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火星人ゴーホーム
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火星人ゴーホームの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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1976年の初版を 思い出すたびに読み返してきて 何読め⁈ はるか天空の彼方《火星》からクイムしてきた 緑色の小人=自称火星人が世界中に蔓延した様子・・・ 地球上の津々浦々にお邪魔して、悪態と嘲笑を振り撒きながら、 人間の手では触れることが出来ない火星人。 予想だにしなかった、緑色した来訪者の猛威の前に、 人間社会は精神的に疲弊し、経済活動と産業が崩壊の危機にさらされる。 昨今の状況を予見してる点では 小松の親分さんの復活のなんたらより コチラの方がより的確かつシビアだと思うんだけど? | ||||
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いじわるな火星人がおもしろくて、読んでて楽しかったです。 | ||||
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彼の作品は初めて読む。きっかけは、日刊ゲンダイで大岡玲氏が称賛していたから。SF作品というのは好みが分かれるかもしれないが、食わず嫌いは禁物だと思う。この作品はハードルが低いと思うので、ぜひチャレンジしていただきたい。私もやっとこれから読み始めるところだ。 | ||||
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昔読んだ本を、再度楽しめました。 | ||||
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戦後アメリカを代表するSF&ミステリー作家【フレドリック・ブラウン】が、1955年に発表した傑作がこの作品です。 戦後10年、突然現れた緑色の小人(正体は火星人、今で言えば小さいおじさん?)が、その【異常ないたずら】によって全世界を破滅の危機に陥れるというブラックコメディ的な味わいが濃厚な作品です。 (※※※ ちょっとネタバレ!!! ※※※) そして最後は、ある一人のSF作家の努力と、アフリカの大酋長による大魔法と、科学者たちが必死で開発した対火星人用最終兵器によって、無事火星人は消滅するのですが、いったい誰の方法が有効だったのかについては最後まで分からなかったというオチが付いています。 (ネタバレ終了) ここで注目して欲しいのは、タイトルの『火星人ゴーホーム(おうちに帰ろよ、火星人!!!)』です。 言うまでもなくこれは、戦後日本にアメリカ進駐軍が来た時に、日本の民衆が彼らに放った「ヤンキー・ゴーホーム(おうちに帰ろよ、ヤンキー!!!)」のもじりであります。 つまり私が言いたいことを簡単に言うと、この小説に出て来る悪質ないたずらによって全世界を破滅の危機に陥れた火星人とは、【アメリカ合衆国政府】及び、その背後に存在する【秘密結社フリーメイソン】を指し示す暗喩ではないのか?ということなのであります。 そう思ってこの作品を振り返ると、思い当たる箇所が大量に存在します。 フレドリック・ブラウンがなぜこの作品を書いたのかは知りませんが、この作品の背後には戦後10年という時代における国際情勢が【暗喩】という形で隠されていることは、確かな事実だと思われます。 という訳で、興味のある方には是非オススメします。 面白いですよ(笑)。 | ||||
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突然、地球へ姿をあらわした数十億の火星人。緑色をした珍妙な小人たちは、ひたすら地球人へのいやがらせを繰り返す。火星人の口から全てのことが公にされ、地球人の生活は混乱に極みに達し、やがて経済は破綻し始める ・・・ 飛来した異星人による地球侵略ものではある。ただ、本作品のヤツらは、目的を明かさぬまま、ただただ、マンツーマンで人々にまとわりつき、いらずらをするという口(?)撃方法で悩ませるのみ。個人のプライベートは崩壊し、マスコミは沈黙させられ、国家間の機密事項も全て白日のもとにさらされる。企業活動が停止したため人々は職を失い、かつてない不況が世界を襲い始めるのだった。 ドミノ倒しのように崩壊の道をすすんでいく世界の姿がユーモアたっぷりに描かれている。公にされないという事が、様々な物事のバランスをとっているいるのだ、ということなのだろう。もしも、こんな状況になったら人類は、そして世界は ・・・ が語られていく。 本作品の主人公SF作家ルークは、精神的なショックのため、火星人の姿が見えなり声も聞こえなくなる。火星人に煩わされないという世界で唯一幸福を手に入れた彼が、精神疾患の患者となってしまうという逆説が面白い。 肉体的な攻撃を一切受け付けない火星人。地球人に打つ手はあるのか。オチは、そこにいくまでのドタバタが愉快な分、あっさり目ではあるかな。 | ||||
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ハヤカワSF 213 最早、説明不要のクラシック、彼の傑作中の傑作。読まずに死ねるか! 2015/2/18 記 只今SFマガジン 2015年4月号から10月号にかけて『2000番到達記念特集 ハヤカワ文庫SF総解説 PART1〜4』連載中。 1970年8月から刊行開始されたハヤカワ文庫SFに興味があるのに何から読めばいいのか判らない、また、未読の方へ正にタイムリーな作品〈ハヤカワSF 213 〉だと考える。1976年11月ハヤカワ文庫SFにて刊行。このF.ブラウンの傑作を名訳者稲葉明雄氏で味わう当時の最高級の贅沢さも感じて下さいな。また、小林信彦ファンにも必読です!。 2015/7/4 追記 | ||||
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ブラウンの傑作「発狂した宇宙」の後で読んだ。これも1955年の作品だから月ロケットの前で、本当に火星人がいるかも、と人類が考えていたころの話である。 とはいえ、ウェルズのようなシリアスな火星人襲来モノではなく、また、発狂した宇宙のようなSFアドベンチャー的なものでもない非常にユニークなものになっている。 別の言葉でいえば、別にこれはSFというジャンルにいれる必要もなく、また、突如として現れた彼らが「火星人」である必要もない。現に最後まで火星人であったかどうかさえ、さだかではない。 うざったい火星人と言う意味では、映画「マーズアタック」に通じるものがあるし、ちびっこいのがうじゃうじゃと大騒ぎする様子は、「グレムリン」のようでもあり、後世にかなり影響を与えた独特のシナリオと言えよう。 読後に思ったのだけれど、本作品もテーマは宇宙と、それを認識する我々自身というところに帰結する。そういう意味で、全然テイストは違うけれども、「発狂する宇宙」に通じるものがある。サイエンスとしての外的宇宙もそうだが、どうやらブラウンという人は内的宇宙の方に大きい関心を持っていたと言えるのではないだろうか。 | ||||
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「発狂した宇宙」と並ぶF.ブラウンの代表的長編SF。この頃は火星人の存在を信じていた人もいたらしく、有名なO.ウェルズのラジオ放送事件もある。 題名の「火星人ゴーホーム」は当時言われていた「Yankee go home」をもじったもので、その頃からアメリカ人が他の国へ行っては邪魔にされていたことが分かる。ただし、本作で出てくる火星人は特にアメリカ人を戯画したという訳ではなく、我々人間の持つ嫌らしさの鏡なのである。 自分自身の姿を見せられたら、「堪らんから帰ってくれ」と叫ぶのは当然で、人間の様々な性癖を描く作者の目は確かである。個人的に気に入っているのは、アメリカで人気No.1の室内ゲームと思われるポーカーを"2番目に人気のある室内ゲーム"と書いてある箇所である(1番目はお分かりでしょうねぇ)。ここでは思わず笑ってしまった。 「発狂した宇宙」が本格的な傑作SFとすれば、本作は笑いと諧謔に富んだブラックなSFの傑作である。 | ||||
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この小説は満足度の高い結末を用意できているとは言えないと思う。 だから総合点はどうしても低めになってしまう。 ただ、神出鬼没の火星人が繰り広げる悪態とそれにともなう混乱の数々を想像するのはとっても楽しいし、苦笑を禁じえないものがある。 ブラウンのペンもノリにのっているのがよくわかる。 楽しい時間をすごせるのはまちがいない。 個人的な読書体験からいうと、ブラウンはユーモアを前面に出している貴重なSF作家であり、この作品はその面目躍如といった感がある。 ペシミスティックな作品があまり好きではない人にはうってつけだと思う。 | ||||
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SF作家ルーク・デヴロオが砂漠地帯の丸木小屋で新作SFの筋を考え出せずに苦心惨憺していると、身長1メートル弱の緑色のこびとが訪ねて来た。話を聞いてみると、どうやら彼は火星人で、クイム(一種の瞬間移動らしい)によって地球にやってきたらしい。ルークは幻覚かと思ったが、世界中に十億もの火星人が同時に来襲したことを知り、現実を受け入れざるを得なくなる。 火星人たちは目には見えるが、実体はなく触れることはできない。火星人たちは人間に肉体的な危害は加えないが、クイムと透視能力と毒舌と嘲笑によって、人間たちにあらん限りの嫌がらせをする。いたる所に出没し、個人の秘密を覗き、触れ回り、TVや映画の撮影を妨害し、自動車事故を誘発し、あげくの果てには国家の最高機密までばらし始めた。 世界は大混乱に陥り、人々の生活は荒廃を極めた。しかし実体を持たない火星人を殺したり追い払ったりすることは不可能で、地球人たちの努力は全て火星人たちの嘲笑の種になったのだった。 火星人たちは何故、突然現れたのか? 果たして火星人たちを追い返す方法はあるのだろうか? 世界中の人々があらゆる手段を試みる中、主人公ルークは彼なりの方法で問題の解決を図る・・・・・・ 騒ぐのが好きでデリカシーのないアメリカ人の国民性を皮肉ると共に、虚飾に満ちた愚かしい現代文明社会を軽妙なユーモアを以て辛辣に諷刺する、フレドリック・ブラウンの傑作長篇。 | ||||
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「火星人」っていう設定が古めかしくて素敵。 震えるデジタル声で「ワレワレハカセイジンダ」とかいう緑色のタコ型異星人のイメージ。 ブラウンの火星人は見えるだけで触れない。 あらゆるところに入り込み、あらゆるものを見て、しゃべりまくる。 いまや地球に秘密はない! 終末は急転直下で、賛否の分かれるところと思います。 私はちょっと肩透かしをくらった気分。 1989年に映画化されたそうだが、未見。 | ||||
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