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夢より短い旅の果て
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夢より短い旅の果ての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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単純に取材や資料をなぞった作品とは,明らかに違う印象を抱いて読んでいたところ, 『あとがき』から著者自身も鉄道の旅がお好きとわかり,見事に納得をさせられた一冊. 一方,のどかに映るカバー絵とは裏腹に,主人公の背景や旅先での出会いは少し重ためで, 過去に縛られた主人公,同じ列車に乗り合わせた人たち,さまざまな人間模様が描かれます. ただ,東日本が旅の中心となるため,土地勘がないとどうしてもイメージが湧きづらく, 巻頭に路線図はあるものの,作中で挙がる全ての駅が載っていないのは不親切に感じます. また,鉄道に人生を重ねた『素敵な言い回し』が目立ち,だんだん冷めてくるとともに, 終盤にて見られる偶然の出会いや再会の連続には,強引で都合の良さが覗いてしまいます. このほか,最後までハッキリ見せない篇が多く,篇によっては余韻を残すこともありますが, 大事に思われる部分を曖昧にしたまま,次の旅が始まることには物足りなさを覚えることも…. 旅の様子や行く先々の歴史などは興味深く読め,紀行小説としては悪くありませんが, ミステリの部分はかなり薄く,それらしき謎や疑問も物語の中に自然に溶け込んでおり, 『旅』が付いているとはいえ,『ミステリ』の肩書きはなくても良かったように思います. | ||||
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