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サブマリン
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サブマリンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全87件 1~20 1/5ページ
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家裁調査官の陣内(じんない)と武藤(むとう)、視覚障碍者(しょうがいしゃ)の永瀬(ながせ)、彼のパートナーの優子さんが登場する作品。『チルドレン』(2004年)の続篇で、単行本が2016年に刊行されました。 タイトルの〝サブマリン〟は、潜水艦のこと。と言っても、潜水艦そのものを指しているのではなく、胸の奥に潜む鬱屈した感情、長あこと引きずっている罪悪感といった意味合いで使われているのだと思います。 そう言えば、作中に〝潜水艦〟の言葉が入った次の文章がありました。 《彼の起こした事故は、(中略)姿が見えない時もどこか、視界の外に潜んでいる。水中の潜水艦の如く、そしてことあるたびに、急浮上し、■■■■に襲い掛かるのだ。》講談社文庫 p.264 ※ネタバレのおそれがあるため、個人名を■■■■の伏せ字としました。 白黒はっきりつけられない、かなり重たい話でしたね。交通事故の加害者、被害者が抱えているそれぞれの思い、どうにも割り切れない感情が描かれていて、やりきれない気持ちになりました。 そんな中、気分がすかっと晴れた印象的な文章がこれ。ジャズの巨星チャールズ・ミンガスのライブで、ローランド・カーク奏するテナーサックス・ソロの凄さ、その圧巻の演奏を描写した文章です。 《あの演奏を思い出してしまう。ソロで走り続ける彼のサックスの音は、そこら中を縦横無尽に飛び交う鳥のようで、誰かが捕まえようとするのをするすると、優雅に抜け、そのまま空を一気に上昇し、どこまで伸びるのかと皆が見つめている中、雲はおろか大気を越え、宇宙にまで突き抜けてしまい、観客は自分も宇宙に連れて行かれるような驚きで、声を上げずにはいられない。あの、湧き上がる歓声はまさにそのようだった。こんなところまで来た! という感動と痛快で、みなが笑っているのが想像できる。》文庫 p.184 ここで描き出されたローランド・カークのサックス・ソロの演奏。すごく聴いてみたくなりました。 | ||||
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読む前から想像できるテーマでした。陣内のこと知らずに読みましたが、読んでるうちにかっこよく見せるために初めにコケ落としておくやり方に辟易しました。くどくどと書かれたジャズのくだりは本当に萎えた。もっとシンプルならカッコ良かったのに、その演出のせいでむしろダッサって醒めました。 | ||||
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表面上見える事実と当事者の考えや人間性は深く知らずには、知り得ない。 | ||||
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交通事故の加害者と被害者、少年犯罪を扱った読んでいて考えさせられる小説。登場人物の一言一言が洒落ていて、まさに伊坂ワールド。ぶっ飛んだキャラの陣内さんが、カッコ良い。最後はやり切れないが、明るい未来も予感させ、感動しました。 | ||||
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娯楽小説としては十分に読ませる主人公たちだし、面白い読後感ではあるが、それだけ、のようにも感じる。 その理由は、主人公の上司、陣内のキャラクターを極立たせようと、すこし引き出し方や動かし方が、無理させているように、伝わってしまうことからくる何かに思える。 『チルドレン』にあった爽やかな新味は何処に隠れてしまったのか、残念。 本作は『チルドレン』の続編にあたるが、『チルドレン』を知らなくても、意識せずふつうに読める。 | ||||
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長編小説はどうしても、 途中で失速してしまうものです。 この問題を読者の責任にし、 偉そうにふんぞり返るための、 魔法の言葉が『起承転結』だと、 個人的には思います。 『緩急』と言いかえたりもします。 でも意味は一緒です。 『失速ではない』 ということにしておくための、 効果としては、 流行語に近いものではないかと。 『加齢臭』という言葉をつくれば、 除菌消臭用品が売れるのと同じ。 『美白』という言葉をつくれば、 システイン入りの品が売れ、 『ハラスメント』や、 『ストーカー』という言葉は、 善意や好意までも犯罪化し、 その代わりに、本が売れたり、 専門家を名のる、 新たな職が生まれたりします。 もちろん、罪を形にしたことで、 救われた人も多いでしょうが、 たとえば昔なら、 『熱意』とか『親愛』 と呼ばれていたはずの行為まで、 『ハラスメント』とされ、 『一途』や『純愛』 と呼ばれていた美点までが、 『ストーカー』とされれば、 極論すれば少子化の一因にも、 なっている可能性すら、 あるのではないでしょうか。 言葉は、人を救いもしますが、 言葉にすることで、 実体化したかのように、 世界が感じてしまうという、 危険な効果もあります。 ないものをあるものにする。 その危険性から、 『言霊』とか、 『口は災いのもと』なんて、 注意を促す言葉が、 まるで予防薬のように、 カウンターマジックのように、 存在するのかなと。 起承転結や伏線回収なども、 その言葉が存在することで、 善悪の基準が生まれています。 言葉がなければ存在しない、 成功例や失敗例。 他者をほめるためなら、 それはいいつかいかたですが、 他者を悪く言ったり、 作品に下駄をはかせるための、 言い訳としてつかうのは、 悪用だと思います。 効果的に、さりげなく、 それと気付かない風に、 小説でも映画でもなんでも、 起承転結や伏線回収は、 つかうなら、そうあってほしい。 絶対につかうべきものでも、 あればいいというものでもない。 長編小説には、 どうしてもこの呪いが付き纏い、 逆効果を及ぼしているように、 個人的には感じます。 長々と関係ないことを、 書くんじゃねぇよと、 自分でも思いますが、 連作短編だった作品が、 続編で長編になり、 主人公の視点ひとつ定めて、 一貫して物語を紡ぐとなると、 どーしても失速を心配してしまう。 伏線をばら撒く待ち時間。 ツカミのヤマをこえた後の、 眠たくなる時間。 それをどう埋めるのか? 本作では会話劇に加え、 答えのない社会問題を、 どんどん深く深く追うことで、 読者の興味を引っ張っています。 少年犯罪の裁きかた。 貧富や環境や運の不平等。 法や刑罰のありかた。 被害者の感情と加害者の感情。 連鎖する罪と、 強きから弱きへ流れる暴力。 大罪を未然に防ぐためなら、 たとえばヒトラーを子供時代、 罪を犯す前に殺していいのか? 考えたり、考えさせたりする。 それも、 説教臭くでなく軽やかに。 退屈な時間など感じる間もなく、 気付けばクライマックスへ。 伊坂さんは本作で、 語りのプロとして、 長編の抱える呪いへの、 正解のひとつを見事に示し、 実践したと感じました。 | ||||
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前作『チルドレン』の続編であり、家裁捜査官の陣内と武藤が事件を起こした少年たちと向き合う長編小説。前作よりも今作は、家裁捜査官の仕事の方にスポットが当たっている。 『チルドレン』を読んだ時のような気軽さで読み始めたため、全く毛色の違う雰囲気にまず驚いた。かなり重いテーマだったが伊坂さんのユーモア溢れる文章のおかげで、緩急を楽しみながらさくさくと読み進めることができた。 読んだ限りでは、タイトルの『サブマリン』は野球のアンダースローから取っているのかな、と思った。打者は捉えるのが難しく、誰もが出来る投法ではないこと。陣内さんの仕事への姿勢みたいだと思った。 そして、本書で一番考えさせられた「悪い人間なら命を奪っていいのか」という問題。 一般論で言えば、相手がどんな悪人であれ、司法以外のものが人を裁くようなことがあってはならないと思う。けれど、もし自分の大切な人を苦しめた人が少年法で守られたら、私はその時同じように言えるのだろうか。「刑罰じゃなく保護処分じゃ報われない」と憤らないだろうか。考えるのをやめたくなるけれど、自分の身に起こらないとは限らない。被害者にも、加害者家族にだってなり得る。 「唯一おまえたちが覚えておいたほうがいいのは」と指を一本立てた。夢を諦めるな、努力を忘れるな、人の嫌がることをするな、といった「教え」よりもとにかく、「相手の大事なものを蔑ろにするな、ってことだ」と。そして、「反対に、悪い奴らってのは、その誰かの大事なものを狙ってくるからな」 この言葉だけは忘れずに生きていきたい。 将来自分の子どもに勧めたい本。 | ||||
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前作のチルドレン同様、家裁調査官の陣内が登場します。 個人的に伊坂作品で活躍するおしゃべりキャラが好きなのですが、彼らは作中で名台詞を数多く残しており、陣内もその1人です。 伊坂さんはインタビューで、最初は続編を作るつもりは無かったと仰いましたが、執筆して下さったことが本当に嬉しくて… チルドレン、サブマリンに引き続き3作目も期待しております!! | ||||
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最後に様々な物語が結びつき、やはり温かい気持ちになってしまう。伊坂ワールドここにあり。 | ||||
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前作のチルドレンを10とするなら今作の面白さは2程度 作者の趣味なのかジャズのくだり等どうでもいい描写が多い お得意の伏線回収もイマイチ チルドレンが面白かったからと期待して読むと期待を裏切られるだろう 過去の傑作を知ってるものとしては至極残念 | ||||
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伊坂幸太郎さんはやっぱり面白いです。チルドレンを読んでからのほうがより面白いです! | ||||
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とタイトルに書きましたように、ピントのずれたことを書いてしまいましたら、伊坂ファンの方申し訳ありません。 面白かったです。個性的な登場人物達、次々に判明する真実。少年犯罪についてのディテイル。だから面白かったんですよ。ただ……、キャラクターやストーリーなどはよくても、何か作品から醸し出されるものが、私には感じられなかった。女性作家を読むことが多いので、綿矢りささんの「熱」、小川洋子さんの「美意識」、瀬尾まいこさんの「陽だまりの暖かさ」、宮下奈都さんの「キンとした空気」みたいなものを感じなかったんです。 もっとも、これらの女性作家さんとは全く違う小説を書いておられるということは、重々承知しています。ですのであくまで好みの問題です。あまり役に立たないレビューですみません。これからも本当に面白かったといえる伊坂作品を探してみます。 | ||||
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陣内さんすき | ||||
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簡単に言っちゃうと、何が悪で何が善かなんて誰にもハッキリとは分からないし、立場が変われば見方も変わるみたいな話なんだけど、そんなことは小3くらいで気付いてた。 だけど世の中には一方の話だけ聞いて簡単批判する奴らもいる。週刊誌報道を鵜呑みにして、その芸能人のSNSに火炎瓶を投げつける奴とか、そういう奴らに読んで気付いて欲しいけど、そういう奴らは小説なんか読まないだろ!! 誰かも言ってたけど、児童図書向けだと思う。 | ||||
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チルドレンが面白く、読むのを楽しみにしていた本作。 陣内さんの素直さ?はそのままで、思いつかない行動笑わされたり感動したり。 社会の問題を読みながら自分なりに考えつつも、暗い気持ちにはならず、明るく前向きな気持ちにさせてくれるところに好感が持てます。 | ||||
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最高でした | ||||
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陣内さんに心を救われるこのシリーズ。伏線回収は流石だなと思いつつ、前作チルドレンも面白かったのですが今回はさらに… 何で陣内さんに心を救われるのかを一時期本気で考えていました。彼はそのままの男だからだろうなと。いくつか言葉を残しますがその言葉に私は救われました。本当に読んでてよかった。 | ||||
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チルドレンを読んでから読むことをお勧めします。 チルドレンを読んで数年後に購入 まじか!これ! と言った具合に驚かせられました。 こういうアフターストーリー? も楽しめていいですね。 好きな作品です | ||||
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良かった!! | ||||
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文庫本サイズになっていたので購入しました。 前作「チルドレン」でお馴染みの人物が出てきます。 前作を読んだ方がより楽しめると思います。 | ||||
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