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つまをめとらば
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つまをめとらばの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 41~49 3/3ページ
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「藤沢周平の後継者」のごとき賛辞を仄聞しますが、それはあくまでも皮相的、もしくは提灯持ち的な評価にすぎません。具体的な論考をはしょっていきなり本質的なことをいえば、たとえば女性の描き方。藤沢周平には女性の心根に寄り添う情感(憐憫ではなく)が通底していたと感じられますが、この作家には男目線の倨傲が見え隠れして、それがいささか鼻につきますし反感も覚えます。武士から平民を見下す視線とも合わさっているようにも思われます。これは作家の資質に属するファンダメンタルズともいうべきものではないでしょうか。 | ||||
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六作品が収録されていますが、これらは全部、武士に仮託した、作家本人の過去と、今に到る人生の吐露かと思います。 主人公かその妻には余技があり、それが本人の日々の屈託から、身を支えています。 「ひともうらやむ」は、釣り竿や釣り針の作成、「乳付」は漢詩、他には戯作や算学。 けれども結局、武士をやめて町人になる。作家本人が小説を書き始めた頃の心情を、武士に仮託して書いているのだろうと想像しながら読みました。 不満だったのは、江戸時代のことを描きながら、改行がやたらと多いこと。これが文章の密度を落としているだけでなく、江戸時代の雰囲気を弱めてもいます。短文改行は時代小説には向かないと思います。 また、誤植があります。p.30の最後から2行目と3行目で行の順番が間違っているし、 p.84で「小姓組番」が、p.91では「小姓番組」、p.176では再び「小姓組番」。 p.177からp.178にかけてで、「外はそんなに暑いか」と(中略)答えた。これは、「問うた。」でしょ。 p.175の「角度と勾配のちがい」の部分の記述は、内容に誤りがあります。勾配は傾斜のことで、斜面の長さじゃないよ。 こういうチェックは、担当編集者の役目じゃないのかな。 全体に、諦観の漂う枯れた文章で、読者を選ぶと思います。種々の事情で、会社勤務をやめた人や、人生を下りた人に向いていると思います。 内容は悪くないけど、改行の多さがいただけないので、星3個にしました。 | ||||
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大方の方が「分かりやすい」 と、レビューされてますが 男女の時代物の読み物としては 「分かりにくい」し、その時代考証や知識や興味が ある程度ある方向けの読み物 なのでしょうか? 若い人には少々読みづらい と思います。 まあそれでも一日で読みましたが・・・ 浅田次郎ならもっと、分かりやすく 描けたんでは?と思いながら 読みました>< | ||||
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初めて青山文平の作品を読んだ。 出てくる女性がかわいい。 そしてすべてがホッコリする法被エンドでさわやかな読後感がある短編集だった。 この本のおかげで,青山文平の本にはまった。 | ||||
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賞をとったので期待したけど よくある時代小説(江戸時代の庶民の生活の中にちょっとした気持ちを入れた小説 いわば短歌や俳句のような)。 自分的にはコスパよかった感はしませんでした。 今後の私の人生の中で残っていく本ではなかった。 | ||||
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良い本です。 直木賞をとって欲しい。 先の「鬼はもとより」では藩の財政を立て直す武士の厳しい世界でしたが、今回は江戸時代の武士と女房(または女)との凛とした関係が感じられます。 太平の世となれば武士は合戦での死はありませんが、生きる目標が必要です。 短い人生を生き抜くには、女にも覚悟があります。 今の時代にはない夫婦の間合いが良いですね。 六編の短編はどれも味があってお勧めです。 たぶん若い人には向かないですが、人生を闘ってきたシニアには何か共感いただけるのでは。 『つゆかせぎ』の女性の母性にには感服しました。 | ||||
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非常に読みやすい短編集です。簡潔で気持ちよく読み進められました。 内容は恋い焦がれた女を妻にした男が裏切られ(?)、その様が友人の視点から描かれる話や様々な別れを繰り返した中年男と独身男の女性にまつわる話などの短編集といった趣。 様々な女性が現れるのですが、それぞれの行動にスポットはあてられず、それが逆に男性から見た女性の行動の不可解さや理解しがたさといった畏れを浮き彫りにしていると感じました。 女性の事情や事件の経緯はほとんど説明されないため、女性読者からは納得できない部分があるかもしれません。 総じて男から見た女性への不安や不可解さ、そして男の妙な達観と寂しさが表現されているような気がしました。 | ||||
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少々、女の描き方が単純に過ぎる。 という感もありましたが、男目線でみた女、ファンタジーかステレオタイプと思えばこんな感じか。 大変に分かり易過ぎるとでも言えば良いか。 分かり易い分、さくさくと軽めに楽しみました。 | ||||
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一読して、非常にうまい書き手であると思いました。 簡潔な文で、すいすいと読ませ、江戸情緒を感じさせてくれます。 真偽はわかりませんが、江戸時代のことがらについて、リアリティを持って折りこまれています。 では、なぜ星が5つではなく、4つかと言うと、個人的な好みの問題になります。 本書の短編のいくつかで、女の強さ、しぶとさ、嫌な面が描かれています。 著者にしてみれば、 「どうだ、現実に、こんな女、いるだろう?」 ということなのかもしれません。 でも、私個人としては、現実の世界で、女の嫌な面を見ているからこそ、小説のなかでは、ファンタジーの女を読みたい、と思うのです。 それは理想化された、男にとって都合のよい女でしかないのかもしれませんが。 なにはともあれ、時代小説のファンならば、一度読んでみて損のない本であることは確かです。 個人的な好みで言えば、最後からふたつめの「逢対」がお勧めです。 | ||||
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