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つまをめとらば
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つまをめとらばの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 21~40 2/3ページ
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青山文平さんを読むのは2冊。6つの短編集なので、読みやすいです。好きな話は以下です。1.乳付、2.ひと夏。どうも、この作家とは相性が合わないようです。 | ||||
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直木賞を獲った作品なので買いました。 中は見てないです。 でもすぐ手元に届いたので、各関係者の皆様には感謝です。 | ||||
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江戸時代の生活、文化も楽しみながら、短編をあっというまに読み終えました。 男女の関係が温かく、叙情的に表現されていて、心があたたかくなりました。 | ||||
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ゆったりとして暖かい情景が浮かんでくるようでした。 作者の他の作品も読んでみたい。 | ||||
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本の状態は新品と同じでした大変満足でした、最高におもしろかったです。一気に読んでしまいました。 | ||||
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短篇集『つまをめとらば』(青山文平著、文藝春秋)を読み終わって、これまであまり経験したことのない感慨に襲われました。お城や主家勤めの同僚の武士たちから、それぞれが経験した男と女を巡る生々しい物語を聞かされたような気分になったからです。 「ひともうらやむ」に登場する世津は、このように描写されています。「世津はとにかく、美しい。もう、どうにも美しい。ただ美しいのではなく、男という生き物のいちばん柔らかい部分をえぐり出して、ざらりと触ってくるほどに美しい」。しかし、結婚後1年近く経って、世津が突然離縁を申し出たことから、思わぬ事態を招いてしまいます。 「つゆかせぎ」の朋の美しさは、「獰猛とも思えるほどの美しさ」と形容されています。女性の美しさをこのように表現した作品を私は知りません。「女という生き物は美醜に関わりなく、いや、なにものにも関わりなく、天から自信を付与されているのではないか」。「朋は見た目に美しいだけでなく、すこぶる肌も合って、たしかに私は朋に搦め捕られたのだろうが、それを僥倖と思うことができた」。 「ひと夏」のタネは農民の18歳になる娘です。「庭先には、いちばん美しい季節を生きる女の獰猛な匂いが、夏草の厚い呼吸を押し退けてとどまり、啓吾は、たしかにあばずれだ、と声に出して、その残り香を振り払おうとした。けれど、匂いはしっかりと若者の鼻腔に棲み着いて」しまいます。 「逢対」を彩る24歳の里は町人で煮売屋の女主です。「理(わり)ない仲になると、女の顔は変わる。いや、変わって見えるようになる。よく見えるようになる女もいれば、その逆になる女もいる。里は、よく変わったほうだった」。 「つまをめとらば」は、省吾の屋敷に佐世という20歳の娘が下女として奉公に来たことから始まります。「なにしろ佐世は、罪のない童女のような顔を、罪ではちきれそうな躰の上に載せていたからである。首の上と下との落差はあまりに大きく、いきなり目の当たりにすることになった省吾は、思わず自分が視姦をしているような気にさせられ、知らずに目を逸らしたほどだった」。 著者の、「この世には、こんな人たちがいるし、こんな場処もある。この世は私が想ってきたよりも遥かに妖しく、ふくよからしい」という言い回しに思わず頷いてしまう、粒選りの短篇が6つ収められています。 | ||||
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江戸時代という背景、生きるために必死だった生活環境、いずれも現在と異なる条件下での夫婦の生き様を、角度を変えて表現。 だからこそ、夫婦のありざまを新鮮に感じ取ることができ、現代に生きる自分自身の夫婦生活も距離を置いて眺められました。 おもしろかったです。 | ||||
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短編の本は楽しい。 この"つまをめとらば"も *ひともうらやむ *つゆかせぎ *乳付 *ひと夏 *逢対 とある。 私は「ひと夏」についてかきます。 高林 敬呉22才の物語 兄夫婦との同居、たいした仕事もしない。 それで家に住んでいる。まー今でいうニートの少しいいのかな。 この彼の話になる。兄が独立させようとして、藩から仕事をもってくる。 たいしたしごとではない。領地をおさめるというの。 ここから話はどんどんおもしろくなる。 とても読みやすいです。皆様も読んでみてください。 直木賞作家 青山文平作 推薦いたします。 | ||||
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読後感のすっきりした娯楽小説。ちょっと疲れた時、心の栄養に最適。 下級武士や生活の細かな説明は、リアリティの肉付けなっていて江戸時代しかありえないよねという物語に引き込まれる。 江戸時代考証に詳しい杉浦日向子は、「下級武士の妻にはなりたくない」とインタビューで言っていたと記憶するが、畑を耕すことから家事一切をこなさなくてはいけない妻、武士が職業として成り立たないながらたくさんの夫がいた時代。 いづれも一人称で描いているため、相手の心は説明されない。どの夫も思慮深く、妻には理由があり聡明である。 武士の規律のある人生観が、現代の日本人の在り方に繋がっているという歴史認識が、このところ散見されるが確かにそうなのかも。 一人語りによって、他人とは解りあえないという人生の前提と、それでもいささかでも理解でき寄り添えるという希望がある。 「逢対」の最後にはぐっときた。こんな思いをしたいものだ。 | ||||
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六篇の短編の内、「ひともうらやむ」「つゆかせぎ」「つまをめとらば」の三篇は、「男」が「女たち」を理解できず、その逞しさに圧倒されている感じです。 これらの作品の語り手は男たちですが、物語の主人公は「男」の目を通した「女たち」です。 そこには、「男」の思いもよらぬ行動で「男」を戸惑わせる「女たち」がいます。 まるで、「女たち」はすべてを見通して、「男」を掌で弄んでいるようです。 でも、そこには「女たち」の優しさがあり、「男」への思いに溢れています。 そのために、「男」は「女たち」の思い通りに動かされている。そんな感じです。 時代は、江戸の文化文政の時代で、圧倒的に「男」の時代なのですが、実は「女たち」が操っていた時代なのかも知れません。 それは、同時に今の時代の男と女の関係を写し取っている様です。 その「現代性」にこそ、この本の魅力がある様に思います。 | ||||
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タイトルと表紙の絵から一人の武士の婚姻前後の物語かと思ったがそうではなく、「ひともうらやむ」から始まる6つの短編集であった。しかし、どの物語も情緒にあふれ、登場人物や背景の描写も細やかで細部までよく練られており、冒頭から作品の世界に引き込まれた。武家の世も今と変わらぬ男女の人生の葛藤があったのだと想像させた。1冊6編とも緩みが無く、大きな余韻が残った。最後の「つまをめとらば」の編を開くときには、それまでの次が読みたいと言う思いから、読み終えたくない、もう少し長くこの世界を味わいたいという思いに変わっていった。読み終えて更にその思いが強くなった。私の中で大切な一冊となった。 | ||||
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とか偉そうなことを言ってみたり。 もう少し近現代エンタメ的なものを想像してました、というだけです汗 いや、しかし表題作が胸に刺さること、刺さること。 男臭い中で生き続けている僕としては、自分の恋人を男友達に見せて評価を聞いちゃうとか、男同士でいる時間の方が楽しいから、結婚するってのもなあ、的な気持ちとかが凄いよく分かってしまいました。 まさに、衆道的な方向になるわけでは無いけれども、より恋人らしいというか。 うーん、結婚できんぞ、これ。 あとは、念流を使う剣士が出てくる話もなかなか。 そくい受けが出てきたあたりで、個人的に「きたーーー!」という感じになっていましたw あれ、カッコイイですよね。 まさに柔よく剛を制すというものです。 ある種、憧れに近いものというか……。 表題作以外の作品が、そこまで恋とか愛とかそういうところでいうと、あまりのめり込めなかったかな。 ただ、それ以上に表題作に共感したのでそれでよし! よい1冊でした。 | ||||
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一読、ユーモア時代小説の名手登場と感じました。 『つまをめとらば』は、幼馴染でともに隠居暮らしの武士ふたりが、それぞれに女性で苦労してきたことが、苦々しく、かつ噴きだすしかない滑稽さで描かれる。書き出しから結びまで、滑稽譚の語調も色調もいっさいないのに、可笑しくてしょうがない。 なるほどなあ、小説というのは、なんという豊かな表現形式なんだろうと感じ入ります。 『ひと夏』は一転して、若くてやる気満々の若い侍が主人公。天領の中に「飛び地」で自藩の領地があり、その支配を仰せ付けられたが…という一編。こちらも、解けない難問のような江戸時代の藩組織のありかた、武士も百姓も姑息でという人間のしがらみを描いて、笑いの生じようのない設定なのに、なんとも可笑しい。 主人公が奥山念流の目録という剣の名手で、あざやかにその手並みを発揮するという時代小説の王道場面もあります。 煮詰まってしまった文化・文政(1800年代前半、幕末期)のころの武家社会。身動きの取れない武家を尻目に町人文化は花ひらく。武家であれ町人であれ、女性のほうがはるかに緩やかに世の中を渡っている。 なんだか、煮詰まってしまった今の日本で元気なのは女性だけ、といった風潮と重ねて読んでしまいました。 ユーモアに満ちた時代小説の登場に、乾杯。 | ||||
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この時代を見たら、今が見える。 青山先生の言った言葉です。 さすがに、読んでみてから、私もこう思いました。 自分の頭で考えて、読んでみてください。 各々、違った考えが浮かぶのではないでしょうか? | ||||
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江戸時代の小禄から中程度の武家の生活と、その妻女を描いた短編6編。 太平の世に慣れ、立身出世もままならず、無役で一生を暮らす小身の旗本 など、右肩上がりの時代を経て成長の止まった現代社会と通じるものが あるかもしれない。 視点は多くは男の側にあり、その目で女を見て最初の印象と年月を経て変化 するさま、あるいは男には分かり得ない女の生理と感覚を、わからないなら わからないものとして、率直に描いている。 妙に解きほぐさないのが、よい。 しかし、終わり方に余韻があるのは最初の「ひともうらやむ」だけで、残り 5編はいささか…。 | ||||
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時代劇のきちんと書ける方。 美しく抑制された筆力に、この方の余裕を感じます。 余裕から生まれる人を見つめるまなざしのやさしさ。 青山文平さんの描く男性は、そして、特に女性は、小説の中で素晴らしく生きています。 余計なものを足さない。青山さんの端正な文章も大きな魅力です。 上質のヘミングウェイの文体を彷彿とさせる、と申し上げたら的外れでしょうか? 超・五つ星です。 | ||||
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従来の時代小説に登場する「けなげな女性」「献身的な女性」とはひと味違う「自信にみちた力強い女性」が描かれている。男を陰から支えるだけでなく、積極的にリードしていくという現代的な女性像が新鮮で面白い。 | ||||
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救いは、それぞれの主人公が一芸に秀でていること。釣り、算術、俳諧、等など。所詮、男は現世の業に頼らなければ女にはかなわないのか。それはそれで面白い。 | ||||
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深い。実に奥深い。 忠義な男たちの弱さに必要なのは、ふつうに生きる妻の強さ。 人生経験豊かな著者にしか表現できない世界だ。 時代小説の新旗手が贈る傑作武家小説集。 揺れる男心は、現代の男の心にも響く。 明治の歌人与謝野鉄幹作「人を恋うる歌」 を引き合いに出しているのだろうか? 「男は理想と情熱を持って生きなさい」という応援歌詞。 その中で、16節ある詩の始めの1節。 『妻を めとらば 才たけて みめ美わしく情けある』 「嫁にするならば、賢くて見た目が美しくて優しい心根のある女性がよい」 という意味。 果たして、現実はどうか? 表題作を含む六篇の短編集の時代小説。 「ひともうらやむ」「つゆかせぎ」「乳付」「ひと夏」 「逢対」「つまをめとらば」 見た目云々、賢さ云々。 惚れてしまった夫側の奮闘ぶりが、のんびりした流れで進み、 微笑ましく、一気読みさせてしまう。 主人公たちは、いずれも太平の江戸時代のさ中にいる下級武士たち。 忠義に生きる彼らであるが、お役目が無い。 慎ましく生きる彼らの平凡な生活。 そんな生活の中にあって、人それぞれの思いがあり、 その中心となる夫と妻の関係も、人それぞれである。 けれど、主人公たちは、男らしさの中に健気に感じる面があり、 対して、男から見た、ふつうに生きる女たちの妻としての強さを感じる。 美味しくもない味噌を買ってしまう男どもの馬鹿さ加減も愛嬌。 忠義な男ゆえに、嫉妬、疑心という毒を持ち合わせる。 それらが生きる糧にもなる。 忠義過ぎる友にお役目を譲り、身分が違う女と生きていこうとした男の潔さ。 「つまをめとると」男のほうこそ、ぞっこんなのだ。 第154回直木賞受賞作 | ||||
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6話の短編集。 それぞれの話に繋がりはない。 時代設定は、江戸時代。 女性の強さや醜さ、男性から見た際の不可解さなどを描く。 男性視点で、女性を見た話しもある。 文体としては、少し畏まった感はあるが、 非常に読みやすい。 短編集ということもあり、展開は早く、 それでいて読みごたえがある。 時代設定的に、少々古臭い感はあるが、 いつの時代も男女間での悲喜交々に 変わりはなかったのだろうと思わされる。 私としては、「乳付」と「逢対」がお気に入り。 | ||||
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