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探偵はバーにいる
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探偵はバーにいるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 41~60 3/4ページ
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東直己さんの名前は存じていましたが、恥ずかしながら初めて拝見しました。そしてはまりました。今年(2012年)に入って初めて読んだのですが、すでにススキノ探偵シリーズを通しで2回読み、他のシリーズにも手を出しています。ちょうど読んだタイミングも良かったのでしょう。登場人物、舞台、世界観、文体等、「何で今まで読んでいなかったんだ」というくらいのはまりようです。ただ、読者は選ぶでしょうね。お酒を飲まない、あるいはあまり好きではない人が読んだら、どう思うのでしょうか。私はバーボンのストレートを片手に読んでいます。バカですね。内容に関するネタバレはしたくないので、この程度で。 | ||||
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札幌、ススキノを舞台に、探偵というか便利屋というか職業やや不詳の「俺」という主人公が、人捜しをきっかけに、ある殺人事件にどっぷりと関わっていきます。 主人公が酒を飲むシーンがたっぷり出てきて、読んでいるととにかく酒が飲みたくなります。また、読んでいて気がついたのですが、まだ携帯電話が普及する前の時代(80年代前半頃)で、話の中に固定電話が度々出てきますが、携帯電話は全く出てきません。そのあたりも時代を感じさせて、面白いです。 色々なご意見はあるでしょうが、私は日本国内の話としてハードボイルドを描くのはそれほど容易ではないと思います。そのような中で本作は善戦していると思いますし、読んでいてとても楽しめました。 「探偵はBARにいる」という映画がありますが、映画の原作はこの作品ではなく、シリーズ第2弾(本作は第1弾)の「バーにかかってきた電話」だそうで、本作とは違う話のようです。この映画も見てみたいと思いますが、まずは原作の「バーにかかってきた電話」を読んでみたいと思います。 | ||||
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主人公の「俺」酒をいつでもあおっている。 朝食でもウィスキーストレート、ベーコンエッグとホットサンド。(もしかしたら美味しいかも、、、と思わないこともないが) また、喧嘩も強い。 このあたりはハードボイルド的な主人公ですが、ストーリーは重すぎないハードボイルドという感じです。 あまり複雑にし過ぎてなく、素直に読み進めることができました。 一日で一気に読んでしまったことを考えると、面白かった、ということになります。 私は著者の作品を読むのは初めてでしたので、試しにもう一冊何か読んでから、再度評価します。 | ||||
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ハードボイルドサスペンスとしては内容は少し貧弱。 文体は軽い感じで会話文が多いので、あっという間に読める。 テンポはいいが、誰のセリフなのかが判りづらいところがある。 | ||||
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本作品は、<ススキノ探偵シリーズ>の第1作で、1992年に発表されたものを、1995年に文庫化。 なお、私の読んだ2011年第31刷の「巻末解説」は、2011年の本シリーズ第2作の映画化を踏まえて書かれています。 本作品の舞台は、1980年頃の札幌の歓楽街「ススキノ」。 ここで探偵のような仕事をして暮らしている<俺>は、バーで大学の後輩から事件の依頼を受ける。 同棲している短大生の彼女が4日間も行方不明だというのだ。 調査を始めた<俺>は、預金口座への入金回数の多さから、彼女が性風俗の世界に足を踏み入れていると感づく。 さらに、数日前に起きたラブ・ホテルでの殺人事件と何らかの関わりがあることも分かってくるが…。 −−という設定ですが、2012年の現在の眼でみると、ありきたりな設定のような感じがします。 でも、1980年代初頭という時代では、親から十分な仕送りを受け、金銭的に苦労している訳でもない女子大生が、「いとも簡単に」性風俗の世界に入っていく、ということは、一般的ではなかったのでは。 「素人らしさが売りの性風俗」のはしりと言えるのではないでしょうか。 冒頭の「0章」というたった2行に記されているのは、当時の「性風俗」の状況、ということで、「性風俗」に着目しましたが、想像するに、ススキノに住む<俺>を取り巻く人々が携わっている様々な業態についても、当時の状況を活写しているのではないかと感じています。 「歓楽街」は、「外側」に住む人間にとっては、「客」としてお金を使うことを条件に、ほんのひとときだけを過ごすことが許される場所。 本作品は、その「内側」に住む<俺>が、「歓楽街」の「内側」を駆け回り、そこに住む人々の「喜怒哀楽」を道案内してくれます。 迎え酒も厭わない「酔っぱらい」である<俺>と、一緒に「酔う」ことのできる小説がここにあります。 | ||||
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ススキノを舞台にした探偵シリーズの1冊目ですが、軽快な文章とエピソードの積み重ねが飽きさせない構成で、楽しんで読むことが出来ました。 あらを捜せば、キーになる女性を絞り込んだ方がハードボイルドな感じが増したでしょうし、明かされる解決のひねり方も過剰すぎてもう少しすっきりしたほうが文体に馴染んで、楽しめたと思います。 とはいえ、軽いユーモアと読みやすい文章、テンポの良いストーリーと値段分きっちりと楽しませてくれる良質のハードボイルドだと思います。 | ||||
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この文体は読者を択ぶ。私には読みづらかった。例えば、何気ない会話の中に伏線が織り込まれているかと思いきや、単に冗長なだけで終わっていたり、会話文で誰が喋っているのか判りづらかったり、このスタイルを受け入れるには相当人間が出来ていなくてはならない。 細かい点で気になるのは、冒頭でバーに入った探偵が、バーテンから直ぐにおしぼりを差し出されるのだが、短い会話の後、バーテンは探偵と馴染みなので探偵のピース缶や胃腸薬を出す時、再びおしぼりをカウンターに置く描写があり、これが判らない。こんなにおしぼりを出すバーがあるのだろうか? 話の入り口だったので些細な事だが気になり、以後、色々と注視する対象が増えてくるのだが、中盤でデートクラブの女モンローを重要な場面で偶然見かけるが、この女の存在を探偵は既に知っているという認識があり、それなら、探偵のそれまでの捜索の過程でモンローを探すのが筋だろう。探偵はデートクラブがキーポイントだと思うフシがあったのだから。 被害者の美しい恋人に対しても次の展開を期待させておいて結局何もないので、アバウト過ぎやしないか。ハーフ?・ボイルドを狙っているのは判り、さりげなく書いているように見せてよく練られているところは感心するのだが、最後まで感情移入が出来なかったので、探偵の思い入れに共振される事はなかった。 せめてプロットが良ければ共鳴もするのだが、ありきたりの風俗小説でミステリーですらなかったのが弱い。唯一共感出来たのは、ラスト辺り、麗子が探偵に云う科白、「あんたみたいな、人をバカにするタイプの人間、たくさん知ってるよ。見てなさい、今に大怪我するから」。そうなんだ。当にそういうタイプ。自分の事をよく知っているではないか。 | ||||
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たぶん25〜30年ぐらい前の設定。 最初の方は正直読むのがだるかった。 私も映画を観て面白かったので読んでみようと 買ったのですが、「どこが面白いんだ?」と 思えてきて移動の暇つぶしでもキツイなぁと 感じていたのですが・・・ 中盤からのスピードアップというか、 話の読めなさ加減が俄然面白くなってきて、 伏線がどう繋がっていくのかが楽しみで読み 進めました。 モンローの役割と諏訪麗子の意外性が面白かったかな。 ただ一人称のハードボイルド系は、どこか自己陶酔感 が漂っていて、例えば「ゴミだらけの部屋を掻き分け 風呂に入る、ゴミだらけの部屋を掻き分けて歯を磨いて、 ゴミだらけの部屋を掻き分けてベッドに辿りついて一眠り した」的な書き回しに少々閉口しました。 なんかダルイというか、行間の読むスピードが遅くなるし リズムが悪い。 前半にこれが多いのか、あるところまで読み進めないと リズムに乗れないのが欠点かな?と思いました。 私も大泉洋に重ね合わせていたのですが、原作の方が もう少しバイオレンティックでアル中ぽい。 最初はこの巻で終わりと思っていたのですが、よく分からない けどこの<俺>に魅了されたようで、次巻も読みたくなりました。 | ||||
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どこの本屋さんでも平積みなので、とりあえず読んで見ることにしまよりした。 何の予備知識も無いまま買ったので、これが映画の原作ではない事を、読んだ後のあとがきで 知りました。内容は普通の探偵物というのが正直な感想です。 <ケラー>というバーで酒を飲む主人公はハードボイルドっぽいですが・・・。 シリーズ物なので気に入ったら他の作品を読んでもいいと思います。 | ||||
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映画の公開がきっかけで本書を手にとりました。シリーズ第一作なので舞台は90年代前半ころのススキノ、なので作中に携帯電話が登場しない点がノスタルジーを感じさせます。作中名なしの「俺」は毎日とにかくよく酒を呑みます。その呑みっぷりは、ありし日のアル中探偵マット・スカダーを思わせます。本作は事件そのものより、主人公の思考を自分にシンクロさせてススキノを歩き回る気持ちで読みました。 日本ではそもそも私立探偵が作りづらい環境です。東京は都市機能が整備されすぎて探偵が事件を捜査するスキマが少なすぎる様に思います。その点本作の舞台ススキノは誰もが知っているがその実体はあまりよく知りませんのでむしろリアリティを感じます。地元出身の作家が地の利を活かして書くことは探偵を活躍させるのは効果的な方法だと思いました。考えて見れば外国では作家の住んでいる街が舞台になっていることはごく普通のことです。「ススキノ探偵」というといかにもベタでとっつきにくいですが、地方色が横糸になって物語の奥行きを出しています。 本作と映画化された次回作は広く読まれているようですが、その他の作品はまだ一部のファンのもののようです。今回の映画化をきっかけにシリーズをひも解く本好きがそれほどいるかレビューをウォッチしていきたいと思います。 | ||||
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映画化されるという事でついつい買ってしまった一冊。 ストーリーで勝負する小説ではなく、あくまでローカルネタと時代背景がわかる人向けというかなり限定される 作品です。あとアル中の人w。 前出のレビューで北大を出ている事の自慢が感じられるというコメントありましたが、正に札幌とはそういう町ですよ。 みんな井の中の蛙といか札幌が全て見たいな感覚を持っています。作者も当然そういう感覚を持っている訳で、 文章の節々に北大出身という優越感がでるのでしょう。また酒が強い=出来る人みたいな感覚も北国っぽいですね。 まぁただ、札幌に住んでいる人、住んでいた人は楽しめるでしょうね。真駒内、五輪大橋とかマニアックな地名が 出てくる小説はこの人の作品位でしょうから。 | ||||
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ススキノを中心とする便利屋を 主人公<俺>としているけど、 ヤクザを軽蔑するフリーのヤクザのような立ち位置は、 小説とは言え浮世離れしている気がする。 本格ハードボイルドよりは、 文体が柔らかめで読みやすいかも。 ハードボイルドを読みつけない人にとっては、 ややクドイと感じる言い回しなどもあり、 一長一短だと思います。 ストーリーも普通に面白かったです。 | ||||
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映画を観る前に読もうと思ったら、 なんと! 映画とタイトルは一緒だけど、 映画の原作はこれじゃなくて、 2作目だとか…。 作家には関係ないけど、 紛らわしい。 そうと知ったのは読み終わってからなので、 まぁ、それは、 作品の感想とは別なんだけど。 正直文体が好きではない。 文体というより、 チョイスされている単語がきらい。 その時代に使われていた、 スラングなどを使ったりするんだが、 どうもそこに、 差別意識というものがぷんぷんして、 気に食わない。 気にならない人はならないんだろうけど。 そう思っていても、 言わない、 というのも大人の美学である。 ハードボイルドを気取った感じも、 おそらくわざと、 こういう猥雑な書き方してるんだと思うが、 このトーンが合わない。 バイオレンスな感じも、いまいちかな。 推理小説としては、 まぁ、楽しめたかな。 札幌愛というか、 ススキノ愛を感じるシュチュエーションで、 徹底的にローカル。 愛すべきところは、そこだろうな。 | ||||
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大泉洋主演・競演に小雪と松田龍平を配した映画「探偵はBARにいる」がとても面白かったので、原作シリーズにあたる<ススキノ>探偵のシリーズ第一作「探偵はバーにいる」を読んでみました。 先に映画を見てしまったので、イメージが違いすぎるとどうかなと思って読み始めたのですが、原作のほうがより破滅的で自堕落ではあるものの、読めば読むほど大泉洋のキャスティングはあっていたんじゃないのかというくらい、頭の中で大泉洋に変換してストーリーを映像で追う事ができました。 ストーリーはいたってオーソドックスな探偵もので、常連のバー<ケラー オオハタ>にいる彼のもとに、大学の後輩が彼女探しを依頼するところから始まる殺人事件の謎解きものでした。ヤクザに、デートクラブ、娼婦、ヒモ、クズ、酔っぱらいたち、と昔懐かしのハードボイルドものに出てくる道具立ては全てそろっており、安心して楽しむ事ができます。かなり辛口のレビューをされる方も多いですが、依頼内容からしたらこれくらいの雰囲気のほうがそれらしい舞台立てな気がします。 また、主人公がかなりのアル中具合で往年のミステリーファンならロバート・ブロックのマッド・スカダーものを彷彿とさせるシーンもあれば、けっこう殴られて気絶させられたりしながら事件解決にひたすら邁進するレイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウの愚直さと感傷癖を思い出すかも知れません。 まぁ、そういうタイプの小説ということです。 でも、単なるそういう流れの亜流の出来ということはなく、ススキノというアジア北部で最大の歓楽街であるところの土地をうまく利用して雰囲気とオリジナリティを出しているし、作品もハードボイルドでありつつも後半は結構ツイストがいくつもありプロットもすごく練られています。また時代風俗をかなり正確に再現しているようで、読むとあの時代あたりだなとぴたっと自分の記憶にある歴史とはまるので、読んでいて妙なノスタルジーを感じたりもしましたし、個人的にはもうちょっと評価していもいいんではないかなという作品です。 ですので、ちょっとシリーズで追いかけてみようかと思います。 ちなみに、主人公が読む飲むカクテル「ラスティネイル」はスコッチウィスキーとドランブイ(ドンブイと表記する人もいるようです)というリキュールを混ぜたカクテルで、B&Bやフレンチコネクションのような甘さと強さをあわせもったカクテルが好きな人なら美味しいカクテルだと思います。先日、いきつけのバーで作ってもらったんですが、美味しかったです。 | ||||
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携帯電話も十分に普及してない年代の作品である事を考慮してもどうも 一つ一つの文節の表現方法が好きになれない。特にアメリカンジョーク まがいの比喩は鼻につくだけで、不快感だけが残った。 同じ早川で同類の小説ならば、原遼の方が数段読み易く主人公に感情移 入が出来る。 あくまでも私見ですが。 | ||||
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淡々と読める内容でした。っが!内容より購入していざマイブックカバーに…入らない…微妙なサイズ違い…読む前に萎えたのは私だけ?失礼いたしました。 | ||||
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むろん、本書の性格上、ネタバレ的な感想は書けないので、アレなんだが、大変面白く読ませてもらった。まず、主人公である探偵の《俺》であるけれど、これは「ススキノ探偵シリーズ」の二作目の『バーにかかってきた電話』で、『すすきのタウン情報』の編集長、平野たまみさんが解説的に述べているように、著者の東直己さんの等身大の姿といってもよいかもしれない。そして、「俺は史上最大の溜息をついた」などといった独特の言い回しと、放送禁止的な“悪態”(笑)が特徴だ。実は、東さんは私の自宅がある地区に住まわれているようで、私も何度かJR駅に付属したスーパーやJR電車内で“ご尊顔”を拝したことがある(笑)。ただ、私も大概酔っている関係上、声をかけたことはない(笑)。一言で表現すれば、プロレスラーの“マサ斎藤”を二回りほどダウンサイジングした感じか…(ゴメンナサイ) それはさておき、この本を読んでいると、「ハハ〜ン」と思われるススキノの仮名ビルなどが出てくる。最近は、とんとススキノ方面に出張ることのなくなった私であるが、ホニャラホニャラ団事務所の入った建物なども知っており、何となく“懐かしさ”を覚えてしまった。また、明け方、“葉っぱ”の臭いが微かに残る(私ではないよ!)タクシーで帰宅した、私の若かりし頃を思い出す…。ススキノは、飲食店ビルの中に、居酒屋やフーゾク等が入り混じり、何とも不思議なカオスを生んでいる歓楽街である。そのススキノをバックグラウンドにして、「ススキノ便利屋」を自称する《俺》の“探偵物語”は、「低能」とか「落ちこぼれのゴミ」といった《俺》流の「知性と教養」(笑)を絶えず炸裂させ、読者をどんどん引き込んで展開する。“ハードボイルド小説”の定義云々はともかく、何ともススキノの“ニオイ”を放つ作品だ。 | ||||
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最後まで一気に読むことができましたが 感想は可もなく不可もなくでした。 一番気になったのは、主人公である 『俺』のキャラが最後までイメージできなかったっこと ハードボイルドな言動だったり、ヤクザに喧嘩をうったり (後悔したり)、口がうまかったり下手だったり、おもしろいことを ちょっと言ったり、学歴が高いけど頭が良いような悪いような 女好きのようなそうでもないような。。色々な要素が中途半端に ミックスされていたので個性としてキャラ設定が定まらなかった。 映画に主演する「大泉洋」をイメージして考えてみたが、どうにも しっくりこず。 最後まで、主人公がどういった人物なのかわかりませんでした。 それと、今作だけの登場人物達である「原田誠」「諏訪麗子」 「モンロー」「工藤啓吉」「工藤の恋人」の人物像もしっくりこず それぞれの立場があり、考えがあるのはわかるが、この登場人物達の 気持ちが全く理解できなかった。 最後、物語の真相は、一部登場人物達の都合のよいかたちで終わった ことも消化不良。 何で曖昧にしたのか、物語としても方向性が見えてこなかったです。 次作は評判が良いらしいですが、読むかどうかは検討中。 読むのであれば買わずに、図書館で借りようと思います。 | ||||
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気の利いた表題に誘われて読んでみました。 著者の処女作とのことですが、どうにも文章が下手。 会話がやたらと多く、状況を的確に描写して伝えるという基本ができていません。 特に後半は会話だけで成立させようと、強引ともいえる文章構成が目立ち、 読んでいて苦痛であると同時に、何を描こうとしているのかわからない場面も散見されます。 主人公の「俺」は著者の分身と理解して間違いないのですが、 北大卒をそれとなく自慢しているような表現が嫌味で鼻持ちなりません。 自堕落な生活を「ハードボイルド」と誤解している節があり、全く笑止千万です。 大沢在昌や志水辰夫のハードボイルド物には遠く及ばない、非常に残念な一冊。 別の作品も含め、この方の本は二度と手にすることはないと思います。 | ||||
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謎解き・ひっかけ裏読み・パズラーのミステリ愛好者には単調でつまらない、かといってハードボイルドには真似事の域を出ず…という感じ。等身大が過ぎて、どう考えてもクールには読めない。中盤で危うく飽きかけました。 あんまりに生臭く不潔な自堕落・高すぎる理想に対して妄想現実の描写には「青春」と割り切ってさえゲップがこみ上げてくる始末。 既レビューの「生ゴミの匂い」には、あまりの的確さに膝を打ってしまった。 善い・悪いではなく、これより的確な言葉はないと思う。この生臭さをエンターティメントとして楽しめるか楽しめないか、それだけのことではないでしょうか。 デビュー作なので文章の巧さというより、むしろこちらは拙さを求めているわけで、描きたいものを消化しきれていない感はたっぷりと「デビュー作」。終盤(ミステリとしては消化試合的だった)、このスタートラインから成長していく予感はありました。 ただそれゆえまだ「商品」になりきらず、読者層を限定せずとにかく小説を書いてみた等身感が大きく、ゼロからの読者はこの1冊でハッキリ好き嫌いが分かれてしまうと思った。どんな読者ならこの作家に興味を持つのか逆に気になった。 次作「バーにかかってきた電話」は本作「探偵はバーにいる」から飛躍して傑作とは聞くものの、読むかと言われたら微妙。他シリーズを読むかどうかはさらに微妙。 ただ、純粋な文章のテクニックは認めるので、たった2作のあいだにそこまで顕著な「作家の成長」ぶりがあるなら、それだけは見てみたい、かもしれません。 | ||||
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