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楽園
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楽園の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 21~40 2/3ページ
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上下巻の作品なので、これは2冊通しての感想。 『模倣犯』で探偵役だった(そう簡単に言えるような単純な小説ではないが)、前畑滋子が別の事件に挑んだのが、この『楽園』である。 普通、ミステリーだと、探偵役が同一人物なら、「〇〇シリーズ」と呼ばれたりするけれど、『模倣犯』と『楽園』については、「前畑滋子シリーズ」とは言えないだろう。 『楽園』を読んでいると、しつこいくらい、前畑滋子が『模倣犯』の事件の記憶に振り回される描写が出てくる。それは率直に言って鬱陶しい。 前畑滋子の存在と、『模倣犯』事件の記憶を持ち出さなければ、この『楽園』という小説が書けなかったようにさえ見受けられるのだが、それは作者側の事情であって、読者には何の関係もない。ミステリーの作者が、この種類の荷物を読者に負わせてはいけないと思う。 『楽園』は、構成としては、ライターである前畑滋子が事件の謎を追う、「ノンフィクションの舞台裏」と言うべき体裁を採っている(彼女は調べるだけで何も書かないけれど)。だとすれば、この小説の中で起こることは、現実の中に置いても不自然でない、というのが前提ではないか。 殺人事件の絵を描いた少年に、本当に超能力があったと、前畑滋子が信じてしまう展開は、この小説の手法とは基本的に矛盾しているような気がして、私は戸惑っている。 フィクションだから何でもあり、と安易に言ってはいけない。作品にはそれぞれのルールというか前提がある。この小説は文体と手法から言って、「超能力は存在しない世界」の話のはずでは?、という疑問が拭えない。 また、他の方のレビューにもあったが、少年の「山荘の絵」の謎が解かれていないのも不思議。 | ||||
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厳しい言い方になるが、宮部みゆきが「ひとりごちただけ」という気がする。 おそらく宮部みゆき本人もこの本の出来には不満足だろう。 それがとってつけたような題名「楽園」というものに現れているような気がする。 もうちょっとほかの題名があったと思うのだが。 上巻で感じた「迷い」がさらに混迷を深めたような気がしてならない。 おそらくこの前畑滋子シリーズは今後も続くのだろう。 「模倣犯」を超えるまで。 私自身は、宮部みゆきが超能力に傾倒していくのは別にかまわない。 面白い本が書けるのならば。 「龍は眠る」にしても「クロスファイア」にしても面白さは抜群である。 だから「模倣犯」にそこまでこだわる必要はないと思うし、 そもそも「模倣犯」自体が、そこまでこだわらねばならない傑作かと思う。 ただ作家としての性なんだろうなというのはわかる。 「模倣犯」以後の彼女の作品は正直言ってつまらないものが多い。 つまらないというか「暗い」のだ。 デビューしてしばらくの彼女は、 子どもを書かせたら右に出るものはいないのではないかというくらい、 子どもを「活写」出来ていたのだが、 それが出来なくなっていると感じているのは私だけだろうか。 一日も早く彼女が「模倣犯」の呪縛から抜け出せることを期待している。 | ||||
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模倣犯、超能力、娘殺しこれを結びつけて物語にする。 たいしたもんです。 で?ていう。 | ||||
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★★★☆☆ この楽園は、私が絶賛した「模倣犯」の続編というか主人公が同じなのだが、どうして今まで読まなかったのかというと、「超能力」とかが出てくるという事で、一気に興ざめしそうな感じだったから。 実際に読むと、やはりぐいぐい引き付けられるし話の展開も最後まで気が抜けず、目が離せなくなり…という事で一気に読んでしまうのか?と思いきや、やはり発端が「予知能力」「Psychic Investigator」みたいなのがあってこそこの話が始まっているというのがどうも…。 そうは言っても宮部さんの筆力はたいしたもので、逆にどうして超能力を持ってきて大衆小説からSFにしてしまったのだろう? あらすじは、息子を交通事故で亡くした母親がもっと息子の事を知りたいという事で色々整理をしていたら、変な絵が出てきて、それを模倣犯のときのライターに鑑定?調査依頼。その絵に書かれていたものは、誰も知るはずがない事件現場の遺留物。しかもその事件が前に自分が関わった模倣犯の殺人現場…。結局自分はあの事件から逃げる事はできないのか〜と調査に乗り出し、結果的に別の殺人事件の真相を暴いていく…という流れ。その別の事件というのも不良の娘を殺して15年?以上自分の家の地下に埋めていた両親とそれを知らずに生活していた妹の生き様。単に娘殺人だけではなく、その両親を脅すさらなる悪人、それをかばう地域の有力者…。 とにかくスタートが超能力でなく、何か別のきっかけで始まっていればもう少しはまったかも…。 | ||||
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たしかにこの作者は、一流のストーリーテラーだと思う。 自分の作り上げた虚構の中に没入し、悩み、苦しみ喘ぎ、そして展開していく様に、一分の妥協も無い。この前畑滋子の活躍が、事実ではなく、たった一人の女性の頭の中から生まれたということに、僕は大いに驚嘆した。一番的確な言葉を使い、正しく、解りやすく、そして目に浮かぶような文章表現もすばらしい。決して「模倣犯」の続編ではなく、産経新聞の連載小説の単行本化で、宮部みゆきのまったく新しい作品だと思う。 ただ、すこしがっかりした。 いや、この作家の他の作品を、多少読んでいるだけに、すごくがっかりした。 ちょうど、前作「模倣犯」がベストセラーになった頃、作家の関川夏央氏が、このような”長大小説”が次々と世に出て、そこそこのセールスを上げている状態を評して、「筋書きみたいな小説が好まれている現状」と言った事がある。この作品はまったくそれに当てはまると思う。筋書きどころか、台本小説だ。 (台詞ート書きー台詞ート書き…。) この連続だ。読者はまるで行間を読む必要が無い。1から10まで、きっちりと説明がある。きっぱりすっきり、我々は完全に納得のうえ、残酷な結末を読み終える。作家の旺盛な想像力(創造力)の前で、我々は圧倒されながらも、不甲斐なさを感じる。よく喋る小説家はたくさんいるが、それよりもひどい。ぼくらのイマジネーションを萎えさすのだから。 ぼくは前畑滋子”次の”活躍を大いに期待する。頭の切れる、手際の良いライターではなく、凄絶な事件の前に、もがき、苦しむ主人公として。 | ||||
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「むむむ…」というのが、読了後の第一感想です。 普通に小説としておもしろいとは思うんですが、 宮部みゆきだったらもっと面白くてもいいんじゃない、といいますか。 上巻であれだけ語られていた「ちや」にまつわる過去話とか、 等の力と事件の関わり方とか、上巻の美術教師の話とか、 「これがこれからどう繋がっていくの?」ってワクワクしていたのに。 結局、ただ置いてあっただけの話にされてしまいました。 前畑滋子も、「模倣犯」ではあれだけ胸のすく活躍をしてくれたのに、 今回はただの「知りたがりのおばさん」。 上巻で期待していただけに、残念。 ただ、繰り返しますが、宮部みゆきじゃなかったら普通に楽しめる小説なので、 この評価にさせて頂きました。 心理描写も丁寧で入り込みやすいし。 | ||||
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なんだかなぁ。 ちなみに宮部ファンです。(ほぼ全作読んでます) ひぐらし。孤宿の人。楽園と続けて私のなかではいまいちです。 楽園のなんだかなは、ひぐらしのなんだかなと似てます。 ほじくり返さなくていいとことろをほじくりかえして、 躍起になったり、使命感持っちゃったり・・共感できません。 また、模倣犯の九年後っていう設定も中途半端だなと思います。 英雄の書を読もうかどうしようか悩んでます。 ブレイブストーリーは好きですが、イコはおもしろくなかったしな・・ | ||||
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皆さんのレビューを拝見すると、おおむね、 1,読んで後悔はない水準以上の作品。 2,だが、宮部作品としては(期待度が高いだけに)不満。 3,『模倣犯』の主人公・前畑滋子を再登場させた必然性が疑問。 ……というところでしょうか。 自分も、同感です。 特に気になった点は、今回、前畑の舅・姑が死没していること。 これは、(設定上で)邪魔物は消せとしか思えない。二人とも、 相次いで病没したというのは、『模倣犯』から9年後の設定ながら、不自然。 どちらかが認知症気味でも存命で(また、そうした新たな問題を抱えつつ)、 前畑が苦労しながら問題を解決していってこそ、日本の現状を踏まえて納得がいく。 『模倣犯』では前畑の舅・姑が健在で、この二人との微妙な人間関係が、 凄惨な事件の「取材」がもたらすストレスと呼応して、 前畑の人物像を二重にも三重にも深くしていました。 それに比べて、今回の設定は、前畑の舅・姑の死没一点をとっても、 宮部作品にしては、ややご都合主義的過ぎるように思います。 むしろ美少女殺人・死体埋葬と、特殊な能力のあった少年の事故死、 という主軸だけに絞って、前畑の出て来ない 全く違う話にしたほうが良かったような気がします。 魅力的な登場人物、抜群の人間描写、そして展開の必然性とという、 宮部作品がもっていた輝きが、『模倣犯』の設定を取り込むことで、 かえって弱まってしまったのが本作。残念です。 覆水盆に返らずとあれば、いっそのこと、 前畑滋子のシリーズを立ち上げ、次回作に期待する、 というのは如何でしょうか。 | ||||
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おもしろかったんですが、もっと文章で読ませてくれって感じです。無駄な会話が多すぎる気がします。最後に土井崎さんに宛てた手紙も無駄に長すぎ。野本刑事や敏子さん達のたいして関係ない会話を延々と読まされる土井崎さんも迷惑なんじゃないかなぁ。 | ||||
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宮部さんの作品は、読み出したら最後までとまらなくなるものと、もうとっかかりから駄目だ〜と思うものに分かれるのですが、これは本当に微妙でした。 なんだか名作の予感を感じさせながら始まったので、ちょっとわくわくしながら読んだのですが、う〜ん・・・。 面白くないことはない。 でも、何ていうか、模倣犯の続編にしてはつっこみが足りないし、模倣犯とは別の物語として読んだら模倣犯を読まなきゃ分からない描写もあるし・・・。 もう本当に微妙。 最後は「いや、そんな終わらせ方あり?ちょっと無理ないっすか?」って思うんだけど、思っていながらもちょっとうるっときました。 暗いから。内容が暗いから。 最後に救いがあって良かったのかなあ??? 前畑さんのキャラが微妙で・・・。ちょっと言い回しがくどい。 あと、性格がふらふらしているというか、人間の感情って後戻りするし、優柔不断だから、すごくリアルに描いているのかもしれない。 なんせ感情移入できません! でも、模倣犯はもう一回読みたくなった。 模倣犯の促販本? | ||||
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宮部さんの作品は、読み出したら最後までとまらなくなるものと、もうとっかかりから駄目だ〜と思うものに分かれるのですが、これは本当に微妙でした。 なんだか名作の予感を感じさせながら始まったので、ちょっとわくわくしながら読んだのですが、う〜ん・・・。 面白くないことはない。 でも、何ていうか、模倣犯の続編にしてはつっこみが足りないし、模倣犯とは別の物語として読んだら模倣犯を読まなきゃ分からない描写もあるし・・・。 もう本当に微妙。 最後は「いや、そんな終わらせ方あり?ちょっと無理ないっすか?」って思うんだけど、思っていながらもちょっとうるっときました。 暗いから。内容が暗いから。 最後に救いがあって良かったのかなあ??? 前畑さんのキャラが微妙で・・・。ちょっと言い回しがくどい。 あと、性格がふらふらしているというか、人間の感情って後戻りするし、優柔不断だから、すごくリアルに描いているのかもしれない。 なんせ感情移入できません! でも、模倣犯はもう一回読みたくなった。 模倣犯の促販本? | ||||
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この作品は「育てにくいために”親の責任”という理由で親に殺害された少女」と、「問題行動があっても過保護な家族が他人を犠牲にしても守ろうとした青年」が対照的に書かれているように思いました。親に見捨てられた少女も、家族が過保護なために自分の異常さに気づけない青年も、犯罪は許されませんが不幸だと思いました。模倣犯の後日談はおまけ要素的なものなので、模倣犯のその後が知りたいと思って買う人は期待しない方がいいです。 | ||||
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この作品は「育てにくいために”親の責任”という理由で親に殺害された少女」と、「問題行動があっても過保護な家族が他人を犠牲にしても守ろうとした青年」が対照的に書かれているように思いました。親に見捨てられた少女も、家族が過保護なために自分の異常さに気づけない青年も、犯罪は許されませんが不幸だと思いました。模倣犯の後日談はおまけ要素的なものなので、模倣犯のその後が知りたいと思って買う人は期待しない方がいいです。 | ||||
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産経新聞に2005年7月から2006年8月まで連載されていた長編小説。 「模倣犯」から9年後の、前畑滋子氏が再登場。 自宅の床下に16年間眠る、殺害された少女。それを透視?した少年。 少年はサイコメトラーなのか。物語は始まり、登場人物が丁寧に暖かく描かれていく。 おもしろいですが、新聞連載小説のためなのか、事件に入るまでがやや長い印象の上巻でした。 | ||||
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産経新聞に2005年7月から2006年8月まで連載されていた長編小説。 「模倣犯」から9年後の、前畑滋子氏が再登場。 自宅の床下に16年間眠る、殺害された少女。それを透視?した少年。 少年はサイコメトラーなのか。物語は始まり、登場人物が丁寧に暖かく描かれていく。 おもしろいですが、新聞連載小説のためなのか、事件に入るまでがやや長い印象の上巻でした。 | ||||
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期待していた後編でしたが、私は満足ではなかった。人それぞれの価値観ですが、著者は文章力もあり、内容に引き込まれてしまったのですが、さびしい幕引きになんとなくスッキリしない。物足りない感じがしました。 もっと飛躍しても良かったと思う。もっともっとヒトシに活躍してほしかった。 | ||||
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模倣犯事件を引きずり、ライタ−としてのキャリアを棒に振りそうになっていた、滋子に 持ち込まれた不思議な絵からこの物語は始まる。 少年犯罪と並び、現代の日本に重く影を落とす、親の子殺しをテ−マに滋子の懇親のレポ−トが再開される。 子供や親族を思う気持ちが交差する中、解き明かされる真実は、子を持つ親として、人事では決してない、重く悲しい真実がある。 躾けや、教育、何がモンスタ−をこの世に生み出すのだろうか? わが子を手にかける親のその瞬間の心理とは? 今回も社会に氾濫するテ−マを取り上げた作品だが、いまいちつめが甘いような気がする。 殺されてしまった少女の生い立ちや親子の間の誤解など、もっと深く掘り下げて欲しかったように個人的には思います。 また、少年の山荘の絵の謎が、解明されていないようです。 | ||||
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模倣犯事件を引きずり、ライタ−としてのキャリアを棒に振りそうになっていた、滋子に 持ち込まれた不思議な絵からこの物語は始まる。 少年犯罪と並び、現代の日本に重く影を落とす、親の子殺しをテ−マに滋子の懇親のレポ−トが再開される。 子供や親族を思う気持ちが交差する中、解き明かされる真実は、子を持つ親として、人事では決してない、重く悲しい真実がある。 躾けや、教育、何がモンスタ−をこの世に生み出すのだろうか? わが子を手にかける親のその瞬間の心理とは? 今回も社会に氾濫するテ−マを取り上げた作品だが、いまいちつめが甘いような気がする。 殺されてしまった少女の生い立ちや親子の間の誤解など、もっと深く掘り下げて欲しかったように個人的には思います。 また、少年の山荘の絵の謎が、解明されていないようです。 | ||||
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上下・全編を通して感じたのが、主人公に思い入れが強すぎるのではということです。 ルポライターの滋子に、同じ物書きとして・同年代の女性として、 「宮部みゆき」が色濃く反映しているような気がしてなりませんでした。 だからこそ、完全に悪い人は出てこない。 一番の悪であろう「シゲ」は、まわりの評判ばかりで、 悪い人なんだろうな、多分・・程度しか感じられませんでした。 宮部さんの最近の作品すべてに通じますが、皆が良い人なために、 メリハリが無く緊迫感の感じられないストーリーでした。 このお話を「前畑滋子の日記」と思えば、また違った見方が出来るかもしれません。 上巻で中途半端に「模倣犯」の次の事件を臭わせてしまっただけに、 読後に不満が残ったのでしょうね。 タイトルと表紙の意味も、よくわかりませんでした。 なので多分、著者の伝えたいことと私が読みとったことの、 方向性が違ったのではと思いました。 | ||||
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あの「模倣犯」の正体を暴いた前畑滋子が帰ってきた! 小さい字が見にくいと老眼鏡を取り出す前畑さん, ・・・うーん。9年の年月経過がリアルににじみ出ていてちょっと哀しい。 一軒家の床下で16年間発見されずに眠り続けた美少女の死体と 超能力でそれを「見た」愛くるしい少年。 ・・・とくると,なにかワクワクしそうな物語の始まりですが, 実際のところ,今回,前畑さんが夢中になってる事件は, 模倣犯のような猟奇的殺人でもないし愉快犯的なものでもなく, ある一家の暗い過去にまつわるものです。 ですので,見ようによっては, 前畑さんが普通の家庭の暗部を根掘り葉掘り暴いているようにも見えて 前畑さん,そこまでしなくてもいいんじゃない,と声をかけたくなることもありました。 また,前畑さんの必然でもない単なる推測が何故かビシビシ的中するのも ちょっと強引な感じがしました。 相変わらず,登場人物一人ひとりの人物像を丁寧に書き込んでいて 宮部みゆきさんらしいなと思いましたし, 上下巻あっというまに読み終わりましたので退屈というわけじゃないのですが 感想として,面白かったかと聞かれると,そうでもない。 「模倣犯」には遠く及ばないし, 超能力を扱ったものとしてみても, 「蒲生邸事件」のようなファンタスティックな色合いもなく, ちょっと残念でした。 | ||||
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