最後は中山さんらしいどんでん返し。 中山さんの作品の中でも傑作と呼べる一冊だと思います。 | ||||
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『テミスの剣』に続く渡瀬警部シリーズの第二弾。 『テミスの剣』が昭和の終わりに起きた事件に端を発しているとすれば、今作は割と近い平成も半ばの事件を原因として平成も終わりに近い頃の話で、『テミスの剣』の事件が以前に起きた事件という事を踏まえた上で時間軸がキチンと書かれているのは物語の流れを構成するのには欠かせないとは思いますが、なんと言っても渡瀬警部に小手川刑事は『連続殺人鬼カエル男』や犬養隼人シリーズ、ヒポクラテスシリーズにも登場するし、今作で渡瀬警部とある種のバディを組む岬検事は『さよならドビュッシー』シリーズの岬洋介の父親だし、やはりヒポクラテスシリーズの光崎藤次郎教授も登場すれば詳しく触れられはしないが『連続殺人鬼カエル男』の話や御子柴礼司の陰も見えるような気がするし……ある意味、中山七里作品の良いトコ取りみたいにも感じます。 内容的にも単純に犯罪被害者よりも加害者の方が人の税金で安穏な生活してるのっておかしくない?と感じてしまう部分にあえて触れているだけじゃなくキチンとオチ…というか解決を迎えるように収拾を付けているあたり、中山七里さんのストーリーテラーとしての能力の高さを感じます。 中山七里作品の中でも正統派で面白さが抜きん出ている作品だと思いますね。 | ||||
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著者お得意のどんでん返し、とにかく作品のプロットが上手い、話しの続きが気になり、ページをめくる手がとまらない! | ||||
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死刑が当然と思われた殺人者たちが、温情判事と言われた裁判官の判決で無期懲役や何年かの懲役となる。あるとき、その殺人者の母親が、同じ殺し方で殺され、近くには血染めの「ネメシス」の文字があった。そして、同様の第二の殺人事件が起こる。やはり「ネメシス」の文字があったのだ。これは被害者の家族に代わって、刑務所にいて手が出せない殺人者の身代わりに殺人者の家族に復讐の刃を振るったのか、それとも正義の鉄槌を気取る者なのか。 被害者家族、さらには殺害者家族の塗炭の苦しみが描かれ、死刑制度や裁判員制度の是非にまで踏み込む。なかなか読みごたえがあるのだ。渡瀬警部や岬次席検事などの登場人物も魅力的だ。(岬というと、あれっと思う人がいるかもしれない)お馴染みのどんでん返しもある。最後は、人間の歪んだ思いに震えるのだ。 | ||||
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好みなだけ | ||||
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中山さんお得意の 社会派ミステリです(^-^*)/ お馴染みの素晴らしい刑事・渡瀬さんに加えて、部下の古手川さん、岬検事等が活躍し、様々な作品の主役級のキャラクター競演のクロスオーバー作品としては、とても楽しめました! また、犯人の目的が個人的には予想と異なっていて、『おおっ?!』と驚かせられたものの、 目的自体は今作品の1年前に出版された薬丸岳さんの作品(今作品の連載中に薬丸さんが出版されたので、パクりではないと思われます)で既に描かれており、描き方で衝撃を伝える巧みさで言えば薬丸さんの方が優れており、 ミステリーとしては今作品の方が楽しめますが、真相の衝撃が薄く感じてしまったのが残念でした。 加えて、犯人の目的を広義で捉えた場合の類似作品としては、同じく薬丸さんの別の作品や、誉田哲也さんの作品にもありますが、 それらと比べても犯人の覚悟が足りないし、犯人の社会的なメッセージもないので物足りなさがありました。 また、『死刑廃止論者』と思われていた渋沢裁判長の最後の主張にも同意しかねる点も不満。今後、他のクロスオーバー作品に繋がる伏線なら有りなんですけどね。 そんな感じで、同じテーマの他の作家の作品に比べると詰めの甘さを感じますが、裏を返せば複数の作家が同じテーマを追求する時代となっている証であり、 このテーマを個人的に、もっともっと追求して欲しいと思っているので、 テーマに挑戦してくれた事自体は嬉しいですし、 ミステリー&クロスオーバー作品としては楽しめたので、読めて満足でした(^-^*)/ 中山さんのファンで、渡瀬さん・古手川さん・岬検事の競演が読みたい時にオススメです♪ | ||||
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この作品の優劣自体は述べにくいところです。深く考えさせられるセリフや叙述が多く、 あまりいいとは言えない後味の余韻にしばらく浸りました。 ・・・ということは、凶悪犯罪者の処遇という重いテーマに鑑みて、著者として成功ということでしょう。 ところで、妙なことがやたらと気になってしまいました。作中人物の年齢設定(というか、著者の年齢感覚?)が、 まるで3,40年前のそれなのです。たとえば、「30男」の娘が中学生だったり、息子が47歳になる時、その 父親は70近くなり、その頃には生きていないかもしれないなどと言わせてみたり。要するに親と子(あるいは孫)の 年齢がやたらと近い設定が多いのが気になりました。 死刑廃止化が先進国の趨勢だとか、懲役刑は精神的に受刑者を殺す刑罰で、長く続けば死刑よりずっと苦しく 残酷だといった諸説は、私の不勉強もあり、他では寡聞にして聞いたことがありません。(もちろん受刑経験もなしです・・・笑) どなたかお詳しい方、これらは本当なのでしょうか。 | ||||
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どうしたのだろうか? 最近の中山氏はキレが悪い? 前作なのか?後の作品なのか?「ワルツを踊ろう」も不作であった。 本書も犯人が捕まってしまうと、どんでん返しのパターンで行けば・・・難なく落ちがわかってしまった。 昔は鮮やかだったのだが・・・いったい彼に何があったのだろうか? そういって次作も読んでしまうであろう自分が一番情けない。 | ||||
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温情判決によって無期懲役を免れた犯罪者の家族が連続して殺害された。被害者遺族の心情を斟酌しない日本の司法に対するテロに、警察と検察はどう立ち向かうのか。 日本の司法に対するテロという大規模な事件だったが、犯人との駆け引きや推理といったミステリ要素よりも、警察と検察内での腹の探りあいや倫理観のやりとりが多かった。 著者の作品が大好きなのでつい期待値が高くなってしまうのだが、ミステリとしては少々物足りなかった。 | ||||
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相変わらず、司法手続きは、日本とよく似た違う世界の手続きです。決定的な相違の場面では一気にストーリーから引き離されてしまいました。それが他の場面にも深く関わる描写の時には、なかなかストーリーに戻れません。 | ||||
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死者は無敵、と 刑務所は悪事の最高学府、にとても「にんまり」したw 穂純みたいな方法、好きだなあ。自分もやるならこの方式でやるなあ。 どんでん返しに関しては、ある程度想定範囲だった。ジェフリーディヴァーでこんなんあったなあ…位な感じ 「菜々子のスカウト」の戯言に「身内に犯罪者がいる場合って警察官になれるんだっけ?」と。どうなんだろう?係累縁者結構辿られて素行悪いヤツいた場合すら落ちるって話を昔聞いたような…とても気になってしまったので知ってる人教えて下さい …渋沢さん。あなたの方式の考え方は、多分、犯人「痛くもかゆくもないよ」…真っ当な良識わきまえた人間なら効果あるだろうが… 良識ある人の限界なんだろうなあ、と、思った きっちり予定通りやり遂げてるのが好みだ。概ね楽しんで読みました | ||||
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突然 家族の命を奪われたら…。 犯人は捕まっても死刑ではなく『無期懲役』だと遺された遺族はやり切れない。 『初犯』『更生の余地がある』 人を殺めてるのに無期懲役、しかも模範囚だと早めに出てこれる…。 簡単に死刑判決を言い渡せないのは分かるけど、遺された遺族は死刑を望むのは当然かなって思いました。 | ||||
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中山ファミリーとも言える出演陣です。 渡瀬刑事、岬検事、死体解剖には欠かせない法医学のあの先生、そして名前は出なくとも沈黙の存在感とも言えるあの弁護士......。 テーマは犯罪被害者家族と、死刑制度のもたらす広範囲に及ぶ影響の数々で、結論の出ない命題により振り回される人々が描かれています。 ストーリー展開の中身は差し控えますが、明らかなどんでん返しとは言い難いが衝撃の結末に唸らされました。 前作の何とか工務店とかいう作品が個人的には愚作と思えただけに、本作のようなおなじみの出演陣の織り成すドラマは重厚かつ安定感と安心感を覚えます。オススメします。 | ||||
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