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比ぶ者なき



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【この小説が収録されている参考書籍】
比ぶ者なき

比ぶ者なきの評価: 4.15/5点 レビュー 41件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.15pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(1pt)

薄っぺらい

主人公の不比等が、なぜ権力を目指すようになったのか、その理由が薄っぺらい。要約すると「不遇の時代があったから」だけ。それも地の文で二行ほど書かれているだけで、どう不遇だったのかは書かれていない。

不人以外の人物もそう。ただ「恨みがあるから」「恩があるから」「得だから」「損だから」のようなひとつだけの理由で動いている人が多い。人間はそんなに薄っぺらいものじゃない。「恩はあるけどその人の味方をすると損になる、その合間でどうするべきか」のような葛藤を持っている人物がいない。

それに登場人物の離す内容といえば、皇位のことだけ。ひたすら皇位のことについて、ときに説明的で不自然な会話だけがかわされいている。おそらくはそれが原因で、登場人物の名前が覚えにくい。登場人物が、ストーリーを進めるための駒になっているせいで、人物像の作りが薄いというか雑。

ストーリーの面を見ても、この先どうなるのだろうというドキドキ感、ワクワク感がない。不比等が強すぎてライバルとして立ちはだかる人物が少なすぎるのが原因。それから、それまで出てこなかった階位が突然出てきたりするから「なにそれ?」ってなって、そこで目が止まる。没入できない。

着眼点は良いけど着眼点しかよくない。読んで良かったとは思えなかったし、読後感も残らなかった。ページ数が多くて分厚いくせに、内容が薄っぺらいどうしようもない感じの本。
比ぶ者なきAmazon書評・レビュー:比ぶ者なきより
4120049094
No.1:
(2pt)

不比等が天孫降臨の神話を捏造した、ということだけは伝わるけど。

藤原家の栄華の基礎を築いた藤原不比等、比べる者がいない、等しい者がいない存在である不比等を描いた小説。

 歴史学者大山誠一の説、天孫降臨の神話と聖徳大使は、不比等と長屋王の「捏造」であるという説をベースにした小説であるが、ストーリーが不比等と天皇家周辺の話に終始しており、当時の政治状況、国際関係などはほとんど描かれていない。朝鮮半島、中国との関係、国内の他の豪族との関係などが描かれていないので、背景のない舞台で、不比等、長屋王、持統天皇などが登場して延々と会話をする、という感じの小説。不比等が天孫降臨神話を捏造した、ということは伝わるけど、当時の時代背景のなかで不比等がどう考えたか、ということがよくわからない。
  歴史小説ならば、もう少し重層的に描いて欲しい、と思います。
比ぶ者なきAmazon書評・レビュー:比ぶ者なきより
4120049094

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