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寂しい丘で狩りをする
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寂しい丘で狩りをするの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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敦子はともかく、みどりが嫌で読み進めるのが苦痛でした。ストーカーされて性的嫌がらせをされて、職場にも嫌がらせである事ない事伝えられて上司にも心配されてるのに、警察に相談するわけでもなく、ひたすらガマンし続ける姿勢が嫌でした。 また登場人物達の心理描写がほとんどないので(女性キャラのはほぼゼロ)、危機感が伝わりにくく…。ストーリーに入り込むのが難しい作品でした。 | ||||
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深夜のTVを視て原作が読みたくなって購入。 TV以上の緻密な構成にぐいぐい引き込まれて一気に読破。 | ||||
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主人公は2人の女性だがテンポと語り口がハードボイルド 顔に降りかかる雨のミロを思わせる 物語に映画をからませているが実に誠実に扱っていて好感が持てる ストーカー気質の男をどうやってこの世から葬るか 永遠のテーマだろう | ||||
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細かなシミが2か所と小さい上部の折り畳み線が1か所と水こぼし?で(1ページの1/8の大きさ)膨らんだ部分もあったが許容範囲である。 | ||||
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辻原さんの小説は、初めて読みましたが 尾行者と尾行者される人の緊迫感がとても怖くて、途中でやめようかと思いました。 止めると気になるから、寝る前に読むのはやめて 一気に読みました。 ミステリー好きだけど、何だか生っぽくて怖かった。 | ||||
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ストーカーがどこまでも追いかけてくる。 最後までどうなるかわからない。 | ||||
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犯人の執念、性への煩悩を執拗なまでに見事に描写している。これはもはやミステリー小説ではない。素晴らしい文学作品だ。ラストも圧巻だ。このような小説は若い作家には書けない。辻原登だから書けるのだ。「冬の旅」以来の傑作だ。不思議なことに、執拗に女を追いかけ、復讐を遂げようとする犯人に共感すら感じる。執念が、首を締めながら性的快感を味わう変態性が生きる目的となりうるのだ。女性はこの小説をどのように読むのだろうか?人生に熟達した作家だからこそ書ける作品にめぐり会えたことが幸せである。お勧めの一冊だ。 | ||||
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別に問題なかったです❗ 綺麗に包装されてました❗ 大変満足しています❗ | ||||
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実際に起きた逆恨み殺人事件をモチーフにした本作を読もうと思ったきっかけは、東京新聞に載った作者のインタビュー記事でした。ずっとこの事件のことが忘れられない、女性は強姦被害に遭い、告発された犯人は服役後、被害女性の居場所を探し出して殺害した。女性の魂の救済を小説という形で考えたかった...そんな内容ではなかったかと思います。私も事件を伝える小さな記事を読んでから、女性の恐怖と無念はいかばかりであったかと、この事件が頭の隅から消えることはありませんでした。いつか読みたいと思い、この度一気に本作を読了したわけですが、作品の完成度云々についてはここでは述べません。執筆の動機,その良心こそが作品に反映していることに異論はないからです。けれど読後、棘のように心に引っかかって抜けない、ざらりとした感覚があります。それは作中繰り返し登場し、女性と犯人の接点となり、また女性が人生を取り戻すきっかけともなる実在の映画監督山中貞雄の役割です。彼は皇軍兵士として1937年の南京攻略戦…所謂南京大虐殺…に参加しています。小説中でもそのように説明がなされています。歴史を少しでも真摯に学んだ人ならこの殺戮がいかに凄惨極まりないものであったか、杭州湾北岸に上陸ののち南京攻略までの一月余だけでもいかに突出して現地女性がレイプ被害にあったかを知っています。小説中では親友小津安二郎との南京近くでの再会のエピソードの記述こそありますが、立ち上がる風景はそんなものではないはずです。山中貞雄は無論戦闘について詳細を書き残してはいません。そして翌年戦地で病死するまで、戦友の述懐からも南京戦を戦ったことの苦悩の痕跡が何もないのです。これは一体どういうことでしょうか。性暴力という人権蹂躙をテーマにした作品で、被害女性と犯人は共に山中貞雄に強く魅かれあっている。山中は南京攻略戦の皇軍兵士であった。…戦時性暴力に対する作家の想像力が働かないとは思えないのですが。 | ||||
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計算し尽くされた理詰めの作品。じわっと張り付いてくる様なサスペンスがスゴイ! | ||||
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かつてのレイプ犯・押本が、出所後に再び被害者の敦子を追う。それを予期した敦子は、 探偵のみどりに押本の監視を依頼するが、みどり自身がかつての交際相手で変態的な 嗜好の持ち主・久我に追われている・・ 久我⇒みどり⇒押本⇒敦子と、追いつ追われつの関係が錯綜するプロットはそれなりに よく練られてもいるが、あくまで「それなり」というのか、本格的なミステリーやクライムノベル の高みにまでは達していない気がする。他方、純文学と呼ぶには、文章や人物造形が やや通俗過ぎる分を、全篇に映画についての薀蓄を散りばめることで、かろうじて小説と して成り立たせている作品という印象を受けた。 作者自身が、自著『東大で文学を学ぶ』の中で、「都合のいい偶然を避けることから、 純文学とエンタメの違いが生まれる」と述べているが、本書にはまさにその「都合のいい偶然」 が何度か使われている。だとすると、本書は最初から純文学としてではなく、エンタメとして 書かれたということなのかもしれないが、既に触れたように、プロットの練り上げはあくまで 「それなり」に過ぎないようでもあって、どこか中途半端な作品と言わざるを得ないというのが 率直な感想だ。(たとえば、探偵であるはずのみどりが、久我だけでなく押本に尾行されても 気づかないのは、さすがに迂闊過ぎないかと思えるし、最後の決着がややあっさりと大団円に 移行してしまうのも、どこか都合が良過ぎるという感じはあった。) | ||||
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勤めていた映画プロダクションが解散、運よくフィルムセンターに 職が見つかった敦子。 古いフィルムは劣化が激しく、無声映画の時代のフィルムは どんどん失われている。 そんなフィルムの発見と保存に、充実した生活を送る敦子だったが、 ある男の出現で、忘れられない過去と忌まわしい思い出がよみがえる。 そして、新たな恐怖…。 サイドストーリーというか、敦子が携わる古い映画の世界が結構楽しい。 フィルムの自然発火でライブラリーが火事になった事件もあったし、 日本映画の残存率は昭和の始めの物でも4%を切るという。 失われたものだからこそ、見てみたいのが人情。 わたしも、昭和12年ごろの女性飛行士の映画「翼の世界」を見たい。 | ||||
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裁判の記録風書き出しは、一見客観記述を装ってはいるが、佐木隆三の『復讐するは我にあり』が、実際に起きた事件を追って、客観的な描写の中から、ドラマを浮かび上がらせるのに対して、本作は、もともと作者の頭の中で作られたフィクションなので、その「客観性」は、当然嘘くさいものになる。 戦争の客観描写を冷徹に書いていく大岡昇平などあげるももったいないが、それでも、そういった調子を最後まで貫けば、それはそれで、それなりの作品になると思うが、作者は「堪えきれず」、すぐに女性の内面描写、三文小説のイージーな描写に変わってしまう。それなら、それで、女性の内面描写で引きずっていけばいいのだが、すぐに裁判記録が挿入される。それのくり返しで小説は進行していく。 行きずりの男にレイプされた女性がおり、その女性が、出所した犯人から身を守るべく依頼した女探偵も、つきあっていた男からの暴力に苦しんでいるなど、いったいどういう気持ちから設定したのか? この「わざとらしい偶然」が、文学的になにか効果をあげているとは、とても思えない。 作者は何が言いたくて、このような、どこをとっても、すっきりしない小説を書こうとしたのか? いくら文学賞をたくさんとっていても、読者は正直である。あまり売れてないようである。「純文学」の奥深さも、「エンターテインメント」の痛快さもない。俗な文体で、わざとらしい設定の物語が綴られているだけである。こういう人が「大家」として扱われる日本の文学界を本気で心配してしまう。 | ||||
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読ませる、が、読後感はモヤモヤしたものだ。 「偶然」の多さがまず残念に感じられる。敦子と保険金殺人の犯人が同じマンションに住んでいた、という設定に何ンの意味があるのか? それともオレが説話上の何かを見落としてるのか? それにしても、他にも「偶然」が多い。 また、映画(フィルム)などをめぐるやたらとディテールに凝った、永長とした描写は、なんなのだろう。 みどりが繰り返し想起するイメージ、これも判ったような気になるが、読む側が受ける「快感の効果」はさほど効いていない。 とはいえ、夢中になって読んでしまうのは確かだ。文体のドライブ感が策略的なのだ。 なんにせよこの物語は遅くとも2~3日で読み終わらなければならない。間を置くと、みどりの夢想などワケが解らないだろう。思うに、ここら辺が作者の「純文」を発揮させていると思われるくだりだからだ。 | ||||
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