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狐笛のかなた
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狐笛のかなたの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.63pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全126件 81~100 5/7ページ
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小学生の娘と交代で読みましたが、情景が目に浮かぶような美しさと、小夜と野火の純粋さがとてもすばらしくて、二人でもう一度読みたくなる本だねと、感想を言い合いました。 「精霊の守り人」で親子共々感動し、アニメよりも互いに思う情愛や、戦いのシーンの緊張感が伝わってくる上橋先生の虜でしたが、「狐笛のかなた」もとっても素敵です。 上橋先生の作品は、ファンタジーですが、大人でも十分満足できると思います。 娘が最後のシーンに感動して泣いてしまったと言っていましたが、多感な時期に感動する作品にめぐり合えて良かったと思っています。 お子さんのいらっしゃる方は、是非親子で読んでみてください。 | ||||
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あまり意外な展開はなく、物語に身を任せて一気に読みました。 少女と霊狐の純真さが爽やかで、読後感が良いです。 和風ファンタジーのジャンルの中では、 伊藤遊の「鬼の橋」「えんの松原」に次ぐ傑作だと思います。 | ||||
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上橋菜穂子さんのファンタジー、初めて読みました。 そして、すっかりはまってしまいました。 すばらしい和物ファンタジーです。 言葉の選び方、 話しのリズム、 心の奥深くまで染み渡るせつなさ…。 読み手をぐいぐいと引っ張りこんでいく力強さもあります。 途中で閉じることができずに、 夢中で最後まで読んでしまいました。 | ||||
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里人と離れた山に祖母と住む他人とは少し違う『力』もつ少女小夜。小夜があるとき怪我を負った仔狐助けたことから話しが動き出します。仔狐とともに逃げ込んだ「呪い」がかかっているといわれている館に隠れ住む少年。小夜と少年の微笑ましい短い交流を経て、それからしばらく後に小夜少年仔狐たちはそれぞれ違う立場で出会っていきます。小夜の出自、少年の出自が明かされ、そしてそれらの蔭の蔭の部分にいつか助けた仔狐とその同族の存在。 窮地に陥った小夜を必ず助けてくれる「少年」は・・・・・・・ 話しの底に柔らかいものが流れてて、「ほっこり」や「せつなさ」が絶妙でした。 児童文学をはじめて読む大人の方にお勧めです!子供の読む本と思わずぜひ是非ご一読を!! | ||||
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組立の上手さ、描写、全てに於いて久々に完璧な本に出会いました。 動物が好きな人にぜひ読んで欲しいです。 | ||||
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欧米の指輪物語、ハリー・ポッターに類するファンタジーがなかなか我が国 にはなかった。 大事なことは、基本的に少年少女向けに書かれながら、それが青年から大人 へと拡がって行くこと。 こういう流れに乗って大人の(オッサンの)私が初めて触れた日本のファン タジーは、小野不由美の十二国記だった。こういう作品が日本にもあること を発見したことは喜びだった。 しかしその後、なかなかそういう作品に出合えなかった。 一つには、基本的に「少年少女向け」であることが、なかなか私のような中 年男性には出会いが難しかったと言うこともあるだろう。 幸いなことに、朝日新聞の書評のおかげ(青少年にはやっているコミックや ジュニアノベルを紹介してくれる)で、上橋菜穂子の守り人シリーズに出合 え、そしてとうとう本書も手に取ることができた。 人の心が聞こえる小夜と、呪い人の手先になっている霊狐の出会いを発端に、 領土争いに翻弄される小国の、跡継ぎの少年をからめ物語が推移、展開する。 作者上橋の、細部までしっかりしたプロット作りが、(本来)少年少女向け として書かれた作品でありながら、少しも手抜きがなく、また大人の醜さ、 子供の残酷さも容赦なくあらわにして、まさに大人の鑑賞に堪えるものとなっ ている。 小野不の十二国記はチャイニーズテイスト、上橋の守り人シリーズは無国籍 アジアンテイスト、で我が国のファンタジーは日本を舞台にできないのかな、 と思っていたけど、本作品は舞台は日本であり、戦国時代風なんだけど、ど こか異次元異世界で、おもしろい。 ファンタージーの中に、とても土着的な匂いと素朴で淡い恋心が添えられ、 独自の世界がせつなく展開した。 これぞまさに、大人の皆さんにこそ味わって頂きたい一級のファンタジーで ある。 | ||||
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構成に矛盾点がなくラストは切なさ、優しさなど良い意味で複雑な思いでいっぱいになりました | ||||
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『精霊の守り人』を読み、あまりにも面白かったので、上橋さんの本を読むことにしました。 守り人シリーズとは違うんですが、子供が読んでも面白い本になってました! 不思議な力を持つ小夜。 彼女の、静かで幸せな暮らしを崩したのは、母から受け継がれた血でした。 「聞き耳」の力のせいで、少しずつ運命の歯車が狂っていった小夜。 だけど、運命に翻弄されることなくまっすぐに進む姿が、なんだかいじらしいんですよ!! 野火と出会って、また二人の関係が微妙で、読み終わったあとホッコリとした気持ちになります。 子供が読むのにぴったりなのに、大人でも楽しめるのが上橋さんの本の特徴だと思います。 | ||||
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ジャンルは児童文学に当たるそうですが、大人が読んでも十分に楽しめる内容です。また、大人が児童文学を読むという視点で良い所は、何と言っても「読みやすい」ということ。軽快に話が進むので、あっという間に物語の中に引き込まれてしまいます。 主人公の小夜と霊狐である野火のまっすぐな想いが胸に染みました。文句なしの傑作だと思います。 | ||||
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「守り人シリーズ」との違いは、あの作品がかなり大陸的な壮大さと野性味に満ち溢れていたとすれば、こちらはどこか日本的原風景を舞台に、ややセンチメンタルな若者の初恋がストーリーの根幹にあるところか。 しかし、冒頭から最終頁まで読者を決して飽きさせないストーリーの面白さと、まるで映画を観ているかのように読者の頭に鮮明に映像を映し出させる精緻で美しい描写力は、本作でもいかんなく発揮されていて圧倒される。 特に和製ファンタジーについては他の作家の作品を読んだ経験はほとんど無いが、「守り人シリーズ」も含め果たしてこれら以上に面白い作品がかつてあったのか、想像するのが難しい。 | ||||
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ラストの内容に少し触れています。 春名ノ国と湯来ノ国、両者には美しい水源地若桜野をめぐる 悲しい因縁があり、互いに呪詛をかけました。 静かに祖母と暮らしていた少女小夜は、傷付いた幼い霊狐野火を助け、 二人は惹かれ合います。 野火を抱えて逃げた小夜は幽閉された少年小春丸と友になりますが、 時を経て彼等は逃れられない争いへ巻き込まれていきます。 私達が持つ日本の情景の粋のような春名ノ国。 野火の駆ける音、野山の匂いがしてきそうです。 土地と共に生きる喜び、土地へ溜めこんだ苦しみを登場人物の誰もが持っており、 終わらす事の出来ない争いにやりきれなさも感じます。 しかしあまりに真っ直ぐな小夜と野火は、なりふり構わず呪いも憎しみも超えていきます。 想い合う互いの為に、小春丸の為に、負の連鎖を断ちきる為に。 それが代償を伴おうとも、小さな二人が無心にそうするからこそ、物語は胸に迫ります。 “かなた”とは、そういう言葉です。 最後に小春丸と大朗が若桜野で野火と小夜を見かけた時の、 「ほら、あそこに小夜がおります。」 私はこの台詞が堪らなく切なかったです。 かなたへと渡った彼等に、小春丸は駆け寄る事はしません。 一心に手を振り、彼等も幸せそうに笑います。 上橋菜穂子の練り込まれたストーリーに安心感があり、あっさりと読みやすいです。 あまりに手馴れた書き口と簡潔さのせいか、少し物足りなさもありました。 伝えたいものが溢れ、少し急いでいるような感じです。 読み終わってそう感じましたが、思い返すほど切なさが湧き起こる作品で、 迷いましたが星五つにします。 野火を懐に抱いて駆けた小夜の、肌のように沁みるあたたかさが、全編から感じられる物語です。 | ||||
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上橋先生の守り人シリーズが好きだったのでこの「弧笛のかなた」も 手に取ってみたのですが、本作も守り人同様、登場人物に共感したり 感情移入できたりと、うまい心情描写や人間くさいキャラクターで 見事に引き込まれてしまいました。 ただ守り人シリーズをすべて読み終えていたので、 なんとなくあの完成度の高さを知って読んでいると、所々違和感を覚える 部分があったのですが、これは好みの問題かも知れません。 上橋先生の作品が好きな人はもちろん、昔の日本を舞台にした 和製ファンタジーに興味のある方は読んで損は無いと思います。 ご都合主義ではない、運命に翻弄されながらも人間くさく(人間だけではないですが) 生き抜いていく人々に感動を覚えます。 そしてなによりもこの著者は守り人シリーズでも感じていましたが、 物語のラストシーンだったり、お話の閉め方が逸脱しています。 裏切らないラストというか、ほどよい余韻を残しながら本を閉じられる、 そんなラストをもたらしてくれます。 いろんな方に是非読んで欲しい作品だと思います。 | ||||
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ラストシーンがとても素晴らしかった! 切なく、あたたかなものがこみ上げてきて、涙がこぼれました。満開の桜の花びらがはらはらと舞い散る中の情景の、例えようもない美しさ。深くしみてくるものがあって、心が震えました。 とまあ、ラストシーンの美しさに問答無用でしびれてしまった次第でしたが、もちろん、そこに至るまでの話の展開がよかったですね。なかでも、情景を眼前にありありと浮かべてみせるイメージの喚起力と、「あわい」や「闇ノ戸」「光の脈」といった舞台背景のアイテムが印象的。後者、この世と、カミガミや霊力のある獣たちが暮らす深い森、その境にあるという「あわい」の空間には、格別、心惹かれるものがありました。 小夜(さよ)と野火(のび)、ふたつの魂のひたむきでまっすぐな想いが、黒い呪いを打ち破り、その向こうへと突き抜けていく物語。目下夢中になっている「守り人(もりびと)」シリーズの作者だから、これも期待できるかなあくらいの、割と軽い気持ちで読み始めたんですけどね。最初に記したように、ラストシーンのあまりの美しさに涙がしばらく止まりませんでした。忘れがたい物語のひとつになりました。 2003年(平成15年)11月、理論社より刊行された作品。新潮文庫の解説文を、宮部みゆきと金原瑞人の両氏が書いているというのもいいですね。 | ||||
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この本は、上橋菜穂子さんが書いたということで読んでみたのだけど、恋がテーマになっていて文章や背景、一つ一つの場面などがとても美しく感じられました。 ドロドロとした領土争いのなか、小夜や野火、小春丸といった登場人物の想いの清らかさ、優しさが感じられてとてもよかったです。 読んでいて、とても心が温まり言葉ではいいあらわせない感動、切なさを体験でき、読み終わった後のかんじはとても幸せで、爽やかでした。 わたしのなかでは、守り人シリーズを上回る傑作です。 | ||||
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小夜と野火両方の境遇は決して恵まれていないけど、愛し合っていることがよく分かります。一生懸命生きることは素晴らしいことなんだなと、改めて気付かせてくれる作品ですね。 | ||||
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先日獣の奏者も読みましたが、私は狐笛のかなたの方が断然好きです。 小夜と小春丸との関係。 小夜をひたすらに慕い、守る野火。 小夜は野火と幸せになれるのか???と最後までドキドキはらはらして読んじゃいました。 守り人シリーズもアニメから入って、全作読んでとっても好きなんですが あっちは原書が児童書ということで(今は文庫も出てるけど)漢字が少ないのが読んでて結構苦痛でした。 読みにくいのと ひらがなばかりだとイメージ沸きにくいから。 (漢字から伝わるイメージってありますよね) なので狐笛のかなたは 情景とか心情が文字からとても多く伝わってきた気がします。 表紙のイラストも本当に美しい。 獣の奏者を読んだ時も思ったのですが、エピローグがとってもあっさりしてて3ページ程度しかないのがとても物足りないです。 幸せな姿がもっと見たい! どうやって二人は思いを告げたのかなとか、どうやって大朗や小春丸と分かれたのかなとか、それだけで1章分位追加で読みたいと思ってしまいます。 それでも獣の奏者のエピローグの物足りなさに比べれば書いてあるほうだと思いますけど、欲張りでしょうか^_^;。 | ||||
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上橋菜穂子先生の、守り人シリーズ、旅人シリーズにはまり、バルサとチャグムの冒険物語に引き込まれ、とうとうこの本にたどりつきました。感動しました。そして、最後には泣いてしまいました。 呪者に「使い魔」にされた霊弧は、支配され、汚い仕事に使われ、支配されたことで穢れ、2度と再び「かの世」にふれることはできない。哀れな霊弧は、この世とかの世の狭間たる「あわい」で暮らし、「あわい」で死んでゆく。主である呪者の命令に背けば、ただちに死が待っている。だから、霊弧の野火がいくら 人間の少女に恋焦がれても、遠くから見つめているしかなかった。哀れな霊弧と、人の思いを「聞く」霊力を生まれながらに持った少女、小夜の美しく、悲しい物語。 ファンタジーを読んで、今まで、泣いたことはなかったのに、最後に、ずたずたに切られていき絶えた霊弧の命を救うべく、自ら、「あわい」に身を投げる少女のけなげさと一途さに、目頭が熱くなりました。守り人シリーズで、ファンになりましたけど、この一冊を読んで、上橋菜穂子先生の小説がますます好きになりました。お勧めです。手にした方は、きっと、上橋先生の描く、不思議な世界に魅せられることでしょう。そう、私のように。 | ||||
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いつの時代のどこの国の話というのがないのに、とても映像がイメージできる小説でした。 情景の描写がうまいんでしょうね。 最後の承認の儀のシーンは、頭の中で映像が浮かんで浮かんでまるで映画を見てるみたいでした。 すっかり、物語に引き込まれていたんだと思います。 小夜の気持ちだけは最後まで読めませんでした。 そうですかぁ、そっちですかぁ。ちょっと不意打ちを食らったような感じでした。 | ||||
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文庫版が出てから、買おう買おうと思って、書店で平積みされているのを眺めていたのだが、ある日思い出して書店に行ってみるとどこにも売っていない。伝奇・妖怪物は大好きなので、諦めきれず本屋を数件回ってみたがやはりなかった。あんなに沢山これ見よがしに積まれていたのに……とエラい人気なんだと感心してしまったのを覚えている。 あらすじは他人の心の声を聞き取る能力『聞き耳』の能力を持つ少女、小夜と、隣国の呪者の使い魔、野火との恋物語。人間と魔物という従来は考えられないハードルと、野火の使い魔としての宿命、国同士の領地を巡る争いなど、幾重にも重なりあった構成はさすがは人気作家だと思う。情景の描写も鮮やかで細やかで、本の中の世界に無理無く入り込むことができる。交錯した人間関係の中で展開される簡単には予想の出来ない展開もまた大きな魅力だと思う。 昔話などでよく語られる、妖怪と人間との婚姻譚をベースに、戦国チックな群雄割拠な世界観と、上橋氏の作り上げた術者の定めをからませた物語は傑作だと思った。 こういった作品にあまり触れた事のない方にもお勧めしたい。 | ||||
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「狐笛のかなた」は一話完結もの。 超能力を持つ人間の娘と、同じく超能力を持つ狐の恋心をベースにした、国争いの物語。 ファンタジー小説には、超能力や想像上の生き物が当たり前のように登場する。 そこで引っかかってしまうと先に進めない。 気にせずにどんどん読んでいくうちにファンタジー小説の魔力に取り憑かれて、あっちの世界とこっちの世界を自由に行き来できる能力を身につける。 この能力は持っていたほうが、読書枠が広がって楽しいです。 ただし、ファンタジーへ嵌りこみ過ぎて、こっちの世界にいても目が虚ろになってしまうようでは、オトナの楽しみの範疇ではないでしょう。 ほどほどに、ね。 「狐笛のかなた」はジュブナイル小説となっていますが、恋愛小説の要素がかなり大きいので、小さな子供向きではない。 物語の流れはゆったりとして、緩急がやや甘い。 小夜(娘)と野火(狐)の恋心の演出にはこれくらいのほうがいいのだろうが、スリリングさには少し欠ける。 でも、わたしは好きでしたよ。 | ||||
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