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紙の動物園
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紙の動物園の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全60件 1~20 1/3ページ
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じんわりと心に感じる物語です | ||||
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初めて読んだときに号しました。処分しては買うを何度か繰り返してます | ||||
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表題になっている紙の動物園のサンプルを読んで心惹かれたので購入しました。こんなタイプのSF小説は初めて読みます。話が難しくてわからない場面も多くあったけれど、読み進めるうちに不思議な魅力に取りつかれて最後まで読みました。初めての作家でしたが、ほかの作品もぜひ読んでみたいと思います。 | ||||
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ケン・リュウ「紙の動物園」読了。特に、”結縄”が良かった。少数民族に伝わる縄の結び目で記録を残すというアイディアが面白く、それがまさかのアミノ酸配列から、タンパク質のフォールディングに繋がるとは。ストーリー展開の巧妙さに関心した。あと”文字占い師”も漢字の解釈が面白かったな。 | ||||
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中国からアメリカに来た無学な母親と子供の交流。母の生い立ちと子供の成長につれての反抗。悲しくて泣けました。 | ||||
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会社の読書好きの人に勧められて購入。 表題を含む短編集でした。 あらすじにネタバレを含みますので気になる方は飛ばして下さい。 マイノリティとして生きる移民の悲哀、故あって離れた故郷への想い、それでも子供に希望を託し、愛情を注ぐ姿を、冷たくならない静かさで描いています。多国語は口で感じ、母国語は心で感じる という趣旨の言葉はマイノリティの悲哀を端的に表していて細く深く心に刺さりました。 また、古来の記録方法と最新技術の創薬のヒントが結びつき物語が語られる「結縄」や、星間航行のテクノロジーの時代から逆行して再び五行思想を獲得する「心智五行」など、学術論文からの着想を見事にまとめ上げる構成力も見事です。 この短編集はSF色が薄い方とのことなので、次は「もののあはれ」も読もうと思います。 良い作家を紹介してもらえて良かったです | ||||
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2021年発行のムック本『総特集小松左京』(現代思想10月臨時増刊号)に、「『紙の動物園』は傑作」とあったので興味を持ち、本書を購入しました.同名の単行本(日本オリジナル編集のケン・リュウ作品集)からファンタジー系の7篇を選んで文庫化したとのことで、いかにも現代アメリカの短編らしく、いずれも極度にソフィスティケートされた小説群です.評価の高いタイトル作は確かに読者の感情を揺さぶる一編ですね.たった25頁というのがなんともスタイリッシュです.中国にルーツを持つ作者らしく、東アジアに関わる素材(文革で家族を失いアメリカに逃れた女性、古来の文化をただ一人継承するチベットか雲南あたりの少数民族の長、1961年に太平洋横断海底トンネルを掘削している日本国籍の台湾人、等々)の取り扱いは、白人作家による東アジアの妙な描写よりずっと好ましいですが、ちょっと驚いたのは、これらの作品が米国の価値観(自らのデモクラシーのみを至上と見なし、人権意識は高いがその自己中心的な歪さには気づかない社会規範や法体系.他国の文化を勝手に自らの富に転換し、その対価を支払わない貪欲な資本主義、等々)に対する見事なアンチテーゼとなっている点です.真面目に論じればかなり重いトピックが、洗練された英語のSF小説に仕立てて発表され、米国社会に対するソフトな異議申し立てとして多くの読者に読まれたと想像すると、こういうやり方があったのか、と目を開かされる思いでした.まあ、私は米国の言論界は全く知らないので、こうしたオピニオン自体が一つのテンプレートである恐れはありますが、ロジックではなく小説の素材やプロット、登場人物の感情や台詞で繊細に表現されているので、やはり作者自身の真剣な思いが籠められているように感じます.もっとも、そのスタイルの軽やかさ故に重いテーマもサラッと流されるような感もあり、読後にずっしりした深い読み応えを求める方には肌が少々合わないかも知れません. (2023年1月13日追記)米国の価値観についてつい否定的に書いてしまいましたが、これはあくまで米国外からの視点であり、米国の立場から言えば一つの理念で統合されないと国が成り立たないので(”合衆国”の構成員がそのアイデンティティをそれぞれのルーツに求めれば国が分解してしまう)、そうならざるを得ないのでしょう.つまり構造的に組み込まれているので、ある程度どうしようもないのでは?と思います.作者であるケン・リュウさんは、小説スタイル的には完全にアメリカナイズされてますが、歴史の古い中国にルーツを持つだけに、価値観的には米国に同化しきれていないような感じがします. | ||||
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15の短編集ですが、表題の「紙の動物園」が秀逸でした。 在りあえない話なのですが、舞台のアメリカを飛び越え、中国の寒村、文化大革命、逃れてやってきた香港へと時空を超え、そして、折り紙の動物たちが動き出す、老虎が吠え、涙を流す。中国から買われてやってきた母が遺した手紙が書かれた折り紙には、切々とした思いが書かれ・・・。その母の文字に絡ませるように「愛」の文字を書き連ねる・・・。 凄い言葉の連なりが生をまとって赤い血と涙を流しているようでした。 | ||||
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表題作は感動した人もいたのだろうか?私は読んでいて心が痛かった。そして母親は息子と生きているうちに向き合う必要があっただろう。個人的に太平洋横断海底トンネルのうまい歴史改変ぶりや、ロマンス要素が強い心智五行や男女の性差やジェンダーを描いた愛のアルゴリズムなどは心を動かされたり、色々考えさせられた。全体を通し中国批判が見て取れるが、最後の短編は西側諸国の批判も見られる。私には「どちらにも正しさは無い事、いつでも巻き込まれるのは無辜の民」というメッセージが伝わった。 | ||||
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最初の作品で、引き込まれてしまいます。 こんな風に描ける感性が素晴らしい。 テッド・チャンとは違う才能が知ることができて嬉しい。 | ||||
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表題が有名でとてもイイということで手に取ったが、確かにイイ。ちょっとやりすぎなお涙頂戴系であるが、ハッピーエンドでないところもいい。 しかし、本書の魅力は他の短編である。全てフィクションなのはわかるんだけど妙に生々しい。 自分のお気に入りは3つ目に入っている結縄。アジアにすむ、ある先住民族とは米を育てて自給自足をしながら、商人をとおして、ちょっとだけ貨幣経済を味わっている。そんなところの珍しい米を買いに来る承認がアメリカ人のトムを連れてきた。トムは言語の代わりに縄の結びをつかって、言葉を残す村長をアメリカに連れて行き、村長はDNA解析のブレークスルーに大きく貢献した。結縄の知識が大きく役に立ったのだ。その後、約束の害虫に強い、遺伝子改良米を持ち帰ることができたが、その米は一世代しか発芽しない。何故自分の知識を得た文明側はブレークスルーにより多額の利益を得続ける、我々は実際に米を盗んだわけでもないのにモミ米を育てるのは違法なのか。 こんな話があったと思ったら、日本とアメリカを結ぶ海底トンネルをつくる作業員の話だったり、台湾の共産主義者とアメリカ少年の話が続いたり。結構ぶっ飛んでいる。設定も、日本が戦争に勝っていたりと、なんか微妙に違うところがある。SF小説なんだなと思わせる。 続編が読みたくなる内容である。 | ||||
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とくになし | ||||
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個人的には、「紙の動物園」が好きです。 昔、遊んだ母の手作りのおもちゃは、高価ななにものにも代えがたく心に残るものです。 母の気持ちもよくわかる気がしました。 | ||||
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表題作「紙の動物園」がとても良い。子供の頃の不思議な玩具の想い出、反抗期、母親との別れなど比較的淡々と話は進む。 だが、ラストに母から子へのメッセージが明かされると、その深い愛情と孤独で切り裂かれるような痛みに胸を締め付けられる。 他6編も、先端科学や中国・台湾の歴史・文化を取り込んだ着想が見事。他の作品も読んでみたいと思わされる、秀作揃いの一冊です。 | ||||
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本作はいずれの話においても、大きな隔たりを挟む二者の物語になっている。 それは国家間であったり、技術格差であったり、貧富であったりする。 一部の例外はあるけど、大体はその壁の前に突き当たって苦い思いをして、 かといって「じゃあ私が世界を変えてやる」なんてバイタリティのある登場人物もいない。 いずれも、悲劇的、切なさを感じて終わる短編ばかりだ。 人種や生まれから生じる不満を受け入れるしかない。抵抗するでも、声をあげるわけでもない。 力のない私たちはただ飲み込むしかない。そこに悲劇があるんだと思う。 でもだからこそ、作中にあるほんのささやかな祈りが、読後感として強く心に残った。 「太平洋横断海底トンネル小史」が正にそれだ。 ふとした居心地の悪さを感じた折にこの小説の一節が頭によぎれば良いと思う。 辛い境遇の、あるいは不当な扱いを受ける全ての人々に、ほんの少しの反撃する力を授けてくれる、そんな小説です。 | ||||
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小説には各々テーマや目的があり、それを伝えるがための手段がある。SFとは例えば読者を楽しませる、もしくはテーマを伝えるための手段であり、そら自体が目的ではないと思う。 ここに書かれているレビューを読むと、SFがそれ自体が目的でないが為に、低評価のレビューがある。はっきり言って、本末転倒でSF小説がメジャーなり得ない理由を見たと思った。 この短編集に描かれているものは人間にとって普遍的なもので、万人に何かを与えうる小説だと思った。 | ||||
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方向性の違う作品が集まった素晴らしいアンソロジーでした。 ## 心智五行 学説が具体的な小説に落とし込まれており、学説自体も今まで意識していなかった(文字通り)ことでしたが感覚としては納得できました。自分自身についても新しい認識ができるようになったと目からウロコでした。 ## 円弧 私が学生のころはこのような潜在性を秘めたままの生活を送りたいと、そのようにぼんやりと考えていたことを思い出しました。 ## 良い狩りを すごいバランス感覚の内容で好きな一作です。 京極夏彦さんの文章とSF的アイディアが見事に融合したような、それでいて爽やかな素晴らしい作品でした。 | ||||
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とにかく、表題作「紙の動物園」だけでも読んでください。 こんな、幻想的でありつつ、現代史の痛みと、移民の親子の葛藤を 見事に表した、繊細な細工物のような小説は、 SF以外のジャンルにおいてもまれだと思います。 作者は、中国人でありながら、自国の歴史を、 ある種外国人が書くように表現していると感じました。 新しい才能だと思います。 同時代に彼の小説を読めることは幸せです。 | ||||
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どの短編もすばらしい味わいだが、表題作「紙の動物園」に含まれる情感の豊かさは傑出している。高い密度と鮮やかな技巧の裏には、長く厳しい推敲があったことだろう。その労苦は、見事に報いられたのだ。 | ||||
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すごく好きな作品と、ドン引きしてしまうものと、バラエティに富んでいました。SFというよりファンタジーの要素が強いものが、とても好きです。総じて中国(系)作家の作品は好きなので、もののあはれ から後も、この後ぜひ読みたいと思っています。 | ||||
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