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蒲生邸事件



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蒲生邸事件の評価: 4.12/5点 レビュー 131件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全100件 61~80 4/5ページ
No.40:
(5pt)

今まで読んだ中で1番

主人公と同じ立場(大学すべて落ちて今年予備校生)ということでか、宮部みゆき大ファンの母から勧められて見ました。あまり本は好きではなく(漫画は大好きなんですが)、正直「こんな長いの読んでられるか〜」と思いました。でも読むと、見事にはまりました。眠るのもそっちのけで、ずっと読んでました。まるで自分が主人公になっいるかのように読んでました。ほかの方も書いているように、最後の章では泣いてしまいました。何がどうよかったのかと聞かれるとうまく答えられないのですが、本当に面白かったです!
今問題になっている「命の大切さ」みたいなものも読み終わったあとにわかった気がします。
蒲生邸事件 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蒲生邸事件 (文春文庫)より
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No.39:
(4pt)

まるで「2・26事件」を体験した?

少年がタイムスリップして「2・26事件」の真っ直中へ。
無事に現実に戻れた少年が約束の日に「ふき」の孫娘に会った場面は、切なさで一杯になります。
とっても厚い本だけれど、学生さんが歴史の勉強をしながら気分転換も兼ねて読むにはちょうど良いかも?
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No.38:
(5pt)

久しぶりに感動しました!

宮部さんの作品は初めて読みましたが、最初は文章がちょっと説明的すぎてくどいような気がしていましたが、主人公が、過去へタイムトリップしてからは、次は?次は?という感じで一気に読んでしまい、気がついたら泣いていました。一番感動したのは、ふきと孝史の別れのシーンと、ふきの手紙です。歴史に対する、宮部さんの考えにも共感出来ました。はればれとした寂しさを感じました。
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No.37:
(4pt)

単なるミステリーでは無い

 宮部みゆきさんの作品と言う事で、ミステリーなのかと思っていましたが、実際にはミステリー要素を持った娯楽小説だと思います。
 特に興味深かったのは、主人公が自分の国の歴史を知らない事を次第に恥じるようになり、現代に戻ってから歴史を勉強しだす事。自分も思っていましたが、何故日本の歴史教育は大正・昭和初期を軽視するのか?
 いつもの著者の作風とは大分違いメッセージ色が感じられるので、好き嫌いは分かれるかも知れません。
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No.36:
(4pt)

未来を知ったとき、人は・・・

 単なるタイムトリップミステリーとは異なる、考えさせられる作品である。
 平成6年から昭和11年の2月26日にタイムトリップしてしまった大学受験に失敗した高校三年生が主人公。入試には出ない現代史になんか少しも興味も関心もなかった。
 平成の世から戦前の日本に遡った少年と、逆に戦争の時代に向かう戦前の日本から、平成の世を垣間見た元陸軍大将。もちろん、蒲生邸に住む人々の人間模様や、元陸軍大将の自決をめぐる事件、少年の女中ふきに向ける淡い恋心などもおもしろいが、最大のテーマは「歴史」「その時代に生きるということ」である。
 もし、未来を知って、元の時代に戻ったら、人は何をしたいか。過去の時代を経験して、また現代に戻ったら、どう生きるか。
 「歴史的な事実は変えられても、歴史そのものは変わらない。」というタイムトラベラー平田のセリフが本作品の神髄である。
 何しろ600ページを超える長編。読みごたえがある。読後感は、極めて爽やかである。
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No.35:
(4pt)

ファンタスティック

日本SF大賞受賞作であり,タイムトラベルを題材にしているが,
宮部みゆきさんなので,ミステリー的要素もある。
一言でいえば,娯楽的で面白い。
主人公である浪人生は,時間旅行者のオジサンに連れられて昭和11年の世界へ飛ぶが
ここに出てくる時間旅行者は,
超人的というよりはアウトサイダー的であり,
負のイメージを持っている。
しかし,そうはいっても過去と現代を自由に行き来できるのは魅力的であり,
特に,主人公が,昭和11年ワールドに住む人と
「50年後に会いましょう」と約束するのはロマンチックであるし,
その後,現代にひとっとびで帰ってきた主人公が
かたや,50年の長い年月を地道に歩んできた人と
現代において微妙に交錯するさまは,不思議でもありファンタスティックでもある。
なにしろ,主人公にとってはほんの昨日のようなできごとが
昭和11年の人にとっては,50年も前のことなのだから。
700ページ近くあり,ボリュームがあるが,
この作者によくみられる
本筋と余り関係ない人物や場面の妙に細かい書き込みは目立たず
すっと筋が通った感じで一気に読むことができた。
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No.34:
(5pt)

厳しくも優しい物語

主人公の孝史よりも、タイムトラベル能力者の平田と蒲生家長男・貴之に思い入れが強かった。二人とも、普通の人にはないものを持って生まれ、それ故に苦悩しているからだ。前半はやや冗長なきらいがあるが、後半は一気に読ませる勢いがある。昭和十一年で全てを受け入れて生きる決意をした平田。父・蒲生大将の「抜け駆け」から生まれた遺書に頼らない覚悟をする貴之。現代に戻り、彼らのその後を知った孝史と共に、涙せずにはいられなかった。ラストの一行は、宮部作品の真骨頂とも言えるだろう。厳しくも優しいまなざしで、ひたむきに生きる人々を描いた良作のSFミステリ。
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No.33:
(4pt)

2つの謎

本作は、主人公の青年がホテルで火災に合い窮地に陥っているところ、タイムトラベラーの平田によって2.26事件の起きる直前の元陸軍大将の屋敷に運ばれるという話。本作には謎が2つあると思う。
(1) 作者は何故トリップ先として2.26事件時を選んだのか ?
(2) タイムトラベラーの平田は......以下同様。
(1)は作品外の事なので想像するしかないが、作者は2.26事件を日本の歴史の転換期と考えているのだろう。軍部の暴走による日本の政治路線・民主主義の崩壊を、同時代の人間と現代の人間の目双方を通して描くことが第1の主題だったのではないか。そのためのタイム・スリップである。事件そのものは淡々と描かれ、実際の事件が思っていたより静かに進行していく様が却って不気味である。隠密裏に進行して行くもの程恐ろしいという教訓か。(2)は作中の目玉であり、ヒントは途中で平田が短時間姿を消すあたりにあるのだが、最後に明かされる真相に、悲哀に溢れた平田の運命が浮き彫りにされる。
タイムトラベラーの存在があっても、歴史の大きな流れは変えられない。しかし、この事件を通じて少し逞しくなった主人公ともども、我々も歴史の中で生きていく一人として、僅かながらも努力して行く必要があるのではないかという問いかけが隠された佳作。
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No.32:
(5pt)

保管決定!

初めの方は単なるタイムトリップの話かと思ってたら
二・二六事件の歴史を通して人間関係も絡んだタイムトリップの話でした。
バックトゥザフューチャーと違った歴史観なので、そういう捉え方
もあることに興味をそそられました。
1つだけ疑問に思ったのですが、主人公が現在から過去にタイムトリップして、
現在に戻るときは過去(タイムトリップ時)に過ごした日数後の現在にしか
戻れないという所は『?』でした。
現在の火災時から過去にタイムトリップした、ということは、過去から火災時の現在に
戻れるってことじゃないの?と思ってしまいました。
とにかく、時間をおいてからもう一度読みたいと思ったので★5つです。
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No.31:
(5pt)

SFミステリの傑作です

平成六年、大学受験に失敗、予備校受験のために再び上京してきた尾崎孝史は、二月二十五日の夜、宿泊していたホテルで火災に遭う。危ないところを同じホテルに泊まっていた不思議な男に助け出されるが、気付くとそこは昭和十二年の二月二十六日、二・二六事件の起こった日、陸軍大将蒲生憲之の邸宅の庭だった。そこで起こる大将の殺人事件。家の外では兵隊たちがバリケードをつくり道路を封鎖、家の中では遺産を巡っての醜い争い、どちらにも不穏な空気の流れる中、果たして孝史は現代へと帰ってこれるのか?
物語の全体に暗い影を落とし、重要なカギともなっている二・二六事件、学校では近・現代史をあまり詳しくは教えないので名前だけしか知らない、どんな事件だったのかよくわからないという人も多いことでしょう。かく言う私もその一人。そんなほとんど知らないような事件が物語の中で大きな意味を持っているということで、読むのをためらっていたのですが、そこは稀代のストリーテラー宮部女史、話の中で易しく詳しく上手に事件の発端とその顛末について説明してくれていますので、心配はいりません。
現代から過去へのタイムトリップと殺人事件の謎への興味ばかりでなく、大学受験に失敗、劣等感に苛まれていた一人の青年の成長の物語としても十分におもしろく読み応えのある、SFミステリの傑作です。
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No.30:
(5pt)

長編は時間旅行

大学受験に失敗した現代ではたよりない1青年がタイムトリップした昭和の2.26事件下の東京で,それも元陸軍大将閣下の屋敷内で起きる不可思議な自殺に遭遇し,明智少年ごときに事件の謎を解き明かしていく過程で,次第に骨太のりっぱな青年に成長していく変化は,たった4日間の時間経過とは思えないぐらいの目に見張るものがある。
時間旅行という超能力を題材にしているが,描かれているものは人と人との心のやりとりであり,それが家族の思いやりであったり,恋する女性を思う気持ちであったりする。
また,戦争に突入するその時代の方が人間として生きる価値があると考え,あえてその時代に戻り生きた時間旅行者を描くことにより,決してSF的要素の色合いではない。
長編ゆえに前半はなかなかページが進まないが,後半,とくにラストに続くエンディングは一気に読み進められる。
読み終えた後によかったなと感じられる一冊。
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No.29:
(4pt)

戦時が住み易い?

 戦争前、もうすぐ戦争に突入していく時代が「住み易い」とある登場人物がいう。これがとても印象的。毎日精一杯生きることだけを考えた時代が「住み易い」とは。。。
 今は「生きていて当たり前」。問題は「どのように生きるか」などと言われるが、実際はどうか?確かに選択肢は多い。どれかを選ぶのもある程度自由。でも結局は体は一つ、心も一つ。人生のうちにやり切れるのは、一つか二つだろう。そして何かをやりきるには、やはり毎日を精一杯生きるしかない。本当は今も昔も変わらない。それが真実なのではないか?と小難しいことを少し考えた。
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No.28:
(4pt)

これは少年の成長物語でもある。

受験に失敗した少年が、2月26日に体験した不思議な出来事を中心に、話が展開します。蒲生邸で少年が遭遇する出来事に、ハラハラしつつ、一気に読んでしまいました。はじめ独りよがりなことを考えがちだった少年が、すべてが解決し、帰還したとき、それはもうもとの少年ではありませんでした。人間として成長するということはこういうことかも知れません。ラストシーンでは、この手の話ならではのニヤリとする仕掛けや、ちょっともの悲しい出来事も起こります。未読の方は、ラストまできっちり読んでください!
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No.27:
(5pt)

タイムマシンを使用した物語です。2・26事件です。

現代、そして、2・26事件当時などを主人公が行ったりきたりする物語です。2・26事件の事もよくわかります。そして、きっとその時代の風景というか人々の考え方、軍隊があった時代の生活など。最後の方は少し感動しました。(主人公が当時の人々と離れてしまうあたりは)宮部さんの本では、あまり知られてない作品かもしれませんが、私個人的には、とってもお勧めです。
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No.26:
(5pt)

過去の情感が素晴らしいです。建物の木目まで見えるようなしっとりと練られた雰囲気は、著者の作品の中でも指折りの存在ではないでしょうか。ラストのほんのりとした想いは、胸にあたたかさを残します。苛烈な炎の印象は、いつまでも色を伴っています。
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No.25:
(5pt)

読み応えあり

 長編小説であるが、大変に読み応えのある作品です。 戦前の昭和史という、誰もが主人公とおなじようにあまりよく知らない時代背景に、すこしづつ感情移入していきました。 特にラストは、感動ものだとおもいます。 作者の着想力に感心します。
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No.24:
(5pt)

力量は圧倒的でしょう。

確かに、序盤の展開がダレる所もありますが、主人公のウダウダさが後半の無鉄砲さの布石ともいえます。また、一部、ご都合主義との批判もありますが、それは、例えば手塚治虫の漫画でもそうであり、その道具立ての「厳密さ」は問題ではないと思います。世の中、ほんとに「ご都合良く」はまる事もありますし。その意味で、作者の構築した世界・条件の下で人の生きる上での苦悩、それゆえの輝きを描いた傑作だと思います。
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No.23:
(5pt)

時の流れの前では

北朝鮮の国民の映像がテレビで良く流される。日本の人間から見ると明らかにおかしい。金正日の何を信じているのか・・。そして、その先に明るい未来がないことも僕らにはわかる。それでも僕らには何もできない、彼等になにを助言しようと彼等は信じようとしない。生まれた時から彼等はそういう世界にいるからだ。戦時中の日本についても同じことが言える。今の時代から見ると明らかにおかしい。「大和魂」なんて言葉を理由に、銃弾の中に何度も突っ込んで行ったと言う。僕がその時代のその場所に行くことが出来たら、彼等をとめることができるだろうか。広島、長崎の原爆をとめることができるだろうか。未来がわかっていても、一人の力なんて無力なのかも知れない。この「蒲生邸事件」では主人公の孝史は偶然出会った男によって昭和11年の東京に連れて行かれる。時の流れの前での人間の力の無力さを感じてしまう物語。日本SF大賞受賞も納得である。「なにか面白い本ない?」と人に聞かれた時、僕がまっ先に挙げる本のうちの一冊である。
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No.22:
(5pt)

さわやかな読後感

受験生の主人公がこれから敗戦へと向かってゆく昭和の日本へタイムスリップしてしまうお話・・・2・26事件は歴史的事実として知識としてありましたが、その意味、背景などぜんぜんといっていいほど知りませんでしたし、興味も持っていませんでしたでもこの本を読んで、主人公と一緒にその時代をリアルに体験したかのような気分です。宮部みゆきの筆力のすごいところは、その情景描写のリアルさにもあったのだ、と改めて思いました。あまりのリアルな表現に夢で空襲で逃げ回っていた自分がいました。(苦笑)読んでいる最中は私は間違いなく主人公とともに昭和初期でおろおろしていたのでしょう・・それはさておき。決して、楽しいだけのお話ではありません。時代も時代だし、軍だの、戦争だの、出てきますが、そのような内容にもかかわらず、そしてこの長編にもかかわらず、読む手を止めさせることがありませんでした。歴史が苦手な人でも思わず引き込まれてしまうことでしょう。シリアスな内容でしたが、最後は悲しいこともあったけど、思わず主人公と一緒に微笑んでしまう暖かな結末です。宮部みゆきはほとんど読んでいますが、その中でも本人自身「改心の出来」と思えるような作品ではないでしょうか。
蒲生邸事件 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蒲生邸事件 (文春文庫)より
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No.21:
(5pt)

宮部作品では一番いいです。

著者の作品はいくつか読みましたが、断然これが好きです。ラストのあたりは何度か読み返したくなるくらい印象に残りますね。自分自身が今の時代に生きることの意味を真面目に考えてしまいました。でも、時間旅行の論理にはちょっとなじめなかった。ドラえもんのタイムマシンが、行き先の時間・場所を自由に選べたのと比べると・・・。
蒲生邸事件 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蒲生邸事件 (文春文庫)より
4167549034

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