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ラスト・ウィンター・マーダー
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ラスト・ウィンター・マーダーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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本作はから始まる三部作の完結編だ。そのため前二作を読まなければまったく意味がない点、第1作は一応物語として完結しているのでそれだけ読むのもありだと思う。というのは、第二、三作は別のタイトルがついているが一つの作品の前篇、後篇となっており続けて読まないと意味がない点、以上の二点を理解したうえで二作目以降を読むかを読むべきだろう。 天才的な連続殺人鬼に育てられたシリアル・キラー・エリートが事件解決に挑むという設定は興味をそそられ、一作目はそれなりに読めるが、その後の二作は結末を含めクオリティがだいぶ落ちる。二作目トラップにかかり、やむなく完結篇までを読んでしまったが、快楽殺人という個人的な嗜好が本書のような広がりを見せることにはやや違和感がある。登場人物に共感できないのも相変わらずで、本書の主人公ともいえるビリー・デントのカリスマ性も尻つぼみ感が否めず、二作目以降を読む理由どうしてもあげられないのが残念だ。 | ||||
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「親子シリアル・キラー」シリーズ三部作の完結編。前作の終り方が余りにも中途半端だったので、つい本作を手に採ってしまったが、期待を大きく下回る雑で凡庸な出来。本シリーズの意匠が、ジャズを主人公とした青春ミステリ(サスペンス)ではなく、父親のビリーを主人公とした殺人ゲームである事は前作までで明らかとなっていたが、最終作の本作が、このようにスリルもサスペンスもない安直な展開(特に青春ミステリ風の部分は邪魔)の上に、肝心なテーマをこれ程までに雑に扱っている点には呆れ果てた。 ジャズが抱える解決不能のジレンマ(あるいはビリーの狙い)が次の様である事は衆目一致であろう。 (1) ジャズはシリアル・キラーとなるべく育てられているが、自分が正常である事を信じて(望んで)いる。 (2) ビリーはジャズを自分を越えるシリアル・キラーとなるべく育てたが、その究極の目的はジャズに自分を殺させる事である。 (3) ビリーの連続殺人を食い止めるためには、ジャズは自分がビリーを殺すしかないと思い詰めるが、それではビリーの"思う壺"だし、その結果、ジャズが狂気に陥ったら、益々ビリーの"思う壺"。 このジレンマを作者は如何にして最終作の本作で解決するかだけが本作の見所だったが、読者の期待を見事なまでに裏切る粗雑かつ短兵急な処理なのである。こんな事なら、<ものまね師>、<みにくいJ>、<ハット・ドッグ・キラー>等を用意して三部作にする必然性は皆無であり、初めから親子対決にすれば良かったと思う。「オイディプス王」の物語に本シリーズをなぞらえている辺りも、実際の出来栄えに比べ、衒学的過ぎる。「親子シリアル・キラー」という着想は悪くないだけに、シリーズ全体として竜頭蛇尾の感が否めない点が惜しまれる。 | ||||
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