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紙の動物園
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紙の動物園の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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表題作ですが、手紙で心情を説明されると興ざめっつーのか手を抜かれてる気がして苦手だ。 他の作品は面白いものもあるけど、ちょっとどの作品も気取りすぎてやしませんかね。 | ||||
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短く、平易な文章として素晴らしく練られています。 史実に基づき、ファンタジーとして絶賛されているのもよくわかります。 ”郷愁”的な世界観に満ちてます。 ただハードな面を期待すると… 岡田斗司夫センセーの言うとおり、無理なのかな。 | ||||
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読んだら、かなり寂しい気持ちになりました。文章に表現力はあります。オススメはしませんが | ||||
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帝国主義日本や台湾の本省人についての歴史的記述が、当時の米国、国民党を正当化すべく生み出されたプロパガンダのために歪められており、このケン・リュウという作家の存在するこの世界が、あたかもP.K.ディックの『高い城の男』の舞台の世界であるかのような錯覚に陥る。いろいろ受賞しているようだが、米国人、米国華僑に心地のいいツボを突いた作品なのかもしれない。 | ||||
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残念ながら、本書に収録されている15編すべてが珠玉の名作……というわけにはいかず、若干のバラつきを感じた。 個人的に非凡さを感じたのは、 1. 「紙の動物園」 (表題作) 2. 「もののあわれ」 3. 「結縄」 4. 「心智五行」 5. 「円弧」 6. 「文字占い師」 の6編。 ただし、1と6はSFではないと思う。「紙の動物園」には、何の仕掛けもない普通の紙で折った折り紙が、あたかも命を吹き込まれたかのように動き出す不思議な場面があるが、これは決してこの作品の中心テーマではなく、物語にスパイスを添えるガジェットに過ぎない。この作品で作者が一番書きたかったことは、このアイデアではないはず。 2~5については、SF好きなら読んで損はない作品と思う。 1~6のいずれも、中~長編にも十分なり得る素材だと思うのだが、この作者は長編があまり好きではないのだろうか。 | ||||
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タイトルの紙の動物園は巷で絶賛されるほどではありませんでした。 最後にお母さんの壮絶な生い立ちで無理やり泣かせているのが臭すぎます。 お父さんが仲介役をするとかあったハズです。 なんかテンプレに沿ってアイデアを組み合わせたように思います。 | ||||
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感想はレビュータイトルの通り。 まあ面白い話だ。だが、感涙かというとそれはない。 その理由がなんなのかよくわからないが しいていえば、「説明のくどさ」 かな。 読んでモヤッとするような重さ。 たとえば 「紙の動物園」 不思議なアイデアと構成。 訳者は忠実に訳したと思うが 母親の手紙がくどすぎた。 最後はうらみごとっぽいし。 話をしなくなった息子に悲しんではいるが うらみがましいのである。 「何があっても愛している」といった 無償の愛のメッセージが伝わってくる文末なら よかったかもしれない。 しかし,それを感じなくて素直に感動できる人ならいいと思う。 そのほかの話も面白くはあるが 粘りつくような湿気のような 戦争の怨念みたいな感情を感じてしまった。 史実を織り交ぜた不思議な話は アイデアが面白かったので 読んで損はないが、アジアのSF短編なら 私はテッド・チャンのほうが、 うらみがましくなくて美しい。 凜としていてずっと好きだなと思えた。 | ||||
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幻想的な小説ではあるけど、想像とは随分違いました。 どれも読み始めると一気に読みたくなる展開で面白かった。 アメリカ、中国、台湾、日本などを舞台にした、作者のルーツならではのテーマで展開されます。 西洋人が読んだら異国情緒を感じられてそれだけで惹かれるんじゃないかな。 表題作は結末が予想通りで、泣かせようとするのが、少し鼻につきます。 叙情的なものが好きな人にはきっと良いと思う。 あとがきにもありましたが、「ガラスの動物園」へのオマージュとのこと。 「結縄」などの方がストーリーとしては巧みだと思います。 いずれも、世界情勢を背景にした悲哀に満ちたものなので、好みは分かれるかなと思います。私はそれ自体は嫌いではありませんが、 どれも〝不条理〟〝涙を誘う〟ストーリー展開になっているのが、単一的で残念かな。 この本の後、山本周五郎の短編時代小説を読んだら、プロットも展開も、この作者とは力量が違うなと改めて思いました。 ベストセラーですが、中国では翻訳されていないものも多いとか。かの国の闇を感じます。 | ||||
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巻頭の表題作「紙の動物園」は泣けます。わずか19頁の短編小説なのに、ここまで感動するとは。各紙の書評で絶賛されているのも頷けます。 ただ、2話目以降はハヤカワらしいSF色こそ高まるものの、ストーリー内容やエンタメ色はちょっと薄目に。うーん、100頁ちょっとで挫折。 | ||||
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詩情に富んだ文学の香り高い短編集。 そこに縫い込められたアジア的な情趣は、エキゾチックな神秘性を伴って英米人の憧れと郷愁を誘ったのだろう。 しかしどれだけ雰囲気が良かろうとも、屋台骨となるプロットが凡庸そのものなのは、いかがなものか。 短編集なんだから、やっぱりワンアイデアで魅せる驚きがあってしかるべき。そこに魅力がないというのであっては、どうにも食い足らなく、この読後感は、えらいおシャレなレストランで前菜や副菜みたいな料理ばかり食べさせられて、けっきょく食べ応えのあるものにありつけなかったモヤモヤ感に似ている。 また、SF要素と物語要素があまり融合していないツギハギのような状態なのも据わりが悪いなぁ。せっかくのSFやファンタジーという舞台装置の中で、やっていることがけっきょく古典的な家族ドラマやド直球の社会風刺だっていうんじゃ、そもそもなんのためのSF設定だろうかと首を傾げる。 一例をあげると、表題となっている『紙の動物園』なんて、このプロットに不思議系の要素が介在する必然性ってある?…この作品における不思議要素はせいぜいプロットを飾り立てる「装飾」でしかありえず、仮にそれを抜き去ったところでドラマとしての骨子にはなんの差し障りもない。 が、そうであってはダメだろう、というのが私の意見。もしSF要素なりファンタジー要素なりを作品世界に組み込みたいのであれば、それはプロットと有機的に結びついた不可分な状態に溶け合っているべきじゃないか、っていうふうに思うわけだが、こういう見方をする人は少数派なのかな、うーん。 そんな次第、独特の世界観でいい感じに酔わせてくれる魅力は捨てがたいのだけど、根本の部分で私の良しとする小説の理想像とはかなり隔たりの大きい作品集であった。 | ||||
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自分好みの作品でもあるようだし、又吉の推薦文も期待させるし、文庫化になるのを待ちわびてたので読むのを楽しみにしてました。 で、自分の印象としては・。確かに話としては、どれもそつがないけれど、正直なところ期待したほどのものではなく多少残念な印象です。もちろん、先にも言ったように「結縄」や「文字占い師」などは確かに自分の好みとしてはおもしろかったけれど、本の表題になっている「紙の動物園」とか、確かにイイ話には違いないのだろうけど、そんなに各国で賞をもらうほどのものかいな?と思ってしまう。 これってそんなに(いい話には違いないが)ハッとする話か?? それにこれをSFとして読むと、(自分も含め)少なからずの人は、ちょっと違うかな、とは思わなっかたのかな?? 何度もいうけど、話しとしては「それなりに」おもしろいし、情緒的だし、欧米人(失礼)が好みそうな東洋的マジェスティックな気配もあって、たしかに海外では受けるのかなと思うのだが、「読んでるあいだ幸せ」になるような、あるいは読んだ後もしびれるような余韻があったかというと(感性が鈍磨したかもしれない)自分には、残念ながらありませんでした。 ただ、文書は非常に淀みなく読みやすく、翻訳ものにありがちなまわりくどさや不適切な言い回しなどは全くないように思われ、日本人が書いているかと思わせるほどの簡潔さとリズムを感じました。このへんは翻訳者の力量もあるんでしょうね。 う~ん、やっぱりこれだけでは、別にSFということもなくて、うまくいえないけどいわゆるブンガクをやっている作家が、SFという舞台装置を使ってウィットな物語を書いたとう感じがするんだけどなあ・・ つぎの「もののあわれ」という作品集を読んでから、印象がどうなるのか・・ま。自分でも(今度は別の意味で)期待したいです。 | ||||
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鳴り物入りの評で読んだけど、これをSFの賞に押すのは無理があるのでは。表題作もちっといい話的な感じでSFに入れるほどSF?、ましてこれだけの賞に値する?。他の作品にはSFネタも見られるけど、こちらはこちらでSFとしての完成度が足りなくて物足りない。このレベルで長編書いても大丈夫か心配になる。 | ||||
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ちょっと読みにくい感じ。人それぞれの好みですが.....。。 | ||||
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ケン・リュウのデビュー以来の短篇、2002年~13年発表の70数篇から訳者が15篇を選んでいる。アイディア豊富で多作のせいか、彫琢不足が目について熟成が足りない気がした。説明し過ぎだし、中国・日本の文化や歴史認識の理解が浅いとも感じる。その不足をアジア・中国・日本の(英語圏で流通している)通俗的な理解で補おうとする姿勢が透けて見える作品もある。 SF文学賞の三冠を獲得した出世作「紙の動物園」。 感動的な母の愛情物語であり、異文化理解のテーマであり(カタログで買われて来た中国人の母とアメリカ人として育った主人公)、よくできた話なのだが、胆となる母の手紙が長すぎる。説明し過ぎで興趣を著しく落としている。また“折り紙の動物が生きているという魔法”はとてもいいのだが、折り紙は日本の伝統ではないか。中国に重ねるのはルール違反という気がする。 アイディア豊富ゆえにテーマを詰め込み過ぎ、展開をひねり過ぎている作品もあるが(「波」「文字占い師」)、テーマが明確で展開がストレートな短篇はとてもいいし面白い。 その意味では、4頁しかない掌篇「潮汐」が気に入った。月が膨張し続け干満が異常になったという設定の中で、父と娘の間の愛情がシンプルに表現され、父親が月に復讐するという展開も納得できる。 現代中国の政治に翻弄され、家を強制的に立ち退かされ、アメリカへ難民としてたどり着いた男の寓話的な回想「月へ」は、中国絡みながらようやく作者と物語がフィットしたと感じる。 中核となるアイディアがさえている「結縄」、戦前の政治状況を延長した歴史改変SF「太平洋横断海底トンネル小史」とノスタルジックな歴史改変ファンタジー「良い狩りを」も楽しめる作品。 特に哲学的なテーマのSF、不死の人生は意味があるかと問う「円弧(アーク)」、人間の心と人工知能の働きに区別がつかないと女性主人公が悩む「愛のアルゴリズム」(ベスト作と思う)、エネルギー効率を求めて三次元世界を離脱した未来社会に疑問を呈する「どこかまったく別な場所でトナカイの大群が」は良い出来と思った。 著者はテッド・チャンの影響が濃いようだ。しかし、テーマをシンプルに掘り下げ、無駄をそぎ落とし彫琢するチャンとは比べられない。資質としては短篇より長篇に向いているのではないだろうか。この春に出たという長篇ファンタジー(未訳)に期待。 | ||||
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