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サブマリン
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サブマリンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.20pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 1~20 1/4ページ
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表面上見える事実と当事者の考えや人間性は深く知らずには、知り得ない。 | ||||
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交通事故の加害者と被害者、少年犯罪を扱った読んでいて考えさせられる小説。登場人物の一言一言が洒落ていて、まさに伊坂ワールド。ぶっ飛んだキャラの陣内さんが、カッコ良い。最後はやり切れないが、明るい未来も予感させ、感動しました。 | ||||
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長編小説はどうしても、 途中で失速してしまうものです。 この問題を読者の責任にし、 偉そうにふんぞり返るための、 魔法の言葉が『起承転結』だと、 個人的には思います。 『緩急』と言いかえたりもします。 でも意味は一緒です。 『失速ではない』 ということにしておくための、 効果としては、 流行語に近いものではないかと。 『加齢臭』という言葉をつくれば、 除菌消臭用品が売れるのと同じ。 『美白』という言葉をつくれば、 システイン入りの品が売れ、 『ハラスメント』や、 『ストーカー』という言葉は、 善意や好意までも犯罪化し、 その代わりに、本が売れたり、 専門家を名のる、 新たな職が生まれたりします。 もちろん、罪を形にしたことで、 救われた人も多いでしょうが、 たとえば昔なら、 『熱意』とか『親愛』 と呼ばれていたはずの行為まで、 『ハラスメント』とされ、 『一途』や『純愛』 と呼ばれていた美点までが、 『ストーカー』とされれば、 極論すれば少子化の一因にも、 なっている可能性すら、 あるのではないでしょうか。 言葉は、人を救いもしますが、 言葉にすることで、 実体化したかのように、 世界が感じてしまうという、 危険な効果もあります。 ないものをあるものにする。 その危険性から、 『言霊』とか、 『口は災いのもと』なんて、 注意を促す言葉が、 まるで予防薬のように、 カウンターマジックのように、 存在するのかなと。 起承転結や伏線回収なども、 その言葉が存在することで、 善悪の基準が生まれています。 言葉がなければ存在しない、 成功例や失敗例。 他者をほめるためなら、 それはいいつかいかたですが、 他者を悪く言ったり、 作品に下駄をはかせるための、 言い訳としてつかうのは、 悪用だと思います。 効果的に、さりげなく、 それと気付かない風に、 小説でも映画でもなんでも、 起承転結や伏線回収は、 つかうなら、そうあってほしい。 絶対につかうべきものでも、 あればいいというものでもない。 長編小説には、 どうしてもこの呪いが付き纏い、 逆効果を及ぼしているように、 個人的には感じます。 長々と関係ないことを、 書くんじゃねぇよと、 自分でも思いますが、 連作短編だった作品が、 続編で長編になり、 主人公の視点ひとつ定めて、 一貫して物語を紡ぐとなると、 どーしても失速を心配してしまう。 伏線をばら撒く待ち時間。 ツカミのヤマをこえた後の、 眠たくなる時間。 それをどう埋めるのか? 本作では会話劇に加え、 答えのない社会問題を、 どんどん深く深く追うことで、 読者の興味を引っ張っています。 少年犯罪の裁きかた。 貧富や環境や運の不平等。 法や刑罰のありかた。 被害者の感情と加害者の感情。 連鎖する罪と、 強きから弱きへ流れる暴力。 大罪を未然に防ぐためなら、 たとえばヒトラーを子供時代、 罪を犯す前に殺していいのか? 考えたり、考えさせたりする。 それも、 説教臭くでなく軽やかに。 退屈な時間など感じる間もなく、 気付けばクライマックスへ。 伊坂さんは本作で、 語りのプロとして、 長編の抱える呪いへの、 正解のひとつを見事に示し、 実践したと感じました。 | ||||
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前作のチルドレン同様、家裁調査官の陣内が登場します。 個人的に伊坂作品で活躍するおしゃべりキャラが好きなのですが、彼らは作中で名台詞を数多く残しており、陣内もその1人です。 伊坂さんはインタビューで、最初は続編を作るつもりは無かったと仰いましたが、執筆して下さったことが本当に嬉しくて… チルドレン、サブマリンに引き続き3作目も期待しております!! | ||||
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最後に様々な物語が結びつき、やはり温かい気持ちになってしまう。伊坂ワールドここにあり。 | ||||
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伊坂幸太郎さんはやっぱり面白いです。チルドレンを読んでからのほうがより面白いです! | ||||
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陣内さんすき | ||||
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チルドレンが面白く、読むのを楽しみにしていた本作。 陣内さんの素直さ?はそのままで、思いつかない行動笑わされたり感動したり。 社会の問題を読みながら自分なりに考えつつも、暗い気持ちにはならず、明るく前向きな気持ちにさせてくれるところに好感が持てます。 | ||||
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最高でした | ||||
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陣内さんに心を救われるこのシリーズ。伏線回収は流石だなと思いつつ、前作チルドレンも面白かったのですが今回はさらに… 何で陣内さんに心を救われるのかを一時期本気で考えていました。彼はそのままの男だからだろうなと。いくつか言葉を残しますがその言葉に私は救われました。本当に読んでてよかった。 | ||||
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チルドレンを読んでから読むことをお勧めします。 チルドレンを読んで数年後に購入 まじか!これ! と言った具合に驚かせられました。 こういうアフターストーリー? も楽しめていいですね。 好きな作品です | ||||
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良かった!! | ||||
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文庫本サイズになっていたので購入しました。 前作「チルドレン」でお馴染みの人物が出てきます。 前作を読んだ方がより楽しめると思います。 | ||||
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伊坂ワールドと称されるものは、奇想天外であったり、痛烈痛快であったりするものが多いと思いますが、それとは違う路線の一冊。伊坂作品の愛読者で有れば、それは装丁から分かるでしょう。 小説で扱っているテーマを現実世界で扱えば、重くなりがちなテーマだと思います。それを小説というフィクションを交えながらも、真摯に向き合っている作品だと感じました。重く感じないのは、登場人物から感じられる真摯な心情描写と個性のおかげかな。学生の読書感想文にちょうど良いとも思ったりもしました。 読了時の感想は、思いテーマでありながら、どこかほんのり暖かい一冊。これもまた、伊坂ワールド。 | ||||
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いつも通り伊坂ワールドです。出目。陣内好きなので、また、続編お願いします。ら | ||||
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伊坂幸太郎は本作執筆に関するインタビューで次のとおり述べています。 「やりきれなさを描きながらもっともっとエンターテインメントにしていこう、やりきれないまま終わると文学的に寄るかもしれないけど、それはエンタメ作家としてずるい気もするので、エンターテインメントとして面白い小説を目指してみよう――『サブマリン』を書く上で、そういう気持ちがありました」 連作短編集でありながら全体として長編としても成立していた「死神の精度」が数年後に長編「死神の浮力」としてパワーアップしたように、本作も、連作短編集「チルドレン」の十数年後を時代設定とした長編小説として存在感を増しています。 特に、「チルドレン」では短編一作ごとに「落ち」を意識した構成だったため、かなりミステリー寄りで、ちょっと無理がある印象もあったのですが、本作「サブマリン」ではもう少し地に足をつけた感があります。 そして、前述の著者インタビューにあるとおり、「やりきれないけどそれだけではない物語」として成功しています。 個性的な家裁調査官陣内の存在感は、フィッツジェラルド「グレートギャッツビー」同様、語りてが主人公なのではなく、語りてである武藤の視点を通して陣内が描かれることで、読者の想像力をかきたてます。 陣内の普段の発言からみると、一見信用できないいいかげんな人間のようでいて「相手の大事なものを蔑ろにするな」「途中でやめるわけにはいかない。どう考えても高得点にならない場合もある。それでもできる限り悪くない手を目指すほかない」などと鋭い意見を述べることもあり、陣内の心の中は武藤の目を通して想像するしかありませんが、読者の多くは陣内の存在に心惹かれるでしょう。 さて、本作のタイトルは「サブマリン」。 潜水艦のごとく浮上してくるものが何なのか? なかなか深いです。 | ||||
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交通事故を起こした少年をとりまく家庭裁判所調査官の物語。 チルドレンからの続編。今回は、少々テーマが重いかなとも思った。 一応きれいにまとめてはいるが、ご都合主義的かなとも感じる筋書き。これなら、家庭裁判所調査官の苦悩を描く意味で、最後のオチを無くして重いまま終わらせても良かったなとも思う。 読みやすいが、個人的にはチルドレンの方がすかっとして好き。 | ||||
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でも、やはり何かしら救いのある話は面白い。 現実にあるとは思えないけど、事実は小説よりも奇なりなんて言葉があるぐらいだから、あり得ないこともないのかな。 | ||||
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前作「チルドレン」は購入したものの、何故か陣内が鼻に付いて序盤で読むのをやめた。 何年も前だし何がダメだったのか殆ど覚えてないのだが、言動がエキセントリックすぎたのかヒーローとして扱われ過ぎてたからか…… でも今回の「サブマリン」はすんなり入っていけた。少年犯罪を扱いながら重くなり過ぎず、軽やかなユーモアを織り交ぜているのも好感触。 陣内は基本無茶苦茶な人なのだが、今作はそのどうしようもなさや、憎めないダメさ加減も「しょうがないなあ」って感じで受け止められた。 全面的にいい人とは言い切れないし、断じていい大人でもないのだが、その無茶苦茶さ加減をなんだかんだで許したくなってしまういい奴。 弱いものいじめが大嫌いで歯に衣着せぬ物言いも痛快。 名言は随所にちりばめられているが、タイトルに挙げた箇所と、人生を麻雀の役にたとえた終盤が特に印象的。 「重力ピエロ」の強姦魔や「マリアビートル」の王子など、伊坂作品には絶対悪を体現するような同情の余地ない人物も登場するのだが、今回は少年犯罪と括っても「過失の事故」を主軸に据えているので、そこまで陰惨な方向に傾かない。 これがもしリンチやいじめだったら、加害者と被害者の対立構図がよりハッキリして後味悪くなってただろうな……。 残虐な少年犯罪が報道されると極刑になればいいのにと思ってしまうが、若林のように本当に反省し、更生を志す人間もいる。 被害者と遺族が加害者に望むことといえば、早い話「幸せになってほしくない」の一語に尽きるのだが、許されない・救われないことこそ報いだと自戒する加害者を断罪し続ける世間の想像力のなさは、恐ろしくて少し悲しい。もちろん、そこには私自身も含まれるのだが…… 単純なハッピーエンドじゃないし、わかりやすい正解は提示されない。でもそれでいい。たとえフィクションでも、この種のテーマを唯一解に落とし込むのは不誠実で嘘っぽい。 作中で武藤も言っていたが、わからなくても悩み続ける、答えなど存在せずとも考え続けるのをやめないのが、他者と理解し合うのが難しくとも理解しようとする姿勢は捨てない、人間に課された課題にして許された誠意なのだ。 終盤の急展開はいくらなんでも偶然が連鎖しすぎて都合が良すぎる気がしたが、伊坂作品だしなあ……でなんか許せてしまった。 余談だが、ジャズの描写が素晴らしい。そっち方面に造詣が深くない私も、動画サイトを漁りたくなるような鮮烈な演奏描写に痺れてしまった。チャールズ・ミンガスやローランド・カークの音楽、聴きたい! 惜しむらくは木更津さんにもうちょっと活躍してほしかった。続編があるなら期待していいだろうか。 | ||||
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素敵な読後感の本。多分父親となった作家伊坂さんの、子どもへの愛情や親としての大変さが書かせたのかな、なんて考えました。何はともあれどんなことをしでかしても、子どもを責めるのはおかしい。だって親からもらった遺伝子で親が与えた環境で、子どもはこうなったんだもの。 それにしても、陣内さん、素敵‼︎こんな大人がもっと増えて欲しい。 陣内さん大活躍の先発作品、チルドレンを先に読むことをオススメします。 | ||||
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