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ミネルヴァの報復



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【この小説が収録されている参考書籍】
ミネルヴァの報復
ミネルヴァの報復 (角川文庫)

ミネルヴァの報復の評価: 3.33/5点 レビュー 6件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(5pt)

テミスとミネルヴァ

リーガルミステリーを装った本格もの。睦木怜がホームズ役、横手皐月がワトスン役として活躍する。
戦いの女神ミネルヴァこと横手は、綽名どおり直情型で負けず嫌いなところをしばし見せる。
彼女が情報の入り口となり、また、誤導役となり、読者を混乱させる。
連続殺人の事件関係者はごく少数に限られる。しかし、様相はかなり錯綜を呈し、ミネルヴァの見当違いな推理も手伝って、
なかなか解決のいとぐちが見えてこない。
法の女神テミスこと睦木は、ミネルヴァとは正反対に沈着冷静かつ公正無私な態度で聞き役に徹する。
結果、テミスは複雑な事件の全貌を見通す。(始めは一部歪曲するが)絡みあった紐をていねいにほどいてゆく
彼女の精緻きわまるロジックの妙に舌を巻く。
そしてなにより、パーフェクトな論理をほこる女神だけを前面に出すことなく、
戦いに敗れた、しくじりの女神も後押ししている点で好感が持てた。
ミネルヴァの報復Amazon書評・レビュー:ミネルヴァの報復より
4562051930
No.1:
(5pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

現時点での深木ミステリー最高作

作者の作品はこれまで割と当たり外れがあったが、本作は、前作「交換殺人はいかが? じいじと樹来とミステリー」と並んで、現時点での作者の最高作と言って良いと思う。
前作ははじめての短編集ながら、秀逸なトリックとどんでん返しに満ちた好作品が並び、作者の懐の深さを感じさせられたのと対照的に、本作は「殺意の構図」と同様の「先が読めないノンストップノベル」の秀作で、「敗者の告白」に登場した弁護士睦月怜も主人公の親友として登場するが、主人公横手皐月のいかにも人間臭い造形が読者の共感を誘う点も評価できる(ある程度予想できるとはいえ、ラストの1行には苦笑せざるを得ないが・・・)
これまでどちらかというと人間を描くことは得手とは言えなかった作者にしてみれば、本作は長足の進歩とも言えるだろう。
ミステリーとしてみると明らかな欠点が一点だけ認められるが、これは読む人によっては気にならないと思う。
今年度は2作とも本ミスランクインは確実、このミスでも最低どちらか1作のベスト10入りは堅いだろう。
(欠点についてはコメント欄に記すが未読の方はご注意のこと)
ミネルヴァの報復Amazon書評・レビュー:ミネルヴァの報復より
4562051930

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